不定期更新当たり前、出来次第投稿、初めてだから作風のブレやクオリティの差はあると思います。次が楽しみになるような作品を作りたいんだけど、どうしてもほかの作者さんをトレースできるほど熟読や作風を真似ると言うことが難しいみたいです。
ですから文章は固いと思います。
原作は読んだし、アニメも見たんですけどうろ覚えです。なんとなくの流れとイメージ、ちょいとかいつまんで省略しちゃうところもあります。
教壇へと上がり辺りを見渡して小さく息を吸う。少しばかりの緊張とこれからの二年生での生活への期待、いろいろが混じった肩の力をぬくためだ。
ある人は興味なさげに、ある人は雑誌を読み、またある人はゲームに興じてる。よく人間は最初の数秒で印象が決まるということからつまり、自己紹介は強烈な印象をつけることが肝心なのだ。
爽やかな笑顔を見せ口を開いた。
「三科 楓だ。好きなものは犬より猫、きのこよりたけのこ、豚肉より鶏肉、年下より年上、胸より尻---」
俯いてた何人かが顔を上げる。同じ趣味嗜好の話に食いついたのだろうか。わずかばかりの興味の目線がこちらに向かっていた。女、胸、エロさ、男子高校生の頭の中はロクなもんじゃない。中高ともに、男子の中で人気が出るのは下ネタの面白い奴、女子の目線を気にしないでエロに対してオープンな姿勢をとる者である。ユニークに少しのダーティさを交える、割ときつめのネタに走る。自己紹介においてもこういった興味を持たれるような内容を交えておくといい。
少し間を開け、注目を煽る。全員がこちらを向いたのを確認してからもう少し大きな声で告げる。軽いジャブのつもりだ。
「---それと、お前らと違って俺、1つ上の彼女いるから!勝ち組だから!」
ギリっと誰かが歯を噛み締めた音が聞こえた気がした。Fクラス、教室の空気が一瞬にして殺気立ったものへとかわる。ゲームをしてた奴らも手を止めこちらを射殺さんとばかりに睨みつける。さっきまで好奇の視線を向けていた奴らもそこに含まれている。物騒だな、おい、と思いながらもこれから一年間ともに切磋琢磨していく学友へ言葉を続ける。
「よろしく!」
瞬間、カッターナイフが宙を飛んだ。
なんだ、Fクラスには畜生しかいない。
足元に刺さったカッターナイフを一本ずつ抜きながら自分の席、と言ってもちゃぶ台なのだが、に戻る。
腐った畳、ワタの入ってない座布団、今にも折れそうなちゃぶ台、隙間風を生む窓。どの設備を取ってもクソだった。
はっきり言って体が丈夫なやつでも満足して勉強できる環境ではない。見れば見るほどその様子は凄まじく、気分が萎えてくるものだった。学園のシステムとしてクラス格差が存在するのは許容できる。むしろそれを理解した上でこの学校に入学した。しかし健康を害する要因は別の問題である。
勉強をするのも大事であるが、この有様では健康状態を維持し続けるのも大概難しい。試召戦争と言う救済措置が存在するにしてもよく教育委員会が許すものだ、と嘆息した。
実害が及んだ際にはそれなりに対応して貰おうと思いつつも目を瞑る。
他人の自己紹介に興味がないため暫く寝ることにした。浅い睡眠の中思考は巡る。朝に会ったあの人のこと、スーツ着たゴリラのこと、昼の弁当のこと、放課後の約束のこと、今日の夕飯のこと、イメージが加速していく中少し周りが騒がしいことに気がつく。
すでにホームルームは終わっていたようであり、教壇には赤髪短髪の男子生徒が立っている。元神童と謳われ、現在は道楽にかまけているものの、当時の貪欲な姿勢と野性だけは失われず今もなおギラギラと目には闘志が湧いている。お騒がせ4人組の1人、坂本雄二だ。
他校との喧嘩など警察にお世話になるようなことをしないぐらいのリスクリターンは考えるものの、楽しければ多少の無茶や騒動は構わないという愉快犯。最近で一番大きな問題になったのはゴリラの私物を売っぱらうことに加担したとかどうとか。正直自分の知らないところで騒ぐのは構わないが、巻き込まれるとなると面倒ではある。
そんな坂本がおバカ連中に演説をしているではないか。
「---Aクラスに試召戦争を挑む!」
話がぶっ飛んだ。
待て待ておかしい。確かに坂本雄二が噂通りの人間であったなら二年生から許される試召戦争のシステムで、周囲を引っ掻き回そうとするのはおかしくはない、理解はできるし、自分も興味はある。だがしかし彼は決してバカではないし、計算もできる。勝てないとわかっている勝負を挑むほど愚かな人間でもない。面白いだけで済ませることのできる話ではない。
もう少し耳を傾ける。
「雄二バカなの?僕たちがAクラスに勝てるわけないでしょ」
「まあもう少し話を聞け明久。だからバカって言われてるんだよ、バカ。案外今年のFクラスのメンバーは個性があって面白いぞ、周りをよくてみろ」
バカを連呼されて怒っているイエローモンキーは置いておいて、どうやら彼にはそれなりに考えがあるらしかった。
坂本の視線は小柄な男子生徒に向けられる。明久とかいう阿保面と周りもその先を追う。視線の先のカメラ片手にスカートの中をのぞいてる奴は、ただの変態か、はたまたキチガイか。
「あれは土屋康太。ムッツリ商会の会長でありスケべだ、の割にはあまりエロに対する耐性がないがな」
名前を呼ばれてピンとくる人も多いはず。男子生徒の中で彼の名前を知らない人は少ないだろう、もうかしたら女子生徒の間でも有名になっているかもしれない。ムッツリーニの呼称で特に知られており、高校生ばなれしたスペックのカメラは本人が撮影する秘蔵写真を売っぱらった利益で購入している。日々エロについて研鑽を重ね、角度、陰影、服装、一般的なものからマニアックまであくなきエロを求める男。が前述の通りに欲望に対しては素直ではあるが、本人はいたってムッツリを貫いているので人気、というよりはやはりエロに対するプロといった立場で皆に一目を置かれている。
たまにお世話になってます。
いやしかし彼がムッツリーニとは知らなかった。普段下駄箱の中に料金と写真を入れてやりとりしているため実際に顔を見たことはなかったのだ。だがしかしまあ見れば見るほど彼が噂の本人であることは間違いはないと実感が湧く。畳の跡が顔につくのも御構い無しにここぞとばかりにシャッターチャンスをうかがっている姿は実に健気である。欲望に忠実、三大欲求の性欲、七大罪の色欲が関心の半分を占めているのだろう。さすがエロの伝道師はレベルが違う。
彼の視線が一瞬こちらを向いた気がした。やはり口パクで何か伝えようとしてる。
(……エロに興味はない)
説得力のない大嘘、まったく呆れてモノも言えない。
続いて視線を動かした先は可愛らしい男子であった。こちらは顔も名前も知っている。姉様には割と仲良くはさせて貰っていたし、彼本人の努力と才能を認めていた。
木下秀吉。木下優子の弟であり、古風な喋り方と穏やかな気性でバカどものストッパー。本人は演劇部で活躍し、期待のホープと呼ばれるほどその演技は評価されている。
しかしまあオツムの方は姉ほど立派ではなく、姉のように見栄えや立場というものをあまり気にはしてないようである。自己顕示欲が学校生活に出るか、演劇に出るかの違いであったのだろう。
まあ姉の方の猫のかぶり方もまあ立派な演技と言えなくはないが。そんなことを本人に言った終いには顔面サッカーとか頭のおかしいスポーツに付き合わされなければならない。身内に対してとことんセメントだからなあの女。そんなことになる前に全力で逃げるのだが。
坂本の説明もそこそこに今度はポニテの女子へと注目が集まっていた。
「島田美波、文系教科はてんで駄目だが、数学に限ってはBクラスほどの実力がある」
その島田とかいう女生徒はなんというか女性として残念であった。決して容姿が悪いわけではない。ただ母性の象徴というか、男の夢というか、幸福の塊というか、まあごく一部がほとんどまっさらだった。
清々しいほどのぺったんこである。地平線のように、まな板のように、たわわチャレンジとか流行ったが冗談でも声をかけてあげるのが可哀想になるぐらいにぺったんこだった。貧乳は希少価値だ、ステータスだとかのたまう方もおられるが彼女のを実際見るとかなり気の毒である。余計なお世話ではあるのだが。まあ、これはまな板というより、そう胸いt---。
「あいたたた!折れる!折れるって!腰の骨が曲がっちゃいけない方向に曲がってるって!ギブギブギブ!」
いつの間にか少女は見事な鯖折りを吉井少年に決め込んでいた。おお、角度すげえな。なかなかみられるもんじゃねえぞ。とか思いつつも少女は怒りに身を任せている。
「っ、島田さんは巨乳だよ!誰がどうみても正真正銘の巨乳ぅぅぅうえぇっ!そんななんでさらに怒るの?!むりむりむりこれ以上はシャレにならっ---」
鈍い音が響くとともに徐々に吉井の体からは力が抜けていく。その様子を見て本人のあずかり知らぬ脳内で彼女のことを危ない奴認定しておく。仕打ちの苛烈さは優子といい勝負だと思う。
きっと吉井はその鈍感さも含めバカと言われているのだろう。それにしても彼、余計なこと言わなければよかったのに。
だがなんだ、先ほどの坂本の説明。彼女、島田の学力が限定的にBクラスほどあったとしても、相手はAクラスであって勝つためには同等以上の実力がなければ難しい。身近な知り合いにAクラスの人がいるだけに、その実感は確かなものである。
一年生の頃に少しずつ召喚獣の操作を練習する機会が用意されてはいるが、ほんの数回程度の実習では経験の差が出るほどの操作技術があるとは思えない。つまりそれを抜いた単純な力比べとなってしまう可能性が非常に高いのだ。
周囲は大きな期待の視線を寄せるが実際、冷静な人たちはある意味での不安要素となっているだろう。
そんな最中、教室の扉は急に開かれる。
「すみませんっ!遅れました!」
息も絶え絶えに教室に入ってきた彼女のことを俺は知っていた。姫路瑞希、前年度学年次席の実力を持ち、温柔敦厚な性格と平均以上の容姿、何よりその胸元についた小玉スイカが男子を魅了してやまない人である。が、しかし、俺はあまりこの女のことを好いてはいない。相手の様子ばかり見ている風見鶏な性格も、昔のことをいつまでも引き合いに出してくる価値観も気に入らない。だが嫌っているわけではないのだ、邪険に扱うこともないし、そこまで子供でもない。なんとなしに価値観のズレは存在すると確信している。
それにしても何故彼女がここにいるのか。誰か疑問を解決してくれる人はいないのか。
すると本人自ら話しはじめる。答えは実に簡単で振り分け試験の最中で高熱を出して倒れた、らしい。
なるほどまあ彼女の体力はあまり多い方ではない。大方気合を入れて数日間根を詰めて勉強した結果が今のこれなのだろう。
だとしたら自己管理の仕方がなってないし、この先、彼女がこの悪環境の中で生活できるのか心配になってくる。いや気の毒の間違いか。
坂本はこれを知っていたのかは知らないがなるほど彼女ならAクラスどころか主席と互角にやり合える。学年内で2番目に強いコマを手に入れたわけだ。
いよいよ戦況が傾くかもしれない、それほどに彼女の存在価値は大きい。
この時彼女の視線が一瞬こちらへ向けられていた。明確な意思を持って、こちらを睨みつけたと言ってもいいかもしれない。彼女もまた、どうしてここにという意味を込めてだろうが。
あえてそれは無視をした。今は坂本の話のほうが優先順位は上であるからだ。
坂本も一瞬こちら見た気がした。こればかりは気のせいだろう。口に出さない限りは気にしても仕様がない。
「そして何より俺たちには、吉井明久がいる!」
言葉と同時に辺りはシーンと静まり返った。おい誰か反応してやれよと思いながらも内心はかなり笑いそうだ。
「吉井はなんと、《観察処分者》だ」
それは一体、と姫路が訊く。
「バカの代名詞だ。重度の成績不振者、なおかつ素行が悪いものに課せられる役職である。基本は先生の雑用。特別召喚獣は実体を触れるようになり、それに伴って召喚者は何割かのフィードバックを受ける。主に痛みとかがわかりやすいな。
その分召喚獣に対して感受性が高く、操作時のシンクロ率や誤差が極端に少ない」
それってつまり、
「本人は痛み気にして戦えないんじゃないのか?」
「それのどこがすごいんだ?」
などなど問題点もある。それを補ってあまりあるメリットがあるのか。
「吉井のすごいところは居ても居なくても大して変わらないってことだ!」
つまり彼を取り上げたのは茶番と吉井の心をえぐる程度の意味合いだったのだろう。
「差し当たってはDクラスを攻める。明久、Dクラスへの使者として宣戦布告をしてくれ」
この使者という役割、通例的にボコにされるのだ。授業を潰される憂さ晴らし、下位クラスが勝てると思い上がっていることに対する怒り、ノリでやるやつもいるかもしれない。どちらにせよ悲惨な目にあうのは一目瞭然である。
「待って、それ僕絶対ひどい目にあうよねぇ!」
「あんなの噂だ噂!上位クラスが下位クラスへ向けて試召戦争を仕掛けられにくくするためのデマだよ!噂が全部真実だなんて限らないだろ?もしもがあったら?俺は一向に気にしないさ!」
坂本はこの宣戦布告の際の使者への待遇は噂だ、デマだと言っているがちょっと違う。暗黙の了解、ハッピーセットである。宣戦布告とボコにされるのはイコールで結ばれている。
「そこまで言うなら分かった!その役目、僕はしっかり果たしてくるよ!今日の午後でいいかな?」
「ああ頼んだぞ---」
坂本の言葉も途中に吉井は教室から出ていってしまった。
「---俺はお前がボコにされたって一向に気にしないからなぁ!戦力的にも!」
ペテン師としての素質はあるのかもしれない。身内に対して厳しいだけなのかもしれないが。どちらにせよやってることは最低だ。
「騙されたぁ!!」
片目腫らして制服がシワだらけになった吉井が帰ってきた。バカはバカでも馬鹿正直とか馬鹿素直な少年だった。
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ほんと暇つぶし程度の頻度で上げていくと思います。プライベートのこともあり毎日投稿とはいかんのです。見かけたら覗いて見よっかなくらい気にかけていただければ嬉しいです