The next life of crescent moon
広大な赤い空と大地が広がる世界で、二人の巨人が戦っていた。
片方の巨人は緑を基調とし、長剣を構えるその姿は、さながら騎士のようだった。
相対するもう一方の白い巨人は、異形としか称することができない程の風貌だった。
欠けた角、二つの瞳を紅く輝かせ、片側にしか残っていない異様に伸びた腕と
───最後に立っていたのは、白い悪魔の
主の威光を示した騎士、信じた男の最期の命令を果たそうとした悪魔。
薄れ行く意識のなかで、男の声を聞いた
―――見渡す限り黒一色の、それでいて遠くまで見える奇妙な場所で、少年───三日月・オーガスは目を覚ました。
───・・・ここ、どこ?
直前までの記憶を振り替える。
───確か、おれは・・・
「───三日月・オーガスさん」
声のしたほうを見ると、そこには1人の少女が座っていた。
銀色の髪に修道女がしているような服装、なにより目を引くのは、この世のものとは思えない程の美芳だった。
「誰?アンタ」
───最も彼はそんなことを気にするような男ではないのだが。
「私はエリス、女神エリス。
ようこそ死後の世界へ。貴方はつい先程、不幸にも亡くなりました。」
エリスと名乗る少女は言葉を続ける。
「───貴方には、転生していただきます」
―――エリスの話を纏めるとこうだ。
・彼女はもう1人いる女神と共にとある世界を見守っている。
・その世界では魔王軍と呼ばれる存在が人類を脅かしている。
・魔王軍を恐れ、この世界の人間はもう一度この世界へ生まれ直すことを拒んでいる。
・なので、他の世界で死んだ人間に力を与えてこの世界へ送り、命を増やすと同時に魔王軍の打倒を頼んでいる。
・三日月の転生は天界によって決定付けられており、力は与えられない。
ということらしい。
「生前貴方が犯した罪、あなた自身の持つ力、両方を評価した天界は、貴方に新たな生を与えることとしました。
多くの命を奪った罪は、命の重さを分からせることで祓う、だそうです」
傲慢ですね、と自嘲するようにエリスは苦笑いした。
「・・・他の皆は?」
自分より先に散っていった仲間はどうなったのだと、三日月はエリスに尋ねた。
「前世の記憶を忘れて新たな命として生まれ変わった者もいれば、貴方同様、他の世界へ送られた者もいます」
「・・・そっか」
「改めまして、三日月・オーガスさん。貴方には転生していただきます。・・・最後に、これを」
そう言ってエリスが何処からともなくとりだしたのは、彼の丈には合っていない緑のジャケット、そして銃だった。
「貴方にはこれが必要かと。最も、どちらも貴方の記憶から作り出したコピーですが」
「・・・良いの?おれにはなにも───」
「力、ではないでしょう?」
悪戯に成功した子どものようにエリスは笑った。
「───ありがとう」
ジャケットに袖を通しながら感謝する三日月に、エリスは最期の言葉を唱える。
「願わくば、貴方が魔王を倒す勇者となることを、祈っています」
その言葉と共に足元が光り、三日月の意識はもう一度途切れた。
「・・・いきましたか」
誰もいなくなった転生の間には、エリスの声が響くのみ。
地獄のような世界で生まれ、奪い合い、搾取され、理不尽な世界に抗い続けた
その中で最も純粋で歪な少年に、幸運の女神は祈る。
「どうか貴方に、新たな仲間と居場所が見つかりますように」
キャラ設定
三日月・オーガス
原作最終回で死んだあと、仲間と向こうで再会することなく転生。
夢は農場を持つこと。
転生の影響か体の自由は取り戻している。(阿頼耶識はそのまま)
所持品
・ブレスレット
原作でアトラ・ミクスタに作って貰ったもの。最期まで身に付けていたので所持品にカウントされる。自分の血で真っ赤に染まっているが、何故か落ちない。
・鉄華団ジャケット
エリスから貰ったもの。原作同様ブカブカ。
・銃
オルガ・イツカに預け、そのまま返ってこなかった。
ジャケット同様エリスから貰った。
なお弾は入っていない。
ジャケットと銃はエリスが三日月の記憶から作り出したコピー