金髪考古学者の隣人   作:吊人

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お久しぶりです。遅れた事にはもう何も言うまい。すいませんでした。

それはそうと、今回は本編とは関係ないコラボ回です!以前、ランキング見てるとタイトルが目に入り読んで見たのですが、「その発想は無かった!」と思わされる作品でした。そして、作者さん曰く「ポケモンSSのフリー素材」だそうで。ありがたく、コラボさせて頂きました。ありがとうございます。

ちなみに、本編ではありえない育成スピードや、使うポケモンがおかしいと言った疑問が大量に浮かぶかもしれませんが、あくまでIFの未来です。ご勘弁を。


コラボ回 隣人とガチャ

日本(読者)のみなさんこんにちは。いかがお過ごしだろうか。こちらはどうやらバウ様の「ポケモンガチャはじめました」とコラボする様だ。

 

 

 

俺が博士になり、シロナが考古学者兼シンオウチャンピオンとなってから数年。俺はポケモン博士の間(特にウツギ博士)で話題になっている、ある島に向かっている。その島の名は『オレノ島』で、通称『ポケパーク』と呼ばれている。なんでも、この島にある店ではポケモンの卵がガチャで引けるらしい。

 

…いや、色々とおかしいだろう⁉しかも稀に伝説や幻のポケモンの卵が出る事もあるとか無いとかの噂まであるらしいと聞いた。百聞は一見にしかずとも言うし、行く事にした。

 

「この度は、ご乗船、ありがとうございます。当船はまもなく、オレノ島唯一の港、ラプラ港へと到着致します。お忘れ物などございません様、お気をつけてお降り下さい。」

 

「やっと着いたか…」

 

島に着いたらまず500円を払ってポケパークへと入場する。

 

「そして入って目の前にあるのがビクトリーショップか。確かここでポイントカードを作るんだっけ?」

 

「ようこそポケパークへ!お客様の言った通り、まずここで皆様にはポイントカードを発行していただきます。トレーナーの方はこちらに、トレーナーでは無い方はこちらにお並び下さい。」

 

俺の呟きを聞いていた様で、店の中からビクティニを伴って人が出てきた。その人は他の客を誘導した後、俺に話しかけてきた。

 

「こんにちはハルト博士。ようこそおいで下さいました!私はここのオーナーです。是非『店長』とお呼び下さい。」

 

「こんにちは。こちらこそ、お呼びいただきありがとうございます。私の事も気軽にハルトと呼んで下さい。」

 

「それでは、ハルトさんと呼ばせていただきますね。どうぞ、ハルトさんもこちらでカードをお作り下さい。」

 

社交辞令もそこそこに、この島で使うポイントカードを発行する。ここでは、お金の代わりにポイントを使って物を買ったりサービスを受ける仕組みで、そのポイントは独自のシステムによって、バトルをする度に支給される様だ。

 

「それじゃあ早速、例のガチャを見せて貰えないかな?」

 

「おっ?社交辞令タイムは終了か?…ほら、これだ。」

 

今回呼ばれた時に条件として、話題のポケモンガチャを1回させて貰う事にした。何で1回だけなんだって?そりゃ、オーキド博士達の様に廃課金してガチャを回す様には成りたく無いからな…(詳しくはコラボ元を読んでね!)

 

「パッと見、普通のガチャなんだがなぁ…おぉ!本当に卵が出てきたな。さて、何が産まれるんだろうか。」

 

「それは分かんねぇけど、運が良ければ伝説のポケモンが産まれる事もあるぞ。」

 

「あれってマジなの?」

 

「マジマジ。一応、非売品だけど伝説のポケモンの卵もちゃんとあるしな。」

 

店の奥で特別に見せて貰ったが、噂は本当だった様だ。え?何のポケモンかって?それはちょっと防犯上NGなんだ。許せ。

 

「幾らかポイントは入れておいたから、明日のイベントまでポケパークを楽しんでくれ。」

 

「分かった。ありがとう、店長!じゃあ明日の試合で早速コイツを使う事にするよ。」

 

呼ばれたイベントの打ち合わせ等を済ませて店を後にする。

 

「まずはどこへ行こうか。バー『ドクケイル』は…酒が飲める年になってるとは言え、昼間から酒を入れるのもな…古代の山にでも行って古代ポケモン相手にバトルでもしていようかな。卵から産まれるポケモンも鍛えないといけないし。」

 

 

 

 

 

 

 

さて、イベント当日。準備を終えた俺は『ムンナ吐息』と言うホテルを出て『ポケモンコロシアム』へと向かう。

 

「おはよう、店長。」

 

「ん?おはよう、ハルトさん。良く眠れたか?」

 

「めちゃくちゃ寝やすくてびっくりしたよ。お陰で俺もポケモンも体調はバッチリだ。」

 

「そりゃ良かった!ウチのホテルは『心地よい眠り』が信条だからな!」

 

「そりゃ寝やすい訳だ。…さて、改めて、俺の作ったルールをイベント大会とは言え実施してくれてありがとう。感謝してるよ。」

 

「いやいや、こっちこそ面白いルールを作ってくれて感謝だよ。恒常にするかどうか、今回で試させて貰うつもりだ。」

 

「それはそれは、採用される様に俺も気合い入れないとな!」

 

そろそろ俺が何で呼ばれたかを話そうか。俺が『ポケモンバトルに置けるトレーナーの実力の差とポケモンの実力の差』と言う論文の中で提案した、とあるルールを採用した大会を行うからゲストとして優勝者とエキシビションマッチをしてくれないかと、店長から依頼が来たのだ。そして、元からポケパークに興味があった俺にとっては渡りに船でその依頼を受け、今に至る訳だ。

 

そんな事を考えていると、大会がもう始まる様だ。店長が大会ゲストである俺を紹介してくれたので、挨拶をする。

 

「どうも、ご紹介に預かったハルトと申します。この大会に集まってくれたみなさんこんにちは。いかがお過ごしですか?私はポケパークに呼ばれていいホテルで眠れてとても充実しています。」

 

少し笑いが取れた。よかった…昨日1時間掛けて考えた甲斐があってホッとしたよ…それはそうと、ルール説明も請け負っているので、まだ気は抜けない。

 

「それでは、ルール説明をハルト博士からお願いします。」

 

「みなさんお分かりだとは思いますが、この大会は『フラットルール』採用の大会です。フラットルールでは、レベルが51以上のポケモンは~~~です。以上で、説明を終わります。」

 

説明?日本(読者)のみんなならフラットルールで分かるでしょ?

 

…ハッ!また何処かから電波を受信していた様な気がする…

 

「それでは…『フラット』大会をここに開催します!」

 

店長が開催の合図を出した。今回の参加者は様々な地方の凄腕トレーナーばかりだと聞くから、エキシビションも期待できそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

優勝者は、アローラ地方のモアナと言う少女になった。最後まで落ち着いたプレイングで相手の隙を突き、優勝を勝ち取って行った。これは面白そうだ。

 

「それでは、優勝したモアナさんには優勝トロフィーと5万ポイント。そしてハルト博士への挑戦権が与えられます!エキシビションマッチはこの後休憩時間を挟んで開始されますので、今の内に~」

 

そして、優勝者やポケモンの回復が終わって遂に俺の出番だ。

 

「皆様お待たせ致しました。ここからはこの大会の優勝者モアナとフラットルールの発明者ハルト博士によるエキシビションマッチです。フラットルールで勝ち抜いた強者対、誰よりもルールを熟知していて本人もバトルが強い事で有名な博士!この戦い、どちらが勝つのかお楽しみ下さい!」

 

「モアナさん!この大会は楽しかったかい?」

 

「はい!とっても楽しかったです!」

 

「それは良かった。俺のルールで楽しんでくれてありがとう!でも、だからと言って勝ちを譲るつもりは無いから全力で来い!」

 

「私も負けるつもりはありませんから!」

 

「それではバトルスタート!まずはポケモンの選出からだ。」

 

見せ合い63では相手のパーティーを見て選出を決める。モアナのパーティーはギャラドス、パルシェン、ニドクイン、ニドキング、カビゴン、エーフィ。

対してこちらはガチャからでた卵から孵ったスコルピを進化させたドラピオン、テッカグヤ、シャンデラ、ライボルト、ナマコブシ、カプ・ブルルだ。モアナがびっくりするのも仕方ないだろう。自分の地方の守り神やウルトラホールからの来訪者がいるのだから。これには色々あったのだが、それはまた今度話そう。

 

さて、こちらの選出としてはドラピオンは確定しているので他2体を考えるだけでいい。せっかくガチャで産まれたポケモンがいるのだ、出さなければいけないだろう。ドラピオンを先頭に、カプ・ブルルとライボルトを選出する事にした。

 

「お互いに選出が決まった様なので1体目を出して下さい。」

 

「いけ!ドラピオン!」

 

「お願い!エーフィ!」

 

対面は悪くない。エーフィがアタッカーならメインウェポンが通らないし、壁張り役でもこちらには秘策がある。

 

「エーフィ、リフレクター。」

 

「ドラピオン、いくぞ!Zつぼをつく!」

 

これこそこちらの策、Zつぼをつくだ。つぼをつく本来の効果に加え、Zの効果で急所率が2段階上昇する。これに、急所に当たりやすい技を使う事で確定急所という裏ワザが完成する。しかも、ドラピオンの特性はスナイパーで、他のポケモンよりも急所の時の与えるダメージが大きくなるのだ。急所に当たれば不利な能力変化や壁を無視できる。ちなみに、今回はつぼをつくで命中率が上がったみたいだ。

 

「…エーフィ、あくび!」

 

「つじぎり!倒せ!」

 

やられた。流石は優勝しただけある。分からないなりにこちらに行動を妨害しにきた。だが、確定急所と一致抜群には耐えられなかった様でエーフィは倒せた。

 

「次、お願いニドクイン!」

 

「ドラピオン、すまん、はたきおとす!」

 

「っ!耐えた!ニドクイン、だいちのちから!」

 

あくびが入ったドラピオンに行動させると眠ってしまい、実質戦闘不能となるが能力上昇は消えてしまうし火力の高いニドクインに1ターン好きな行動をさせてしまう。だからここははたきおとすで持ち物だけでも失わせるつもりだったが、ニドクインの命の玉を落とすだけでなく意地で急所に当て、体力をギリギリまで削ってくれた。

 

「ライボルト、メガ進化してめざめるパワー!」

 

体力がギリギリのニドクインはメガライボルトのめざ氷で倒れる。さて、ラスト1体は誰だろうか。ニドキングは無いだろう。

 

「頼んだよ!ギャラドス!」

 

ラストは色違いの赤いギャラドス。多分メガ枠だろう。さて、相手はどうくるか…定石通りりゅうのまいから来るか。でもライボルトの10万ボルトが辛いだろう。1発は耐えても2発は受けきれない筈だ。ならば抜群なじしんを打って来るか。なら!

 

「ライボルト、ボルトチェンジで交代だ。任せた!カプ・ブルル!」

 

「ラッキー!ギャラドス、メガ進化してりゅうのまい!」

 

しまった!メガ進化したギャラドスの体力を半分削れたのはいいがりゅうのまいを積ませてしまった。1舞氷の牙は多分なんとか耐えるだろうからウッドハンマーで倒せるか。

 

「ギャラドス!こおりのきば!」

 

「急所⁉…すまない、カプ・ブルル。休んでくれ。」

 

「さあこれでどちらもラスト1体!次で決着が着くでしょう!」

 

「「ライボルト!(ギャラドス!)10万ボルト!(たきのぼり!)」」

 

 

「長かった壮絶なバトルの勝者が今!決まりました!最後に立っていたのは………ライボルト!勝者、ハルトォォォ!」

 

「いいバトルをありがとうモアナさん。最後のたきのぼりがライボルトに当たっていれば負けていたのは俺だっただろう。君も、君のポケモンも強かったからヒヤヒヤしたよ。」

 

「こちらこそありがとうございました!いえ、博士こそアローラのポケモンを使っていたりZ技まで使いこなしていたり…私びっくりしました!」

 

「素晴らしいバトルを見せてくれた二人に拍手を!」

 

割れんばかりの拍手が俺達に浴びせられる。楽しんでくれたのならさいわ…ん?あそこ、急に拍手が止んだな…何かあったのか?

 

「ん?んん⁉これはまさか!ボスポケモンが来たぞぉぉ!」

 

観客席がさっきとは違う興奮に包まれる。一体何が起きてるんだ…え?本当に何?

 

「ハルト、あれはコロシアム名物のボスポケモン乱入なんだが…相手をして貰えないか?」

 

「店長……分かった!受けて立とう!」

 

「なんとボスポケモンの一角、バクフーンとハルト博士の勝負が急遽始まろうとしています!ならばルール説明を!バトルは1体1で、持ち物以外の道具は使用禁止だ!」

 

「ボスはみんな俺が孵化させているから強いぞ。俺はトレーナーじゃないからバトルはポケモンに任せているが、これまでも相手を倒しまくってるんだ。簡単に勝てると思うなよ。」

 

「なら俺も相棒を出さないとな。やるぞ!サザンドラ!」

 

「ハルト博士の代名詞、サザンドラ対、葬ったトレーナーは数知れず、ボスのバクフーンだ!」

 

サザンドラはこだわりスカーフを持っている。だから相手もスカーフか積んだ相手以外には基本負けないが、…多分あのバクフーンが首に巻いてるのってスカーフだよなぁ…メインウェポン半減ならいけるか?

 

「バクフーンのきあいだまだ!」

 

「っ!避けろ!…ダメか、お返しにだいちのちからだ!」

 

1発で体力が相当持って行かれた。サザンドラの体力はもう2割程しか残っていない。対して相手は半分は削れたから後1発当てれば倒せるだろうが…これ絶対努力値おかしいだろ…

 

「言い忘れてたが、俺のポケモン達は例の努力値を計算したらステータス全部252だったんだぞ。」

 

「うっそ何そのチート笑えない。」

 

羨まし過ぎるな…そのチート俺も欲しかった…

 

「後、個体値ってのも6V固定っぽい」

 

あ、ならめざパが悪しかないからいいでーす。

 

「それはさて置き、次のきあいだまを当てられるとマズイ。全力で避けてだいちのちからだ!サザンドラ!」

 

バクフーンの気合い玉が放たれる。サザンドラが避ける為に横に移動するが読んでいたかの様に追尾してくる。避けろ避けろ避けろ避けろっ…避けた!

 

「バクフーンのきあいだまを避けたサザンドラ!そしてカウンターのだいちのちからを当てる!………しかしまだバクフーンは立っています!これはサザンドラ絶対ぜつめ…ん?」

 

バクフーンは立ったままひんし状態になっていた。決して地に膝を着かないという強固な意思で、倒れる事や本能で縮む事を拒んだのだろう。その『強さ』がボスポケモンたる所以なのかも知れない。ステータスや弱点を的確に突く思考、その強い意思を持って純粋なタイプ相性だけなら不利な筈のサザンドラ(相棒)を圧倒していた。素晴らしいポケモンだ。彼には敬意を表しておこう。

 

 

 

 

 

「今回はありがとう。大会も盛況だったし、フラットルールの採用も考えてみよう。」

 

「こちらこそありがとう。ポケパークは楽しかったよ。」

 

「そう言って貰えると助かる。それじゃあ、またな。」

 

「あぁ、またその内シロナも連れて来るよ。」

 

「その時はマルマインでも用意しとくぜ!」

 

そんなやりとりがあった後、ポケパークから自宅に帰ったる為に船に乗る。大会は、バトルが終わった後、バクフーンを回復させると去って行ったから予定通りに閉会式を行い、大盛況で終わった。店長もチケット代で沢山稼げたと嬉しそうだったのが印象的だ。

 

さて、帰ってシロナに今回の事を報告しよう。きっと自分も行きたいと言う筈だ。次行く時は特性がしめりけのポケモンも忘れない様にしよう。

 




ここまで読んで下さってありがとうございます。

そして改めて、コラボをさせて頂いたバウ様、ありがとうございます。色々と質問をしたのですが全て丁寧に答えて頂きました。この小説を読んで下さっている他のポケモン作品を投稿している方も是非、『ポケモンガチャはじめました』とコラボしてみてはどうでしょうか。こちらの方にURLを貼って置きます。
https://syosetu.org/novel/162923/

ちなみに、作中でハルトが使ったパーティーは私が実際に使っているパーティーです。ガチ勢の方からすれば色々突っ込み所はあると思いますが、ご勘弁下さい。ドラピオンも本当にシンオウ限定ガチャをして(詳細はポケモンガチャにて)出てきたので育てて使いました。育成論を作っていた方に感謝を。少しでもドラピオン使いやマイナー使いが増えます様に。

そして更に、モアナとのバトルが妙にリアルだと思いませんでしたか?実はあれも実際にハルトのパーティーでフリーに挑んで、ドラピオンが活躍して勝った試合をそのまま書かせて頂きました。名前は表記を変えていますがその方には許可を得ていないので(許可取る術が無いため)ここで謝罪と感謝を。すいませんでした。ありがとうございます。

それではいつも通り、感想評価誤字報告お待ちしてます!

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