Re:ブラッキーが呼び出されしは本物の異世界!?   作:煌めきの風

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遅れてすみません_(._.)_
初めまして、またはお久しぶりです。大学一年となった煌めきの風です。

思ったよりもここ一ヶ月が忙しくて書く時間が確保できませんでした。それにしても大学って自由ですよね。講義は高校の時と比べて長くなりましたが、その分寝られるんだもの。講義中は飲み物は飲めるし。ただ私服を考えるのが面倒くさい……(T-T)

こんなどうでもいいことは放っておいて、どうぞ本文へ!!


第2話「呼び出された異世界」

 

 

 地上のはるか上空でパラシュート無しスカイダイビングを現在進行形で経験している俺は、途中に何枚かあった膜のようなもので徐々に落下スピードが減速していった。

 そして、今回は地面ではなく、ドボンッ!という音をたてながら湖に着水した。

湖は案外綺麗なもので水中でも遠くまで見渡すことが出来た。海底近くまで沈んだので、海底を蹴って上昇して海面から顔を出す。

 

「ぷはっ!…………やっぱ仮想世界、じゃないよな」

 

 周りを見渡し、水の感触を確かめる。

 仮想世界では、液体を本物同様の感触を生み出すことは難しい。それは、2年間過ごしてきたナーヴギアやその後継機のアミュスフィアでもそれは変わらない。仮想世界の液体は皮膚に馴染む感覚や水圧、太陽光の反射光などの違和感が存在する。

だが、この湖の水にはそれが無い。それだけでも、今いるこの世界が現実のものだと認識できる。

 

 このまま水に浸かっていると風邪を引いてしまうので、取り敢えず近くの陸を目指して泳ぐことにした。

 陸に近づくにつれて人の姿がくっきりと見え始め、会話している声も聞こえる。

 

「俺……な…」

「…う、……手ね」

「ここ…ど……」

「……あな。ま…………が見えたし、どこ………背中の……じゃねえか?」

 

 声から察するに陸には三人の人がいるみたいだな。そして、男一人に女が二人って感じか。

 

「一応、かく……らにも……“手紙”が?」

 

 手紙。あの白い手紙のことだろうか。もしかすると俺と同じで手紙を開けたら空に放り投げ出された仲間、とか?

 

「……だけど、まず…………訂正して。私は久遠飛鳥よ、以後気をつけて。それで、そこの猫を抱えたあなたは?」

 

 そんなことを考えていると岸に着いた。陸に上がっている人らは自己紹介をし始めたところらしい。お陰で陸に上がるタイミングを失ってしまった。

 

「………春日部耀。以下同文」

「よろしく、春日部さん。次に野蛮で凶暴そうなあなたは?」

「高圧的な自己紹介をありがとよ。見たまんま野蛮で凶暴な逆廻十六夜です。粗野で凶悪で快楽主義と三拍子揃った駄目人間なので、用法と容量を守った上で接してくれよ、お嬢様」

「取り扱い説明書をくれたら考えてあげるわ」

「ハハッ、マジかよ。今度作っとくから覚悟しておけ」

 

 金髪で学ランを着ているのが逆廻十六夜、黒髪ロングでワイシャツみたいのを着ているのが久遠飛鳥、茶髪ショートで飼い猫と思われる三毛猫を抱いているのが春日部耀。

 なんか凄い個性が強いメンバーだなあと、他人事のように思いながら、陸に上がるタイミングを見計らっていると、三人が全員こっちを向いた。

 

「それで、そこのあなたはいつまで水に浸かっているのかしら?」

「えっ、いや、上がるタイミングを……」

「名前を名乗ってないの、お前だけだぜ」

「…………(じー」

 

 周りからの視線に耐えられなくなって、陸に上がる。目一杯に水を含んだ服を搾りながら名前を告げる。

 

「……桐々谷和人だ」

「………男なんだ」

 

 ふと、春日部さんが呟いた内容を聞き取った。

 いや、昔からよく女顔だとは言われるし、女みたいな格好はしたことはあるけども、それでも女だとは思われたことは無いぞ!……現実では。

 

「どこからどう見ても男だからな、春日部…さん」

「とても失礼だけれども、私も最初は女性だと思ったわ」

「ヤハハハ。女装したらほんとに分かんないかもな」

 

 ちょっと笑いをこらえながらいう久遠さんとケラケラ笑う十六夜。二人の言葉に軽くショックを受ける。

 これでも一応アメリカに行ってから、昔よりも体格も良くなったし筋肉も付いたのだ。テレビ電話とかで妹の直葉に『お兄ちゃん、少し変わったねー』って言われるほどだ。以前のような寝続けるバイトも無いしな。

 そして、たまたま周りを見回した時に目に入った茂み。そこに妙な違和感を感じた。

 正確には、茂みの上からはみ出てる青色のうさ耳のようなもの。

 

「…………(じー」

 

 ずっと見つめていたら、ガサッというありきたりな物音を出してきた。

こんなあからさまな事をこの三人が気づいてないわけがない。気づいてないふりをしているのか、はたまた本当に気づいてないのか。

 

 ゲームでは始まる時にチュートリアルが殆どのゲームで存在する。あの夢のようなゲームがデスゲームと化した時でも説明はあった。受け入れられるかどうかは別として。

 しかし、実際にゲームの様な展開に巻き込まれてチュートリアルがないわけが無い。こういった場合は近くに呼び出した魔術師的な人物か案内人的な人物が存在しなければならない。

 なら、順当に考えてあそこにいるのは十中八九俺たちを呼び出した関係者だろう。だったら、引っ張り出して説明を求めるべきだ。

 だけどーーーー

 

「……………放置しよう」

 

 ーーーー放っておくことにした。

 だって死にかけたんだ。これくらい当然だと思うし、許されるはずだ。それに他の三人が何も言わないので、この流れに乗っかっておこう。

 

 十六夜は未だにケラケラ笑ってるし、久遠さんは傲慢そうに顔を背けているし、春日部さんに至っては無関心を貫いている。

 

 だったら、一人増えても関係ないだろうということで、ポケットに入ってた電子機器とカバンに入れていた携帯端末の動作確認を始めた。

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

「で、いい加減この状況どうすんだよ。普通、手紙に書いてあった箱庭とかいう世界を説明するやつが出てくるんじゃねえのか?」

 

 流石にこのままという訳に行かないと思ったのか、十六夜がイライラしながら言った。

 久遠さんも十六夜の意見に同意する。

 

「そうね、なんの説明も無いままではどうすることも出来ないものね」

「チュートリアルは必須だよな」

「…………この状況に落ち着きすぎているのもどうかと思うけど」

 

 一番落ち着いている春日部さんがそれを言ったことに苦笑いを浮かべる。

 そうしていると例の茂みのあたりが音をたて始めた。出てきて説明を始めようとしているんだろうな。

 

「………仕方ねえ。そこにいる奴にでも聞いてみるか?」

 

 あ、音が余計に大きくなった。

 久遠さんは少し感心したような表情をして十六夜の方を向く。

 

「あら、あなたも気づいていたの?」

「当然。かくれんぼじゃ負け無しだぜ。お前達も気づいていたんだろ」

「……風上に立たれたら嫌でも分かる」

「あれって隠れてないだろ」

「…………へえ、面白いなお前ら」

 

 十六夜はこっちの方を向くと軽薄な笑みを浮かべていたが、その目は笑ってはなかった。いや、そんな好奇心旺盛な目つきをされてもあれに気づかない人はいないだろ。

 俺を含め、理不尽な招集を受けた腹いせにやや殺気の篭った視線を送る。

 その視線に耐えかねたのか、少しの沈黙の後に茂みが大きな音を立てた。

 

「や、やだなあ御四人様。そんな狼みたいな目で見つめられると黒ウサギは死んじゃいますよ。ええ、ええ、古来より孤独と狼はウサギの天敵でございます。そんな黒ウサギの脆弱な心臓に免じて、ここは一つ穏便にお話を聞いてくださったら嬉しいのでございますよ」

 

 隠れてた人物がこちらの顔色を伺いながら、慎重に出てきた。

 出てきた人物は自分のことをウサギと自称するだけあって、頭には立派なうさ耳が付いていた。そして、服装が痴女とも言えるようなだいぶ露出の多い服装だった。確か、バニーガールみたいな感じであっているはずだ。

 そんな彼女の提案に、三人はーーーー

 

「断る」

「却下」

「お断りします」

 

 ーーーーバッサリと切り捨てた。

 この流れを断ち切るのもアレなので、この流れに乗ろう。

 

「じゃあ、俺も」

「アッハ、取り付く島もないですね♪そして、最後の方、この流れに乗らなくてよろしいのですよ?」

 

 茂みから恐る恐る出てきた彼女の提案を一刀両断した俺達に、バンザーイと両手を挙げたバニーガール。しかし、その目は先ほどの十六夜とどこか似たようなものだった。

 そして、気づいた時には春日部さんがバニーガールの背後に立っており、

 

「…………えい」

「フギャッ!!」

 

 頭に生えているうさ耳を思いっきり引っ張った。

 突然の出来事に彼女は涙目になって奇声を挙げた。

 

「ちょ、ちょっとお待ちを!触るまでなら黙って受け入れるのですが、まさか初対面で堂々と遠慮無用に黒ウサギの素敵耳を引き抜きにかかるとは一体どういう了見ですか!?」

「好奇心の為せる業」

「自由にも程があります!」

「へえ、このうさ耳って本物なのか?」

 

 春日部さんとのやり取りに興味が引かれる言葉があったのか、十六夜が反応した。そして、今度は十六夜が春日部さんと反対のうさ耳を掴んで引っ張る。

 

「…………。じゃあ、私も」

「ちょ、ちょっと!?あ、そ、そこの女顔の殿方!!た、助けてください!!」

 

 バニーガールが指さして助けを求めた方向には俺しかいない。後ろを向くが誰もいない。つまり、『女顔の殿方』とは俺のことらしい。

 まあ、まだ名乗ってないから仕方の無いことかもしれない。だが、彼女は俺が一応は気にしている女顔のことを指摘してきた。そんな彼女を助ける訳もなく、理不尽な呼び出しの報復も兼ねて、俺は三人に彼女を売った。そして、無視した。

 

「………」

「な、何で無視するんでsーーーーーーーーー!」

 

 その結果、緑豊かな森林に声にもならないほどの悲鳴が響いた。

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

「―――あ、あり得ない。あり得ないのですよ。まさか、話を聞いてもらうのに小一時間も消費してしまうとは。学級崩壊とはきっとこういう状況を言うに違いないのデス」

「いいから、さっさとすすめろ」

 

 問題児三人の手から離れることが出来た黒ウサギーーーーバニーガールの名前らしいーーーーは、がっくりと項垂れる。その彼女の瞳には涙が浮かんでいる。

 俺達は近くの切り株に腰掛け、黒ウサギを弄っていた一人である十六夜が早く説明するように求める。一応話を聞くだけ聞こうということだろう。

 黒ウサギは気を取り直したのか、両手を広げて、

 

「それではいいですか、御四人様。定例文で言いますよ?言いますよ?言いますからね?さぁ、言います!ようこそ゛箱庭の世界″へ!我々は御四人様にギフトを与えられた者達だけが参加できる『ギフトゲーム』の参加資格をプレゼントさせていただこうかと思い召喚いたしました!」

「ギフトゲーム?」

「そうです!すでに気付いてらっしゃると思いますが、御四人様は皆、普通の人間ではございません!その特異な力は様々な修羅神仏から、悪魔から、精霊から、星から与えられた恩恵でございます。『ギフトゲーム』はその“恩恵”をを用いて競いあうためのゲーム。そしてこの箱庭の世界は強大な力を持つギフト保持者がオモシロオカシク生活してもらうために作られたステージなのでございますよ!」

 

 黒ウサギは説明を始めた。その内容は、

 

1、箱庭は恩恵を持ってる人が生活する世界

2、世界する上でコミュニティという集団に属さないといけない

3、ギフトゲームは自分の運を試すゲームから、ギフトを賭けるゲームまで多種多様にある。しかし、難易度が高いほど危険が伴う

4、ギフトゲームのチップは土地や金品などを賭けることができる

5、ギフトゲームは箱庭の世界のルールみたいなものだが、強盗や犯罪などはきちんと処罰される。が、ギフトゲームに勝利すれば相手が提示した報酬を全部もらうことが可能

 

 ということだった。

 分からないことはその都度、質問していき黒ウサギが答えてくれた。

 一通りの説明が終わったのか、黒ウサギは少しあいだを置いて、また話し始めた。

 

「さて、皆さんの召喚を依頼した黒ウサギには、箱庭の世界の全てをお話する義務がございます。が、それら全てを語るには多少お時間がかかるでしょう。そこで新たな同士候補である皆さんをいつまでも野外に出しておくのは忍びない。ここからは我々のコミュニティでお話ししたいのですが……よろしいですか?」

「待てよ、俺がまだ質問してないだろ」

「俺もだ」

 

 黒ウサギの話を静聴していた十六夜も手を挙げた。

 黒ウサギには聞かなければならないことがある。この世界に呼ばれた時の手紙には『己の家族を、友人を、財産を、世界の全てを捨てて』と書いてあった。だけど、あの世界を、そして、恋人であるアスナを捨てる気なんてさらさら無い。

 

「……どういった質問です?ルールですか?それともゲームそのものですか?」

 

 黒ウサギは少し怯んだ表情をしてそう聞いてきた。

 

「先譲るぜ」

「悪いな。今すぐ元の世界に帰りたいんだけど、今すぐ帰れるか?」

 

 十六夜が譲ってくれたので質問する。

 予想外の質問が来たのか、黒ウサギの表情が驚愕と困惑で染まる。

 

「……ええっと、元の世界に戻りたいんですか?」

「ああ。俺はあの世界を捨てたいと思ったことは一度もない。俺のことを仲間だと認めてくれる奴がいるし、それに最愛の人がいる。そんな世界を捨てることは出来ないし、やりたいことも残っている」

「す、すみません。こちらの世界から呼び出すことは出来ても、こちらから送りだすことは難しいです。ですが、可能性は小さいですが、そのようなことが出来る“恩恵”は存在します」

「…………そうか」

 

 取り敢えず可能性は低いが帰れることが分かった。あまり時間をかけるとすごく怒られる、確実に。

 

「そちらの殿方は?」

 

 俺の方の質問が終わったので、今度は十六夜が質問することになる。黒ウサギは緊張した面持ちで質問の内容を聞き取る。俺みたいな質問じゃないかと警戒の色を強めている。

 

「俺が聞きたいのは………たった一つ。手紙に書いてあったことだけだ」

 

 十六夜は座っていた切り株から腰を上げ、大天幕に覆われた都市を見ながら両手を広げて、黒ウサギに質問した。

 

「この世界は……………()()()()?」

「ーーーーー」

 

 ほかの二人も十六夜の質問の返答に固唾を飲む。『手紙には世界の全てを捨て我ら箱庭に来られたし』そう書いてあった。俺はともかく、この三人は世界を捨てた。それに値するものがこの世界にあるのかと。

 十六夜の質問を聞いた黒ウサギは一拍おいて満面の笑みで答えを出した。

 

「ーーーYES。『ギフトゲーム』は人を越えた者達だけができる神魔の遊戯。箱庭の世界は外界よりも格段に面白いと、黒ウサギは保証致します♪」

 

 

 

 





最後まで読んでくれてありがとうございます!
ここまで来たらこのまま感想まで書こう!!どんなものでもウェルカムだぞっ!!……………あ、でもあんまり刺々しいのはやめてね(^∧^)、オ、ネ、ガ、イ。

次話は早ければゴールデンウィーク中に(完成するとは言ってないヨ

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