家出神喰〜探さないで下さい。いやマジで〜 作:トイレの紙が無い時の絶望を司る神
□月∩^ω^∩日
今日は特に何も無い日だった。
アラガミ津波の駆除の疲れがまだ取れず、一週間程休むことにした。
いいね、好きな時に休みが取れるっていうのは(白目)
休み初日は神機と話していた。
―――何か好きなものってある?
『貴方。』
―――.....それ以外は?『貴方。それだけ。』アッハイ
神機からの止まらない愛に少し恐怖する中、俺はその後の一言でとんでもないことを気付かされた。
『嬉しい。休み。初めて。』
......そう、そうなのだ。
俺は、思い出してみれば今まで休みなく延々と神機を振るっていた。
休むことを許さず、神機のことを考えもせず、気にすることもなく、である。
本来神機と言うのは、メンテナンスが欠かせない物だったりする。
極東支部ではリッカちゃんによる神機の点検が定期的に行われていた筈なのだが、思い出してみれば俺はゴッドイーターになって、一度も神機を手放したことが無かった.......。
俺がフェンリルを嫌っていたのも、言わば同族嫌悪でしかなったということか.....。
―――ごめん.....本当にごめん....!!
『休み。楽しい。話。できた。』
なんだよこの神機......。健気すぎる......。
なんだか俺が凄く汚れたやつに思えてきた。
その後も話し込んで居た。
日が落ちるまでずーっとだ。
......なんだか、客観的に見たら人に話しかける練習してるみたいだな。
□月(⌒,_ゝ⌒)日
今日は休み.....だった筈なのになぁ。
俺が居たビルにシユウ師匠が突っ込んで来たのだ。
いつもの気功波でビルを解体する匠をぶった斬ったのだがもう遅い。
元々が脆かったビルがさらに削られとうとう崩れ去った。
なので俺は歩いて新しい住居を探すハメになった。
くそ!!むかつく!!
なんでシユウがマスターアジアの構え取るんだよ!!似合ってるのがまた腹立つ!!
でだよ。新しい住処探してたらさ、まぁたアラガミに会ったんだよね。
プリティヴィ・マータの群れにね。
.....なんなんだよ!!なんでこんなヴァジュラ種ばっかり相手しなきゃならんの!?
おい運営!!ヴァジュラ種増やしすぎなんだよ!!ヴァジュラテイルとかいるかあれ!?
電気属性のオウガテイル浮かばなかったからってヴァジュラと混ぜるのは良くない!!
まぁ全部なんとか倒したけどさ。6体居たね。口が裂けてるっぽかったからもう顎と切り離してやったよ。
ほれ、スッキリしたろ(クソ外道)
だらだらと歩いてたら思い出したんだが、オラクル投与のことはどうなっているのか気になって神機に聞いてみた。
『作ってない。』
え?じゃあなんで暴走しないの?
『食べたい。食べない。好き。』
.....解りにくいから俺なり(都合よく)に訳すと、
『食べたいけど食べない。好きだから』
本当にこういう意味ならぐう聖なんだけど、どうなんだろうか。
その後俺は手頃なビルを見つけて家にした。
吹きさらしなので少し寒い。
□月( ゚∀゚)日
最近、ここ周辺のアラガミの強さの度合いがおかしいと思う。
ピター爺とマータ姉さんの群れをよく見るし、遠くに見えただけだがハンニバルも居た。
オロチとかいう火力馬鹿も居たので早急に駆除した。
良かったよ。後ろからの奇襲で首全部落とすと死んだから。これが紅蓮とかだったらアウトだった(確信)
なんだよこの難易度ルナティック。
こんなのランク1の装備で戦う相手じゃねぇよ。
言ってなかったが、俺の装備は初期装備のブレードとスナイパーである。
余裕があった時は使い慣れてないハンマーやランスで楽しく遊べていたのだが、余裕がなくなるに連れて武器も得意なロングブレードに変え、そこからは新しく武器を作る余裕も無かった。
本当なら見た目的に好きな氷刀を使うのだが、残念ながらそんな余裕も素材もなかった。
運が良いことに敵がアニメ基準の柔らかさだったので特に気にせずやってこれたが、こんな化物共と真正面から戦わなきゃならんとなったら一気に心許なくなる。
回復錠や回復球、回復柱もとっくに切れているので、瀕死になっても助かりようがない。
客観的に見なくてもやばい状況なのだ。
こんな魅せプレイは転生前にやって動画にしたかった。
再生数50万は硬いぞ。
TASかチートを疑われるがな!!
そして、ついに神機との一体化が肩まで行った。
わーい、あの私生活だらしない元隊長と被ったぞー(白目)
手なんかもう、一体化が完成されて篭手の様になっている。
かなり中二臭いが、まぁ仕方ない。
とりあえず、俺の安全の為に危険なアラガミはちゃっちゃと殺っちゃおうと思う。
――――――――――――――――――――――――――――――
最近、ここ極東支部周辺のアラガミが強力になってきている。
プリティヴィ・マータを従わせたディアウス・ピターや、最近発見された新種のハンニバルやオロチ。
どれもこれもとんでもない強さを持つが、奇跡的にゴッドイーターに死傷者はない。
いや、ゴッドイーターどころか極東支部周辺に住んでいる者にも死者は確認されていない。
理由としては、そういったアラガミがある程度の距離まで近づくと、颯爽と彼が現れて瞬時に駆除してしまうのだ。
そんな彼に助けられた者も少なくない。
最近ではゴッドイーター<彼の図式ができあがっている。
彼が来れば助けてくれる。そんな希望の象徴のようなものになっているのだ。
まさに英雄。皮肉にも、フェンリルは彼を縛る鎖.....『神喰狼』を縛る『グレイプニル』にしかなっていなかった様だ。
しかし、しかしだ。捜索隊の届けた映像を見るに、着々と侵食は進んでいる様だった。
どうにかしたいが、現状彼を抑えてここまで連れ戻すことができるゴッドイーターは存在していない。
クレイドルの『彼』やリンドウくんなら可能性は有るだろうが、連絡手段はない。
このままでは、彼はアラガミを狩るだけの機械に成り果てるかもしれない。
どうすればいいのか......。
私が頭を抱えていると、リッカくんが入ってきた。
「支部長、彼の映像を見たかい?」
「あぁ、見たよ。侵食が肩まで「そこじゃなくて、今届いた奴だよ」......どういうことだい?」
新しい映像なんて聞いていなかったが、何やら映像の中での彼と彼の神機の様子が少しおかしかった様で、まずは神機に詳しいリッカくんに渡したとのことだった。
「ほら、ここだよ」
リッカくんが持ってきてくれた映像を見てみると、何やら彼が神機に向かって語りかけている様だった。
「これは......」
「もしかすると、だけど......」
「そうだね。これで可能性が絞れた」
この映像を見る限り、彼の状態は3つ程のパターンに絞られる。
まず一つ、神機に語りかけるほど精神が摩耗している。
二つ目に、神機との適合率などの影響で神機との意思疎通が可能になった。
そして三つ目、二つ目を悪い方向に考えて、神機の意志が分かるようになったほど侵食された.....つまり意識が乗っ取られかけているということ。
一つ目は可能性が低い。彼の精神が摩擦するなんてあまり想像がつかない。
二つ目、三つ目に関しては良いか悪いかの違いだ。
神機は生き物.....リッカくんも言っているがこれは事実だ。
感応現象などもあるのだから、理論上では神機との意思疎通も有り得るのだ。
......と言うよりも、こちらも前例があるのだ。
リンドウくんの神機には擬似人格が生まれているようで、以前から神機に人格が芽生える理由の研究も行われている。
こう考えると、リンドウくんもなかなかのアレだと思う。
「.....支部長は、どっちだと思う?」
リッカくんがそんなことを聞いてきた。
「.....私は、彼を信じたい」
だって、彼はこんなにも楽しそうなのだから。
ここにいた時はまるでマシーンの様だった彼が、この映像では今まで見たことない笑顔を垣間見せていた。
研究者らしくないが、私は傍観者だ。
無責任かもしれないが、私には、見守ることしか出来ない。
少し最後変な風というか......最終回っぽい様な。
変な風に思った方は指摘してください。今回は自信がありませんので......。
・解りにくい勘違いポイント
「神機に向かって語りかけている」✕
「神機が語りかけている」〇