クズと悪魔と、時々駄女神
俺の名前は佐藤和真。ある日、
───冒険者になったのはいいけど、金がなくて土木作業中です。職業?最弱職の『冒険者』ですよ。
でもまぁ、汗を流して働いて、それで生計を立てるっていうのは、中々味わえるものじゃないし、これはこれで───
「おやっさーん、来たよー」
「おおミカヅキ、仕事はいいのか?」
「この間のクエストがいい稼ぎだったからね。こっちを手伝う余裕はあるよ」
誰だあいつ?見たところ俺より年下っぽいけど・・・、っていうかクエストっていったか?
「おやっさん、そいつは?」
「おお、カズマは初めてだったな。こいつは───」
「───三日月・オーガス」
「普段は冒険者やってんだがな?たまにこっちに来て仕事手伝ってくれんだよ」
へぇ、冒険者の先輩ってわけか。なんかあったら助けてもらおうっと。
「佐藤和真だ、よろしく」
「・・・ん」
───これが俺と三日月の出会いだった。
仕事が終わり、皆で酒場で騒ぐなか、カズマはアクアを三日月に紹介する。
「私がアクアよ!よろしくね!」
───どうやらこの女神、天界で話題になった三日月のことを知らない、否、忘れた様子。
「・・・よろしく」
「で、貴方職業は何?もし上級職だったら私のパーティにいれてあげてもいいわよ?」
「おいアクア、さすがに失礼すぎるだろ」
「『冒険者』だけど?」
「『冒険者』ぁ?あの最弱職の?」
「だから失礼だって」
「高貴な私のパーティに入れるのは上級職の冒険者だけよ、運がなかったわね───」
「───だからさっきから失礼だっつってんだろこのアホアがぁ!」
カズマしびれを切らしてアクアをはたく。
「いったいわね!何すんのよカズマぁ!」
「いいよ、別に気にしてないから」
ユージンみたいな奴だなぁ、とカズマを見て思う。
「ところで二人は職業なんなの?」
「私は『アークプリースト』よ!」
「お前と同じ『冒険者』だ。なんかあったら頼らせてくれ」
三人で談笑しながら、夜は更けていく。
「なあ三日月、今度三人でクエストいかないか?」
「別にいいけど、何で?」
「いや、俺たちまだクエストやったことないからさ、色々知ってるやつがいた方がいいかなーって」
「そういうことなら構わないよ」
よくないわよ!取り分へるじゃないのよ!ねぇちょっと聞いてんの!?とか騒ぐアクアを余所に、カズマと三日月の話は進んでいく
───これが後に、鬼畜のカズマと悪魔の三日月と呼ばれる最凶コンビになることを、まだ誰も知らなかったのであった。
─次回予告─
全くカズマってば、私と言う存在が有りながらあんな奴を誘うなんて。
まぁ?私女神だし?一人くらい増えたって問題ないけど?カズマってば私のことなめてるみたいだし、ここらでビシッと決めて「ごめんなさいアクア様」って言わせてやるんだから!
次回、「中二病がパーティに加わるようですよ?」
見てなさい、この私の高貴な戦いを!