ポケットモンスター イン・ムーン   作:せさみ〜

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(タイトルが思いつか)ないです。


グレイシア、いなりとの出会い

壊した植木鉢代を稼ぐためキンセツキッチンで働く事になった僕。働き始めて数日が過ぎた。色々と失敗ばかりしているが、この職場には徐々に慣れてきた。

 

先輩「おう新人、ちょっと冷蔵庫から材料取ってきてくれないか?」

ユウキ「わかりました!」

先輩「頼むよ〜」

 

 

 

 

ユウキ「冷蔵庫は〜っと、あった! 早く取って戻らなきゃ」

開けた瞬間、そこには材料と一緒にポケモンが入っていた。

ユウキ「グ、グレイシア!?」

入っていたのはイーブイの進化系であるグレイシアだった。

グレイシア『何?』

ユウキ「いや僕の台詞なんだけど……」

グレイシア『たまたまその辺を歩いてたら、丁度良い寝床を見つけたのよ』

ユウキ「それがここ?」

グレイシアがこくりと頷く。まずどうやって店に入ってきたのか、何で誰にも見つからなかったのか……とか色々問題は山積みだがこの際いいとしよう。

ユウキ「実は先輩から頼まれた物を取らなくちゃいけないんだ、悪いけどどいてもらっていいかな?」

 

グレイシア『私を捕まえないの?』

ユウキ「えっ、どうして?」

グレイシア『私を見かけたトレーナー達はみんな捕まえようとしてきたわ。あなたもそうするんじゃないの?』

ユウキ「確かに野生のグレイシアは珍しいね。でも僕はそんなことしないよ」

グレイシア『ふーん……』

そう言うとグレイシアは冷蔵庫からひょいっと外へ出てきた。

ユウキ「どっちにしても僕は自分のポケモンを持っていないしね。捕まえたくても捕まえれないよ」

グレイシア『まあ仮に襲ってきても返り討ちにするだけよ、他のトレーナーみたいにね』

ユウキ「ははは、それは怖いなぁ」

彼女がどいてくれたおかげで材料も入手できた。この子は話し方からして女の子で間違いないだろう。

ユウキ「ありがとう、グレイシア。それと、ここはよく使うで場所だから、その……」

こういう事を言うのは心苦しいが仕方ない。それに彼女には冷蔵庫以外にもっと良い住処があるはずだ。

グレイシア『そのようね。せっかくいい新居を見つけたと思ったのに……またお引っ越しね』

ユウキ「ごめんね。お詫びと言ってはなんだけど」

グレイシア『これは……アイスクリーム?』

ユウキ「うん。結構うちの人気商品なんだけどおいしいよ!」

グレイシア『ふーん……、とりあえずいただくわ、ありがと』

ユウキ「どういたしまして。じゃあ僕もう戻るから!」

僕はダッシュで先輩のところに戻った。

 

 

 

 

 

 

グレイシア『変な人』

 

 

ペロッ

 

 

 

グレイシア『おいしい……』

 

 

 

 

☆☆☆

ユウキ「取ってきました!」

先輩「おう、ありがとう」

 

ウィーン

 

 

先輩「あっ、お客さんだ。受付頼むわ」

ユウキ「はい!」

 

 

 

 

ユウキ「いらっしゃいませ」

入ってきたのはサングラスをかけた男の人だ。レンさんと似たようなスーツを着ている。

男「ビレッジサンド一つ」

ユウキ「かしこまりまた! 出来上がりましたらお持ちしますので空いてる席でお待ちください」

男の人は頷き、近くの席に座った。

しばらくして出来上がった商品を持って彼の所へ行った。

ユウキ「おまたせしました!」

男「ありがと〜、うわぁ、あいしそう!」

ユウキ「ごゆっくりどうぞ」

男「君、見かけへん子やなぁ。新入り?」

ユウキ「あっ、はいそうです。数日前からここで働かせてもらっているユウキです」

男「そっか、頑張ってねぇ〜」

ユウキ「ありがとうございます!」

ねっとりとした話し方がなんとなく気になるけど、悪い人ではなさそうだ。商品を渡したのでカウンターへ戻ろうとしたその時だった。

男「ちょっと待って!」

突然呼び止められた。僕は急いで彼の所へ戻る。

男「いなりが入ってないやん!」

ユウキ「……えっ?」

男「俺はいなりが食べたいから注文したの!!」

この人は何を言っているんだろうか。ビレッジサンドとはサンドイッチ……つまりパン料理だ。いなりなんて入ってるわけがない。そんなことなどお構いなしに男の人は文句を言い続けている。クレーマーでしょうか?

 

 

 

『ビレッジサンドはパン料理よ。いなりなんて入ってるわけないでしょ。馬鹿じゃないの?』

声のした方を見ると、そこにいたのはさっきのグレイシアだった。

男「なんやお前、誰に向かって口聞いとんねん」

グレイシア『あなた以外にいる? あまり騒がれると迷惑だから出て行ってくれないかしら』

ユウキ「ちょ、ちょっとグレイシア! いくらなんでも……」

グレイシア『あら? 私はあなたが思っていることを代弁してあげただけよ』

ユウキ「えっ?」

グレイシアの言葉を聞いた瞬間、男の怒りの眼差しは僕に向けられた。

男「上等やんけ、こうなったらトレーナーらしくポケモンバトルで決着つけようやないか!」

男はモンスターボールを取り出す。いや僕は全然上等じゃないんですけど……。

ユウキ「でも、僕は自分のポケモン持ってないのでバトルは……」

男「何言うてんねん。そこにグレイシアがおるやんけ!」

ユウキ「えっとそれは」

グレイシア『上等じゃない、やってあげるわ!』

いやだから全然上等じゃないんだって!

僕はグレイシアを抱きかかえ、男の人と距離をとる。そして彼に聞こえない声でグレイシアと話しかけた。

ユウキ「本当にやるの?」

グレイシア『当たり前じゃない。相手ももうその気よ?』

僕は考えた。他に何か丸く収める方法はないかと。色々考えたが何も思い浮かばなかった。どうやら戦うしか選択肢はなさそうだ。

ユウキ「わかったよ、やるよ」

グレイシア『やっとその気になったのね。じゃあ行くわよ』

ユウキ「その前に、君が今どんな技を覚えているか教えてもらっていい?」

グレイシア『いいわよ』

 

 

 

男「はよしてんかぁ〜」

ユウキ「おまたせしました。それではやりましょうか、えっと……」

男「名前か? 俺の名前はカーリーや」

ユウキ「カーリーさん、勝負です!」

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