私の知る過去とは違う気がする   作:みっくん

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episode1

 

IS(インフィニット・ストラトス) 篠ノ之束博士が開発した宇宙活動用のパワードスーツ。

発表当初は誰にも相手にされなかったがとある事件を契機に世界が騒ぎ出す。とある事件の際、そのISは性能の高さから当時の兵器すべてを凌駕していた。世界は博士の意図したものとは別物としてISを使うようになった。そう、兵器としてだ。

 

さてそんな兵器という認識なってしまったISだが問題点が存在する。それは女性しか乗れないことだ。それ故世界は女尊男卑へと変わってしまった。ISを兵器とした結果、それを操る人間の育成が必要となり育成機関が作られた。IS学園 それが育成機関だ。今私はその学園のとある教室にいた。

 

(……気まずいなこの空気は)

 

この教室には私ともう一人を除いて女性としか存在しない。教室のあちこちから此方を見ては細々と小声で話している者たちばかり。私ともう一人の男子は空気となってやり過ごすしかなかった。

 

そんな空気に居た堪れなくなっていると教室に設置されている前方のドアが開いた。

 

「み、みなさん自分の席に座ってください」

 

入ってきた女性は自信なさげに声を出した。彼女のいう通りにクラスメイト達は各々の席に戻っていった。

 

「今日から皆さんの副担任をします、山田真耶です。まずはお互いを知るために自己紹介と行きましょう……えっと、では出席番号順で行きましょう」

 

出席番号順に挨拶が始まる。オーウェンなので私の番は早くやってきた。

 

「各地で行われた一斉検査で発見された世界で二番目の男性操縦者のアルトリウス・オーウェンだ。名前こそ外国の者だが、日本にいるほうが長いので気楽に声を掛けてもらえると嬉しい。趣味は読書。以上です」

 

あらかじめ考えていた自己紹介を口にする。私が席に座ると一気に教室中が騒がしくなった。

 

「か、カッコイイ」

 

「く、クールだ」

 

周りで騒ぎすぎて何と言っているのか今一聞き取ることが出来ない。まぁ、嫌みや悪口といった事ではないので気にしなくても大丈夫だろう。

 

私の後ろに座っている女性との挨拶が終わると遂にもう一人の番がやってきた。

 

「織斑秋次です。世界で最初に見つかった男性操縦者です。趣味は料理かな?皆さんと同じIS初心者なので気楽に話しかけてください。これからよろしくお願いします」

 

彼はそういうと笑顔で席に座った。彼が座ったと同時に教室のドアが再び開く。

入ってきた人は教卓まで歩くと手に持っていた出席簿を教卓の上に置くと声を出した。

 

「諸君、私がこのクラスの担任の織斑千冬だ。君たち新人を一年で使い物になる為のIS操縦者に育てるのが仕事だ。私の言うことはよく聴き、よく理解しろ。出来ない者には出来るまで指導してやる。 逆らっても構わんが、私の言うことは絶対に聞け。いいな? 」

 

自身の言い放つことこそが絶対だとばかりに言う織斑先生。軍人のようだが残念ながらISは兵器として認識されてるから間違いないか。

と、私が頭の隅で考えているとクラス中が一瞬静かになった後、爆発が起きた。

 

「キャ~~~~~! 素敵ぃ! 本物の千冬様をこの目で見られるなんて! 」

 

「ほ、本物のブリュンヒルデ……すごい」

 

「わ、私先生に会うために北海道から来ました」

 

クラスの女子による黄色い声援という名の爆発だ。み、耳が痛い。

 

「……はぁ、毎年毎年よくコレだけの馬鹿ども集まるものだ。ある意味感心させられる。それとも何か? 私のクラスにだけ馬鹿者だけを集中させるように仕組んでいるのか? 」

 

苦い顔をしながらため息を吐く先生。確かに自己紹介しただけでこれ程の騒ぎになるとは。

織斑千冬 彼女は第一回IS世界大会「モンド・グロッソ」優勝者だ。公式戦では無敗というまさに最強の名を持つにふさわしい戦績を残している。第二回も優勝をするものだと思われたのだが、どういう訳か決勝戦を前に棄権している。刀一本で大会を制し、その姿から「ブリュンヒルデ」と呼ばれている。

 

「……とりあえず、止まってしまった自己紹介の続きだ。織斑の後ろの女子紹介しろ」

 

このままでは終わらないと判断したのか、続きを促した。

 

またしばらくクラスメイト達による自己紹介が始まり彼女の番になった。

 

「クロエ・クロニクルです。アルトリウス様の従者をしております。以上です」

 

彼女 クロエがそう言い終え座るとクラスは再びざわつき始めた。

周りの声を聴く限りは彼女容姿の事のようだ。

クロエ・クロニクル 過去に出会い、今を共にする少女。

綺麗な銀髪を腰付近まで伸ばしている。彼女の特徴は長い髪ではなく、両眼だ。彼女は知らない人間が見るとただのオッドアイに見える、黒と金の眼を持っている。出会った当初は目を長時間開いていることが困難だったが、私たちの所属しているとある会社のおかげで今では長時間開けていることが可能になった。

 

「貴様らいちいち騒ぐのはいい加減にしろ。次の早くしろ」

 

予想よりも時間が経っていることにイラついた織斑先生が再び進むように促した。




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