んー………この終わり方で良かったか未だに少し不安なのですが…
最後までお付き合い、お願いします!!
シクル達を見てニヤリと笑う男、エリゴール
「ヒャハ…待ってたぜぇ、ハエ共…」
先ほどの列車にいた男…“カゲヤマ”がニタニタと嫌な笑みを浮かべ言う。
「貴様がエリゴールだな…
何が目的だ?返答次第ではただでは済まさんぞ!!」
エルザが一歩前に立ち、エリゴールに声を上げる。
が、エリゴールはその覇気に気圧される事なく、更に高く空中に浮く。
「あいつ…浮いてる…」
「多分風の魔法を使うんだと思うよぉ…」
「クククッ………まだ分かんねぇのか?…駅には何がある…?」
エリゴールはそう言い、駅に設置されたスピーカーを叩く。
「っ!?貴様まさか…ララバイを放送するつもりか!?」
「何っ!?」
エルザの言葉にグレイはエリゴールへと驚愕の表情を向ける。
「ふはははははっ!!!
これは粛清なのさ…!!
権利を奪われた者の存在を知らずに…権利を掲げ、生活を保全している愚か者共への…な
この不公平な世界を知らずに生きるのは罪だ………よって死神が罰を与えに来た
"死"というなの罰をな!!」
「なんて勝手な……!元はと言えば自分たちが決まりを破ったからでしょーが…!!」
ルーシィがナツを床に寝かせ、エリゴールに怒りをぶつける。
ルーシィの隣ではハッピーも「そーだそーだ!」と声を上げ、ルージュもシクルの横で頷いている。
「そんなことしたって権利が戻ってくるわけでもないのにねぇ…」
「ククッ…ここまで来たら欲しいのは“権利”ではない…“権力”だ!!
権力があれば全ての過去を流し、未来を支配することさえ出来る!!」
「アンタ…バッカじゃないの!?」
エリゴールの語った話に嫌気がし、声を荒らげるルーシィ。その横でシクルはじっとエリゴールを見つめ、そしてはぁ…とため息をついた。
「めんどくさ…結局ギルドが解散になったのはあなた達が規則に逆らったから……確実に自業自得じゃない………それを、評議会のせいにして…逆恨みもいいところだわ」
シクルの言葉にピクッと反応を小さく見せ、顔を歪ませるエリゴール。
「黙れ小娘ェ!!!」
「残念だったな、ハエ共!
闇の時代を見ることなく死んじまうとは!!」
声を荒らげたエリゴールに代わり、カゲヤマが魔法を繰り出し、ルーシィへと攻撃を向ける。
「きゃっ!?」
「しまったっ!!」
「ルーシィ!!」
突然の攻撃に反応の遅れたルーシィは顔を腕で覆い、痛みに耐えるため身構える。
その時ーーー
瞬時にシクルがルーシィの目の前へ移動し、右手を構え…横に振るうと………
スパンッ!!
カゲヤマの攻撃が真っ二つに斬れる。
ぱぁっとルーシィの表情に笑みが見られる。
「シクル!!」
シクルの手により攻撃を消されたカゲヤマだが、表情は余裕のまま…
「甘いなぁっ!!」
カゲヤマのその声と共に次は左右から影の魔法で作られた大きな手がシクルへと襲いかかる。
「「「シクルっ!!!」」」
ルーシィ、ハッピー、ルージュが慌てて声を上げるがシクルはふっと目を閉じーーー
「遅いよ………ナツ」
ボゴォオオオッ!!!
シクルに向けられた影の手をナツの炎が焼き消した。
「ふっかぁあああつ!!今度は地上戦だな!」
「ナツ!!フフン こっちは妖精の尻尾最強チームよ!!覚悟しなさい!」
ナツが復活したことによりルーシィは誇らしげにエリゴールへと声を上げる。
睨み合う両者………少しでも動けばその瞬間衝突が起きる…そんな状況の中、エリゴールが動く。
「後は任せたぞ…俺は笛を吹きに行く…」
そう言い、エリゴールは高い窓ガラスを割り、隣のブロックへと姿を消した。
「あ!待ててめぇ!!逃げんのかこらぁ!!」
「クソッ!!向こうのブロックか!!」
「くっ…ナツ!!グレイ!!2人で奴を追うんだ!!」
エルザの指示にナツとグレイはお互いに顔を見合わせ「む…」と睨み合う。
「お前達2人が力を合わせればエリゴールにだって負けるはずが無い………」
「「むむむ……」」
未だに返答のない2人に痺れを切らしたエルザ…
「聞いているのか!?」
と、怒鳴ると…2人は瞬時に姿勢を正し、敬礼をする。
「「あいー!!!」」
「エリゴールはララバイをこの駅で放送するつもりだ…それだけは何としても阻止しなければならない………ここは私達が引き受ける、行け!!!」
「「あいさーーー!!!」」
「最強チーム解散ーーー!?」
エルザの気迫に負けた2人は即座に返事をし、エリゴールの後を追った。
そんな2人を鉄の森からはカゲヤマともう1人、レイユールという男が追いかけ飛び出していった。
3人いなくなったがまだ数十人はいるであろう鉄の森の魔導士達。
「こいつらを片付けたらすぐに私達も追うぞ!!」
「ちょ…!?この人数をあたし達が相手するのぉ!?」
「うへー…めんどくさぁい…ここエルに任せていいよね?いいよね?ね?」
鉄の森を前にエルザは構え、ルーシィは震え、シクルは端の方へ寄り座る。
「というか、シクルも戦ってよ!?」
「えー?やーだよ…めんどくさい………」
「めんどくさいで片付けないでくれません!?」
ルーシィの叫びにも動こうとはしないシクル。
「ルーシィ、諦めろ…いつもの事だ…(それに、いざとなれば何も言わずに動くだろう…)」
「女3人で何が出来るやら…」
「いや、私やらないって…」
「それにしても3人共いい女だなぁ…」
「ねぇ?私の話きーてる?」
「殺すには惜しいなぁ…」
「とっ捕まえて売っちまおうぜ!」
「いやいや、その前に妖精の脱衣ショーだろ!!」
そう言ってニヤニヤと嫌な表情でエルザ達を見る鉄の森の魔導士達。その様子にエルザ達は顔を歪ませる。
「下劣な…」
「はぁ…きもちわる……てか誰も私の話聞いてないよね?」
「可愛すぎるのも困りものね…」
1人頬に手を寄せ、どこか別の世界へ行っているルーシィ。
「ルーシィ戻ってきてー」
「ルーシィ壊れたぁ?」
そんなルーシィの頬を叩き、正気に戻そうとするハッピーとルージュ。
「それ以上、妖精の尻尾を侮辱してみろ…貴様らの明日は約束できんぞ…」
そう言い、鉄の森の奴らを睨みつけるエルザは片手に魔法剣を出現させ、握る。
「剣が出てきた!?魔法剣か!」
1人の魔導士が驚きの声を上げるが他の魔導士が喝を入れる。
「怯むな!!珍しくもねぇ!」
「そうだ!こっちにだって魔法剣士はいるんだぜぇ!!」
「へへっ!その鎧、ひんむいてやらぁ!!」
そう叫び、一斉にエルザへと突っ込む鉄の森の魔導士達。
だがエルザは臆することなく、逆に魔導士達の懐へと走り込む。
「あ、あの人数を相手にエルザ1人じゃぁ…!!」
分が悪いと思ったルーシィは加勢しようとするが…それをシクルが止める。
「大丈夫だよ…エルがあれくらいにやられる訳ないよ…見てな」
「………え?」
シクルの言う通り、エルザの方へと目をやるルーシィ。
その視界に映ったのは………
緋色の髪を靡かせ、敵を次々と薙ぎ払うエルザの姿。
エルザは敵を薙ぎ払う度に武器を変え、剣から槍、槍から斧…斧から双剣と言った様子で、その速さは異常だった。
「こ、この女……なんて速さで“換装”するんだァ!?」
「…換装?」
「魔法剣は別空間にストックされている武器を呼び出すって原理なんだ。その武器を持ち替えることを“換装”って言うんだよ」
ルーシィの疑問にハッピーが答える。
「へぇ…すごいなぁ………」
ルーシィは感嘆の声を上げるがその横で誇らしげにハッピーに続きルージュが説明をする。
「エルザが凄いのはこれからだよぉ
魔法剣士は通常“武器”を換装しながら戦うんだけどぉ…
エルザは自分の能力を高める“魔法の鎧”も換装しながら戦うことが出来るんだよぉ」
「鎧も…!?」
「あい!それがエルザの魔法、“
ハッピーがそう言った瞬間、エルザは鎧を“天輪の鎧”へと換装させる。
「わぁ!!」
「舞え、剣たちよ………」
エルザがそう唱えるとエルザの周りで剣たちが踊るように回り、そして敵を斬り裂き、一掃する。
「天輪!!“
「「「「「ぎゃああああああっ!!!!」」」」」
「おー…流石、エル」
エルザの攻撃により、敵は半分程まで減少した。
そして、エルザは攻撃を止め、シクルへと振り返る。
「…シクル」
「ん?………え?残り私やんの?」
シクルの問いに何も言わずただ見つめるだけのエルザ。
だが、その瞳はやれと言っている…
シクルははぁ…と深く溜息をつき、腰を上げる。
「めんどくさいなぁ………一瞬で終わらせていーよね?」
「あぁ、構わん」
エルザからの許可が下りたシクルは、んーっ!と一度背伸びをしてから、ゆっくりと深呼吸をする。
「はぁ…じゃ、悪いけど一瞬で終わらせてもらうよ?めんどーだし」
そう言ったシクルの表情はどこか楽しげに笑みを浮かべている。
「…シクル………」
ルーシィが心配そうにシクルを見つめていると、その肩にルージュが乗り、言う。
「大丈夫だよぉ、シクルは強いからぁ」
「ルージュ…」
「それより、多分本当に一瞬で終わっちゃうと思うからさぁ…ちゃんとしっかり見ておいた方がいいよぉ」
「…え」
ルージュがそう言い、ルーシィはシクルの方を見つめる。その瞬間…
「月竜のぉ…………咆哮ォ!!!」
シクルの口から銀色の光が放たれ、敵を本当に一瞬で一掃した。
その威力はナツの何倍か………ルーシィには測りきれず、ただ唖然とその光景に目を奪われた。
「す、すご………」
「ひぃ…こ、この…バケモノぉ!!」
シクルの魔法から難を逃れていた数人の魔導士がシクルへと魔法を飛ばす。
が、シクルはその光景を慌てることなく見つめ、そして………ため息をつく。
「あー………めんどくさい…疲れた………」
シクルはそう呟くとふっと目を閉じる。
そしてーーー
カッーーーー!!!!!
グォオオオオオオオオオオオッ!!!!!
シクルが敵を睨むと放たれた魔法は一つ残らず消え去り、敵の目には耳をつんざく様な鳴き声を轟かせる巨大な銀色に輝く竜が見えた。
「ひ………」
「ぁ………ぁあ………」
その光景を目にした瞬間、残っていた敵が全て倒れ、失神した。
「な…なに………今の?」
今目の前で起きた現象…その光景に何が起きたのかわからない様子のルーシィ。
「今のはシクルの魔法の一つ………“月竜の眼光”だ」
「月竜の…眼…光?」
訳の分からないルーシィに説明をするエルザ。
「あぁ、竜と同じ威圧を全身からオーラのように発し、敵を威嚇、戦意を喪失させる…そして、ほぼ全ての魔法を無効化する」
「す…すご………」
そのエルザの言葉にルーシィはシクルを見つめる。
「………ふぅ…疲れたぁ………」
長く深い溜息をつき床に座り込むシクル。そんなシクルに近寄り、肩を叩くエルザ。
「お疲れ………流石だな、シクル」
「んー…へへ、エルの方がすごいと思うけどなぁ…」
「ひぃ!?ま、間違いねぇ………こいつら、あの噂の!!」
倒れていた鉄の森の何人かが意識を取り戻し、エルザとシクルを目に入れると悲鳴を上げる。
「あ、あいつ……!妖精の尻尾最強の女!!
「ちょっと待て!!あ、あっちはあの…!第二の妖精の尻尾最強の女!
「ひぃいいい!?」
エルザとシクルの正体に気付いた彼らは引き腰で逃げ去る。
「あ、逃げた…まだ動けたんだァ…鈍ったかな?」
逃去る後ろ姿を見つめ少ししょんぼりとするシクル。その隣でエルザが少し表情を険しくし、呟く。
「もしや、エリゴールの下へ向かうやもしれん…ルーシィ!追うんだ!!」
「えーーー!?あたしがぁ!?」
突然指名されたルーシィは非難の声を上げる。が、エルザがギロッと睨みつけ、「頼む…!」と念を押すとルーシィは慌てて逃げた奴らの後を追う。
「…ハッピーとルージュもルーシィについていって」
ルーシィを心配したシクルがそう言うとハッピーとルージュは嫌な顔をせず、ルーシィの後を追いかけ、消える。
その瞬間…
ガクッーーー
「くっ…!」
エルザが膝をつく。
その様子にシクルははぁと溜息をつき、肩を貸し、壁へと寄せる。
「まったく………もう魔力がないんでしょう?エル…」
「だ、大丈夫…だ………それより、早く…外の奴らの避難………」
そう言い、無理に立ち上がろうとするエルザを片手で止めるシクル。
「だーめ、エルはここで少し休んでなさい。避難は私がやっとくから…ね?無理しないで大人しく留守番しててよ?」
シクルにそう言われ、むっとした表情をするが、すぐに諦めたのかはぁと溜息をつき、エルザはシクルを見上げる。
「すまん………回復したらすぐに向かう…頼めるか?」
エルザの言葉ににっと笑みを浮かべ、頷くシクル。
「任せて!!」
そう言うと、駅の外へと走り去るシクル。
シクルがいなくなると、エルザは駅の天上を見上げる。
「………私もまだまだだな…まったく………」
はい!如何だったでしょう?
今回はあまり戦闘シーンらしいものはないようにも思えますかね……
すいません…orz
次のお話はお昼か夕方辺りの投稿になるかなと思われます!
ではまた次回…宜しくお願いします!最後までお付き合い、ありがとうございます!!