風雷坊がゆく   作:鶴丸

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では第2話お楽しみください。


第2話

「この森どんだけ広いんだよ。」

歩き始めてもう6時間道に出られる感じが全くしない。

「この地図本当に合ってるのかよ。」

呟いた言葉さえ森の中に吸い込まれていくように感じる。

「転移して初日に死亡とかどんな冗談だよ。しかもそれが戦闘じゃなくて迷子でとか。」

「こうなったら仕方ない。あれ使うしかないか、これだけは使いたくなかったんだがな!ど○でもドア〜!!」

「言うてる場合か!!」

こんなふざけた一人芝居をしたところで現状は何も変わらず、言葉を発した後に来る静けさに、より一層心を抉られる。

ふと視線を感じ辺りを見回すと、木の陰で白くて小さい一つ目の毛玉のようなモンスターがこちらを見ていることに気がついた。

リュウセツはポーチの中から肉を取り出すと、そのモンスターにゆっくりと近づき腰をかがめて差し出すようにして手を伸ばした。最初は警戒していたようだったが、空腹には勝てなかったのか、トテトテと近づき肉に喰らい付いた。そして肉を食べ終えるまで眺めていた。肉を食べ終えるとそのモンスターは俺の手に体を擦り付けてきた。

(なんだこの可愛い生き物は!猛烈に飼いたい!!)

モンスターを撫で回していると向こうも気に入ったのか

、器用に腕を伝って肩に移動してきた。

「おっ、お前も一緒に来るか?」

モフモフしながらそうたずねるとモンスターは同意するかのように指を舐めてきた。

「そうか!そうなるとお前の名前も必要だよな。」

(さて、どうするか?ポア、ポイ、ポウ…………ポル、ポレ、ポロ。ポロ!)

「よし、お前名前はポロだ!」そう言うと名前が気に入ったのか、ポロは頭の上に飛び乗って、ピョンピョンと跳ねている。

「よし!じゃあ行こう!ポロ!」

ポロを仲間にして2時間後(ポロが道を教えてくれたおかげで)なんとか街道に出ることが出来た。

そこから道なりに進んでいくと、日が暮れる前に高い城壁で囲まれた都市(帝都)にたどり着いた。

「ここが帝都か!思った以上に広いな。探索は明日にして今日は宿を取ろう。」

そうしてリュウセツとポロは1時間かけて宿を探し、なんとか空いていた3人部屋にチェックイン出来た。

先客がいるかとも思ったが、部屋に行くとどうやら客は自分だけのようだった。誰もいないのは気楽でいいので、明日からもこれが続けばいいなーと思いながら、神様からもらった食糧をポロと分け合いベット上に寝転がった。(一時はどうなるかと思ったが、なんとかなるもんだな、ポロとも出会えたしな。)

「ポロおいで!」

机の上にいたポロを呼ぶと、その小さい体からは想像できないような跳躍でベットの上の俺の胸の上に飛び乗ってきた。

ポロを撫でながら明日についての計画を考えていたが、思った以上に疲れがたまっていたのか、あっという間に意識は闇の中へと消えていった。

 

カーテンの隙間から覗く光の眩しさで目を覚ましたリュウセツはそこで自分が爆睡していたことに気がついた。太陽はすでに登り切っており、昼を過ぎていた。

朝食兼昼食は外で食べようと考えながら、ポロを肩に乗せ街へと足を運んだ。飯屋のようなところは混んでおり、入れそうになかったので、屋台で昼食を済ませ辺りを散策し始めた。街は活気があるように見えるが、大抵の人は下を向いて歩いており表情も暗い。やはり生活水準はあまり高くはないようだ。俺も現在は絶賛無職なので、仕事を探す意味も込めながらしばらく歩いていると、警備隊の試験が行われていると言う情報をある通行人に聞いたので、早速行ってみることにした。役所のようなところには大勢の人が並びながら自分の順番が来るのを待っていた。俺もその列に並び、書類をもらい選考を受けた。

結論から言うと合格だった。受験者の中では優秀だったらしく、オーガと言う隊長の元に配属となった。職務は研修を含めて2日後かららしくそれまではすることがない。

夕食を済ませたのち、夜風を浴びようと夜の街を散歩していると街灯の下に座り込んでいる2人の男女を発見した。

「こんな時間に何してるんだ?」

俺がそう話しかけると、2人のうち女の子が

「実は宿屋に泊まろうと思っていたのですが、どこも満室らしく泊まる場所がなかったので今日はここで野宿をするつもりなんです。」

「なるほど。もし君たちがよければだが私の部屋に来ないか?三人部屋を借りていて、ちょうど俺1人しか使っていないからちょうど2人分のスペースが余っているんだが?」

「え?本当に?いいの?」

そう言って俺の話に飛びついてきたのはもう1人の男の子だった。

「もう、失礼でしょ」

女の子が諫めるも男の子は何か問題あるのかよ?みたいな感じの顔で女の子わ見ている。

「どうかな?野宿するよりはマシだと思うけど?」

俺がそう言うと女の子は申し訳なさそうに

「ご迷惑でなければ。お願いします。」

そう言って少し困ったようなそれでいて野宿せずに助かって嬉しいのか少し笑顔でそう答えた。

「やったー!野宿しなくて済むぜ!」

男の子は将来大物になりそうな予感がする(いろんな意味で)

「そう言えば君たちの名前を教えてくれないか?」

「俺はリュウセツ。こっちは相棒のポロ!」

「私は………」

「俺は………」

 




さてリュウセツが出会った二人組は一体誰なんでしょうか?
二人組の男女。わかる人はわかるかな?

少しでも楽しんでいただけたなら幸いです。
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