ボクたちはある日、ライフルとであった

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ボクが手にいれたもの

「これなんだろう」

 

 それと出会ったのは雨が降った日だった。バスを運転していたラッキーさんが雨宿りをしようと提案して連れてこられた小屋の中、それはボクやサーバルちゃんと同じくらいの大きさの箱からはみ出していた。

 

「なにこれなにこれー!」

 

 サーバルちゃんはぺちぺちとそれを叩く。ボクも気になったので近づいてみたらラッキーさんに止められた。

 

「触ッチャ駄目ダヨ。ソレハ『ライフル』トイッテ、トッテモ危険ナ物ナンダ。パーク職員ジャナイト使ッチャイケナインダヨ」

「えー!?ボス、言うのおそいよ!」

 

 うみゃー!と抗議するサーバルちゃん。遠目から見る『ライフル』は大部分が丸みをおびた木で出来たどうぐのように見える。ボクにはとても危険な物には見えなかったけど、その事は心に留めようと思った。

 

 

 

 

 

「あれ?これって」

 

 次に出会ったのは『としょかん』の中だった。サーバルちゃんに野菜を任せて『ひ』を探していたときに偶然それはあった。

 本の中に描かれた『ライフル』。それはとても恐ろしい物だった。

 筒の先からちいさな金属を吐き出すそれはどんなものだって仕留められる。たとえそれがボクだったとしても。

 恐ろしいけど。同時に頼もしさも感じていた。これさえあればボクもセルリアンと戦うことが……。

 「サーバルまかせにしちゃ駄目よ」というカバさんの言葉がなんども頭の中で響いた。

 

 気がつけば砂時計の砂は全部下に落ちていた。

 辺りを見回す。誰もいない。

 ボクは砂時計をそっとひっくり返した。

 

 

 

 

 

 そしてボクはもう一度『ライフル』と出会った。

 『ゆうえんち』近くにある、いつか見た小屋にそっくりな建物の中に無造作に転がっていた。そっと手に取る。

 

 ずしりと重くて、固く冷たい。

 

 『ざんていパークガイド』になったからだろうか、ボクの腕に付いたラッキーさんは何も言わない。

 

「かばんちゃん、それってらいふる?だよね。危ないよ」

 

 振り向くとサーバルちゃんが心配そうに見ていた。ボクは目を瞑って少し考え、元の位置に『ライフル』を戻した。

 サーバルちゃんと一緒に小屋から出る。

 

「心配させちゃってごめんねサーバルちゃん」

「ううん、いいの!かばんちゃんも何か考えがあったんでしょ?」

「……うん。だけど気が変わっちゃった」

 

 そうなのー?と頭を揺らすサーバルちゃんの手を取る。

 ボクは確かに力が欲しい。だけどそれはセルリアンと戦うために欲しい訳じゃない。

 サーバルちゃんを悲しませるくらいなら、そんな力は欲しくない。

 

「サーバルちゃん、木登りしよう」

「うん、いいよ!でもなんでー?」

「トキさんが高いところで食べるジャパリまんは美味しいって教えてくれたんだ。一緒に試してみようよ」

「そーなんだー!やってみよー!」

 

 サーバルちゃんが走り出す。手を繋いでいたボクは引かれるまま走り出す。

 今握っている手は柔らかくて暖かい。

 固くて冷たいよりも、ボクはやっぱりこっちが好きだ。




かばんちゃん は ライフル を すてた
かばんちゃん は いっしょうのフレンド を てにいれた

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