フェアリーテイル 月の歌姫   作:thikuru

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はい!!夜中の投稿となります!!

変な時間に起きてしまい寝れなくなってしまいました……(汗)


では、35話最後までお付き合い、お願いします!!


35話 バトル・オブ・フェアリーテイル 開幕!!!

 

収穫祭……ルーシィにとっては初めての大イベントであり、飾りの施されたマグノリア全体を見つめ、わぁ! と感嘆の声を上げていた。

 

「わぁ、すごい!! こんなに人が集まるのねぇ……」

 

「まぁ、この祭りはマグノリアきっての大きな祭りだからねぇ……そりゃ人も集まるよぉ」

ルーシィに言葉を返すルージュは、街中に並ぶ出店の食べ物を片っ端から買い占め、食べ続けていた。

 

「へぇー……」

ルーシィは興味津々に、辺りを見渡す。

そんな中……

 

 

「ちょ……もー! しっかり歩いてよ、ナツってば……やっぱり家でゆっくりしてたら?」

 

「……いあ……大丈夫……だ、ぁ」

 

「そう言いながら体重こっちにかけてこないでってばっ!!」

 

 

ルーシィやルージュの歩く後ろの方から聞こえてくる会話……

 

ルーシィとルージュは一度顔を見合わせながら、遥か後方を歩く2人と1匹を振り返る。

 

そこでは、ナツがフラッフラな状態でシクルに支えられながら街中を歩くものの、ほとんど全体重をシクルに預け、シクルが若干押しつぶされそうになりながら文句を叫ぶ姿……

 

「……あれ、大丈夫なの?」

「……さぁ?」

苦笑を浮かべるルーシィとルージュ。

 

「てかなんであんなことになってんの? ナツは……」

ルーシィが首を傾げルージュに問いかけると、はぁとため息をつきながら話し始める。

 

「実はねぇ……昨日の夜ナツってばあたしたちの家に来てねぇ、すぐ帰ったみたいなんだけどぉ……その後も寝ないで修行だって……朝までやってたみたいなんだぁ」

 

で、あれはその修行が祟って、魔力切れと寝不足からきてるみたいだよぉ? と言った。

 

「……バカね」

ルーシィはポツリと一言、そう呟いた。

 

「あ、そういえばルーシィ? もう少しでコンテスト始まるんじゃないっけぇ?」

ルージュの言葉にはっ! とルーシィは時計を見て……

 

「あぁああああああっ!!!! そーだったぁ!! 私の家賃ぅーーーー!!!!!」

 

と叫び、コンテスト会場であるギルドへ走り去っていった。

 

走り去るルーシィを見つめ、シクルも時計を見て、あぁと頷く。

「あ、そっかもうそんな時間か……ハッピー交代交代、私もコンテスト出るからさー」

シクルはそういい、フラフラなナツをハッピーへと預け、「じゃ、行ってきまーす!」

と、ギルドへと先に戻っていった。

 

 

「わぁ……カナやジュビア……ミラにレビィにビスカも出るの? エルもやる気満々だねぇ……こりゃ手強いなぁ」

 

コンテスト会場の控え室に行くと既にエントリーする子が集まっていた。

 

「えぇえええ!!! シクルもでるのぉー!?や、家賃がぁ……」

シクルも出場すると知ったルーシィはがくっと膝をついた。

 

「はっはっはっ何言ってんのさールーシィだって有力候補だよー」

ルーシィの肩を叩き、まぁ頑張ろうと励ますシクルにルーシィは涙を流しながら抱き着く。

 

「シクルゥーーーー!!! お願い、優勝させて!! 家賃ぅー!!」

「ごめんルーシィ、それは無理」

テヘッと効果音がつくのではないかというほどな笑顔を見せ、告げるシクルを見て、がくっと沈むルーシィであった……。

 

 

そして、ついに、コンテストが開始される。

 

まず最初の演技はカナであった。

 

カードで身体を隠し、カードが晴れた頃には水着姿となり、その美しさを存分にアピールしていた。

 

次のエントリーは、ジュビア。

 

こちらも水を使い身体を隠し、飛沫をあげ水が散った時には青が基調の可愛らしい水着姿となり、ほんのりと赤らむ頬が可愛さをアップしていた。

 

 

お次は優勝有力候補の1人、ミラジェーン。

 

だが彼女は何故かここでその天然さを発揮し、顔だけハッピーという奇怪な姿になり、優勝候補から外れた。

 

そして、エルザ、レビィにビスカと続き……

 

 

「いやぁー……皆やっぱレベル高いねぇ……ミラはまぁ、うん……あれだったけど」

ここまで、すべてを見てきた中でのほほんとした立ち振る舞いで感想を述べるシクル。

 

そんな中……

 

『続いて、エントリーNo.7!! 誰もが魅了されるその歌声! 我らが歌姫!! シクル・セレーネっ!!!』

「あ、私だ」

 

司会者の紹介が聞こえ、シクルはステージへと向かう。

 

 

 

そして……ついに、シクルのアピールタイムスタート!

 

 

「……光竜の閃光!」

ステージへと出る瞬間に魔法で1度、観客の目を眩ませる。そして、光が治るとーーー

 

 

『ぉおおおおおおっ!!!!』

 

 

姿を現したのは白い胸元が少し開いた、ドレスに金髪を下ろしたシクルの姿……

 

シクルの手には竪琴が握られており、すぅっと目を閉じると、弦に指を添え……音を奏で始める。

 

 

またいつか 会える日まで

 

この歌を 覚えていて

 

再会の時を 待ってる

 

離れても 忘れはしない

 

この歌が あなたへと

 

この愛が あなたへと

 

もう一度 会える日まで

 

この歌を 覚えていて

 

ありがとう 浮かぶ言葉

ありがとう ありがとう それだけ……

 

 

シクルの歌声に誰もが魅了されていた。ナツも同様に……

 

「……シクル(すげぇ……切ねぇけど……あったけぇ歌だ……)」

 

 

ナツは、シクルのその姿に魅入り、その間にシクルのアピールタイムは終わっていた。

 

「ふぅ……ありがとうございました!」

最後に一礼をし、舞台裏へと戻っていくシクル。その後ろ姿には、多くの拍手と歓声が上がった。

 

 

ステージを降り、舞台裏に入った瞬間シクルは、はぁあああっととても深いため息をつき、肩の力を抜いた。

 

「や……やっと終わった……」

やっぱ人前は緊張するなぁと呟いていると、前にルーシィを見つけた。

 

「あ、ルーシィ! そっか、次ルーシィだもんね」

「シクル! うん、そうよ! ……でも、あんなすごい歌声の次なんて……自信なくしちゃう」

 

ズーンと始まる前から既に諦めの色が見えるルーシィ。

「そんなこと言わないの! ルーシィ、自信持ってルーシィの出来ること、いいところいっぱいアピールしてくればいいんだよ!」

 

諦めかけているルーシィにそう、元気つけるシクルにルーシィはぽかんっと呆けた表情で見つめ、プッと笑う。

「そうだね! やる前から諦めちゃダメだよね!」

 

そう言い、ルーシィは再びやる気に満ち、「ありがとー!」とシクルに手を振り、ステージへと出て行った。

 

 

その後ろ姿を眺め、シクルはフフッと微笑む。

「可愛いなぁ……やっぱりルーシィには笑顔が似合うよね」

1人シクルはそう呟き、観客の歓声を聞き取ると、控え室へと戻っていく。

 

「にしても、さっきのミラのはびっくりだったなぁ……あれは流石に見てる方も引いちゃうよね」

あはは……と乾いた笑いを出しながら、控室前へと到着し、カナたちがいるであろう部屋の扉をノックしてから開ける。

 

 

そして、中へと入った時、シクルの視界に入ったのは……

 

 

「っ! カナ……ジュビア、ミラ! エル……? レビィ、ビスカっ!!」

 

控え室にいた仲間が全員、石像にされ、動かなくなってしまっていた。

声をかけるも彼女たちからの返事はなく……

 

 

「これはっ……! (まさか……)」

この魔法に覚えのあるシクル。かの集団が脳裏をよぎった時……

 

 

ざわっ……

 

「っ!!!!」

空中から飛んでくる何かに気づき、咄嗟に飛翔。ソレを避けると、シクルが元々立っていたところにいくつもの穴が空いていた。

 

足を床につき、魔法の飛んできたであろう方向を見つめると……

 

 

「やっぱり……」

 

そこには、予想通り……緑の服を着た背中に妖精のような羽根を付けた女ーーー “エバーグリーン” が怪しげな笑みをたたえ、立っていた。

 

「あらまぁ……偽の妖精姫さんじゃない……まさか、貴女もコレに参加してるなんてねぇ? 面倒くさがりはどうしたのかしら?」

 

挑発的な口調のエバーグリーンにシクルは鋭い目つきで睨みつけるも、エバーグリーンに気にした様子はない。

 

「まぁ……参加してる理由はほとんど強制だったんだけど……それより、これはどういうこと?」

そう言い、シクルはカナたちを視界に入れる。

 

「こんなことして……マスターや皆……私が、黙っていると思わないでよ?」

シクルはそう警告すると十六夜刀を、手にしエバーグリーンへ向ける。

 

 

「エバーグリーン……皆を元に戻してっ!!!!」

 

「あらあら……そんな事でこの私が本当に戻すとでも思うー? 戻すわけないでしょ、偽の妖精姫さん」

エバーグリーンはシクルの殺気に当てられても怖気付くことはなく、反対に挑発的な笑みを深めた。

 

 

「それに……知ってるでしょ? 私は遠隔で石像にした物を砂に変えることが出来るのよぉ? 砂になっちゃったら……どうなるかしらね?」

 

「っ!! やめてっ! そんなこと……絶対させない!!!」

シクルの叫びに愉快そうに笑い声を上げるエバーグリーン。

 

「やらせないねぇ……なら! まずはその刀を下ろしてもらいましょうか?」

「くっ……」

下さなければ砂に変える……そう脅され、シクルは渋々と、刀を下ろす。

 

そして、無抵抗となり完全に無防備な格好となる。

 

 

その瞬間ーーー

 

「じゃ……あんたもあいつらと同じ、お仲間になりなさぁーい、妖精姫さん」

エバーグリーンが眼鏡を外し、シクルと目が合う。

 

「っーーー!!!!(ナ…………ツ……)」

 

最後にシクルの脳裏を過ぎったのはあの笑顔と時折見せる逞しい後ろ姿……それを最後に、シクルの意識はぷつりと途切れた。

 

 

 

「ん? ……シクル?」

コンテストを観客席から見ていたナツはふと、シクルの声が聞こえた気がし、辺りを見渡す。

 

だが、見渡してもシクルの姿があるわけでもなく、すぐにルーシィの紹介が始まったため「気のせいか……」と深く考えるのはやめた。

 

「その輝きは星霊の導きか!

ルーシィ・ハー……「だぁー!! ラストネームはいっちゃだめぇー!!!」」

 

司会者にラストネームが呼ばれる前にステージへと飛び出たルーシィ。

観客から笑いが出ると、ルーシィは恥ずかしがりながらも星霊と踊ると言った。

 

そして、ルーシィのアピールタイムが始まろうとした……その時ーーー

 

 

「エントリーNo.9 ……」

ルーシィの番を無視し、女の声が会場に響く。

 

「ちょ! まだあたしのアピールタイムが……!」

 

 

「妖精とは私の事、美とは私の事……そう、全ては私の事……優勝はこのエバーグリーンでけってーい♡ ハーイ、くだらないコンテストは終了でーすっ♡ 」

 

ステージに現れたのはエバーグリーンだった。

 

「エバーグリーンっ!?」

「帰ってたのか!?」

ギルドのメンツから驚きの声が上がる。

 

 

「ちょっと! 邪魔しないでよ!! これにはあたしの、生活がかかってんだからね!!」

突然登場したエバーグリーンに大声で文句を言いよるルーシィ。だが……

 

「ルーシィ!! そいつの目を見るなっ!!」

グレイの声が響く。

 

「え?」

 

しかし、ルーシィはグレイの忠告に逆らい、エバーグリーンの目を見てしまう。そして、その瞬間エバーグリーンの魔法により身体が石像へと変えられてしまった。

 

「「ルーシィっ!!!!」」

ナツとグレイの声が響く。

 

「何をするエバーグリーン!? 祭りを台無しにする気か!!」

マカロフの怒鳴り声が響く。だが、それにもエバーグリーンは気にせず……ステージの幕を取り払う。

 

「お祭りには余興がつきものでしょ?」

 

取り払われた幕の裏には石像となったシクルたちがいた。

 

「なっ、控え室にいた奴等が全員石にっ!?」

 

「エルザやシクルまでっ!?」

 

「シクルゥ!!!!」

 

「バカタレが!! 今すぐ元に戻さんかっ!」

 

マカロフの声が響いた時、ステージに雷が落ちる。

 

「よぉ……妖精の尻尾の野郎共……祭りはこれからだぜ?」

 

雷が止むと、ステージにはラクサスと残りの雷神衆が立っていた。

 

「ラクサス!!」

 

「フリードにビックスローもいるのか!?」

 

「遊ぼうぜ……じじぃ」

 

「バカな事はよさんか、ラクサス!! こっちはファンタジアの準備も残っとるんじゃ……今すぐ皆を元に戻せ」

マカロフのドスの利いた声にも臆さず……クククと笑うラクサス。

 

「ファンタジアは夜だよなぁ? さぁて……一体、何人生き残れるかねぇ……」

 

その言葉と共に、ルーシィの真上へと雷が落ちる。

 

「ばっ! ラクサス!! よせぇ!!」

 

落とされた雷は、寸前でルーシィから逸れてステージを破壊する。

 

「この女たちは人質に頂く……ルールを破れば一人ずつ砕いていくぞ? 言ったろ……これは余興だと」

ラクサスはそう告げると石像となったシクルに手を置き、その額に唇を落とす。

 

「ラクサス!! てめぇ!!!!」

 

「最強と言われるこいつですらこれだ……てめぇらに勝ち目はあるかぁ?」

 

「冗談ですむ遊びとそうはいかぬものがあるぞ、ラクサス……」

マカロフの警告にも耳を貸さないラクサス。

 

「勿論俺は本気だ……じじぃ」

 

「ここらで妖精の尻尾最強は誰なのか……、ハッキリさせようじゃないか……つぅ、遊びだよ」

 

そう告げるとシクルから離れ身体を雷電が纏う。

 

「ルールは簡単だ。最後に残った者が勝者……」

 

その言葉にマカロフが声を荒げようとした、その時……突然、テーブルが吹っ飛ぶ。

 

吹っ飛んだ場所にいたのはナツだった。

 

「いいんじゃねえの? 分かりやすくて、燃えてきたぞ!」

 

「ナツ!?」

 

 

「ナツ……俺はお前のそういうノリのいいとこは嫌いじゃねえ……」

ニヤリと笑うラクサス。

 

「ナツ……」

 

「祭りだろ?じっちゃん……行くぞ!!」

 

ナツは一直線に、ラクサスへと飛び込む。

 

「だが……そういう芸の無いとこは好きじゃねぇ、落ち着けよ? ナツ……」

 

「ぴぎゃああぁあああああああっ!!!!」

 

が一瞬で雷の餌食となり、返り討ちにされる。

 

ぷすぷすと焦げるナツを気にせず、エバーグリーンが告げる。

 

 

「制限時間は三時間ね? それまでに私達を倒せないとこの子達……砂になっちゃうから」

 

「ラクサス……」

 

「バトルフィールドはマグノリア全体……俺たちを見つけたらバトル開始だ」

 

 

そして……

 

「バトル・オブ・フェアリーテイル B・O・F……

 

 

開幕だ!!!」

 

 

ラクサスは閃光を放ち姿を消し……闘いの火蓋が落とされた。

 

 




はい!如何だったでしょうか?
途中、主人公の歌った曲は私の好きな歌手の曲を引用させていただきました。


では、また次回も近いうちに投稿させていただきます!
最後までお付き合い、ありがとうございます!!
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