新 三好春信は勇者である   作:mototwo

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今回はまた『ゆゆゆい』のお話です。
キャラ崩壊なども含みますのでご注意下さい。



25話 その子と夏凜と

「そうそう、にぼっしー兄が来た時なんだけど~」

 

勇者部部室で部員6人が揃っている中、突然園子が思い出したように語りだした。

 

「どうしたの?そのっち」

 

「あの時って、どたばたして聞けなかったんだけど~」

 

「そういえば園子さん、何か聞こうとしてましたっけ」

 

「そうなの?アタシが戻った時にはすぐにひなたが暴れ出したから訳分かんなかったんだけど」

 

「そういや聞こうとしてたわね、例の赤い勇s…」

 

「お正月に間違って大赦に送ったにぼっしーの晴れ着写真ってどうなったんだろ~?」

 

「ああ~、どうなったんだろうねー?」

 

「はあっ?!なんでその話なのよ!

っていうか、折角忘れかけてたのに蒸し返すんじゃないわよ!」

 

「ささ~っと~」

 

夏凜が園子の頭に振り下ろそうとしたチョップは軽やかに避けられた。

 

「よけるなーっ!」

 

「ゴメンゴメン~、体が勝手に~」

 

「ごめんなさい、夏凜ちゃん。そのっちってこういうのを本能的に避ける癖があるみたいなの」

 

「と、東郷に謝られても困るんだけど…」

 

「晴れ着写真って何の話ですか?」

 

「あっ、樹ちゃんと風先輩はいなかったっけ、あのとき」

 

「二人に着物を着せた後、私たちも着たのよ、振袖」

 

「そういや、乃木からメッセージ回って来てたわね、友奈に何色が似合うか」

 

「あの時はありがと~、おかげでケンカにならずにすんだよ~」

 

「えっ?ケンカになりそうだったんですか?!」

 

「大袈裟ね、単に友奈に似合う色で意見が分かれただけでしょ」

 

「ビックリさせないでよ…で、その時撮ったの?写真」

 

「はい、みんなで撮り合って、お互いに送ろうって」

 

「その時に、園子のバカが調子に乗って私の写真を大赦の総合窓口に送ったのよ!」

 

「総合窓口?!」

 

「あるんですか…総合窓口が…」

 

「あるんだねえ、私もその時初めて知ったけど」

 

「あの写真って結局、にぼっしー兄にも届いたのかな~?」

 

「ええ、届きましたよ、『園子様』。。。」

 

ガシッと後ろから園子の頭を掴んで登場したその声の主は春信だった。

 

「兄貴っ!」

 

「い、いたたた、きょ、今日はまだ『ハルルン』って呼んでないよ~」

 

「そうだねぇ、僕のいないところでは『にぼっしー兄』なんて呼んでたんだねぇ」

 

「僕?」

 

「おかげであの写真の騒動の事思い出せたよ、ありがとう『園子様』」

 

「いや~、どういたしまして~って痛い痛い~なんで怒ってるの~?」

 

「あ、あら?なんだか…」

 

「なんで怒られてるか分かってないのかぁ、そうかぁ、はっはっはぁ」

 

「お兄さんの雰囲気がいつもと違うような…夏凜ちゃん?」

 

「『園子様』は普段はすっかりアホの子だなぁ」

 

「あ、兄貴、今日はどうしたの?」

 

「ああ、すみません、皆さん。名誉勇者と巫女の皆さんへの挨拶が一通り終わったんで

今日はプライベートで来たんですよ」

 

「『ハルルン』は仕事以外ではこんな感じなんだよ~」

 

「はっはっは、流石、『伝説の勇者様』は僕のアイアンクローくらいじゃ余裕だねぇ。。。」

 

にこやかな顔でギリギリと園子の後頭部を締めつける。

 

「はわわわわ~キツイキツイ~!頭に響くよ~!」

 

「は、春信さん!ひとまずそのっちを離して、事情を教えて下さい!」

 

「おおっと、これじゃ僕が園子嬢をいじめてるみたいだね、わかった、事情をお話しましょ」

 

「はう~、春信さん~、私にだけ厳しすぎない~?」

 

やっと解放された園子が抗議の声を漏らすが

 

「愛だよ、愛」

 

適当な言葉で流す春信に

 

「「なぜそこで愛っ?!」」

 

待ち構えていたように風と夏凜が突っ込む。

 

「愛か~、愛ならしょうがないか~」

 

しかし園子はなぜか幸せそうにボケていた。

 

「まあ、園子嬢への愛はどうでもいいんで置いておくとして。。。」

 

「どうでもいいんかいっ!」

 

「置いとくんかいっ!」

 

二人の突っ込みは止まらない。

 

「お兄さんって普段はボケを振りまくタイプだったんですね…」

 

「そうなの樹ちゃん?私よく分かんないよー」

 

「友奈ちゃんは気にしなくていいのよ?」

 

「ウチの妹、可愛い夏凜ちゃんのちょっと頬染めたビューリホーな振袖姿が大赦に送られて」

 

「おおう…実の兄がそこまで言うのか…」

 

「兄貴、それ、わざとよね?私が嫌がるのわかってて言ってるわよね?」

 

「大赦内で一騒動おきました」

 

「一騒動、ですか?」

 

「まず、総合窓口担当が叫びました」

 

「はあ?」

 

「叫ぶって何をよ?!」

 

「『園子様からのお恵みじゃ~』って」

 

「喜んでもらえて良かったよ~」

 

「それがプリントアウトされて窓口の壁に飾られて」

 

「飾っちゃったんですか…」

 

「晴れ着の夏凜ちゃんは特に可愛いから飾っちゃうよね!」

 

「そうね、飾っちゃうと思うわ、友奈ちゃん」

 

「簡単に手のひら返すなー!」

 

「『勇者様の晴れ姿じゃー』なんて言って神棚に飾る奴が出てきて」

 

「いや、神棚って!」

 

「た、大赦はお正月忙しいはずなのに…」

 

「大赦内報の表紙を飾ったり」

 

「いい仕事したね~」

 

「なんて事してくれてんのよ!」

 

「そうなるともう勢いは止まらず、遂にファンクラブが。。。」

 

「夏凜ちゃんのファンクラブ?!」

 

「やるわね、夏凜…」

 

「アホかー!」

 

「いえ、皆さんのです」

 

「え?」

 

「皆さんって私達6人全員ですか?」

 

「いや、だから皆さん。19人全員の。。。」

 

「「「「「19人ーっ?!」」」」」

 

「前にも言ったように、勇者の存在は大赦内にしか明かされていない。。。

その反動か勇者は、特に歴代の勇者と巫女は大赦内では英霊として祀り上げられてる。。。」

 

「で、でも、それって(おそ)れの対象だったんじゃ…」

 

「よねー?無礼を働くのが怖いって」

 

「上層部ではそうなんだけど、一般職員の間ではちょっと違ってて」

 

「違うの?」

 

「大赦の一般職員はなぜか可愛い女の子が頑張る姿に惹かれる奴らが多くて。。。」

 

「それは普通だよ~」

 

「度が過ぎないようにソレまでは自重してたんだけど。。。」

 

「自重って…」

 

「ウチの妹、可愛い夏凜ちゃんのちょっと頬染めたビューリホーな振袖姿に

そのタガが外れた。。。」

 

「繰り返すなー!」

 

「それまで水面下にあった各勇者の派閥が表面化し、ファンクラブとして対立。。。」

 

「な、何でそんな事に…」

 

「勇者の姿は資料の映像と写真以外、手に入らないというのが暗黙の了解だったのに。。。」

 

「そうなの?」

 

「というか、私たちの資料があるんですね…」

 

「ウチの妹、可愛い夏凜ちゃんのちょっと頬染めたビューリホーな振袖姿を見た連中が

『プライベート写真、撮ってもいいんだ!』なんて言い出して。。。」

 

「だから繰り返すなー!」

 

「とことんボケるわね、このおにーさん…」

 

「風さんと樹さんの晴れ着姿を見たって連中や。。。」

 

「わ、私達ですか…?!」

 

「ふっふーん、アタシの女子力は大赦の人たちも巻き込んじゃうわけよね~」

 

「高嶋さんや郡さんの晴れ姿を見た連中が。。。」

 

「高嶋ちゃんとグンちゃんも綺麗だったもんねー!」

 

「友奈ちゃんも可愛かったわよ」

 

「息をするように友奈を褒めるわね、東郷は…」

 

「『なんで俺は写真を撮らなかったんだー!』と血の涙を流したり。。。」

 

「いや、血の涙は言いすぎでしょ…言いすぎよね?」

 

「『後悔しても始まらん!次に生かすんだ!』と励ます奴らがいたり。。。」

 

「励ましあいは大事だね!」

 

「え…あ、まあ、そう…ですね」

 

「そして本当に勇者たちのプライベート写真が出回り始め。。。」

 

「え!」

 

「いつの間に撮られたのよ…」

 

「大赦には隠密行動を旨とする部隊もいるもので。。。」

 

「全然気づかなかったね!」

 

「そんな人たちが女の子の隠し撮りするなんて、世も末ね…」

 

「あ、友奈さんと園子嬢は東郷さんと本人のガードが固くて出回りませんでした。」

 

「ええっ!そうなの?!」

 

私以外が(・・・・)友奈ちゃんを隠し撮りなんて許せませんから」

 

「私は全然気づいてなかったんだけどな~」

 

「素でガード状態とか、やるわね…園子」

 

「出回ったプライベート写真の没収、データの消去、

勇者と巫女に対する一次二次三次接触禁止項目の設定。。。

各ファンクラブの暴走を止めるのに僕がどれだけの時間と労力を費やしたかっ。。。」

 

「大変だったんだね~」

 

ガシッ

 

瞬く間に園子の頭を鷲掴みにする春信。

 

「はっはっは、誰のせいだと思ってるんですかぁ、園子様ぁ」

 

またしても、にこやかな笑顔でギリギリと園子の頭を締め付けている。

 

「いたいいたいいたい~もっと優しくして~」

 

「優しくって…あれ?そういえばなんで兄貴の攻撃は避けないのよ?」

 

「そういえばそうね、どうしたの?そのっち」

 

「ええ~?わかんないよ~」

 

「ああ、園子嬢は殺気や敵意を肌で感じて本能的に避けるんだ」

 

「それでアタシたちの拳骨は簡単に避けられるのね…」

 

「じゃあ、なんで春信さんのは避けられないの~?」

 

半べそで春信に問いかける。

 

「だから言ったろう、愛だよ、愛」

 

「「だからなぜそこで愛っ?!」」

 

「愛か~、愛ならしょうがないか~」

 

「「その流れも、もういいから!」」

 

もはや様式美のような流れに満足した春信は園子を解放し、思案する。

 

「ふむ、分かりやすく言うと。。。

そうだ、友奈さん」

 

「え?はい?」

 

春信が友奈に耳打ちすると

 

「はあ…わかりました、やってみますね」

 

「「「「「?」」」」」

 

「園ちゃん、ダメだゾ、イタズラばっかしちゃ」

 

ぽふん

 

友奈の優しいチョップが園子の頭に当たると、園子はにこやかに謝る。

 

「えへへ~ゴメンゴメン~」

 

「。。。というわけだ」

 

「「いや、何がよ!」」

 

ドヤ顔の春信に、わけがわからないよと風と夏凜が突っ込んだ。

そんな二人に春信は丁寧に説明する。

 

「要は敵意は避けるが、愛情がこもった攻撃は逆に引き寄せられるように当たるんだ。

それこそ本能的に」

 

「な、なるほど…攻略法さえわかればっ!

てぇい!『愛情チョップ!』」

 

「ささ~っと~」

 

納得し、勝利を確信した夏凜の振り下ろした手刀はまたしても軽やかに避けられる。

 

「なんでよけるのよ!」

 

「ええ~、そんなこと言われても~」

 

「いや、『愛情』って言ってるだけで敵意剥き出しじゃない…」

 

「そうだね、僕への愛を園子嬢に向けるくらいの気持ちでやらないとダメだゾ

ちょっと頬染めたビューリホーな振袖姿が最高に可愛い我が妹夏凜ちゃん」

 

「どこまでもボケを振りまきますね…」

 

「兄貴、いい加減にしないと本っ気で怒るわよ…」

 

「と、とにかく自分が園子嬢を愛してると勘違いするくらい愛を込めないと当たらないよ」

 

「ええ~、ハルルンの私への愛は勘違いなの~?」

 

そう言って抱きつこうとする園子の顔を鷲掴みにする春信。

 

「はっはっは、そんなわけないだろぉ、ちゃんと好きだよぉ」

 

「いたいいたい~ホントに~?」

 

園子は春信の方へ届かぬ手をばたつかせている。

 

「僕が妹を好きな気持ちの1パーセントくらいはねっ!」

 

「やった~!」

 

「いや、もうそれって『嫌い』って言われてるようなもんでしょ…」

 

呆れた顔で呟く夏凜を見て他の部員が囁く

 

「それはどうなんだろうねぇ」

 

「夏凜さん、まだ自分がかなり愛されてるって自覚が無いみたいだね…」

 

「春信さんの愛情表現も相当歪んでるみたいですし」

 

「仲のいい兄妹って見てて微笑ましいね!」

 

「コラそこ!勝手な事言ってんじゃないわよ!」

 

「私のこと、『お姉ちゃん』って呼んでくれてもいいんだよ~、にぼっし~」

 

「ああ~もう!、頭潰されすぎて園子がおかしな事言い出したじゃない!」

 

「大丈夫だよ、園子嬢がおかしいのはいつもの事だから」

 

「そういう問題じゃなーーい!」

 

今日も勇者部部室は楽しく賑わっていました。

 

<つづく>

 




春信(以下略):なんていうか。。。

mototwo(以下略):どうした?

色々とツッコミどころ満載な話が続いたな。。。

そうかな?割と真面目に書いたんだが。

どこがだよ。。。大体、何で話数が逆なんだ?

ああ、先にこの25話を上げてたんだけど、『ゆゆゆい』のバレンタインイベントの情報が
入ってな、それで一気に26話書いて14日に上げたんだ。

また思いつきでテキトーな事を。。。

次の話が上がったら順序入れ替える予定だぜ!

ややこしいな。。。別に順序を気にするほどの話か?

まあ一応。春信が部室で素になる過程が今回の話なんでな

ああ、廊下での夏凜ちゃんの反応が良すぎたか

そもそも、26話って後書きから書いたからな

はあ?なんじゃそら?

今回の話で出た『僕が妹を好きな気持ちの…』のくだりで、あ、コレ『俺妹』だって思って

パクリだな

んで後から黒猫も花澤香菜さんだったなー、と思ってそのくだりを書き取って

開き直ってるな

あの後書きが出来たんだけど、短いからボツだーって思って、『ゆゆゆい』の情報漁ってたら

ヒマなの?ねえ、ヒマなの?

バレンタインイベントやってんじゃん!ってことであの本文が出来て、
ボツは後書きとして復活したわけだ

どうでもいい内情が知らされたな。。。

今回の後書きもホントはキャラのやりとりが入る予定だったんだけど…

え?

意外と長くなって、1000文字越えたから本文にした。次回上げる

お前、ホントに後先考えないな。。。

んで、次回が決まってるから予告だ!

ほう、では見せてもらおうか、貴様の言う予告という奴を!

(BGM)
  赤い勇者で忍者のおっちゃん
         母乳は出ないよ…
遂にもぎたくなったか?
       もませちゃったんだ…
タマも大好きだぞ!
     OPPAI!
  次回「パル○・フォルゴレ」

え。。。ナニコレ?

ゆゆゆ本編風予告。BGMに乗っかって次回の台詞が並ぶだけのアレ

台詞のチョイスがカオス過ぎる。。。!

まあ、それは狙ってるから
次回の話読んだ人には是非、予告BGMと共に各セリフを脳内再生してもらいたい

大体、順番入れ替えたら予告の意味無くね?



やっぱ考えてなかったか。。。

<それでもそのまま行く!>
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