(╬ ಠ 益ಠ)つ)> 3 <)ゴメンヨー
魔法について思いつく限り説明したつもりですがもし疑問に思ったことなどがあればお気軽にコメント欄にてお尋ね下さいね
SIDE 三人称
如月はリビングに置いてある机に垣根と向かい合うようにして座り、魔法の授業を始めようとしていた。
「じゃ、まずは魔力を感じる所から始めようか」
「え、今からやるのか?」
「どうせまだ夕飯までには時間があるからね」
「それもそうか。
で、どうすればいいんだ?」
「こう、身体の内を血管のように全身を廻っているエネルギーを見つけ出して掌に集めてみて」
と、如月は身振り手振りを加えながら教えた。
(身体の内を廻っているエネルギー…ねぇ。
……これか?とりあえずこれを掌に集めるイメージをしてみるか)
すると、垣根の掌に薄っすらと無色の靄が発生した。
感じとしてはストーブをつけた際に起きる空気の揺らぎを思い浮かべると分かりやすいだろう。
だがここで魔力を使用した際に生じる副作用が発生し、垣根の脇腹に血が滲んだ。
「わっ、ていとくん早く魔力止めて!」
そう言われて垣根は慌てて魔力生成を中断した。
如月は垣根の傷を回復魔法で治癒した。
「でも、こんなに早くできるなんて凄いよ!
これだけで才能があっても二日は掛かると思ってたのに」
「へぇ、てことは俺には結構才能があるってことか。
樹もこんな一瞬でできたのか?」
「ふふん、まぁね♪
しかも、私は2歳頃には親に教えてもらう前にもう魔法を使えたよ。
簡単な初歩中の初歩だけどね。
それより、魔力を感じることができたなら次は魔力について教えるね。
あ、先に言っておくけどこれから教える魔力は魔法を使う際に使用する魔力であって魔術を使う際に使用する魔力とは全く別物だからね。
魔法を使う時に使用する魔力はもともと身体の中にある魔力を引き出して使うけど、魔術を使う時に使用する魔力は生命力を魔力に精製して得るからね。
で、話を戻すけど魔力っていうのは科学で言うところのエネルギーでね、魔力を超高密度に圧縮するとマナっていう科学で言う分子にあたるものができるの。
ちなみにそのマナを構成する原子にあたるもののことを魔素って言って、これは通常魔素単体では自然界には存在しないんだ。
魔法世界でもこの世界でも自然界に存在するのは魔力とマナだけ。
それで、基本的な利用方法は魔力はそのままマナにならない、もしくは一部だけマナ化させる程度に高密度に圧縮して放ったり、単純に魔法のエネルギーとして使ったりして、マナは盾や剣などの武器にしたりと言った武具系の利用方法だね。
魔力についてはこんな感じだけど何か質問でもある?」
垣根は暫し瞳を閉じて俯いた。
先の説明を頭の中で反芻し、質問の内容を整理しているのだろう。
脳内整理を終えた垣根は瞼を上げて如月に質問をした。
「まず一つ目の質問だがマナを解離させて魔素を抽出することは可能か?」
「それはできないよ。
マナを解離させると解離したマナは不安定になって周囲にある固体を無差別に魔素へと強制変換して安定しようとして、解離して単体となった魔素は爆発して魔力になるの」
「……そうか。まぁそれはそれで利用できそうだな。
それで最後の質問だが、マナは魔素が幾つどんな感じに繋がって構成されているんだ?」
「マナは魔素三つが共有結合で繋がって構成されてるよ。
それじゃ、質問タイム終了だけど、今のところ理解できてる?」
「当たり前だ、この程度Level5なら余裕だっつの」
「ふふ、じゃあ次は魔法について教えるね。
魔法は大きく“属性魔法”、“陣術”、“結界術”、無属性魔法の四つに分けられるの。
まず、属性魔法は発動したい魔法と合致した属性に魔力を変換して、その魔力でイメージを構築すれば発動する。
変換できる魔力の属性は炎、水、樹木、大地、雷、風、光、闇の8種類で、それぞれ属性色というものを持っていて、さっきの順番通りに言うと赤、青、緑、茶、黄、銀、金、黒となり、変換方法は単純に魔力を属性色に変えるイメージをすれば変えることができる。
次に、陣術は魔力、もしくはマナで魔法陣を描くことで色々な魔法を発動することができる。
これについては口で説明しても良く分からないだろうし種類も豊富だからまた今度詳しく纏めた本を渡すよ。
で、次は結界術だけど、まぁ簡単に説明すれば陣術を結界専門に昇華させた魔法で陣の他に魔法的意味を持つ支柱とか龍脈を利用したりするね。
これもあとで法則性を記した本を渡すよ。
最後に無属性魔法だけど、これは使用方法は属性魔法と同様イメージが主で、違うのは魔力を属性魔力に変換せずそのままの状態で使用することだよ。
ちなみに、例を挙げるとすれば時空魔法や音魔法、精神魔法に錬金術とかがあるね。
それじゃ、質問ある?」
「その陣術ってのは予め魔力を通す性質の物質で札とかに陣を書いといて使用時に魔力を流して使うってことはできるか?」
「できるよ。その方法は魔法世界にもあったしね。
魔力伝導率の高い物質には銀や金などの貴金属が多いけどたぶんていとくんの未元物質でも代用できるはずだよ」
「そうか。
じゃあ次の質問だが魔法の効力を高めるにはどうすればいいんだ?」
「それはいろいろな方法があるよ。
例えば、魔力の質と量と密度を上げたり、呪文を長く唱えたり、身体に陣を描いて自身の魔力の質と最大量そのものを上げたりとか」
「その呪文にも何か法則性はあるのか?」
「うん。だけどこれはそんなに難しく考える必要はないよ。
ただ発動する魔法に関する魔法的な意味を持つ言葉を唱えるだけでいいからね。
例を挙げればこんな感じかな。
我、深淵の闇を晴らす光求む。
光、邪気をも祓う力強さを持つ。【ホーリーライト】」
如月が呪文を唱え終えると、如月が天井を指差すように掲げていた指先から淡く神々しい輝きを放つ光球が現れた。
「どう、分かった?」
如月は指先の光球を消して尋ねた。
「ああ、法則性も雰囲気も理解した。
基礎知識は身についたろうから次は実践か?」
「正確には実践形式の基礎訓練だけどね。でも、今日はもう遅いからそれはまた今度ね」
と如月は立ち上がりながら言った。
それに対し垣根はさも当然かのように
「分かった。それじゃ夕飯楽しみにしてるぜ」
とほざいた。
如月は垣根のその言葉に一瞬思考停止したが、すぐに諦めた。
もうこのパターンには慣れっこだった。
と言うのもこれまでにも垣根は幾度となく部屋を訪ねてきて『飯作って〜』とせがんできていたからである。
普通はどうやって住所特定したんだよと思うが、垣根は趣味と仕事でハッキングをしており、その腕前は持ち前の才能と頭脳を発揮し、グルの領域にまで達している。
そのため、垣根にとってバンクから誰にも気づかれずにデータを盗み見ることなど赤子の手を捻るようなものなのである。
と言っても如月の住所を調べた時は
「夕飯食べたらちゃんと帰ってね。
流石にお泊りは許さないからね」
「ああ、夕飯期待してるぜ」
如月はその言葉に嬉しくなって赤くなった顔を見られないように後ろを向いてエプロンを付けてそのままキッチンに向かった。
次回予告
樹の用意した数々の基礎訓練試験を突破した垣根は遂に最後の試験に挑む。
「さぁて、最後の試験は一体どんなもんなんだ?」
しかし、最後の試験はこれまで受けてきた試験とは、いや、これまで受けてきた暗部の仕事と比べても圧倒的な致死率を誇る危険なものだった。
「…断言しよう。超能力、魔術、魔法、貴公の持ち得る全ての力を使い、尚且つこれまでの限界を越えなければ私には決して勝つことはできないと」
試験内容は単純明快。
互いの命をかけた一騎打ち。
「悪ぃが、俺はまだまだ強くならなきゃならねぇんだ。だから、お前も俺の踏み台として越えさせてもらうぜ」
「その心意気や良し。死に物狂いでかかってくるがよい」
最後にして最大の難関試験を垣根帝督は突破できるのだろうか…
そして、過去最大の踏み台を乗り越えた先に一体何を見、何を獲得するのか…