今日も仕事が終わった。いつにもまして、可もなく不可もなく。特に大成功した訳じゃないけれど、大きな失敗をした訳でもない。
うまくいかない時なんかは、死にたい時もある。辛い時や苦しい時なんかは、なおさら。
でも、僕のように特に何かあった訳でもないのに死にたいというのはどうなんだろう。いや、何もなかったからこそなのか。
死にたいというか、いっそ狂ってしまいたいというか。
だけどそれはーーーーー
「逃げ、なんだよなぁ…」
今日の僕のように、誰とも私的な話をせず。言葉を発したものなんて、業務的なやり取りや買い物の時の一言二言だけ。
それでいて、勝手に
無言のまま家の扉を開く。
ガチャ、という無機質な音を立てて開いた扉の先には、時間相応の暗さがあった。
今日は迎えはなしか…。
そのまま部屋まで進み、電気をつけると、今日のクロはケージの中で丸まっていた。
まあ、その方がありがたいと言えばありがたい。
水を替えてやり、メシをくれてやる。もう面倒だから、今日の僕のごはんはインスタントのラーメンだ。袋麺だけだと栄養が偏ると頭では理解しつつ、やはり人は一人では生きていけないのだと実感する。
親は毒親、小さい頃から頼れるような大人は居らず。それでもなんとかここまでやってはきたものの。
相も変わらず、自分一人で生きていかなければいけないのだと言われているようで、思わずため息がもれる。
「ハァ…」
一体どこから間違えたのか、なんて考えようとして。それでもその思考に意味なんてないとわかっている。一種の逃げ。両親はどうやって結婚したんだろう。
そんな益体もないことを考えつつ、結婚なぁ…。なんて。
実際、結婚したいかしたくないかで言えばしたいさ。でも、うちの親みたいな人は勘弁だ。自分の言葉に責任を取らない、平気で嘘をつく、調子のいいことばかり言って他人を焚き付けるくせに、いざとなれば私知らない。死に腐れ。
僕はただ、まっとうな人と一緒に居たいだけなんだ。
結婚相談所に行けば高いお金を取られ。街コンなんかに行けばタカり目当ての女性ばかり。彼氏は居るけど数合わせで来る、とか。その上会計は男が多く支払った。冗談じゃない。
もちろん女性全員がそんな人ばかりじゃないということは、頭ではわかっているんだ。実際、まっとうな人というのはこれまでにも居たから。ただ僕は、男の屑と女のクズではどちらが多いか、と聞かれれば、少なくとも僕の友達の中では女の方がクズの多い傾向にあると思う、というだけだ。
まあそもそも、僕は自分自身を含めて人間なんて信用もしちゃいないんだ。人は嘘をつく生き物だ。利己的で、自らの認められないものは排除しようとするものだ。
もちろん、僕自身がこれまで出会いに恵まれてきた数少ない友人たちは全員が全員そんなわけじゃない。
ただ、僕は人間の本質というものはゴミクズそのものだと信じて疑わないだけなのだ。
ここ人間界というものは、クソみたいなゴミクズも生きていていい世界だ。その逆に、すっごくいい人もいる。ただ、そんな人はなかなか見つかりにくく、絶対数も少ない。僕のこれまでの経験則からはそう思う。
そも、自分の考えは自分の考えであって。
当然全てが全て同じ考え方をしている訳がなくて。
違っていいじゃん。そう思う訳だ。
ただ、僕自身、だいたいの人はそんな風に考えられないんだろうな、と思うようになった。
自分の考えが正しくて。それと違っていれば、そいつは正しくない。
そんな人たちがはびこる世の中だ。
他の人には他の人なりの考え方があって、僕の考え方とは合わないかもしれない。でもきっと、その人の考え方にも良いところがある。
逆に、僕には僕の考え方があって、その人の考え方とは合わないかもしれない。でもきっと、僕の考え方にも良いところがあるかもしれない。
それだけなのに、ねぇ…。
とかくこの世は生きにくい。
まあ、人生のリセットボタンはないけれど。
電源ボタンはあるからね。