東方月面録   作:リンシャン

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ようこそ我が家へ3

今日は珍しく来客が多い日ね。

そんなことを思う純狐であった。

 

「あら、いらっしゃい」

 

「んん、今度は誰わよん?」

 

「わよんって」

 

入ってきたのは青髪と茶髪の月兎であった。

 

「こんにちわー。」

 

「お邪魔しまーす」モグモグ

 

「あら青蘭と鈴瑚じゃないの。あなた達は地上の担当だったはずよ?どうしてここにいるのかしら。サボり?」

 

「え?なんで、え?サ、サグメ様いるんですか?てか、私たち今の立場やばくない?って鈴瑚ー!私を置いて逃げるなー!」

 

「逃げるが勝ちってね」モグモグ

 

鈴瑚は逃げ出した。

 

「逃がさないわ、敵地の本拠地に無断できた罰としてここで餅をついてもらうわ。」

 

しかし、回り込まれてしまった。

 

「餅をつくですか?なんで?」

 

「青蘭たのんだ!」モグモグ

 

「ええー、確かに私の方が餅をつくのうまいですけれど。てか鈴瑚!あんたはいつまでだんご食ってんのよ!」

 

「死ぬまで」

 

「よし、この杵で一発なぐるわね?」

 

「冗談冗談、そんなので殴られたらいくら月兎でも気絶はするからね?」ゴクン

 

月兎は杵で殴られても気絶ですむようだ。

 

「話を戻すけどただ単に食後のデザートが食べたいからよ。あなた達もこの程度の罰ですんでよかったわね。私の機嫌が悪かったら、どうなっていたでしょうね」

 

「はい!サグメ様!すぐに作りますので少々お待ちください」

 

「青蘭はしっかりついてね。トッピングはまかされた!」

 

「はいよ!鈴瑚に任せれば味は保証できますね」

 

「じゃあ後は任せたわ。出来たら言ってちょうだい」

 

「「わかりました!」」

 

(ふふふ、これで今日のただ飯にはデザートまでついてくるのね。最高だわ!ナイスタイミングね、月兎たち)

 

ここでヘカーティアは1つ疑問に思うことがあった。

 

「今ごろだけどあんたの能力って、あんまりしゃべらない方がよかったんじゃないの?」

 

「なにいってんのよ。オンオフできるわ」

 

「マジですか。その能力使い勝手良さそうねー。3つの身体を持つ程度の能力とか、正直強いんだけど、使い勝手がよくなくてねー」

 

「なるほど。私の能力も最初は口に出したこと全てが逆転したわ。でも、最近になってようやくコツをつかんで、オンオフ切り替えができるようになつたのよ」

 

「ほー、すごいわね自分の能力を極めたなんて。ピースも見習わないとね?」

 

「そうですね、ご主人様も能力じゃなくて、ファッションセンスをもうちょっと鍛えてって、イタタタタ!?

頭グリグリするのやめてー!」

 

「んもうピースったら、そんなに私のこと怒らせたいの?まさかドM?私の教育のせいなのかなあ」

 

「違いますよ!私はドSです!」フンス

 

「いや、そんな自慢げに言われても。まあかわいいから許すわ」

 

「やたー」

 

「親バカね」

 

「親バカで結構よん」

 

「できましたよーサグメ様ー!」

 

「ふふ、できたようね。ではいただきましょう」

 

「あ、皆さんのもついでに作りましたのでどうぞ!」

 

「あら気が利くわね」

 

「わーい」

 

「美味しそうね。今度わたしも作ってみようか知らん」

 

「正邪早く食べよう!」

 

「そんな急がなくたって団子は逃げねーよ。うまいな」モグモグ

 

「そういえば、サグメ様はどうしてここにいるのですか?」

 

「ぐっ、そ、それはあれよ「ただ飯食いに来たらしいわよ」」

 

純狐は口を滑らした。サグメは純狐のことを、今世紀最大の悪い目付きで睨んでいる。口元が笑っているのが逆に怖い。

 

「「え?」」

 

「さっさと食べたら帰るわよ仕事がまだまだ貯まっているしね。青蘭、鈴瑚わかったわね?」

 

「あ、はい!(サグメ様のほうこそサボってたんじゃ)

「余計なこと考えてないでしょうね?」いえ全く!(鋭い!)」

 

「じゃあ私たちはこれで。オムライス美味しかったわ。正邪達も帰るわよ」

 

「はーい」

 

「わかったよ」

 

「また遊びに来てもいいのよん?」

 

「またねー」

 

「さようなら」

 

こうしてヘカーティア家への謎の訪問ラッシュは終わりを迎えたのであった。


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