異世界に転生した俺が出会ったのは、不思議な雰囲気をまとった『冒険者』三日月。
彼をパーティに加え、最初のクエストに挑んだ俺たちだったんだが───
「うぎゃぁぁぁぁっっっっ!!死ぬ!これ死ぬからぁ!?」
「ぷーくすくす!ちょっとカズマ受けるんですけどー‼」
───でっかいカエルに追っかけられてます。
─このすばぁぁぁっ!?─
「───大丈夫、カズマ?」
「お、おう・・・助かったわ三日月・・・」
息を落ち着かせながら三日月に礼を言う。
「それにしても弱すぎ、しっかりしてよ?」
「返す言葉もございません・・・」
くっそぅ・・・
「ちょっとカズマさん?ねぇ今どんな気持ち?ねぇ今どんな気持ち?」
くっそう・・・っ!
「これに懲りたら大人しく私のことを敬ったらどう?そうね、私のことをアクア様と呼んだ上で忠実な信徒になると誓ったら今までの無礼を水に流してあげてもいいのぎゅぷっ」
「って食われてんじゃねえかあああぁぁぁっ!!」
あんな偉そうなこと言っといてあっさり食われてんじゃねえよ!
「おい三日月、三日月!?」
三日月に声をかけながら振り向くと───
───ペドロの仇ぃ!!
「うるさいなぁ・・・っ!!」
くっそ向こうは向こうで取り込み中かよ!?
「カズマさぁぁぁん!助けてカジュマさぁぁぁん!!」
・・・あーもう!!
「畜生がこらぁーー!!」
剣を振りかざしながらアクアのもとへ走る。
何で俺がこんな目に遭ってんだよぉぉぉぉっ!!
─このすばぁ・・・っ!─
「ひっく、うぇぇ・・・」
「アクアを離してこっちに向かってきたときは死んだと思ったぞ・・・!」
涙目になりながら粘液まみれになったアクアに話しかける。
「今日はこの辺で帰ろうぜ?三日月しか戦えるやつがいないんじゃ──」
「ダメよ!こんな無様な姿で帰るなんて水の女神であるこの私の顔に泥を塗ることになるじゃない!!」
すでに全身粘液まみれだけど?
「見てなさい、この私の勇姿を!ゴッドブロォォォォ!!」
そう言ってアクアはジャイアントトードに向かって走り出した。なんか「相手は死ぬ!」とか言ってるが。
「・・・大丈夫かな?」
「どうした三日月?」
「いや、あのカエルってさ・・・潰れないんだよね」
「えっ」
「きゃあぁぁぁーーー!」
アクアが悲鳴をあげてカエルに・・・って
「なに性懲りもなく食われてんだお前はぁぁぁぁぁーーー!!」
「・・・はぁ」
結局この日は3体討伐して終了した。
─このしゅばぁ・・・─
「───あれね、仲間を増やしましょう」
「確かにそれが一番いいと思うが、当てはあんのか?正直『冒険者』二人抱えてるパーティに誰か入ってくれるとは思えんが・・・」
・・・これ美味いな、どんな育てかたしてるんだろう?
「大丈夫よ、私は上級職の『アークプリースト』よ?仲間の一人や二人向こうから『仲間にしてください』って頼んでくること間違いなしよ!」
スープか・・・、アトラの作ったやつが飲みたいな。
「私がいなきゃ誰も来ないわよ?感謝なさい。唐揚げ貰いっ」
「あっ、テメッ」
結構具がでかいなこれ、クーデリアが作ったやつみたいだ。
「いーじゃない一つくらい、器の小さい男はモテないわよー?」
「ったく・・・」
・・・ん、やっぱこれくらいでかいほうが食ってる気がするな。
─このすばー─
───明くる日、
「どうして誰も来ないのよ!おかしいじゃない!?」
「いやだってお前・・・」
「なによ!」
「・・・あれで人来るとは思えないけど」
「なんですって!?」
三日月も同意見らしい、『アクア様のパーティにはいってから宝くじが当たるようになりました!』とか怪しさしかないわな。俺なら絶対入らない。
「───募集の張り紙、みさせて貰いました」
声のした方に振り向くと、そこいたのは、三日月よりも小さい、とんがり帽子とローブといった、いかにも魔法使いらしい格好をした眼帯少女で───
「我が名はめぐみん!紅魔族随一の魔法使いにして、爆裂魔法の使い手!!」
───ああ、また変なのが来た。
めぐみん登場!(活躍するとはいってない)
※カエルが何か言っていたようですが空耳です。決して他の人物の転生体などではありません。
─次回予告─
そう言えばミカヅキさんがパーティを組むのってあんまり見ないんですよね。
一人で仕事を受ける冒険者はそうはいないんですよって私が言っても聞き入れてくれた様には見えなかったのに・・・、
・・・まぁ、あの人たちが信頼できるパーティかと言われると自信はないですけど。
次回、この素晴らしい世界で本当の居場所を!
「かえるがり」
冒険者ギルドにようこそ!用件はなんですか?