鎮守府改革物語   作:携帯電

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第9話

動きが早すぎるな、それほどまでに余裕がないんだろう

 

「こうなるのは予想外だったな、なあ神通は知らないのか?」

 

「な、何を言ってるんですか、今の状況がわからないんですか?ほ、本当に撃ちますよ」

 

演技ではないだろう焦った様子これは本当に知らないんだろうな、艦娘が人間を攻撃できないことは最優先に伝えるべきことのはずなんだがな。

 

「撃てないだろ、そういう風に艦娘は出来ている」

 

 

「ふ、ふざけないで!」

 

おそらく砲撃しようとしているのだろうが何も起こらない、数多の実験が行われ証明されたこの事実を覆すことは出来ないだろう。

 

「もうわかっただろ人間を傷つけることはできないんだ」

 

「そんな…これじゃあ本当に人間の道具と一緒…」

 

うなだれる神通だが俺にとっては新情報でもある神通が知らないということは大方の艦娘が知らない事実とみてもいいだろう。

 

実際に撃とうとすれば分かってしまう簡単な情報のはずなのだが伝わっていない

前任の提督を攻撃しようとした艦娘がいなかったとは考え難い、どんな理由で公表しなかったのかは、予想は出来るが結局考えても仕方ない。

 

「神通とりあえずこんなことをした理由を聞いておこう」

 

すっかり怯えた風になってしまい何も答えようとしない

 

「川内のことだろうそれ以外ないもんな」

 

「…そうです川内のこともそうですが那珂についても聞きたかったんです」

 

まあそれ以外ないだろう今の川内の状態はいつ均衡を崩してもおかしくないほど切迫しているはずだ。

 

「一応確認するんだが、川内はいなくなった那珂の幻覚を見てるってことでいいんだよな?」

 

 

「そうですね、もうあんな川内は見ていられないんです」

 

「一体俺に何をして欲しかったんだ?正直脅しが成功しても出来ることなんてないと思うが」

 

「その前に私がどうなるか聞きたいです…」

 

流れで会話をしていただけでようやく現状理解が追いついたのか、体が震えて今にも泣きだしそうだ。

 

「艦娘はよほどの動機がないと人間に危害を加える行動を起こすことはないんだ、そうなるように誘導したのは俺、だから今回は別に何もしないよ面倒だし」

 

「そう…ですか」

 

「じゃあ話の続きをしてくれ」

 

「はい…まず提督に聞きたかったのは那珂がどうしているかなんです、私たちは解体処分を受けたと知られただけでその後の連絡も取れずじまいなので」

 

「解体処分を受けた艦娘は基本的には軍の研究所に送られる、死ぬようなことはないだろう、貴重な艦娘を無駄遣いする理由がないからな」

 

含みのある言い方をしてみると、表情が青ざめていくおそらくろくな扱いを受けさせてもらえないことが想像できたのだろう、

まあ実際はそんなことはない、研究所に送られていればの話だが。

 

「一度解体処分を受けた艦娘を戻すことは難しいからな、実際に那珂と会う以外では解決しそうな方法はないのか?」

 

「それ以外ですか…思いつきそうにありません…」

 

本当に思い付きのまま行動していたらしい、だが好都合でもある

 

「俺が研究所に掛け合ってみてもいい、命令を出したのは前任だから交渉の余地はあるかもしれない」

 

「ほ、本当ですか、ありがとうございます提督!」

 

本当に嬉しそうだなもう全て解決したかのような雰囲気だ

そんなに簡単にいけば世の中苦労しないんだがな。

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