境界線を越えた先にあるもの   作:✟クロス✟

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旧約の始まり
第一話 勇者、転生する


「うぅん…、あれ?どこだろここ。」

 

目が覚めると私は魔王城の謁見の間ではなく、綺麗な湖畔にいた。

いやいや、意味わかんないから!何その超展開!?

と、取り敢えず思い出してみよう。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

私達は勇者として魔族の軍勢と戦い、遂に魔王がいる魔王城謁見の間にて、魔王を倒すことに成功したのだった。

仲間の命と引き換えに。

 

「レイン、セレン、バッシュ。

私‥…勝ったよ。

あの魔王に…‥ヒグッ…勝ったよ。

だから…‥安心して…エグッ…もう、この世界は…平和だからね」

 

私は謁見の間で三人の遺体を抱きしめながら泣いた。

啼いて、泣いて、哭いた。

時間の感覚も忘れて泣いていると、私の意識は何時の間にかなくなっていた。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

うん、なんの脈絡もないね。

ていうかそもそも魔王城からただの湖畔に至る経緯なんてあるのか?

ということは、ここは一風変わった天国?ってことでいいのかな?

私もかなり重傷だったし、あのまま死んじゃったのかな?

それなら一応辻褄が合うし。

 

「いや、ここは『狭間』と呼ばれる空間だ。

世界と世界の狭間の空間とでも解釈してくれりゃあいい」

 

「うわっ!」

 

湖畔で足を湖につけてぱちゃぱちゃしながら考え事をしていると、突然私の目の前に白いスーツ姿の金髪碧眼イケメンが現れた。

こう……、パッと。

にしてもびっくりした〜。いきなり目の前にイケメンが出てくるなんて思わないもの。

 

「いきなり驚かせて済まねぇな。

俺の名はトールだ。

このまま話さないと話が逸れそうだからいきなりだが話を始めるぞ。

まず、お前がここに来た理由だが、お前がさっき推測した通り怪我が原因でお前は死んだ。

で、それは俺の部下の天使のミスなんだ。お前は本来あの場で死なずに世界を救った英雄として天寿を全うするはずだったんだ。

だけど、俺の部下の天使がお前の死について書かれた書類にコーヒーを零しちまったんだ。

その影響をモロに受けて、お前は死んだってわけだ」

 

ということは、私はそのクソ天使のせいで死んじゃったと。

 

「ねぇ、そのクソ天使はどうなったの?ぶち殺したいんだけど」

 

私は満面の笑み(目が笑っていない)を浮かべながらイケメン神に問う。

すると、イケメン神は汗(冷や汗)をダラダラ垂らしながらも教えてくれた。

そんな暑いかな?

 

「あ、あいつなら俺がぶっ殺したからもう存在しねぇ。悪いな」

 

そっか、死んだのか。

まぁいいや。それよりも聞きたいことがある。

 

「私はどうしてここに連れてこられたの?

普通死んだら三途の川を渡って冥界にいくものじゃないの?」

 

私は率直な疑問を投げかけた。

 

「お前をここに連れて来たのはとある世界へお詫びを兼ねて転生させるためだ」

 

私は首を傾げる。

 

「とある世界って?」

 

「とある魔術の禁書目録っていうライトノベルの世界だ。

正確にいえば、その世界に酷似したパラレルワールドだがな。

お前にはそこで不純物(イレギュラー)と呼ばれる不正なルートを使って転生した危険な転生者をすべて倒して欲しい。

あ、先に言っておくけど全ての転生者が不純物(イレギュラー)ってわけじゃねぇからな。

中には正規ルートで転生したお前みたいなのも数人いる」

 

「どうしてその不純物(イレギュラー)ってのを消さなきゃならないの?」

 

「今、天界では転生者をいろんな世界に送ってその生き様を見たりちょっかいを出したりするのが流行っていてな。

それ自体は特に問題はないんだが、近頃一部のバカ共が調子に乗ってバカみたいな数の転生者を一つの世界に送り込みやがったんだ。

それも対象者の善悪の判断もせず、不正なルートまで使ってな」

 

「で、そうすると世界のバランスが崩れて崩壊するからその前に転生者を消せってことだね?

でもどうして私がそんな神様の雑用みたいなことをしないといけないの?」

 

「そうだ。察しが良くて助かる。

 

原則、天使や神はその世界の森羅万象に直接干渉できないんだ。

だから転生者を消すならこちらも転生者を送り込むしか方法がないって訳なんだ。

それに、これはお前にとっても良い話だと思うぞ。

お前の本来の次転生先はムカデだったからな」

 

ムカデ!?私……、世界を救った英雄なのに…‥。

……。ムカデになるくらいならその世界に行って新しい人生を歩むついでに神の雑用をしたほうがいいかな。

 

「わかった。その世界に行くよ。

ムカデにはなりたくないし」

 

「そうか!なら早速転生特典を付けようと思うんだが何が欲しい?

能力、容姿、武器なんでも良いぞ」

 

転生特典かぁ。

身体能力は元勇者だから必要ないし、自分で言うのもなんだけど容姿には自信があるから…そうだなぁ……。

よし!決めた!

 

「じゃぁ特典は原作や他世界の知識と前世の能力と容姿と武器の引き継ぎと無限の金の三つで良いよ。性別はもちろんこのまま女で」

 

「了解だ。金については向こうの世界のお前の口座に10億振り込むからそれを引き出して使ってくれ。金が無くなってきたらまたこっちで勝手に振り込んでおくからもし金が億以上ある状態でさらに金が必要になったら言ってくれ。俺に繋がるよう念じれば俺と通信できるからよ。

他にも何か困ったことがあったらなんでも言ってくれ。

基本お前への手助けとなる範囲ならなんでもできるからよ

あと、相手が不純物(イレギュラー)かどうかを見極められるようにしとくから。

じゃ、その湖に飛び込んだら転生できるからな。

楽しい転生生活を楽しんでくれ」

 

私はいってらっしゃいという風に手を振っているイケメン神に頑張ってくるね~と言い、湖に飛び込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「行ったか……」

 

………頼むから不純物(イレギュラー)達をなんとかしてくれよ。

不純物(イレギュラー)はほぼ全員が単独で世界を制することができるほどの力を持っている危険な存在なんだ。

お前がなんとかしてくれないと原作通りにはいかないからな。

 

 

 

 

 




執筆する暇がない今日この頃……

2013/6/29/不純物についての神と如月の会話を付け足し。
2013/8/16/金についての部分の訂正。
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