W&ARTHUR スピンオフ大戦ブレイク 作:名もなきA・弐
今回はエラーとドーパントについて。では、どうぞ!
1時間目 エラーってドーパントのパチモン?
……キーンコーンカーンコーン……。
セーラー服を着た四人の女子生徒たち…飛鳥と焔、葛城と未来がいる安っぽい教室内にチャイム音が響き渡ると、教室の戸が開いた。
ストライプのシャツとグリーンのロングベストの上に白衣を着た少年…フィリップ先生が入室すると、日直…中学生のセーラー服を着た飛鳥が号令をする。
「きりーつ、礼……着席」
「さて、これから授業を始めるよ。今回は君たちの世界に存在する怪人とぼくたちの世界に存在する怪人についてだ」
全員が席に座ったのを確認したフィリップはスムーズな作業で緑色の黒板に白いチョークを走らせる。
「エラーとドーパントについて」と書くと全員に分かりやすく説明を始めた。
「……とまぁ、以上がエラーとドーパントについてだね。何か質問はあるかい?」
「はい、先生」
挙手をしたのは日直でもあり、授業でも率先して質問をしてくれた飛鳥だ。
フィリップは彼女を指名すると、立ち上がってとんでもない質問をした。
「エラーとドーパントの違いは分かったんですけど…どっちも人間が変身した姿ですよね?」
「そうだね」
「じゃあ、エラーってドーパントのパチモンなんですか?」
途端、空気が凍った。
恐らく本人に悪気はないのだろう、だがあまりにも問い掛け方がまずかった。
どうしようもない空気の重たさが教室中を支配する。
しかし、勇敢にも生徒の一人である焔と未来が慌ててストップをかける。
「あ、飛鳥!言って良いことと悪いことがあるだろっ!?」
「てか、これ大丈夫なのっ!?作者傷ついてないよね、大丈夫だよね!!」
だが、飛鳥に賛同するように葛城が口を開く。
「でも、確かに似てるよな。星座の力を宿した怪人とか機械生命体と融合して進化する怪人はともかくとして、エラーとドーパントって簡単に説明されると違いとかあんま分かんないよな」
「あんたマイペース過ぎだろっ!!てか、他の怪人についてやけに詳しくない!?」
「予習はしたからな」
「真面目っ!!」
葛城に対する未来のツッコミが終わっても教室は騒々しくなる一方だったが、フィリップが手を叩いて騒動を納める。
「はいはい。ふむ、確かにエラーはドーパントの二番煎じと言われても仕方のない部分があるね…興味深い。今回の授業は、エラーとドーパントの違いについて勉強してみよう!」
そう言って指を鳴らすと、メタル・ドーパントとメタリック・エラーが教室に入ってくる。
「普通に入ってきた!」とツッコミを入れる未来を無視して二体の怪人は並び立つと挨拶を始める。
『メタル・ドーパントだっ!ガッハッハッ!!』
『メ、メタリック・エラーです』
メタルDは豪快に、メタリックEはおずおずと自己紹介を終えるとフィリップは解説を開始する。
ちなみにチョークでははなく、指さし棒を手に持っており何気なく母親の遺伝を感じるが恐らく気のせいだろう。
「それでは、検証を始めて行こうか。まずはメタルだが彼はガイアメモリを人体に挿入することで姿を変えている。それに対してメタリックはエラーカセットを使用しデータ化した魔力をエラーカセットごと包まれることで変貌を遂げている。共通点はいづれも『変身アイテムが人体と融合』している点だね。確かにここまでは飛鳥ちゃんの言う通りエラーはパクリみたいだ」
「先生っ!?言葉を選んでっ!!」
オブラートに包まれていないボケにツッコム未来を無視してフィリップは検証を続けていく。
「では、君たちは変身した際に何を使った?」
『あん?そりゃ、俺のメモリイイイイイイイイイイッッ!!!のメタルメモリだぜ!』
『エラーカセットを使いました』
フィリップの質問になぜか途中で叫びだしたメタルDが答えると、それに驚きながらもメタリックEも答える。
「ここからは違うね。メタルメモリと呼ばれる闘士または鋼鉄の記憶を宿したガイアメモリを挿入したからメタルDに、メタリックはエラーカセットによって自分の欲望や潜在能力を魔力で模らせてこのようなモチーフになっている」
「じゃあ、エラーカセットの方が変身できる姿に汎用性が高いってことですか?」
「その通り!その記憶しか引き出せないドーパントと違ってエラーの方は千差万別。それにガイアメモリは商品として売られているのにエラーカセットはゲームエントリーしたプレイヤーであることの証として渡されているのも大きな違いだ」
ドーパントとエラーが使用する変身アイテムについての比較をしたところでフィリップは未来と葛城に質問する。
「二人とも、見比べてみて何か違いが分かるかな?」
「…そう言や、ドーパントには球体みたいなのがあるな」
「エラーはモノアイとゲームパッドみたいなユニットがあるわね」
二人がそう言葉にするとフィリップは「大正解」と嬉しそうに解説する。
「ドーパントはあくまでも超人をイメージしている部分があるけどエラーはゲームをイメージしている部分がある。似たようなモチーフでもこうして違いが分かったかな?」
「うーむ、やっぱりこうしてみると違いがあるものなんだな」
「じゃあエラーはエラー、ドーパントはドーパントで違う…と。先生、ありがとうございました!」
納得したように何度も頷く焔の隣で飛鳥は笑顔で違いを教えてくれたフィリップにお礼を述べると、フィリップはそれに微笑んで授業の終了を告げる。
「さて、今日の授業はここまでだ!協力してくれたメタル・ドーパントとメタリック・エラーの二体にも感謝を!日直、号令」
「きりーつ、礼…」
「「「「ありがとうございましたっ!!」」」」
こうして、フィリップ先生のおかげでまた一つ賢くなった生徒たちは授業終了のチャイムと共に教室から出ていくのであった。
生徒たちは飛鳥と焔を除いて変わる予定です。メタルDとメタリックEを選んだのはモチーフが金属質つながりで比較の対象になりやすいと思ったので選びました。
ではでは。ノシ