更新日が22日なのでまとめて言わせていただきましたw
これからも魔法勇者をよろしくお願いしますヽ(•̀ω•́ )ゝ✧
PM8:47
ワンボックスカーの中では四人の少女が会話していた。
麦野沈利、絹旗最愛、フレンダ=セイヴェルン、滝壺理后のアイテムメンバー四人だ。
話題は今回の任務についてだった。
「以外と超ちょろかったですね。もっと超手こずると思っていたのですが」
絹旗が肩をすくめてそう言うと、それに反応したフレンダが胸を張って、
「結局私が提案した奇襲作戦のお陰って訳よ!」
と言った。
それに対し、
「と言ってもアンタは提案しただけで作戦自体を考えたのは私で実行したのも私と絹旗だけどね」
と麦野はフレンダの高々と伸ばした天狗の鼻を一切の容赦なくへし折った。
「南南東から電波が来てる」
そんないつも通りの騒がしい車内で滝壺がいつものようにぐったりしながらそう言った数秒後、パンッという破裂音とガシャンというガラスが割れる甲高い音が同時に聞こえた。
破裂音は恐らくタイヤがパンクした音、ガラスが割れる甲高い音はフロントガラスが割れる音だったようで、フロントガラスには丸い穴が空いていてその周りは罅割れていた。
恐らくタイヤと運転手を狙って同時に狙撃されたのだろう。
運転手は一撃で脳天を打ち抜かれ、声も上げられずに即死だった。
タイヤがパンクし、運転手という制御役もいなくなったワンボックスカーはバランスを崩した。
ガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリッッッッ!!
と騒音を立て、ワンボックスカーは車体を壁にこすりつけ、大量の火花を散らしながら進んでいった。
さらに、運転手の死体がアクセルを踏んだ状態になっているためワンボックスカーは減速するどころかドンドンスピードを上げていっている。
「ちょちょちょちょちょちょぉぉぉぉおおおおおおおおおおヤバイって訳よぉぉおおおおおおおお!!!!」
「絹旗!フレンダと滝壺を連れて車を脱出して狙撃手を殺してきなさい!絹旗は両手が塞がるから
「麦野は超どうするんですか!?」
「私はアイツをぶち殺す」
罅割れたフロントガラスの方を見ている麦野の視線の先を追うと、道路の先に2m程の大剣を上段に構えた大柄な男がいた。
「行け!」
絹旗は無言で麦野の言葉に従い、天井を殴り破った後滝壺と
直後、背後で爆発が起こったが、絹旗は麦野を信じて一度も振り返えらず、走り続けた。
絹旗はある程度離れたところでフレンダと滝壺を下ろしてビルとビルの間に身を潜めていた。
「滝壺さん、敵の大体の位置は南南東で超あってますか?」
絹旗はビルの壁に背を預けながら横にいる滝壺に尋ねた。
「うん。そこから二つの反応がする」
「よっし、そうと決まれば早速行くって訳よ。
スナイパーなんて障害物の多いこんなところじゃ全く怖くな」
「フレンダ超伏せてください!」
絹旗がフレンダの言葉を遮って無理矢理頭を抑えて伏せさせると、ちょうどさっきまでフレンダの頭があった位置を弾丸が背後のビルを突き破って飛んできてそのまま向かいのビルも貫通してどこかへ消えた。
「いいい一体なんなのって訳よぉぉぉおおおおおお!!」
「超狼狽えてる場合じゃありません!急いで広い道に出ますよ!
さっきは超偶々微かな音で分かっただけで殆ど勘です!
次も避けられる保証なんて超どこにもありませんよ!」
絹旗は狼狽えるフレンダの手を引いて滝壺と共に大通りへと出た。
「さぁ、超走りますよ!」
絹旗はそう言って二人を連れて走り出した。
「ん?何か後ろから変な音しない?」
ドゴッゴガッという破砕音が聞こえ、後ろを振り返ると、何かが廃ビルを高速で破壊しながら進んでいて、それはカーブを描いてこちらへ向かってこようとしていた。
「あれは…まさか……、さっきの弾丸?」
理解した瞬間、絹旗は自身の勘に従って横に飛んだ。
すると、絹旗の脚を僅かに抉って弾丸が通過した。
「ッッッ!!?」
絹旗は榴弾砲すら防ぎきる
(超普通なら弾丸が掠ったならば切り傷状の傷が超できるはずですが、あの弾丸に受けた傷は切り傷状ではなく抉れていました。
ということはあの弾丸は超無回転で飛んできたってことになりますが一体どんな能力を使えばそんなことが…。
まぁ、何はともあれ、あの弾丸は一見何をしても超防ぐことはできそうに見えませんが、弾丸自体には何かしらの特殊な加工や能力付加は超施されていないようで、私に被弾した弾丸の側面はボロボロに削れていたのが超辛うじて見えました。
それなら防がずに弾丸の側面に衝撃を与えて弾丸自体を超破壊すればいいだけです)
弾丸の攻略法を見つけた絹旗は走りながらも前後左右あらゆる方向から飛んでくる弾丸を誤って前面に接触しないよう注意しながら殴りつけて破壊し、狙撃手のいる廃ビルへと急いだ。
先程アイテムを狙撃した者達だ。
しかしそこでは狙撃銃を構えたまま慌てふためいているボーイッシュな茶髪の少女をもう一人の革ジャンを着た青年が宥めているというなんとも暗部らしからぬ気の抜ける光景が広がっていた。
「うわわわわ、ど、どどどどうしよう天牙。あの娘達このビルにたどり着いちゃったよ!?」
天牙と呼ばれた青年はハァと溜息を付きながら少女に言った。
「落ち着け優月。
もう忘れたのか?
この狙撃はこっちの居場所を知らせて誘き出す為のもんだろうが。
このビルにたどり着いて良いんだよ」
それを聞いて優月と呼ばれた少女は少し落ち着いてきたようだ。
「そういえばそうだった。僕としたことがうっかり忘れちゃってたよ」
天牙は内心で“なんであんな真剣に聞いてて忘れるんだよ”と思ったが、もうじき麦野を除いたアイテムメンバーが侵入してくるのでその言葉を飲み込み、本題に戻ろうと口を開いた。
「それよかこっからが本番だ。
アイテムの連中は俺が相手をしてあいつらが持ってる
お前は陰に隠れてサポートを頼む。
相手になるべく何が起こってるか気づかれない為にもちゃんと隠れとけよ」
「了解であります!
敵に見つからないよう陰に隠れつつ全力でサポートいたします!」
優月はおちゃらけた雰囲気で敬礼をした。
天牙はそれをガン無視して背中を向けて適当に“おう、まぁ頑張れ”と棒読みで返事をして階段を降りていった。
そして優月もその後を慌てて追いかけて行った。
「狙撃手がいるとしたらこの廃ビルしかないっぽいわね」
「超そうですね。超遠距離の弾丸を操るならどうしても上から俯瞰する必要がありますからね」
絹旗達三人は狙撃手がいるであろう、周囲の建物と比べて一際高い廃ビルの前にいた。
「罠が仕掛けられていると思うので私が先陣を切りますね。
フレンダは滝壺さんを超守りながら罠を見つけて知らせてください」
「分かったわ」
そうして一行は絹旗を先頭に右後ろにフレンダ、そしてその左後ろに滝壺という順で並んで廃ビル内を進んでいった。