そして調査隊によってアークスシップに収容された後、特殊権限によりゼストの元へ送り届けるよう命が下った。
「第四特務隊全滅記録」にはこのようなことも記されていた。
~その特務隊が、その未開の地域の洞窟入り口付近において、キャストと思われる人体を発見したという報告がある。後に独断と判断される部隊ではあるが当時の上層部はこのキャストの収容を受け入れた。照合の結果、数年前に行方不明となっていたキャスト、セクメトであることが判明した。その上、謎の洗脳的プログラムが施された形跡があったが、その本来の洗脳的プログラムがセクメト自身によって焼き切られていた為、プログラムの解析は不可能であった。~
特別な権限によりゼストの元へ送り届けるよう命令が下り、ゼストによって復元作業をされたのがこのセクメトである。
「ここがどこだか分かるか、自分の名前、所属は?」
「・・・」
セクメトは何も発さなかった。
「黙りか、仕方ない。・・・いや、これは」
ゼストは何か気付いたかのように端末をセクメトに繋ぐ。
「発声器官、脳内思考回路、記憶系回路の一部が完全にイカれてやがる。キャストだって生きているんだぞ・・・!」
ゼストはとてつもない憤りを感じつつもキャストとしての最低限のプログラムを済ませた。
「思考回路と記憶系回路はある程度大丈夫だ。メモリを埋めるだけでいいが、発声器官はダメだ。理論がわからなさ過ぎる。」
端末にノイズが走る。すると端末に文字が浮かぶ
~私はセクメト。貴方は私を助けてくれたのか?~
「端末を利用してしか会話が出来ない・・・か。ああ、破損したお前を俺が引き取った。」
~なら私にはあなたを守る義務がある。プログラム開始。ゼストを生涯護り続ける~
「・・・勝手に自分でプログラミングしやがった。まあいい、なにか行動理由があればやりやすいだろう。」
ゼストは簡単に割り切った。それでいいのかゼスト。
プログラムが終了すると、セクメトの装甲が形状を変化させていく。
「形状変化型か、プログラミングされた目的に応じた形状に変化する装甲。かなり昔の技術だな。今ではフォトン傾向のみで身体の形状は関係ない。がこのセクメトとやらはかなり昔の世代のアークスらしいな。」
~はい、私は第一世代クラスのアークスです。使えるものは銃系統と大剣・・・ですね~
「なら、今の環境に慣れていこうか。俺を守るというプログラミングも過去のものを基準としているのなら守り切れないかもしれないだろう?」
~いい考えですね。では、このセクメト、及ばずながらご同行させて頂きたく存じ上げます~
セクメトは新たな環境に身を投じる。そして新たな力を手に入れるのである。