DreamCross外伝 ~歪んだ世界の裏側で~   作:(略して)将軍

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いきなり話が飛んで、DreamCross本編こと、第一部終了後からの話となります
新型エンジン作成中のため、本編の方の更新も全く進んでおりませんが
流れを忘れないために、この辺りを作成させていただきます

エスケープフロムベネツィアは……気が向いたら続きを書く予定


激戦の後から、次の始まりまで ~第1部終了後~
ジャンブル・プラトゥーン_01


ロンドン&東京都港区融合地区解放作戦、及び超古代都市トールを舞台とした

エルカーエス、及びミルドレッド=アヴァロン一味との激戦が終わってのち……

 

 

扶桑で敵から奪い、以降皆の足代わりとなっていた

天翔艇・レッドクロスが撃墜されてしまったこと以外は、大きな被害はなかったが

連日の戦闘や緊張で溜まった疲労が、一山越えたタイミングで噴出しており

戦闘終了後、何故かブリタニアから見てトールの反対側にあった

我が家にも等しい拠点、食堂【秘密基地】と、アパート【喰い倒れ荘】で

皆、疲れをいやすための休養を取っていた。

 

 

「あぁ……ようやくさくらちゃんの姿を、再びビデオに収めることができました

 まだ、体調が万全ではないので衣装は作れませんが

 元気なさくらちゃんを撮影できて、幸せ絶頂ですわ~♪」

 

 

作戦開始前日、突如全身が徐々に石化し、崩れていく奇病【風化病】にかかってしまっていた知世ちゃんは

特効薬が間に合い、まだ本調子ではないものの、

ビデオカメラを片手に事件発生からずっと出来なかった親友の撮影に勤しんでいる。

 

 

「ほえ~……やっぱり、恥ずかしいよぅ……」

 

 

そんな真昼の淡い日差し……は、赤い霧のせいで差し込まず

親友の指でつくった……ではなく

れっきとしたビデオカメラのフレームの中で、ポーズと表情をリクエストされている

今回の事件の発端ともなった少女・さくらちゃんも

困った顔をしながらも、ようやく出会う事のできた親友達と共に、明るい笑顔を見せている。

 

 

「……空中要塞で、さくらの話題が出たときも大概だと思ったけど

 知世って、あそこまで変わった性格だったんだ……」

 

「……いや、今の大道寺は、まだおとなしい方だ」

 

「いつもは、とても落ち着いたおとなしい性格だったけど

 ……さくらちゃんが一緒だと、まるで別人みたいなの」

 

「ホンマ、知世はさくらが絡むと性格豹変するさかいなぁ

 ……ま、ワイにとっては、あれが知世らしいと思うけどな」

 

彼女をずっと探していた小狼とケルベロス

そして年が近いからか、この二人と仲が良くなったユーノ、なのはちゃんは

これまで見たことのなかった知世ちゃんの一面に戸惑いながらも

微笑ましそうに二人のやり取りを眺めていた

 

 

そんなやり取りを横目に、さきほど皆で取った朝食の片付けをしていると

カウンターの上に乗せてある黒電話……のガワを乗っけた通信機のベルが鳴り響く

受話器を取ると、電話の先からは酷く疲労した声が聞こえてきた

 

 

「……目が醒めるような激辛麻婆丼お願い」

 

 

電話の主は、古代都市の一角で見つけた研究施設で

泊まり込んで作業をしている、華明芳博士だった

 

動力部に異常を抱えていながら、それでもなお共に戦ってくれた美凰は

念願かなって、制作者の明芳博士と合流出来たのだが

墜落寸前のレッドクロスを、安全に降ろしたうえ、激しい連戦を重ねた為

動力炉以外にも損傷があったらしく、現在明芳博士の手でメンテナンスを受けている。

 

美凰の活躍に関して、明芳博士は暗い顔をしていたが、

同時に、美凰の判断と行動を誇らしくも思っている様子だ。

 

 

こうして、当初の目的を達成できたメンバーもいる中で、未だ目的を遂げられていない者達も多数存在している

 

 

「さくらちゃんが見つかってよかったけど……

 冴姫ちゃん、一体どこに行っちゃったのかなぁ……」

 無事だといいんだけれど……

 

「あやねも、さくら達の話で無事なのは確認できたが……

 今頃、なにをしているのだろうな……?」

 

 

さくらちゃんを見つける知世ちゃん同様

事件発生以降、行方不明となった親友を探しているはぁとちゃんと、忽那

 

 

「そういえば、チェスターさんとクレスさんも幼馴染だったよね」

 

「あの二人も、無事に再開は出来たが……

 あの様子だと、それで終わりというわけにはならないだろうな」

 

故郷を滅ぼされ、復讐の為に仇を負い、結果死んだと思っていた親友と再会でき、

仇に名実通り一矢報いたものの、異常とも言える生命力に阻まれ

未だ仇を追う身であるチェスターとクレス、そしてミント

 

現在は、風化病の蔓延しているサンドラ族の集落の治療を行う為

一部のメンバー達と、サンドランドへと同行している

 

「ミゲールさんも、マリアさんも、そしてアミィも

 村の人達は、本当にいい人たちだったから……

 ……こんな事、言えた義理じゃないのはわかってるけど」

 

「そんな! ティアさんのせいじゃないですよ!!」

 

親に、そして兄弟姉妹にも等しい仲間達が起こした反乱が予想外の被害を出し

その結果に苦悩しながらも、仲間の蛮行を止めるため

あえて裏切り者の名を受けたスピリティア

 

「ありがとう、でも今になって思うんだ……

 自分に向けられてる悪意は、我慢すればいい……そう思っていたけど

 皆もきっとそうだって勝手に思い込んだ結果

 無理をさせてしまったんじゃないかって……」

 

「……忌避される魔力使いの苦悩か

 その気持は、わからなくはないがな……」

 

「……真面目すぎただけなんじゃない、アンタも、アンタ達の仲間も」

 

沈痛な顔をしている面々の隣から

奇妙な露出をした紅白巫女と、変わった風貌の自称普通の白黒魔法使いが

そっけない態度で、口をはさんできた

 

「霊夢、魔理沙」

 

「エルカーエス、結構統制の取れた組織みたいじゃない

 そんな組織が反乱を起こすのに、たった一人の思い込みで変わるわけないじゃない」

 

「それは……そうだろうが……」

 

「それに、神聖帝国だったか? そいつらのやったことのほうが問題だろ

 幻想郷で例えて見ると……異変解決する巫女の神社に、里とかの人間が

 ろく賽銭を入れないのに、貧乏巫女・だらけ巫女って馬鹿にするようなもんだろ

 結果がどうなるか、見え見えだぜ」

 

実際に神聖帝国の関係者を見たのは、スピリティア達と出会った訓練所だけだが

どうにも、いけ好かない雰囲気を持った奴らだらけの上

その後に出会ったベネツィアの住人からも、紅山猫の空賊達からも

神聖帝国の評判はすこぶる悪かった

 

齢15のスピリティアに、新兵の教官を任せているあたり

マギを忌避している割に、重宝している人材なのかもしれないが……

いずれにせよ、神聖帝国の施政・経営能力には大きな疑問が残る

 

「……魔理沙、それあたしに結構当てはまる内容なんだけど……」

 

そんな魔理沙の発言に対して、霊夢から抗議の声が上がった

 

「言われて見れば……じゃあ、霊夢もいつか反乱するのか?」

 

「イヤよ、面倒くさい……つまんない外野の文句なんか

 ほっかむりして、知らんぷりしてりゃいいのよ」

 

……霊夢の発言内容も一つの手ではあるのだろうが

それだけで済む話であれば、ここまで拗れはしなかっただろう

 

「私達は、伯爵のおかげで不自由なく暮らせてきたけど

 ……そうじゃない子達も、たくさん見てきたから……」

 

重い表情で、吐き出すように答えるスピリティア

……きっと、過去にあまり口にしたくないような重い経験があるのだろう

 

 

深すぎる恨みを買っているせいで、普通に考えれば神聖帝国は

すでに滅ぼされているだろうが、万が一にもまだ存在しているとすれば

エルカーエスを倒した後、なにが起こるかは考えるまでもあるまい

 

「なんとか、ならないのかなぁ……」

 

感情的な面では同意だが、実際現時点ではどうしようもない話である

エルカーエスとは、あからさまな敵対関係にあるし

神聖帝国とて、別に味方にしたい相手というわけではない

 

……エルカーエスと言えば、事件開始直後から奴等を手助けして来た

フェイトと言うさくらちゃん襲撃の実行犯を初めとする謎の戦士達や

ブラックワルキューレ、バルバトスと言った伝説扱いの連中の事もある

 

「黒キューさん、かむかむさんの親友だったんだよね

 いったい、どうしてああなっちゃったんだろう……」

 

「それに、あのバルバトスも……戦闘態勢に入ってないのに

 隠れてみてるだけで動けなくなるほど、すごい魔力と威圧感だった……

 ……あれが、本当に人間なの?」

 

「時の鍵事件の時は、桁外れの魔力の持ち主やったけど

 人間なんは間違いなかったで

 ……どこから来たのかは、てんで分からへんかったけどな」

 

「ゼットにギルガメッシュ、そしてあのテッド=ブロイラーっていう人も

 すごい実力者だった……

 伯爵は、いったいどこからあの人達を連れてきたんだろう?」

 

少なくとも、ブラックワルキューレとバルバトス以外は

あの世界の存在であるとは考えにくい

協力者であるミルドレッドの戦力という線も無いだろう

 

……考え付く可能性としては、エルカーエスも、そしてミルドレッド一派も

本来の黒幕に操られて動くコマという可能性だ

 

「エルカーエスが……コマ?」

 

協力関係が見て取れる双方の組織だが、接点という意味では

繋がる要素はほとんど見当たらない

 

「言われてみれば……いったい、どうやってあの二つの組織がつながった?」

 

あのフェイトという子は、ユーノと同郷という話なので、その点を考えると

最低でもあと1つは、協力関係にある組織があるはず

加えて、彼女を見る限り、幼いながらも戦士としての素質はあるが

どうみても、組織の長として行動しているようには見えない

 

「つまり、この事件の黒幕は……」

 

可能性の一つではあるが、彼女に直接つながる命令系統

その手綱を握っているものこそが、今回の事件の黒幕という事だ

 

……といっても、碌な行動がとれない今は考えても仕方ない

現状の活動内容は、出来る範囲で味方を増やしつつ、敵を作らない事に限る

 

「……それはそうだが、味方を増やすといってもどうやって?」

 

幸い、これまでの積み重ねで協力を取り付けることのできる組織はだいぶ増えてきた

 

天城博士の伝手と、異変の発生で協力してくれる事になった

扶桑皇国の軍と政治ののお偉いさん達は、これまでの成果を認めてくれ

引き続き、協力をしてくれることになった

 

今回の舞台となったブリタニアも、解放戦の協力により

交渉するだけの信頼は得る事が出来た

近い内に、話し合いの場を設けてもらう予定である

 

港区側も、ブリタニアと条件は一緒である

すでに、異変後からブリタニアと協力関係にはあり

さらに、手持ちの伝手を使って、一部の企業関係者と連絡を取ることができた

今回の事件と立地上、多少の不安は残るが……まぁ、それも織り込み済みではある

 

かくして、赤い霧に包まれた歪んだ世界の中で

これまでとは勝手の違った、味方を増やす為の戦が始まったのであった

 

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