「…う~ん。」
夕方、鎮守府内にある工作室に蒼龍の姿があった。どうやら手持ちの艦載機の整備をしていたのだ。空母組の艦載機の発艦は弓矢で発艦させるの艦娘が多い。勿論、蒼龍も同じ発艦方法を取っている。発射された矢は上空で妖精さんたちの謎の力で機体へと変化する。基本的には1本の矢で3つの機体へと変化するだが、帰艦するときは一機ずつ回収する方法を取っている。今日は演習で九九艦爆を飛ばしたのだが、そのうちの一機が着艦寸前にトラブルを起こして飛行甲板の上でひっくり返ってしまったのだ。
「う~ん。どうしよう。」
と、ひっくり返ってしまった機体を手に取り拡大鏡とピンセットを使いながら整備する。その様子はさながらプラモデル製作だ。蒼龍の妖精さんたちも心配そうに見つめている。
ガチャ
「おや?蒼龍じゃないか?どうした。」
通りかかった提督が工作室へ入ってきた。
「あっ、提督。お疲れ様です。」と、手を止めて敬礼する。蒼龍から話を聞いた提督は、蒼龍に変わって故障した九九艦爆の修理を始めた。
外が暗くなり月が辺りを照らし始めた頃…。
「ふぅ、これで直ったと思うが…。明日の朝、飛ばしてみてくれ。」老眼鏡を外し修理した九九艦爆を手渡す。調べたところ、車輪がパンクしたところに強風が吹いてバランスを崩してひっくり返ってしまったのだ。蒼龍もその瞬間を見ており、原因はすぐに解明できた。ただ、当確機体はしばらく修理のために前線から外れることとなった。
「あ~あ。まだまだね私は…。」
と、ため息混じりに食堂で瓶ビールを開けてお通しのキムチとザーサイを肴にビールを飲む。そんな彼女だが、提督食堂で好きなメニューがある。それは…。
「はい。おまたせ。」提督が点心用の小さな蒸籠を持ってきた。なかを開けると白と緑の小さな小籠包が入っていた。
「やだやだ!これ、ビール止まらなくなるやつじゃないf(^^;」と、興奮する蒼龍に提督は
「食べるとき肉汁が飛び出るから気を付けろよ。」と、注意する。
蒼龍は白の小籠包を取りレンゲに乗せた。そして箸で穴を開けると、中から熱々のスープが出てきた。たまらずスープをそそると…。口のなかに豚肉の美味しい肉汁が広がる。生姜醤油の味付けでシンプルだがこれがうまい。蒼龍は小籠包をハフハフしながら食べ進める。さて次は緑の小籠包だ。スープをそそると先程とは違って、海老をはじめとする海鮮系の味だ。具の中には大きな海老のぶつ切りが入っていた。
「どうだ?蒼龍おいしいか?」
と、少し心配げな提督に蒼龍は…。
「とっても美味しいです!提督、一体どこで覚えてきたの!?」と驚きを隠せない蒼龍。
「まぁ、世界中の食べ物を研究しているからね。その一貫だよ。」と、提督は答えた。
「あ~!美味しかったぁ~♪」
ビールに小籠包という最強タッグを満喫した蒼龍の顔は満面の笑みだった。このあと蒼龍は〆のラーメンを食べていったのだが、それはまたのお話で…。
今回は蒼龍の話を書いてみました。空母組の艦載機の飛ばしかたって本当に不思議な形をとっていますよね?飛ばした矢が飛行機へ変化する。なかなか興味深いところです。今回は正規空母 蒼龍 のお話でしたが、蒼龍に合う料理はなんだろう?とこのところ考えていましたが、中華料理が良いのではないかなと思い…。最近人気の高い小籠包にしてみました。見た目はちっさな肉まんみたいな形をしていますが、油断大敵。出来立てにそのままかぶりつくと…。口の中やけどしますf(^^; 箸で穴を開けて中のスープをすすり、次に具と皮を味わうのが一般的な食べ方ですね。私もこの前横浜の中華街で焼き小籠包というものを食べてきました。普通の小籠包と違って少し皮が厚めでしたが、中のスープがアツアツで生姜と豚の濃厚なスープにノックアウトされそうに(笑)また、横浜に行ったら食べたいなと思っています。