境界線を越えた先にあるもの   作:✟クロス✟

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以前から書き溜めておいた分の第七話を手元を狂わして消してしまったショックからなんとか立ち直って書き終えることができました〜ε-(´∀`; )
ほんと、書き溜めを消してしまった時のショックって半端じゃないですね(苦笑)



第七話 勇者、初登校する

 

突然だが、スクールは数多くのアジトを所有している。

それはアパートメントやマンションの一室だったり、第三学区にある個室サロンだったり、果てには大型ショッピングセンターの地下駐車場の壁の中にまである。

ちなみにそれらの清掃などをしているのは私のパシリことスクールの下部組織達だ。

私は今、そんな数多くあるアジトの一つであるとあるビルの一室でていとくんと話していた。

 

「それでね、明日から高校に登校するんだけどさ、ていとくんも一緒に来ない?」

 

眼をキラキラと(魔法により物理的に)輝かせながら誘うとていとくんは興味なさげに断った。

 

「どうせ個別授業とは名ばかりの隔離授業を受けるだけだろ。

そんなとこ行くだけ時間の無駄だ」

 

「他の高校はそうなのかもしれないけど私の通う高校は大丈夫だよ。

なんでも、とある先生達が『隔離授業なんてしてもなにも得られるものはないじゃん!』とか『生徒が可哀想ですぅ』とか言って上に抗議した結果、隔離授業はなくなって高位能力者も普通に皆と混じって授業を受けられるようになったらしいよ。

と言っても、そんなに賢い学校じゃないから高位能力者なんて片手で数えられるほどしか入学した事例はないんだけどね」

 

「へぇ、中々良い先生がいんじゃねぇか。

…そうだな、そこなら俺もちったぁ暇潰しができるかな」

 

「ホント!?じゃあ早速下部組織に入学手続きその他諸々をさせるね!」

 

私はミニスカートのポケットから白色のiPhoneを取り出してLINEで下部組織に命令を送った。

 

(あいつら完全に樹のパシリ組織になってるな。

まぁ、本人達も満更でもねぇみてぇだがな)

 

 

SIDE 上条

 

「不幸だ」

 

私こと上条当麻は絶賛項垂れモード発動中で机に腕を組んで枕にしてうつ伏せていた。

何故俺がこんなにテンションが低いのかというと、今日は朝から不幸続きだからだ。

まぁ、普通の不幸なら日常茶飯事でもう慣れてこんなにもテンションは下がらないんだが今回はいつにも増して不幸だった。

まず、朝、インデックスにお腹空いたんだよ〜!っとお目覚めの噛みつきを喰らい、その後急いで登校の準備を終わらせて出かけようとすると、偶々床に転がっていた受話器を踏んで転び、後頭部を強打し、登校中には偶然ビリビリと遭遇しビリビリされ、ようやく逃げ切ったと思った矢先、何故か地面に落ちていたバナナの皮に滑ってこれまた後頭部を強打、漸く学校に着いたと安心したのも束の間、野球部が朝練をしていたようで、バットで打たれて飛んできた硬球がこれまた上条さんの後頭部に直撃、このまま外にいると今度は金属バットが飛んできかねないと焦った俺は急いで下駄箱のロッカーを開けると勢い余ってそのままロッカーの扉が取れてしまい常時ウェルカム状態に、という風にいつにも増して過激な不幸だったのだ。

特に後頭部へのダメージが大きい。

そうやってうつ伏せていると誰かが話しかけてきた。

まぁ、声で見当はついてるけど。

 

「なぁなぁ、かみやんビッグニュースやでぇ。

なんと今日!このクラスに三人も転校生が来るんやって!

しかもその内二人が女子!!」

 

「さらに二人共可愛いらしいにゃー、特に赤髪の方の女子は調査員が泡を吹きながらイナバウアーをするほどの美貌だったらしいぜよ!」

 

顔を上げてみると、そこには案の定俺の悪友である青髪とピアスが特徴の女の子ならなんでもいけちゃう生粋の似非関西弁変態こと青髪ピアスと、金髪にサングラスと見た目は完全にヤンキーにも関わらずその実態は義妹に手を出しちゃう(性的な意味で)ようなシスコン軍曹である土御門元春がいた。

転校生ねぇ。

つか三人って多くないか?

 

「美人かぁ。管理人のお姉さんタイプの女の子だったらいいな」

 

「残念だったなかみやん。

調査員からの情報によると一人は長髪の薄幸美少女でもう一人は凛々しい系快活美少女らしいにゃー」

 

「かみやん、呉々もフラグは建てんようにな。

やないとそろそろ粛清されるかもしれへんで?」

 

フラグ建てるなっつうけどフラグなんて不幸フラグと死亡フラグ以外建てたことないっての。

あれ?なんでだろ、自分で言ってて泣けてきた。

つーかさっきからちらほら出てくる調査員って一体なんなんだ?

 

「はぁ〜い、皆さん席に着いて下さ〜い。

今日はまず転校生ちゃんの紹介をするのですよ〜!

転校生ちゃ〜ん、入ってきて下さ〜い」

 

一体どんな子なんだろうなぁ…って!

 

「インデッ…いや誰だよ!?」

 

「私はインデペンデンス。ただのしがない神父さ」

 

扉を開けて入ってきたのは転校生ではなく、神父服を着た筋骨隆々の白銀の長髪をオールバックにした神父だった。

いやいやいや誰ェェェェェェェ!!!??

え、ここってインデックスが出てくるとこじゃないの!?

インデペンデンスって誰!?

 

「ちょっ、ちょっと誰ですか貴方は〜!

ここは関係者以外立ち入り禁止なのです〜」

 

「そんなことは知っているさ。

だが、私の筋肉がここに来なければならないと煩くてね。

筋肉も静かになったことだし私はこの辺で退場させてもらおう。

では、さらばだ!!」

 

インデペンデンスはそう言って窓の方へと駆け出し、そのまま窓を突き破って外へ飛び出た。

いやいやいやここ4階ですからァァァァァ!!?

と思って窓の外を見てみると、校門の方向へ走り去って行くインデペンデンスが遠くの方に見えた。

あの高さから落ちて無事でしかも一瞬であそこまで走り去るなんて…。

もしかしてあいつも神裂と同じ聖人なのか?

 

「え、えーとじゃあ気を取り直して。

もう時間がないので自己紹介が終わったら体育館に来てくださいね〜。それじゃ、転校生ちゃ〜ん、順番に一人づつ入ってきて下さ〜い」

 

扉を開き、転校生の一人が入ってきた。

俺は見知った顔だったので“なんであいつが!?”と驚愕しただけだったが、俺以外のクラスメイトは違った。クラス全員が彼女に釘付けになった。

彼女は、しみ一つないスラッとした白く綺麗な長い足、くびれた絶妙なバランスの腰、適度な大きさの形の良い柔らかそうな胸、腰まで届くアホ毛が跳ねた赤い艶やかな長髪、炎のように赤い眼、アニメや漫画のキャラクターでさえ足元にも及ばないほどの整い過ぎた顔、とまさに絶世の美少女とは彼女のためにあるんじゃないかと思う程の美貌と魅力を兼ね備えていた。

そうして彼女に見惚れて訪れた静寂の中、それを打ち破る声が俺達の鼓膜を揺らした。

言うまでもなく、声を発し、静寂を打ち破ったのは転校生である彼女だ。

 

「え、と〜、私の名前は如月樹です。能力はLevel4の幻想具現(イマジンドラッグ)で、趣味は読書とゲームです。

これからよろしくね。皆」

 

その声は言葉に表現しようとすることさえ烏滸がましいと思う程に綺麗な声で、彼女ーー如月に見惚れていたクラス全員は更にその魅力に引き込まれた。

そしてまた、静寂が訪れた。

如月は自己紹介を失敗したとでも思ったのか、オロオロとし始めた。

そんな中、一人の勇者が静寂を打ち破った。

 

「……ょ…………たぁ……」

 

「え?」

 

ガタンッ!と突然青ピは席を立って叫んだ。

 

「美少女キタ━━━━(՞ਊ՞)━━━━!!

うっひょぉぉぉぉ!!!」

 

「ヒィッ!?」

 

勇者かと思われた静寂を打ち破りし者の正体はただの性欲の化身だった。

青ピは謎の奇声を発しながらあまりにもキモい青ピに怯える如月へと走り寄った。

って危ねぇ!!

 

「キメェんだよ!」

 

俺が助けようと席を立つ前に廊下から現れた金に近い茶髪の男は如月の前に出て、迫り来る変態を蹴り飛ばした。

蹴り飛ばされた青ピは窓を突き破って外へと落ちていった。

まぁ青ピなら大丈夫だな。

多分ギャグ補正とかかかんだろ。

グシャッ!とかいう音が聞こえたけど多分気のせいだな。

 

「俺は学園都市第二位のLevel5、垣根帝督だ」

 

「「「キャァァァァァァァ!!」」」

 

ぐあああああああああああああああああ!!

クソ!これが噂に聞くイケメンだけが引き起こせる現象、黄色いソニックブームか!!

爆発しろ!!

何はともあれ、無事?自己紹介を終えた俺達は始業式のために体育館へと向かった。

 

 

「私の……自己紹介…orz」





大男「止まれ!侵入者ァ!!」
インデペンデンス「ム?貴様、何者だ?」
大男「私はこの学校の生活指導の災誤だ。貴様を学校への不法侵入の現行犯で拘束させてもらう」
インデペンデンス「残念だが、貴様では私に触れることすらできんよ」
災誤「そうか、問答はするだけ無駄か…。
ならあとは拳で語るのみ!!」ブオォ!
インデペンデンス「ムゥダァ!」バゴッ!
通りすがりの野球部員「な!?あの災誤先生を一撃で吹き飛ばしたぁ!?」
インデペンデンス「さらばだ。無差別級ゴリラよ。次に会う時にはもう少しマシな筋肉になっていることを願う」ダンッ!
通りすがりの野球部員「人って…、鍛えればあんな速度が出せるんだ…」ポカーン



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