西地区(ウエスタンリーグ)
広島レッドコメッツ
昨年度成績 8位
本拠地 広島県広島市
かつての強豪も7年連続最下位と、その姿は見る影もない。そのせいかチームに活気が見られず、優秀な選手の放出に歯止めがかからない状態である。新人もなかなか加入しないため、穴埋めとして他雀団の戦力外選手を漁る姿からいつの頃からか「雀界のゴミ箱」などと呼ばれている。
しかし今年は10雀団競合の「インカレ
Pickup Player
宮永咲 清澄(16卒)ー信濃(20卒)ー広島(21~)
言わずと知れた「インカレ
そしてインカレでも猛威を振るい、いくつもの記録を打ち立てチームを団体戦2年連続優勝にまで導き、個人戦でも2度優勝した。
姉である宮永照が所属する恵比寿入団は叶わなかったが、広島入団を即決。嶺上の花はプロの世界でも見事に花開かせるか。
沖縄ブルーオーシャンズ
昨年度成績 7位
本拠地 沖縄県那覇市
毎年7位が定位置のチーム。土地柄有力選手が集まりにくいのが難点か、地元出身選手でオーダーを固めている。今年はオープン戦からキャプテン銘刈が絶好調。活躍が期待されている。当面の目標は定位置脱出。
Pickup Player
銘刈彩音 真嘉比(15卒)ー沖縄(16~)
沖縄を支え続ける屋台骨。3年次のインハイでは団体戦では前年の雪辱を晴らすかのように準決勝に残り、個人戦でもベスト8に残る活躍を残した。
個人タイトルの獲得経験こそないものの安定した成績を長年残している。
名古屋グリズリーズ
昨年度成績 6位
本拠地 愛知県名古屋市
Aクラス常連だったがいわゆる黄金世代の選手が軒並み引退し、近年は他チームに押され気味でありBクラスに落ち着いている。チームの方針として暫く中堅、ベテラン頼りになっていただけに、新戦力が育っていないのが問題点である。
Pickup Player
対木もこ 覚王山(16卒)ー無所属(17~18)ー名古屋(19~)
隠し玉として名古屋から下位指名を受ける。当人は入団に消極的だったが長い交渉の末、様々な条件付きで入団。一躍チームの中心選手に躍り出た。
顔や服装に似合わない大胆なプレイングが持ち味。
松山フロティーラ
昨年度成績 5位
本拠地 愛媛県松山市
京都との熾烈なAクラス争いに敗れ、あと少しクライマックスシリーズ進出を逃す。とはいえ着実にチーム力が上がっている。
今期からコーチ兼任となった戒能良子の手腕にも期待したいところだ。
Pickup Player
戒能良子 大生院女子(12卒)ー松山(13~)
一時期海外流出の噂が絶えなかったが、それに反して松山に残ったミス・フロティーラ。時折見せる不可思議な和了りが特徴。上記のとおり今期からコーチ兼任。当人の活躍はもちろん後進の育成にも力が入る。
京都グランセローズ
昨年度成績 4位
本拠地 京都府京都市
昨年は何とかクライマックスシリーズ出場圏内の4位を確保した。しかし日本シリーズ進出からはすっかり遠ざかっているだけに、今年こそはという思いが強い。
目立った新戦力はいないものの、既存の戦力の底上げで十分上位が狙えるだろう。
Pickup Player
清水谷竜華 千里山女子(14卒)ー関西短期大(16卒)ー無所属(17)ー京都(18~)
幕張1位指名を一旦蹴り、改めてドラフトを受け直した異色の経歴を持つ。今やチームメイトの園城寺怜と並んでチームのダブルエースとまでに成長した。
時折不可解な打牌で打つことがあり、プレイスタイルが安定していない。
エミネンシア神戸
昨年度成績 3位
本拠地 兵庫県神戸市
野依理沙の博多への電撃移籍など慌ただしく始まった昨シーズン。痛恨の流出に苦戦必至と言われていたが、それでも3位と健闘できたのはチーム一丸となってコツコツ点を稼いでいたに他ならない。そして今年は新戦力としてインカレでも活躍した森垣友香を獲得。躍進に期待がかかる。
Pickup Player
森垣友香 劔谷(16卒)ー関西学院大(20卒)ー神戸(21~)
高校時代こそ目立った成績を残していなかったが、大学に入ってその才能が開花。手なりでなく役を決め打って大きく和了る姿が印象的。
プロの世界でも光り輝くことができるか。
シャイニー博多
昨年度成績 2位
本拠地 福岡県博多市
地元選手野依理沙の獲得に成功。その影響はチームにも大きく5位から2位に大きく順位を上げ、日本シリーズの出場も果たした。
今年の目標はもちろん優勝、そして日本一。常勝大阪の壁を打ち破ることはできるか。
Pickup Player
鶴田姫子 新道寺女子(15卒)ー博多(16~)
一年先輩である白水哩を追うように念願の博多入り。以来不動の大将として活躍している。個人戦での戦績こそそこそこだが団体戦では無類の強さを誇る。ちなみに余談だが白水哩とはかなり親密な関係のようだ。
大阪ワイバーンズ
昨年度成績 1位
本拠地 大阪府大阪市
数年前から千里山で指揮を取っていた愛宕氏を監督に据えるとそこから3年連続西地区優勝と輝かしい成績を残している。
しかし日本シリーズでは幾度となく恵比寿に敗れてきた。厚い選手層を引っさげ、今年こそはと雪辱に燃える。
Pickup Player
松実宥 阿知賀女子(15卒)ー沖縄(16~20)ー大阪(20~)
安定感のある打風で知られており、昨年のシーズン途中上重鈴との交換トレードで大阪に移籍。以前から「あいつはまだ伸びる」と語っていた愛宕監督の熱烈な指導のもと、手薄だった中堅に定着した。
今期もスタメン争いが激しい大阪において「宥は中堅、セーラは大将や」と確約をもらっている。
東地区(イースタンリーグ)
新潟ドルフィンズ
昨年度成績 8位
本拠地 新潟県新潟市
創立10年にも満たない若いチーム。戦力がまとまっておらず、Aクラスの経験はない。また新潟岩田監督の方針か一癖も二癖もある選手たちが揃う。
まだまだ発展途上のチームだけに上位に食い込むのは難しいが、是非とも健闘してもらいたい。
Pickup Player
妹尾佳織 鶴賀学園(15卒)ー新潟(16~)
インハイでは目立った成績を残していなかったが、ドラフトではその年新規参入した新潟から1位指名を受けた。またこれで会場が騒然となったのは記憶に新しい。
入団後は岩田監督が半ば強引に先鋒に起用し続け、当初から手つきや並べ方が多少改善し、まともに打てるようになった。
横浜所属の渋谷との役満王争いは見どころの一つとなっている。
横浜ロードスターズ
昨年度成績 7位
本拠地 神奈川県横浜市
かつてはAクラス常連だったが三尋木咏の海外移籍を機に徐々にチーム力が衰退。
しかし再び戦力を整え、逆襲の牙を研ぎ澄ませてきた。まずはクライマックスシリーズ圏内の4位が目標。再起なるか。
Pickup Player
片岡優希 清澄(16卒)ー横浜(17~)
東風戦なら恵比寿の宮永照をも凌ぐ、人呼んで「東風の神」。その反面、南場に入ると極端に失速する癖は未だ治る気配すら見せない。
横浜では三尋木咏の抜けた先鋒に起用されている。東場でいかに貯金ができるかが勝敗を分ける。
幕張マーリンズ
昨年度成績 6位
本拠地 千葉県幕張市
日本雀界屈指の頭脳派集団。相手の隙を見つけて的確に狙うプレイスタイルを取っている。しかし昨年は他チームに押され気味となり、中盤には優勝戦線から脱落した。研究に研究を重ね、今年はまずAクラス復帰を狙う。
Pickup Player
船久保浩子 千里山女子(15卒)ー帝王大(19卒)ー幕張(20~)
千里山にて作戦参謀役を務め上げた後、日本最難関である帝王大学を受験し見事現役合格。インカレでもなかなかの戦績を残し、幕張に競合の末入団。
相手のデータを一から洗い流し、特徴を見つけるのが彼女流。現在最も高学歴の選手となっており、引退後のフロント入りは確実とまで言われている。
札幌スノーフォックス
昨年度成績 5位
本拠地 北海道札幌市
AクラスとBクラスの境目を行ったり来たりしている、どうにも決め手に欠けるチーム。昨年はシーズン終盤に失速し、5位でフィニッシュ。
絶対的エース獅子原爽にどう繋げるかが毎年の課題となっているが、今年はアメリカ・ニューヨークから放出されたメガン・ダヴァンの獲得に乗り出しまさかの成功。
飛躍が期待されている。
Pickup Player
メガン・ダヴァン 臨海女子(13,14)ーデトロイト(15~16)ーシンシナティ(17~19)ーニューヨーク(19~20)ー札幌(21~)
臨海女子では留学生として副将を務めていただけに日本での知名度も高い。アメリカリーグでは3雀団を渡り歩き、その実力を発揮していた。
だが今年はニューヨークとの契約の折り合いがつかずに退団し、新天地を探していた。アメリカや日本の恵比寿などからはさらに好条件を提示されたものの、なぜ縁もゆかりもない札幌を選んだのかは謎。札幌では流動的になっている副将に固定される。
ハートビーツ大宮
昨年度成績 4位
本拠地 埼玉県大宮市
昨年は今ひとつ波に乗りきれず、遠野に大きく離されての4位。札幌の失速がなければBクラス転落も有り得ただけに危機感は拭えない。そのせいもあってかオフシーズンはトレードなど活発に動き、横浜から竹井久を獲得。更に松山から松実玄を獲得。昨年からのスタメン大幅変更が予想される。
Pickup Player
福路美穂子 風越女子(14卒)ー明次(18卒)ー大宮(19~)
インハイ個人戦での活躍もあり、明次大に推薦にて入学。六大学リーグでも先鋒に定着し、活躍を見せた。他家を自在に操って自分に有利な場況を作ることから「
遠野ポポポーズ
昨年度成績 3位
本拠地 岩手県遠野市
新潟に数年遅れて新規参入し、暫くは低空飛行が続いていたものの雀界の明伯楽と呼ばれ、実績もある熊倉氏を監督に招聘するや否や成績が軒並み向上。昨年は遂に3位となり、Aクラス入りを果たし佐久を差し置いて日本シリーズ出場も決めた。今や打倒恵比寿の最右翼である。
Pickup Player
姉帯豊音 宮守女子(14卒)ー東北セネターズ(15~17)ー遠野(18~)
3年時のインハイ団体戦では2回戦止まりだったものの個人戦ではベスト8まで勝ち上がった。宮守卒業後はプロ入団を拒否して地元の実業団にて活動していたが、岩手にプロ雀団ができると入団を熱望。そのかいあって遠野の指名第一号となった。
追っかけリーチや裸単騎で和了ったり、赤ドラが配牌に集まったりと多彩な攻めを見せる姿からついた異名は背向のトヨネ。
佐久フェレッターズ
昨年度成績 2位
本拠地 長野県佐久市
毎年恵比寿に食らいついているもののどうしても打ち勝つことができない。昨年は2位となったもののクライマックスシリーズで敗退し、涙を飲んだ。
今年はドラフトで地元出身の「デジタルの化身」原村和を2雀団競合の末獲得。絶対王者恵比寿からの覇権奪回へ。
Pickup Player
藤田靖子 大岡山(07卒)ー富山(08~10)ー佐久(11~)
人呼んで「まくりの女王」。昨年は産休と育休を取り、シーズンを全休。
無事に第二児となる男児が生まれ、私生活も充実している彼女も32歳となり、ベテランの域に差し掛かっている。新戦力も出てきており世代交代が
アストライア恵比寿
昨年度成績 1位
本拠地 東京都渋谷区
言わずと知れた雀界の盟主。昨年は宮永照、大星淡らの活躍で順当に5年連続日本一を決め、日本記録に並んだ。昨年は大きな流出もなく、また昨年退団した外国人選手の補強として西アジアリーグで活躍していたネリー・ヴィルサラーゼを獲得。日本新記録となる6連覇に死角なし。
Pickup Player
宮永照 白糸台(14卒)ー恵比寿(15~)
今や日本雀界の宝といっても過言ではない。昨年は最高和了率、首位打点王、ビックファイブ、ゴールドハンドの4冠を獲得する大活躍を見せた。
世界ランキングも4位まで上がってきており、小鍛治健夜でさえ成し得なかったランキング1位も視野に入っている。国内に敵なしの今、必ず海外移籍すると言われていたが恵比寿に残留を決めた。今年も圧巻の和了りを見せてほしい。
日程
2月下旬 オープン戦
3月第一日曜日 リーグ開幕戦 (以後毎週日曜日にリーグ団体戦)
5月 プロアマ交流戦(個人戦)
6月 東西交流戦 (4試合)
7月中旬 オールスター戦
10月最終日曜日 シーズン終了
11月中旬~ クライマックスシリーズ
12月上旬 日本シリーズ
クライマックスシリーズ
東地区、西地区の各1~4位までに出場権を与えられる。リーグ優勝チームともう1チーム日本シリーズ進出チームを決める戦い。3日にかけて行われる。
ハンディがあるものの4位のチームが勝ち上がることもできる。
日本シリーズ
東地区、西地区の代表2チーム…計4チームで行われる。5日間に渡る激戦が繰り広げられる。
ハンディはなし。ここ5年連続で恵比寿が制して日本一の座を守っている。
毎年白熱するプロ雀界。今年はどのようなドラマが生まれるのか。記者である私も非常に楽しみである。
(
設定を考えるのだけでも楽しかったです。反響があれば続きを書くかも…
各選手の年表は原作のインハイを2013年、三年生卒業年を2014年と仮定して書きました。