無/霊タイプの厨ポケが現れたようです   作:テテフてふてふ

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ガバガバ語彙病を無事発症した模様。小説書いてるとたまになる……ならない?


15:大戦犯マキナ

リーリエは、ポケモンが傷つく事を嫌う少女だった。だからこそ彼女は、日々ストレスを与えられ続けたコスモッグをエーテルパラダイスから連れ出し、保護しているのだ。

 

故にリーリエは、ポケモン同士が傷つけ合う『ポケモンバトル』を観る事に、少なくない抵抗を覚えるのだ。

 

しかしながらリーリエは、比較的穏やかな気持ちで二人……マキナとミヅキのポケモンバトルを観ていた。

 

何故かはリーリエ自身も分からない。だが、何となくは理解していた。

 

きっと、二人は自分と同じくらい……いや、それ以上に真摯な気持ちでポケモンに向き合っている事を、自分は知っているからだ……と、リーリエは自己完結をする。

 

 

それは、強ち間違いでもなかった。

 

 

リーリエたちは知る由もないが、どこか達観した様子でポケモンバトルに臨む男……マキナは、全ポケモンを『数字』として記憶し、数多の知識と経験を培ってきたポケモン廃人だ。ことポケモンバトルにおいて彼の右に出る者など、そうそう見つかるものではない。

 

そんな男のポケモンたちに対峙しておきながらも、まるで物怖じする事なく真顔を貫く少女…ミヅキは、他でもないマキナのポケモンバトルに感化され、トレーナー資格の取得を後押しされたのだ。

 

 

最近になって、よくミヅキと遊ぶようになったリーリエは知っていた。

 

 

ミヅキは、毎日のようにマキナの試合中継をテレビで観戦しているのだ。本人はおくびにも出さないが、まだかまだかと彼の試合中継を心待ちにしており、中継のない日は『ある試合』を録画したものを、飽きる事なく何度も観ているそうだ。

 

ミヅキは、一流のトレーナーになる為に、常にひたむきな努力を重ねている。自分のポケモンたちを、野生のポケモンや他のトレーナーのポケモンと積極的に戦わせ、より強く育てる事に余念はなかった。

 

ククイ博士やハウ、リーリエなどと共にポケモンスクールに行った時は、特に顕著だった。

 

ハウが同じくらいの子供たちとポケモンを見せ合ったり、ポケモンの話で盛り上がっている時、ミヅキはその場にいなかった。

 

ミヅキはポケモンスクールの中を駆け回っていたのだ。野生のポケモンが現れるという校庭端の草むらでコイルを捕まえたり、学校の生徒はおろか、先生とまでポケモンバトルを繰り返していたのだ。

 

そして、ハウがポケモンバトルの基礎知識をようやく身につけ始めた時、ミヅキは既にポケモンスクールで一番強いトレーナーに勝っていたのだ。

 

ククイ博士から、しばらく島巡りは一時休止と言われたのも、ハウとミヅキの間に開いてしまった大きな差を埋める為だ。決して、ハウがトレーナーして成長するのが遅いわけではない。ミヅキの成長があまりにも早すぎるのだ。

 

現に、メレメレ島でミヅキにポケモン勝負を仕掛けてくるトレーナーたちは、ポケモンたちに何ひとつ行動させられる事なく敗れている。ミヅキのポケモンたちに手も足も出ないのだ。

 

そんな、ポケモンバトルとも呼べないようなバトルが多くなってきたミヅキは、どことなく退屈そうにしていた。いつも真顔で、何を考えているか分からないと言われがちなミヅキだが、それなりの時間を共にしたリーリエはそんな彼女の感情の機微が、僅かではあるが分かるのだ。

 

 

今、マキナと向かい合っているミヅキは、リーリエが見た事もないほど生き生きとしている。

 

 

相変わらず真顔ではあるが、このお泊まり会を通じてさらに仲良くなったリーリエは、確信を持ってそう言えるのだ。

 

 

昨日、リーリエはナマコブシを踏み潰してしまい、リーリエとミヅキは全身にナマコブシの体液を浴びてしまった。冷静さを取り戻したリーリエは、ナマコブシを殺してしまったのではないかと、たちまち不安と罪悪感に押しつぶされそうになった。しかし、『あいつら勝手に再生するからヘーキヘーキ』と、マキナが軽いノリで励ましてくれたので、リーリエは少しだけ楽になった。大事なのは同じ事を繰り返さない事だ……と、マキナに諭されたので、リーリエは素直にそれを受け止めた。

 

ナマコブシの体液で汚れてしまったリーリエとミヅキは、温泉が湧き出ているという『ポカポカリゾート』にて湯浴みをした。

 

温泉では、たくさんのポケモンたちが気持ちよさそうに湯浴みをしていた。

 

子どもの体を丹念に洗うガルーラ。アクアジェットで楽しそうに遊び回るマリルリ。いつから温泉に入っているのか忘れてしまったかのような表情でボケーっとしているヤドラン……など、多種多様なポケモンたちが個性豊かな寛ぎ方をしていた。リーリエがコスモッグ、ミヅキが自分のポケモンたちを外に出してやると、我先にと温泉へと飛び込んでいった。

 

リーリエとミヅキも、ナマコブシの体液で塗れた水着を脱いで身を清めた。

 

家族以外の人間に生まれたままの姿を見せた事がないリーリエは、水着を脱ぐことに強く反発したが、真顔のミヅキに半ば強制的に脱がされた。リーリエは悶えた。

 

もうお嫁に行けない……と、赤面するリーリエではあったが、私が貰うから心配するなと真顔のミヅキが慰める。リーリエは更に悶えた。

 

体を流した二人はようやく湯船に浸かった。しかも、何故かミヅキがリーリエに後ろから抱きつく形で。リーリエはとてつもなく悶えた。

 

二人は色々な事を語りあった。お互いが出会う前の事が殆どだったが、自分の知らないミヅキが知れた事と、ミヅキが知らない自分を知ってもらえた事に、リーリエはそこはかとない甘酸っぱさを覚えた。

 

 

ミヅキは小さな頃から、ポケモンに多少なり興味はあったらしい。何でも、ミヅキの父はカントーにおいて名を馳せているトレーナーらしく、何度もポケモンバトルを観てきているからだ。

 

それでも、ミヅキが実際にポケモンを手にする事はなかった。カントー地方には、自分と同じぐらいの年頃からポケモントレーナーを始めて、カントー地方はおろか、各地方のポケモンリーグを次々と制覇している『頂点』と呼ばれる男がいるらしいが、ミヅキには雲の上の存在に見えたし、平々凡々に育ってきた自分がそうなれるとは思っていなかったようだ。

 

 

しかし、ある試合中継を目にした日から、ミヅキは変わってしまったと言う。

 

 

そのポケモンバトルとは、一時期話題を持ちきりにした、あの『新種ポケモンを捕まえた新人トレーナーとシンオウチャピオンとの親善試合』だった。

 

新人トレーナーのマキナはつい最近に、トレーナー資格を持たずしてポケモンを所持していた事で世間を賑わせていたので、トレーナーになって日が新しい事は明白だ。

 

それでも、新人トレーナーであるマキナは、マスター資格を持つベテラントレーナー・シロナを、たった三匹のポケモンで倒した。

 

淡々とポケモンに指示を出し続けた彼は、勝利の喜びを露わにする事もなく、その無表情を崩さず壇上を後にした。

 

試合後のインタビューで『なぜ、新人のあなたがシンオウチャンピオンに勝てたのか?』と言う問いに、マキナは『ただ、ポケモンが好きなだけです』と、答えとも言えないような答えを口にした。

 

 

そっけなく放たれたこの一言が、ミヅキの胸に強く刺さったのだ。

 

 

才能の有無だとか、経験の有無だとか、そういったものを理由に、まだ何もしていないのに関わらず自分には向いてないと、ポケモンと関わる事を避けてきた自分に対して言われた気がしてならなかったのだ。

 

ミヅキはすぐにトレーナー資格を取得した。ミヅキは父親に無理を言って、ポケモンのタマゴを分けてもらった。ノーマルタイプのばけねこポケモン、ニャースだ。

 

まだミヅキはポケモンに慣れていないからと言う理由で、ニャースはミヅキの母親の手持ちとして育てる事になった。ニャースはしょっちゅう、どこからか物を拾ってくる困った子ではあったが、ミヅキは注げるだけの愛情をニャースに注ぎ続けた。

 

まずはポケモンを好きになる事。それができなくては、()()と同じステージに立てないのだ。

 

 

ほどなくしてミヅキはアローラ地方のメレメレ島に引っ越した。

 

 

ミヅキはアローラに引っ越せた事に感謝をしていた。リーリエやハウ、ククイ博士と出会えた事。

 

 

そして、憧れのトレーナーに会えた事。

 

 

カントー地方に居ては叶わなかった事だ。ミヅキの母親が引っ越しの決断をしたらしいのだが、アローラ地方のニャースが見たいからという、割と結構適当な理由で引っ越しに至ったとの事だ。ミヅキの母親らしいと言えばらしい気もする。

 

ククイ博士に誘われ、ハウと共に島巡りをする事になったミヅキは、ククイ博士から生まれたばかりのポケモンを譲り受けた。みずタイプのあしかポケモン、アシマリだ。

 

アシマリこそが、ミヅキが初めて手にしたポケモンだった。目立ちたがり屋が多いアシマリにしては『ひかえめ』な性格をしていた。それでも、ひかえめなアシマリは自らの意思でミヅキに歩み寄った。

 

 

アシマリの直感は告げていたのだ。

 

 

この少女は誰よりも自分に向き合ってくれる。

 

この少女は誰よりも沢山の仲間(ポケモン)を捕まえてくれる。

 

 

そして、この少女は誰よりも自分を強くしてくれる……と。

 

 

そんなアシマリの期待を裏切る事なく、ミヅキはアシマリをオシャマリに進化させ、アシマリの他に四匹のポケモンを捕まえている。

 

 

そして、ミヅキはもう一つ上のステージへと上がろうとしているのだ。

 

 

これからミヅキが戦うのは、憧れのトレーナーであるマキナだ。ミヅキは彼の戦いを何度も観てきている。シロナとの親善試合、ここ最近頻繁に放送される実況中継はもちろんの事、島キングであるハラとの戦いを、生で観ているのだ。

 

あの大試練では、じたばたするドードリオがあまりにもシュール過ぎた上、メレメレ島の守り神であるカプ・コケコが現れたりと、印象強い事が多すぎて誰も気づかなかったかもしれないが、ミヅキだけはしっかりと理解していた。()()()()()()()()()()()()()()、常に平常心を保つように心がけていなかったら、ミヅキは気づかなかっただろう。

 

憧れのトレーナーの言葉を、一字一句聴き漏らさないミヅキは、『島巡りのついでに、こいつのレベル上げをするか…』という、マキナの何気ない独り言を記憶していた。

 

育成途中のポケモン一匹で、島キングのゼンリョクである五匹を打ち破ったのだ。もはや、次元が違うなどというレベルではない。

 

 

そんな男と、ミヅキはポケモンバトルを行おうとしているのだ。当然、手加減をしてくるだろうが、憧れのトレーナーが住んでいるリゾートで、憧れのトレーナーとポケモンバトルができる事が、ミヅキは嬉しくて仕方なかったのだ。

 

 

そんな背景こそ知らないものの、無邪気にマキナとのポケモンバトルを楽しみにしているミヅキを見ていると、リーリエは何も言えなくなってしまうのだ。今のミヅキに、ポケモンが傷つくからやめろと水を差すのが、いかに無粋であるか、どこか抜けた所のあるリーリエですら理解していた。

 

マキナのポケモンはムウマ、ニドクイン、スターミー、ブラッキー、クチートの五匹で、ミヅキのポケモンたちと差が開かないように、レベルの低いポケモンばかりを選んだそうだ。さらに、ポケモンたちにアイテムを何も持たせていないとも言っていた。

 

対するミヅキのポケモンは、オシャマリ、デンヂムシ、ケララッパ、フーディン、ベトベターの五匹だ。ユンゲラーは一度でも他のトレーナーの手によって育成されると、フーディンに進化するのだが、ミヅキのユンゲラーもマキナのリゾートに影響を受けて、今朝にフーディンへと進化を遂げたのだ。

 

いくら破竹の勢いで成長しているとはいえ、ミヅキは駆け出しトレーナーだ。それ故、持ち物の有用性はポケモンスクールで教わったばかりで、まだポケモンに何も持たせていない。

 

「今回のバトルでは、俺は最初の10ターンはポケモンに技を使わせない。10ターン経過した時点で、普通に攻撃を開始する。それでいいか?」

 

おもむろにマキナが提案してきたものは、あからさまな手加減だ。だが、なんらかのハンディキャップがないと戦いにすらならない事くらい、ミヅキには分かっていた。

 

ミヅキが最初に繰り出したのはデンヂムシ。一方でマキナはスターミーを繰り出した。

 

スターミーはみず/エスパータイプのなぞのポケモンだ。でんき技とむし技を得意とするデンヂムシにとっては、格好の餌食だ。

 

ミヅキのデンヂムシは、未だ『シザークロス』など言った強力なむし技を覚えていない。ミヅキは一番威力のある『スパーク』を指示した。

 

「スターミー、戻れ」

 

マキナはスターミーを引っ込め、新たにニドクインを繰り出す。どく/じめんタイプのニドクインに、でんき技は全く通用しない。デンヂムシの『スパーク』は不発に終わってしまう。

 

ミヅキのデンヂムシは、ニドクインの弱点を突ける技を持っていない。もう一つのメインウェポンである『むしくい』も、どくタイプを持つニドクインには通用しない。なんとかしてこの10ターンの間に、一体でもマキナのポケモンを倒したいと思ったミヅキは、Zリングを掲げた。

 

「あ、私知ってます!!ミヅキさんのポーズ……ノーマルZですね!!」

 

イリマの試練で見たものと、全く同じゼンリョクポーズを真顔でするミヅキを見て、リーリエが興奮気味に声を上げる。

 

しかし、マキナは既にポケモンを変えていた。出てきたのはゴーストタイプのよなきポケモン、ムウマ。デンヂムシのZパワーを纏ったゼンリョクの攻撃『ウルトラダッシュアタック』は不発に終わってしまった。

 

既に2ターンが経過している。だと言うのにも関わらず、マキナのポケモンは全くダメージを受けていない。それどころか、バトル中に一回しか使えないZパワーを消費してしまったのだ。

 

その後もミヅキはポケモンの交代に翻弄され続け、決定打を与える事なく10ターンが経過した。

 

マキナの猛反撃が始まった。

 

オシャマリはスターミーのエナジーボールに倒れ、デンヂムシはニドクインのだいもんじに倒れ、フーディンはムウマのシャドーボールに倒れ、ケララッパはニドクインのふぶきに倒れ、ベトベターはクチートのアイアンヘッドに倒れた。ミヅキの完敗だ。

 

「……今の戦い方でも、ミヅキのポケモンたちなら殆どのトレーナーに勝てるだろう。だが、もしミヅキがもっと上を目指しているなら、もう少し工夫が必要だ。不利なポケモンを無理に戦わせない事、相手も有利なポケモンに交代してくるという事……まずはこの二つを意識する事から始めた方が良い。それと、Z技を撃つタイミングだが、あれは一度きりの切り札だ。『ここぞ』と言う時に使わなくてはならない。基本的にZ技は、目の前のポケモンに撃つのではなく、自分のポケモンを倒しにくるであろう、相手の手持ちに控えているポケモンを意識して撃つものだ。俺はこれを『役割破壊』と呼んでいるが……まあミヅキならすぐに順応できるだろう」

 

リーリエにはマキナのアドバイスの意味する所が全く分からなかったが、ミヅキはコクコクと頷いている。微笑ましくも思える、そんな二人のやりとりを見ていたリーリエは、ある思い付きを口にした。

 

「ミヅキさん。せっかくですし、マキナさんと一緒に写真を撮ったらどうですか?」

 

リーリエの提案を耳にしたミヅキは、是非もないと真顔で頷く………事はなく、まるで石化でもしたかのように真顔のまま固まっている。そんな、ミヅキの様子が可笑しくて仕方なかったリーリエは、思わず吹き出してしまう。

 

 

(私、知ってます。ミヅキさんが固まってる時は、いつも照れている時なんですよね)

 

 

当然、そんな事は露ほども知らないマキナは、ジッと自分を見つめてくるミヅキを前に狼狽えてしまっている。自分だけがミヅキの心情を知っていると思うと、またしてもリーリエの中で得も言われぬ甘酸っぱさが広がっていく。

 

 

ニコリともしない二人を写真に収めたリーリエは満足気に頷く。カメラには、真顔のままオシャマリを抱き抱えるミヅキと、無表情のままミヅキのトレードマークである赤いニット帽に手を置くマキナが写っている。

 

 

(応援してます…ミヅキさん。ミヅキさんがマキナさんに勝つ日を、楽しみにしてますから)

 

 

リーリエはまだ知らない。

 

 

今日の一戦こそが、初代アローラリーグチャンピオンを決する、大きなターニングポイントであったという事を………

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

最後にミヅキにポケモンバトルの指南をした俺は、ミヅキとリーリエをメレメレ島へと送り届けた。

 

ミヅキの母親に『マキナくん、二人の面倒を見てくれてありがとね〜。今度はマキナくんが泊まりにきちゃっても良いわよ〜!!』と、一夜的な過ちを期待させるかのようなお誘いを頂いたが、ミヅキの父親にバレたらぶっ殺されそうなので丁重に断った。人妻とか言う諸刃の剣やばい。

 

ミヅキにはサイクル戦の初歩を教えたが、あれが活きてくるのは相当終盤だろう。旅の序盤はレベルを上げて一致技で殴れば良いだけなので、コロコロとポケモンを変えてもテンポが悪くなるだけだ。かく言う俺も、現時点でサイクル戦を強いられるのはシロナくらいだ。シロナさんまじシロナさん。

 

リゾートで撮影したリーリエとミヅキの写真が楽しみで仕方ないが、この一週間はハードスケジュールが待ち構えている。いつまでも余韻に浸っている場合ではない。

 

旅客船に乗った俺はアローラを発ち、ホウエン地方のカイナシティへと赴いた。港町というだけあって、たくさんの人とポケモンが行き交う、とても綺麗な都市だ。

 

ホウエンに来た理由は色々とあるが、まず果たすべき目的はフウロちゃんへの誕生日プレゼントの購入だ。

 

カイナシティの南部にはバザーが展開されており、海を跨いだ物珍しい商品がたくさん並んでいる事だろう。様子見もかねて、俺は何の気なしにバザーへと足を運んだ。

 

 

結論から言うと、フウロちゃんの誕生日プレゼントは買えなかった。

 

 

いや、彼女いない歴=年齢の俺に、女の子の誕生日プレゼントとかチョイスできるわけないし。悪趣味なアクセサリーをチョイスしてしまい、大爆死する未来しか見えない。フウロちゃんに引き攣った笑みで『だ、大事にしますね!!(大事するとは言ってない)』とか言われた日には死ねるぞ。

 

しかし、どうしたものか……これではまともに買い物などできない。一人でホウエンに来るのは些か無謀だったかもしれない。

 

困り果てた俺は、アテもなくカイナシティを練り歩く。ふいに、やたらと繁盛している店を見つけた。

 

凄い行列ができている。しかも、並んでいる客は全員女性だ。看板には『バイバニラ・パラダイス』と、やたらオシャンティーな文字で銘打たれている。

 

あ、これシロナの言っていた、カイナシティに新しくできたアイス食べ放題の店か。めっちゃ繁盛してんじゃん。

 

 

……その時、俺の脳髄に閃きの電流が走った。

 

 

俺はスマホを取り出し、ある人物に電話をかける。

 

「アローラ、シロナさ……シロナ』

 

『……マキナが電話をかけてくるなんて珍しいわね。どうしたの?』

 

「いや、今ホウエン地方に来ているんだが……」

 

『へぇ……ホウエン地方はとっても良い所よ!!でも、どうしてそんな遠くに?』

 

「いや、フウロさんの誕生日プレゼントを買おうと思ったんだが、いかんせん何を選べば良いか分からなくてだな……」

 

『ふふっ、マキナも可愛いところがあるのねっ』

 

可愛いのはお前だぞ。

 

『あたしもマキナと一緒に選んであげたいけど、今日はリーグ挑戦者がいるの。四天王を突破してくるかもしれないし、さすがにチャンピオンのあたしが席を外す事はできないわ。ごめんなさい』

 

「そうか……前にシロナが言っていたアイス屋もあるし、お礼にアイスを奢ろうかと思っていたんだが、シロナが多忙とあっては致し方ない。またの機会に……」

 

『待ちなさい』

 

「………え?」

 

『マキナ、そこを動かないで』

 

「え?」

 

 

 

『今、会いに行きます』

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

しばらくして、シロナを乗せたメガボーマンダが猛スピードでカイナシティに飛来した。あまりにもワイルドすぎるエクストリーム入国に、街ゆく人々は唖然としていた。シロナさんの女子力はどこに行けば見つかりますか?

 

「はぁ……はぁ……けほっ………んっ……待たせたわね……マキナ………」

 

息切れしているシロナさんセクシー、エロいっ!!

 

「……リーグ挑戦者がいるんじゃなかったのか?」

 

「四天王のみんなに絶対に負けないでっ、って念を押してきたから多分大丈夫よ!!」

 

シンオウ四天王の皆さんに、合掌。ゴヨウさんとかプレッシャー半端なさすぎて胃に穴が開いてそう。

 

「ね、マキナ。こうしちゃいられないわ。早く行きましょう!!」

 

爛々と目を輝かせたシロナが俺の手を強引に握り締めると、バイバニラ・パラダイスの行列へと引きずっていく。シロナさん、みんなに見られてますよ。

 

並んでいる最中も、シロナは落ち着きがなかった。

 

「バイバニラ・パラダイスでは、三つのアイスクリームを自分で乗せる事ができるのよ。アイスクリームの原料になっているきのみによって、『すくいやすさ』とか『くっつきやすさ』が違ってくるから、いかに早く、食べやすい大きさにできるかが、よりたくさんのアイスクリームを食べるための鍵になるのっ」

 

いや、アイスクリームってそんな量食う物じゃないよね?よくよく考えたらアイスクリーム食べ放題ってコンセプトも色々とおかしい気がする。

 

だが、この大盛況っぷりを見るに、この世界の女性の胃腸は鋼か何かで構成されているようだ。昨晩のミヅキちゃんも、びっくりするくらい食べてたしな。真顔でもくもくと食べ続けるミヅキちゃんまじミヅキちゃん。

 

数十分ほど待っていると、ようやく店に入る事ができた。料金はかなり安かったが、制限時間は30分と短めだ。

 

「見てっマキナ!!こんなにたくさんのアイスクリームが……写真撮らなきゃっ!!」

 

嗚呼……シロナさんが少女へと回帰している……

 

一頻り写真を撮ったシロナは、あたしのかんがえたさいきょうのアイスクリームを作らんと、意気込んでいる。しかしながら、思ったより難しかったのか、アイスクリーム作りに難儀している。

 

「マキナぁ……思ってたよりも難しい……どうしましょう……?」

 

目の前にお待ちかねのアイスクリームがあると言うのに、なかなか実食できないでいるシロナが、涙目で俺の事を見つめてくる。

 

よく見ると、シロナの横でアイスクリーム作りに勤しんでいる女性も四苦八苦している。どうやらバイバニラ・パラダイスはその人気っぷりに反して、初心者殺しな側面があるようだ。

 

「代わりに俺が作ろうか?」

 

「………ふぇ?」

 

原料となるきのみによって『すくいやすさ』と『くっつきやすさ』が違ってくると、シロナが言っていたので、もしかしたらゆめしまのアイスクリーム作りと同じシステムなのかもしれない。自分でも訳分かんないくらいに高得点を狙っていた時期があったので、どのきのみが作りやすいかも覚えている。

 

三つともラムのみにしてしまうのが一番手っ取り早いが、そんな物を作ってもらって喜ぶ奴などいないので、ロメのみ、オボンのみ、ラムのみの順にすくっていく。アイスを落としてしまっては元も子もないので、くっつきやすさ重視だ。

 

「ちょ、ちょっと待って!?なんでマキナがそんなに上手なの!?今までで一番びっくりしたんだけどっ」

 

感嘆の声をあげるシロナにアイスクリームを手渡すと、シロナはだらしなく顔を弛緩させる。

 

「ん〜……すごく美味しい!!ねぇマキナ……あなたのアイス……もっと、もっと欲しいの」

 

媚びた表情で欲しがるシロナに、俺は甘美なる快楽を与え続ける。

 

「あたし……幸せ。この時間、終わって欲しくない……ねぇマキナ……早く……早くあなたの……ちょうだい」

 

女としての悦びを知ってしまったシロナは、羞恥も尊厳も捨ててヨガってくる。

 

「……足りないのか?これで満足できるだろ。ほら、もっと口開けて」

 

先刻までのと比べ、より大きくさせたソレをシロナに突き出す。

 

「だ、だめ………そんなに大きいの……入らないわ…………」

 

「なんだ、もう要らないのか?じゃあここまでにするか……」

 

「そ、そんな…!?ここまでしておいて……嫌よっ!!」

 

「じゃあ、どうして欲しいんだ?」

 

「……しいわ」

 

「あーもう一回言ってくれ」

 

「……マキナ、あなた(のアイス)が欲しいわ」

 

 

 

 

その日、シロナは快楽に溺れた。

 

 

 

 

 

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結局、制限時間になるまでシロナは尋常ならざる量のアイスクリームを食べ続けた。周りにいた他の客はドン引きしていた。店のスタッフは顔を青くしていた。

 

俺とシロナは『今後、二人では来ないでください』と、条件付きで出禁を食らってしまった。残念でもないし、当然である。

 

「マキナと一緒に行けなくなったのは残念だけど、すごく楽しかったわね!!」

 

喜んでくれて何よりです。なんであれだけのアイスクリームを食べてお腹壊さないか、不思議で仕方ないですけど。

 

頗るご機嫌なシロナとともに、バザーへと再突入した。女物は女性に選んでもらうのが一番確実である。

 

「なんだか変わった物が沢山あるわね……見て見て、マキナ。ポケモンのお面があるわよ」

 

シロナが興味深そうに覗きこんでいる店には、多種多様なお面が並んでいる。祭りの屋台とかで売っているような安っぽいプラスチック製の物ではなく、割と本格的な材質でできている。

 

「なになに……『あのダイゴも大絶賛!!これであなたもボスゴドラの真の姿に!!』……だって。ねぇマキナ、ちょっとこれつけてみて」

 

シロナが俺に差し出して来たのは、メガボスゴドラを模したお面だった。ふむ…なかなかイカしたデザインじゃないか。

 

 

なんとはなしに、お面をつけてみる。

 

 

「……ぷっ………ふふっ………マキナ………すごく似合ってるわよ………くすっ……」

 

明らかに笑いを堪えているシロナが、スマホで俺の写真を撮り始めた。

 

「店主さん、このお面ください。……ぷっ……ま、マキナ……それ、あなたにあげるわ………ふふっ、だめ、もう限界……あはっ……あははははははっ!!」

 

ついに爆笑し始めたシロナが、バシバシと俺の肩を叩きながら涙を流し始めた。

 

「……シロナ、笑いながら人の肩を叩くと、まるで歳食ったおば……」

 

急に真顔になったシロナが、れいとうビームのような視線を向けてくる

 

「おば……?何かしら?」

 

「ナンデモナイデス…」

 

 

 

シロナさんこわいい。

 

 

 

 

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その後も色々と見て回ったのだが、女性に人気と謳われていたアロマキャンドルをお香屋で買った。消耗品ならば、フウロちゃんが既に持っていても困る事はあるまい。シロナの助言が有ったとは言え、我ながら完璧なチョイスだ。己の童貞力が低下していく錯覚さえ覚えた。

 

シロナは既にプレゼントを買っているらしく、バザーではお面以外は何も買わなかった。お面も買う必要がなかったと思うが。俺の荷物が増えただけである。

 

「今日は楽しかったわ、マキナ。あたしはそろそろシンオウに……」

 

「だ、誰かぁ!!あいつを止めてくれぇ!!」

 

シロナが別れを切り出そうとした時、一人の男があらん限りの声を振り絞って叫んでいる。

 

シロナが慌てて男の元へと急ぎ、事情を聞くと、どうやら大事な荷物を怪しい奴に奪われてしまったらしい。大事な荷物をこんな簡単に奪われるとか大丈夫かコイツ。

 

男が指差す先には、街ゆく人々を突き飛ばしながら逃げようとする、赤い服を身に纏った怪しい奴がいる。どうみてもマグマ団です。本当にありがとうございました。

 

とりあえず俺は捕獲要員のドーブルを取り出し、くろいまなざしをマグマ団員に撃つ。

 

「ぐっ!?な、なんだ!?誰だ、俺に何をした!!卑劣な奴め!!出てこい!!」

 

本日のおまいうスレはここですか?

 

「あなた、人のもの奪っちゃダメじゃない!!」

 

義憤に駆られたシロナがマグマ団員へと詰め寄る。

 

「ひっ、なんでシンオウチャンピオンが……ち、近寄るなババア!!」

 

「……マキナどいて!!そいつ殺せない!!」

 

「落ち着けシロナ!!お前はババアじゃない!!お姉さんだ!!」

 

顔を真っ赤にするシロナを宥め、マグマ団員をキノコのほうしで眠らせる。男が取り落とした荷物を回収しようとしたが、俺より先に、何者かの手によって拾い上げられてしまう。

 

 

「……………誰?……………マグマ団の邪魔をするのは?」

 

 

声の主は、真紅のフードから紫色の癖っ毛を覗かせる、マグマ団の女性幹部・カガリだった。

 

 

カガリさんヤバイかわいい。このまま荷物渡しちゃいそう。エンゲージされたい。

 

 

「……それを寄越して欲しいんだが」

 

「………………ボクの質問は?……………無視するの?………………こんな物をあなたが拾って、どうするの?」

 

「どうするも何も、持ち主に返すだけだ」

 

「………………そう……………邪魔するのね……………ボク、今はポケモン持ってない……………次邪魔したら…………デリートします」

 

カガリはそれだけを言い残すと、荷物を投げ寄越し、眠りこけたマグマ団員を部下に担がせると、何処かへと消えてしまった。エンゲージしないのか……

 

「マグマ団……困った人たちがいたものね。シンオウにもギンガ団っていう困った人たちがいるから、あまり他人事に思えないわ」

 

なんだ、ギンガ団も消滅していないのか?もともとポケモンの世界の時間軸ははっきりしていないが、この世界は輪をかけてメチャクチャなようだ。まあ、RSEを正史とするかORASを正史とするかだけでも、かなり変わってくるしな。

 

どうやら荷物を奪われた男はデボンコーポレーションの社員だったらしく、メガバングルの量産化に関わる、大事な資料が入っていたらしい。そんな大切な物を奪われるとは、とんでもない無能がいたものだ。

 

デボンコーポレーションは、俺にスポンサーとしてついてくれている企業なので、それなりに密接な関係にある。どうせデボンコーポレーションに一言あいさつをしに行くつもりだったので、代わりに俺が届けてこようか?と尋ねたら、社員は大喜びで俺に荷物を託してきた。だからそういう所が、ワキが甘いっつってんだよ。俺が上司だったらソッコーで首切ってるぞ。クビだクビだクビだ!!

 

「なんだか色々とあって帰りそびれちゃったわね……今からリーグに帰っても意味が無いし、今日は遊びまくりましょう!!」

 

超ポジティブシンキングなシロナがそう提案してきたので、俺もそれに乗っかる事にした。ホウエン地方などそうそう来れるわけでもないので、十分に堪能しておきたい所だ。

 

シロナと共にポケモンコンテストライブを観戦したり、映画館で幻のポケモン『ジラーチ』を題材にしたラブストーリーを一緒に観たりした。感情豊かなシロナは泣いたり笑ったりしていたが、濡れ場に差し掛かかった途端、顔を真っ赤にして固まってしまった。初心なシロナさんかわいい。

 

俺?気まず過ぎて心の中で般若心経唱えてました。家族とロードショー観ててそういうシーンになった時以上に気まずかったです。

 

 

映画館を出た時には、既に夕暮れ時となっていた。映画の内容が良かったのか、シロナは鼻歌まじりに俺の隣を歩いている。

 

「かなりいい時間になっちゃったわね……マキナはいつ帰るのかしら?」

 

「いや、俺はこの一週間ホウエンに滞在するつもりなんだけど……」

 

俺がそう答えると、シロナはポカンとした表情になり、足が止まる。

 

「えっ……?そうだったの!?てっきりマキナも日帰りかと思ってたわ………」

 

「……まさか、シロナは帰るつもりだったのか?」

 

「だ、だって…映画に夢中になっちゃって時間を忘れていたんだもの……」

 

かわいいなオイ。何も言えなくなっちゃうだろ。こんなおっちょこちょいなリーグチャンピオンがいていいのか?

 

「仕方ないわ、その辺のホテルで泊まりましょう。マキナ、あそこのホテルとかどうかしら?」

 

……ちょっとシロナさん無知すぎじゃないですかね?あなたが指差してるのラブホっすよ?心の臓に良くないのでやめてください。

 

「あそこはダメだ。絶対にダメだ。他のホテルにした方が良い」

 

「そうなの?じゃあ他のを探しましょう」

 

 

その後もシロナと宿泊施設を探し回るが、なかなかめぼしいビジネスホテルが見つからない。

 

「どこを探したら良いのかも分からないわね……」

 

「そうだな。何かしら地図のような物がないと………あ」

 

「……どうしたの?」

 

「悪い……ポケナビを持っているのを忘れていた」

 

俺は慌ててポケモンマルチナビを起動すると、ビジネスホテルがあるエリアからかなり外れの方まで来てしまっていたようだ。

 

ようやく別のホテルに着いた頃には完全に夜を迎えてしまい、既に満室となってしまっていた。

 

「ねぇ、やっぱりさっきの所が良いんじゃないかしら?二十四時間営業って書いてあったし、すごく料金も安かったじゃない」

 

いや、確かにラブホは宿泊目的で使うとコスパ高いって良く聞くけど、男女二人は完全にマズいだろ。

 

……だが、あれがラブホだとシロナはまるで気づいていない。ならば、俺も気づいてないふりをすれば平和に一夜を過ごせるのではなかろうか?あくまでお洒落なホテルだと思って利用すれば、問題ないのではなかろうか?

 

 

 

 

そう思っていた数分前の自分を、誰か殺してくれ……

 

 

 

 

「マキナ、すごいお洒落なホテルねっ!!」

 

「…………」

 

「なんだか、漫画とかで出てくるお嬢様の寝室みたい。シャンデリアなんかも掛かってるわ!!」

 

「…………」

 

「ベッドもこんなに大きくて………あれ、なぜベッドが一つしか無いのかしら……?」

 

「…………」

 

「何この箱……何が入ってるの?………えっこれってまさか………っ!?ま、マキナ………ここってもしかして……っ!!!!きゃぁああぁぁあああああ!?」

 

 

 

マキナ には たたかえる SANちが のこっていない!!

 

 

マキナ は めのまえが まっくらに なった…

 

 

 

 

 




〜不定期☆第1回、無霊(略)おたよりコーナー〜

アロフォーネ「はい。ということで、めたいかけあいをしながら、ますたとともに、いただいたおたよりを、しょうかいしたいとおもいます」

マキナ「メタい言うな。えー、こちらのコーナーでは主に、いただいた挿絵を紹介したり、あまりにも多くいただいた質問に答えていきたいと思います。今回はアロフ()ーネちゃんの素敵絵を賜りました。拍手」

ア「あろふぉーねです」

マ「豆腐ジャムさんに描いていただきました。早速見ていきましょう」


【挿絵表示】


ア「みてください、ますた。この、ごーすとたいぷたらしめる、まがまがしいおーらを」

マ「基本的に泣いてるかドヤ顔してるかのアロフ()ーネのくせに人殺せそうな目してんなオイ。まるでシロナがポケリゾートに来た時みたいな顔だな」

ア「あろふぉーねです。これが、ちゅうぽけ(厨ポケ)のいげんというものですよ。とてもぽけもんちっくにかきあげられてますね。どこぞの、けったいならふえ(ラフ絵)をかいて、まんぞくしているさくしゃとは、おおちがいですね。さくしゃは、くいあらためて」

マ「マキナ は アロフ()ーネ を くりだした!っていう戦闘ログみたいなのも良い味出してるね」

ア「あろふぉーねです」

マ「この挿絵では左目ちゃんと出てるけど、アロフ()ーネの左目って、いつも髪で隠れてて見えないよな。あれなんで?」

ア「あろふぉーねです。あれは、このにんぎょうをつくった、にんぎょうしが、かみのながさを、まちがえてせっけいしてしまっただけで、とくにいみはありませんよ」

マ「えぇ………」

ア「とうふじゃむさん、かんせいどのたかい、さしえをたまわり、ありがとうございました」

マ「今後とも無霊(略)をご愛読いただけたら幸いに思います。他の読者様も、割と軽いノリでどんどんアロフ()ーネの挿絵を描いていただけたら嬉しく思います。では、次回もまたここで会いましょう」

ア「あろふぉーねです」

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