5人のアークス ~1人から繋がる4人のお話~   作:ゼルメノ

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セツナはゼストの幼馴染みであり、「第四特務隊全滅記録」について何かを知っているらしい。

セツナはゼストの何かを知っている人物であり、ゼストの素性をも知る数少ない人物だ。


第2話

「まーた、その記録の調査やってんの?アンタも懲りないよね」

 

セツナは笑いながらそう言った。

 

「言っただろう。これは俺がやりたいことなんだ。誰に言われようとやめるつもりはない。」

 

「止めるつもりじゃなくて止められないんでしょう?どうしてもやり遂げたい、アンタのその精神見習いたいもんだよ。」

 

ゼストは不意を点かれた様に黙り込む。図星だ。

 

「まあ、血塗れのあんたを見つけた時はヒヤヒヤしたよ。治癒に特化して遠距離攻撃にも特化した私達の隊がアンタを見つけて良かったよね!」

 

「あの時は本当に感謝している。俺はあの時死を覚悟していたからな。だが、自分の命を賭しても守りきれなかったんだ・・・。アイツらを。」

 

「でも、アンタは生きてる。アンタを見捨てた奴等はみんな死んだ。報いなんじゃないのかな?」

 

「いくらお前でもそれ以上は言わせない。」

 

ゼストは声を低くしセツナを威圧した。

 

「ごめんごめん、悪く言うつもりは無いよ。でもその記録、かなり前に時効クラスの意味の無い報告書になってるのによく調べるね。」

 

「これは俺にとってやらなければならないことだと言っただろう。やりたいことだろうがやらなければならないことだろうが、今は目の前のこれをやり遂げなければならない。」

 

「まあ、いいけど。頑張りすぎて死なないでね?」

 

「余計なお世話だ。」

 

セツナとゼストはアークスになる前からの付き合いであり、かなり毒舌。ゼストも舌をまく程だ。

 

「ゼストはずっとあの記録の調査をしてる。あの記録が意味の無いものになっても解明を続けてる。ゼストの心の奥底に見える後悔がずっとあれの調査をやらせているのなら、あたしがあの記録にケジメを付けて見せる。ゼストだけに背負わせないよ・・・!」

 

セツナがこのように背負わせようとしないことには過去にゼストを助けたことがあることが起因していた。

 

セツナは魔法使いのような力を持っている。つまり遠距離からの攻撃や、回復が優れていて行方不明の隊を捜索するチームや、サポート部隊に配属されることが多かった。

 

数年前に一個小隊が行方不明になったことを調査する為に、行方不明捜査部隊に配属されることになった。そこで行方不明の部隊を捜索している時に、部隊が離れ消息がわからなかったゼストが息絶え絶えで倒れているのを発見した。周りには何もなく、敵の気配もなかったのですぐに撤退しゼストの治療を行って一命を取り留めた。

 

言わばセツナはゼストの命の恩人でもあるのだ。

 

ゼストはセツナをそのような危険な場所に調査に来させないようにするため、セツナを近づかせないよう敢えて素っ気ない態度を取っているのである。

 

セツナもそれに気付いていながらも敢えて近づいているのは、またあの様な息絶え絶えな様を見たくないからだ。

 

「アイツはあたしが見てないと何するかわからないんだ。だからずっと見ていてやるんだから・・・!」

 

彼女の意思は硬かった。

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