W&ARTHUR スピンオフ大戦ブレイク 作:名もなきA・弐
それでは、どうぞ。
「『アーサーのみんなでチャレンジゲ…』」
「ぎゃああああああああああああああああっっ!!」
アーサーとウェルシュが番組名を口にしようとした瞬間、一人の男性の悲鳴によってかき消された。
慌てて振り向くと、満面の笑顔である雷華が翔太郎に対してキャメルクラッチを決めており、それをフィリップが制止させようとしている。
「……何あれ?」
「風都探偵で翔太郎さんが知らない女にデレデレしていたのがムカついたらしいよ」
唖然としているアーサーに琴音が呆れたように答えると、ウェルシュは「なるほど」と納得する…まぁ、特に進行に問題はないので進行を続けることにする。
『さて、参加者の紹介と行こうか…悪党たちへ永遠に投げかけ続ける街の番人と+α!「左ファミリーズ」ッ!!』
「『さあ、お前の罪を数えろっ!!』」
「ちょっと!まだ話は終わって…」
ウェルシュのコールに何時の間にか変身していた仮面ライダーWが決め台詞とポーズを取るが、まだ話し終えていない雷華は抗議するが気にせずアーサーたちは紹介を続ける。
「そして、二組目!個人的に和風っぽいだけで選ばれた常識人コンビ…『凸凹ジャパニーズ』ッ!!」
「相変わらず軽く殺意を覚えるような独特なチーム名だね、カー君…」
「まぁ、前回のチーム名よりは幾分か良いですが」
ツッコミを入れる琴音と斑鳩だが二人とも黒髪で日本人らしい出で立ちなのでそれほど問題はないだろう。
『三組目の紹介だ…原点回帰!全ての物語はこの二人から始まった!「紅蓮ノ真影チーム」ッッ!!!』
「飛鳥!」
「焔!」
「「忍の道を突き進むっ!!」」
最も真面目で、最もカッコ良いチーム名を宣言された飛鳥と焔はスタイリッシュな動きと共に着地する。
そして、最後のチームへの紹介が始まる。
「最後のチームの紹介だっ!最も感情豊かで最も対照的な異色のコンビ!『猫とセクハラチーム』ッ!!」
「優勝はアタイのもんだっ!」
「一番、共通点がないのに…」
気合いのある言葉と共に葛城が拳を自身の手に打ち付け、未来は癖の強い彼女に頭を抱えるしかない。
最後のチーム紹介を終えたアーサーが今回のゲームの紹介に移る。
『さて、今回君たちに挑戦してもらうゲームは…「爆走レーシング」だ。ルールは簡単、二人乗りの出来るマシンを駆り、一番を目指す破壊妨害何でもありのレースゲームだ』
「あの、わたくしたちは免許を…」
「大丈夫、そのためにある協力者を呼んだから」
「ある協力者?」とアーサーの言葉に質問者である斑鳩や残りの参加者たちは首を傾げるがウェルシュの合図と共にその人物は姿を現した。
「随分と楽しそうじゃないか諸君ぅ?
『……』
そこに現れたのはエグゼイドを視聴しているなら誰もが知っている存在、全ての元凶でありながらコメディリリーフも担っているMAX大草原の根源……。
『仮面ライダーゲンム ゾンビアクションゲーマー レベルX-0』……はオーバーなアクションで参加者と司会のいるステージまで降り立つ。
突然のゲスト登場に全員が沈黙する中、アーサーは彼の紹介を始める。
「…というわけで、免許を持っていない参加者たちのために!檀黎斗さんの…」
「『
「(……ちっ)黎斗神に頼み、『爆走レーシングVR』と言うゲーム空間で試合を行っていただきます」
「免許が取れない、または免許をまだ取得出来ない子どもや大人たちに夢と希望を与える……さぁ、神の加護をありがたく受け取るが良いいいいいいっっ!!はぁーっははははっ!ヴァーハハハハハハハハーーーッッ!!!」
あまりにもやかましいほどの笑い声と、己の才能と自信に満ち過ぎたその言動に司会はおろか参加者の全員が彼を殴り飛ばしたいほどの衝動に駆られるがウェルシュが咳払いをして参加者たちに幻夢VRを渡す。
『では…諸君、ゲー…』
「ゲェームゥ、スタートだあああああああああああああっっっ!!!!」
(…本当にうざいな)
幻夢VRを装着した参加者たちが目を開くと、そこには広大なコースが広がっておりお菓子や遊園地をモチーフにしたようなステージとなっていた。
見れば自分たちは二人乗り用のカートやバイクといったスーパーマシンに乗車しておりサーキットには木箱のような物が見える。
『さて、全員無事にダイブ出来たようだね』
「あの自称神は?」
『あまりにもうざかったから保護者から借りたバグヴァイザーⅡに収納させた』
ゲーム空間外から聞こえてくるウェルシュに雷華は疑問符を浮かべるがアーサーの答えに納得する。
『いよいよスタートの合図…今シグナルが点滅する』
上空のシグナルは未だに赤いままだが次第に点滅が速くなる。
それと同時に参加者たちのマシンにもエンジンがかかる。
そして……。
『『スターーーーーーーーーートッッ!!!』』
その言葉と同時に全員のスーパーマシンが走り出した。
現時点で一位になったのは猫とセクハラチームであり、何と運転しているのは小柄な未来…素人とは思えぬほどのドライビングテクニックで他の参加者たちを離していく。
「最近はレースゲームに凝っているのよっ!!」
その言葉通り、未来はハンドルを自在に動かしてカーブを華麗にクリアする。
「翔太郎さん、フィリップ君!」
『問題ない、ダイブ前にレースゲームの全てを閲覧した』
フィリップがセリフと共にハードボイルダーに酷似したバイクを動かし、木箱にぶつかるとハンドガンを模した水鉄砲を手に持つ。
『翔太郎っ!』
「っ!そらっ!!」
トリガーを引くと、銃口からは水鉄砲とは思えないほどの高圧水流が発射される。
一位になっていて上機嫌になっていた猫とセクハラチームのマシンはそれに直撃してしまい、スピンしてしまう。
「やっ、やば…」
「させるかぁっ!!」
あわやコースアウトとなったその時、葛城が上体を傾けて体重をかけて寸でのところで踏み止まる。
リタイアは免れたが代わりに一位は左ファミリーチームとなり、その後も真影ノ紅蓮と凸凹ジャパニーズの両チームが追い抜く。
「あっはっはー!経験が違うのさ経験がっ!!」
『翔太郎、さりげなくフラグを立てるのはやめてくれないか?』
「良いですよ、私たちでフォローしましょう」
調子に乗り始めたWにソウルサイドのフィリップがツッコミを入れるが雷華はため息交じりに話す。
そんな一位のチームを遠目に、凸凹ジャパニーズの後部座席に座っている琴音はハルバードを振り回して木箱を壊す。
「やった!…て、何これ」
木箱から現れたのは紫色のメダルのようなアイテムで何処かピヨっているようなシルエットが特徴的な……。
【KONRAN!!】
「「ふにゃっ!!?」」
音声と共に琴音と斑鳩の視界は絵の具をぶちまけたようなものになると、運転も危なっかしくなる。
琴音が手に入れたのは『エナジーアイテム 混乱』……対象を思ったように動けなくしてしまう状態異常のアイテムだ。
斑鳩はぐちゃぐちゃになった視界を振り切ろうとハンドルを切るがそれが誤りとなった。
「飛鳥、躱せっ!」
「うんっ!」
大型バイクをモチーフにしたスーパーマシンに乗っている飛鳥は素人ながらも筋の良いテクニックでスピンしたまま突進してくるマシンカートを避ける。
しかし……。
「さぁ、こっからはアタイたちのターンだっ!!」
「ち、ちょっと葛城!前っ、前っ!」
「えっ?」
ようやく復帰した猫とセクハラチームは運転手を葛城へとバトンタッチしてエンジンを蒸かしたが未来の言葉で前を向く。
目の前には凸凹ジャパニーズチームのマシンカートが迫っており、慌ててそれを躱そうとするが間に合うわけもなく。
『やあああああああああああああああああああっっ!!!』
激しい激突音と四人の悲鳴と同時に、二台のマシンは大破しプレイヤーだった彼女たちも現実世界へと強制送還された。
そして残ったのは一位の左ファミリーと後を追う真影ノ紅蓮のみ……。
「焔ちゃん!」
「任せろっ!」
バトンタッチして交代すると焔は自身のバイクを寄せて左ファミリーのバイクにぶつける。
「うぉっとぉ!?」
「きゃっ!!」
バランスを崩しそうになるが何とか態勢を整えると、Wはわざとスピードを落とす。
相手の罠を警戒しながらも焔はアクセルを全開にして見事一位となったが……。
『残念、切り札は…』
「最後まで残しておくものだぜ」
「「なっ!?」」
その言葉に、二人は驚愕する。
雷華が両手で持っているのは黒く丸い砲丸のような物体……それにある紐から導き出されるのは…。
「ばっ、爆弾っ!?」
「大人げないですが…これで終わりですっ!」
彼女の宣言と共に爆弾が投擲された。
爆弾は寸分の狂いもなく、吸い込まれるように飛鳥たちのバイクに向かって行く。
これで終わりだとアーサーとウェルシュ、リタイアした琴音たちも確信したが……飛鳥は腰に帯刀した小太刀を振るって爆弾を弾き飛ばし、そこから入れ替わるように自分たちの席を交代した焔が抜刀した刀剣で続けて放たれた爆弾を弾き返した。
「んなっ!?」
『まずいっ!』
勝利を確信していたWは驚愕し、そのまま弾き返ってきた爆弾を紙一重で躱す。
しかし、その一瞬の隙が命とりとなった。
『ゴーーーーーーーーーーールッッ!!!優勝は、飛鳥&焔の真影ノ紅蓮チームだあああああああああああああああああっっ!!!!』
全速力で駆けたマシンがゴールを通り過ぎ、ウェルシュの盛大な声と共に爆走レーシングが終了した。
「まずは、優勝おめでとうございます二人ともっ!優勝賞品である超人気レストランの半額券となります」
『では、何か一言お願いします』
賞品を受け取った飛鳥と焔はガッツポーズを取り、そのまま飛鳥は一歩前に出ると少し深呼吸をして言葉を発した。
「閃乱カグラBurst が新たにリメイクされます!私と焔ちゃんたちの激闘がもう一度繰り広げられます!よろしくお願いしまーすっ!!」
彼女の言葉に全員が拍手をする中、アーサーとウェルシュは最後の挨拶をする。
「今回は、ここまでっ!!以上、アーサーのチャレンジゲームでした!」
『Good luck!!』
ウェルシュの言葉に続くように参加者メンバーは再び、大きな拍手をした。
どうして神を登場させたのか……そろそろエグゼイドも終盤だったのでゲストとして登場させました。まぁすぐにバグヴァイザーⅡに収納されましたが。
ではでは。ノシ