僕のヒーローアカデミアのopが変わりましたね。opの内容から試験もやるのかな?と思いました。それにしてもグラントリノかっけぇ!
「ら"あぁッ!!」
「グボォアッ!!」
「「ええっ⁉︎」」
親子の再会早々、息子である天倉孫治郎が親父である天倉大河の顔面に上段蹴りをぶちかます。
不意打ちの為、大河は反応できず後ろへと大きく吹っ飛ぶ。そんな光景にその場に居たオールマイトと緑谷は唖然とする。
「……あ、やべ」
すると何故か天倉(※これから息子の方は苗字とする)が今頃になって父親に手を、もとい足を出していたことに気付いた。父を蹴り飛ばして「あ、やべ」はないんじゃないだろうか。そもそもどうして蹴り飛ばしたのだろうか?何か天倉の逆鱗に触れるような事でもしたのだろうかと緑谷は疑問に思う。
「天倉くん⁉︎一体何を⁉︎」
「ああ...いや...顔面を元に戻そうと.........」
「いや⁉︎更に凹ませるだけだよ⁉︎って言うか大丈夫ですk……⁉︎」
天倉の妙に気の抜けた言い訳に緑谷は思わずツッコミを入れてしまう。そして緑谷が蹴飛ばされたであろう天倉の父である大河を介抱しようと駆け寄ると大河はムクリと起き上がり、顔面没落も見事に治っていた。
まるでギャグ漫画のような展開に緑谷は絶句してしまう。そんな緑谷を放っておくかのように親子の会話は再開する。
「痛ってぇな〜、再開早々蹴るなんて酷くね?一応俺、お前の親父だぞ?」
「あぁ、いや……うちに連絡をせず、クラスメイトの目の前で変な顔して出てきた父さんに殺意を覚えて……」
「物騒だな⁉︎もしかして俺のこと嫌い⁉︎」
「うん。どっちか言うとかなり嫌いな部類」
「orz」
大河は息子からの慈悲のない一言で項垂れてしまう。息子本人はその項垂れている親に冷たい瞳を向けている。
緑谷は本当に2人は親子なのだろうか?と心配してしまう。だが、それ以上にこの冷たい空気に早く逃げたいと思っていた。
緑谷はとにかくこの場から逃げるようにオールマイトに視線を向けるが、既にその場にはオールマイトは存在しなかった。
(逃げた⁉︎)
と緑谷が内心ショックを受けているとすぐ後ろから聞き覚えのある声が、いや先程までここにいた者の声が耳に届いてくる。
「わーーーーたーーーーしーーーーがーーーー!偶然通りかかって来た!!」
「あ、オールマイト!!(良かった!逃げてなかった!)」
「あれ?オールマイト?(さっきの人どこ行ったんだろ?)」
先程までオールマイトは天倉の注意が父親に向いている隙にマッスルフォームへすぐに変身し、たまたま通りかかって来たことを装っているのだ。オールマイトと項垂れている大河は天倉にバレないようお互いにサムズアップをする。
「いやぁ、緑谷少年に天倉少年!偶然だな。おっと?もしかして君は大河か?久しぶりだなぁ!(彼の名は天倉大河。私の正体を知っている内の1人だよ)」
(この人が?って言うか天倉くんと同じ苗字って事は!)
オールマイトはあたかも偶然出会った様に挨拶をしてくると同時に緑谷に耳打ちをする。今までファンやメディアへの対策はしている為、この程度の演技はオールマイトにとってキーボードを打つよりも簡単な事だろう。
「おぉ、そうだな。何年ぶりだったか?まぁ、いいや。そんな事より孫治郎よぉ〜、機嫌なおしてくれって〜。お前の為にわざわざお土産持って来たんだぜ?」
と言いながら大河は先程から手提げていた袋を天倉に手渡す。天倉は袋の中を覗いた瞬間、何故か硬直してしまう。
だが、そんな天倉を放っておくかの様に緑谷はとある事を思い出し大河に質問する。
「あ、あの!天倉くんからヒーローをやっていたと聞いたんですけど!」
「お?確かお前はみ、み……「緑谷です!」そうそう緑谷か。俺の名前は天倉大河で孫治郎の父親だ。一応、昔は【フィッシュタイガー】って名前のヒーローをやってて今は動物学者をやらせてもらっている。まっ、よろしくな」
大河が緑谷に自己紹介を終えると緑谷はワナワナと震えだす。
「ま、間違いない……!新人時代ではプロ並の活躍を見せ、一時期ではオールマイト以上の実力を持つと噂されたにも関わらずヒーローとしての活動期間は10年にも満たない幻のヒーロー!!ここここんなところで会えるなんて……!本当に生きてて良かった……!!!」
緑谷は感動のあまり両目から涙と言う名の滝が溢れ出る。その涙はこの場が水没させてしまいそうなほどの量だ。さすがの大河もその涙の量に少々驚いてしまう。
(あれー?何だろう?なんか釈然としない……)
それに対してオールマイトは自分と緑谷が初めて会った時以上に感動している事に何やらモヤモヤした気分に陥っていた。と言うかぶっちゃけ悔しかった。
そんな中先程から天倉が黙ったままと言う事に緑谷は気付く。未だに袋の中を覗き硬直している。一体袋の中身は何だろうと緑谷も覗くと天倉と似た様に緑谷も硬直してしまう。
そして天倉がやっと袋の中に手を突っ込みソレを取り出す。
━━ぬちゃり
そんな音を立てて袋の中から取り出したのは細長く流線型の形をしており、白と青のコントラストが美しく光に照らされているのかキラリと光っている。
つまりは基本的に一生の間水中生活を営み、えら呼吸を行い、ひれを用いて移動し、体表はうろこで覆われほとんどの種は外界の温度によって体温を変化させる変温動物である"魚"だった。
「……ハマチだ」
天倉はボソリと呟く。
気の所為か天倉の周りにオーラ的なものが見える。
とにかく天倉は今物凄く怒っていることが目に見えて分かる。そもそも息子へのお土産が生魚と言うのはどう考えてもおかしいだろう。
「気に入ってくれたか?お前の為に釣ってきたんだぞ?美味そうなサバだろ?」
「……サバじゃねぇ!!!」
天倉の魂の一言が飛び出る。
まずい。どう見てもまずい。このまま天倉が煽られると「イライラするんだよ」と言いながら父親に襲いかかってしまうのではないかと思う。
「そっ、そう言えばさ!今試合はどうなっているの⁉︎手術を受けてたから分からないんだけど!いっ、今すぐ知りたいんだけど良いかな!」
「そ、そう言えば緑谷少年は知らないんだったな!わ、私も色々都合が重なって見てなかったんだ!HA、HAHAHAも、もし良かったら教えてくれないか?」
とにかく天倉の気を紛らわす為に緑谷は試合の状況を天倉に聞こうとする。オールマイトは緑谷の発言に助け舟を出しこの場を乗り切ろうとする。この質問はあながち嘘では無いので焦る必要はないが、天倉がどう見ても不機嫌な為、緑谷はビビってしまう。オールマイトまでビビることは無いと思うが。
「……飯田くんと上条くんとの試合は飯田くんがレシブロで一気に場外に押し出して飯田くんの勝ち。上条くんの個性だと触れなきゃ発動しないからね、短期決戦で終わったよ。」
「成る程、飯田くんの機動力なら上条くんの個性を封殺できるかもしれない。だけど上条くんの個性は触れた者の個性を打ち消すから一瞬でも触れられるとアウトなんだよなだったらそこは足払いとかの蹴り技で怯ませて隙を作れば」ブツブツブツブツ
「あのーちょっと?」
緑谷は話を聞いた途端にブツブツと呟く。天倉が呼びかけるが反応は無い。大体4回辺り呼び掛けた後、緑谷は我に返ってやっと反応した。
「あっ、ああゴメン。続きお願いしても良い?」
「別に良いけど……次の爆豪くんと切島くんの試合は前半切島くんの硬化で爆豪くんの爆破が、後半からカウンターの爆破で一転。怒涛の爆破で爆豪くんの逆転勝ちだったよ」
「かっちゃんが……成る程、切島くんの個性はシンプルだけどそれゆえ強い。だけど、かっちゃんの個性は汗を掻けば掻くほど爆破の威力が増していく」ブツブツブツブツブツブツ
と再び緑谷は考えに没頭してしまう。天倉は声を掛けようとしたが同じ事を繰り返すのだろうと察し諦めた。
そんな様子を見て、大河は腹を抱えながら大笑いしている。
「あッはっはっはっはっ!!!おもしれぇなアイツ!緑谷だっけ?なんて言うかちょっと抜けているところお前に似ているな!」
「まぁな!だが抜けているところはお前だけには言われたくないな!」
天倉は後ろの大人2人の会話に頭を痛める。天倉はオールマイトと父親が知り合いと言う事に驚いたが、先程の様子を見ると何故か納得してしまう。
「ダメだこいつら早くなんとかしないと」と言う考えが脳裏を横切る。
すると大河が気になる発言をする。
「いやぁ、お前の"個性を継承した"のがこんな面白いヤツだとは思わなかったわ。こりゃ将来すげぇヒーローになるな!」
「……?父さん"個性を継承した"ってどう言う事?」
━━━ピシリ
とそんな音がしたように思えた。天倉はいきなり自分以外の全員が気まずそうにしている事が分かる。
緑谷は視線を自分から晒し、オールマイトはゲフンゲフンと咳払いをし、この気まずい雰囲気を作った張本人である大河は「あ、やべ」と言った感じに手で口を押さえていた。
「……父s「あ、あーーーーーーー!!!そう言えば!今、試合はどんな感じなんだっけ⁉︎もうすぐで天倉くんの番じゃ無いの⁉︎」え?まぁ確かにs「そ、そうだな!!!ほら、カ○リーメイトを食べると良い!」いや、ソレ元々緑谷くんの為に持ってきた物なんですk「それじゃあぼ、僕は観客席に戻っているからね!!!」
緑谷とオールマイトは必死にはぐらかすようにその場から離れようとする。
すると緑谷が何かを思い出したようにこちらへ駆け寄ってくる。
「次の試合、応援しているから!!!」
緑谷はそう言ってA組の観客席に戻ろうと
「ちょっと待って。」
したが天倉に引き止められた。緑谷の身体中にドッと汗が噴き出る。
まずい。確実にまずい。緑谷の頭の中はこの場をどう乗り切るかでいっぱいだった。
たとえ相手が仲の良いクラスメイトだとしてもオールマイトとの秘密、自身の個性の事は知られてはならない。そんな事を思いながらこれから天倉の口から出てくるであろう言葉に対して心臓がバクバク鳴る。
「緑谷くんはさ、試合で負けたのになんでそんなに明るくできるの?悔しくはないの?」
「え?」
天倉の口から出てきたのは予想外の言葉だった。てっきりオールマイトの事や自分の個性について聞いてくるものかと緑谷は思っていた。
しかし緑谷は不思議と呆気に取られず天倉に言葉を返す。
「……そんな事ない、僕だって本当は悔しいよ。……だけど僕は憧れのヒーローになる為に、一生懸命に戦ったんだ。僕だけじゃない他の皆だってそうだよ。……だから今は前を向いて歩くべきなんだ。」
「…………」
「え、えっと……そっ、それじゃあ僕!観客席に戻るから!」
緑谷は逃げ出すように観客席へと走る。それを見届けるように天倉は緑谷の背中を見つめ続ける。
オールマイトはそんな彼の肩にポンと手を置く。
「確かに緑谷少年の言う通りだな。君も何か試合で感じるものがあったんだろう。天倉少年、これから始まる試合を楽しみにしてるぞ」
オールマイトは天倉に元気付ける言葉を贈りそのまま緑谷とは反対方向へ歩き始める。
この場に残ったのは親子2人だけだった。今まで大河は息子と接する機会が少なかった為どう話せば良いのか少し考えていた。
だが、大河の予想を裏切るように天倉の方から話しかけてきた。
「緑谷くんは凄いよねまるで太陽みたいに俺を照らしてさ……俺とは正反対だよ」
「……次の試合頑張れよ」
大河は天倉の頭を慣れない手つきで撫でる。その光景はまさしく父と子だった。
天倉はそのまま歩き出し、控え室へと向かう。大河は息子の背中が悲しそうに見えた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「良いんですか?放っておいて仮にも親なんでしょう」
まるで待ち伏せするかの様に大河の目の前に相澤が現れる。大河はフッとまるで自身をあざ笑うかのように言う。
「今までアイツを放っておいた俺が今更、父親面できねぇよ。」
大河は相澤の横を通り過ぎようとするが相澤は大河の肩を掴み逃さないようにする。
「悪いんですけど身内の問題も俺に押し付けるのは御免こうむります。……息子の面倒くらい自分で見てください。」
「言ったろ?アイツ《孫治郎》を支えてやってくれってさ」
大河は相澤の掴んできた手を取り払う。
先程までのヘラヘラとした大河とは違う。空気がピリピリするのを相澤は感じる。
「……クソ親ですね」
「……知ってるよ」
大河は再び歩き始める。彼の目には哀しみを感じさせる。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「「あ」」
天倉が控え室の扉を開けるとそこには見知った人物がいた。金の長髪でいつも被っている(今は被っていない)黒の三角帽子がトレードマークの霧雨魔理沙だ。
そして天倉は先程まで拳藤と魔理沙の試合だったという事を思い出した。
「あ、そうかさっきまで試合だっけ」
「あ、そうかってお前な。……でお前はなんで片手に生魚を持っているんだよ」
魔理沙に指摘された天倉は気まずそうにして視線を逸らす。わざわざ捨てる訳にもいかず本人も困っており、改めて父親に殺意が湧いてしまう。
「全く、私への慰めのプレゼントにしては冗談きついぜ」
「……あ……そうか試合に負けて」
天倉は魔理沙の台詞から先程の試合に負けてしまった事を察した。天倉は直ぐに魔理沙に謝罪する。
「んだよ、別に気にしてなんかないぜ。そもそも私の目的はヒーローになる以前に個性を極める事だからな体育祭なんてあくまで通過点に過ぎないから負けても悔しくないぜ」
魔理沙は先程の試合で負けたにも関わらず、笑みを浮かべていた。天倉はそんな様子に安堵するも彼女からとあるものを感じ取ってしまう。
「本当に悔しくないの?」
「……なんだよいきなり」
彼女は強がりを見せて他の感情を蓋をするように抑えてる。本当は悔しくてたまらない筈なのに無理して笑顔を作り平静を装っている。そう天倉は感じたのだ。
「さっきも言ったろ、別に悔しくなんかないって。……ただなぁ、香霖の目の前で負けたのはちょっと嫌だったなぁー」
明るい表情を見せていた彼女は徐々に笑顔を見せなくなり俯いていく。気のせいだろうか拳に力が入っているように思えた。
「約束したんだよな……絶対に親父を見返すような凄い活躍を……見せてやるって……最初の競技じゃあ微妙な順位だったし•••騎馬戦じゃあ目立った活躍もできなかった。そんで持ってトーナメントじゃあ1位になれなかった……なんだよ……私……駄目じゃんか……」
彼女は天倉から表情が見えないように視線を逸らすが体が震えているのが目に見えて分かる。
すると彼女は天倉に頼み事をしてきた。
「なぁ、お前の試合までにちょっと時間あるだろ……ちょっと部屋を貸してくれよ。大丈夫、直ぐに済むからさ。」
「……」
天倉は何も言わずに控え室から出る。
そして部屋の中から感情に任せ絞り出すような途切れ途切れの言葉に嗚咽が混じって掠れて、聞き取るに堪えない声が漏れ出す。
天倉はそんな声を聞きながら天井をただ見つめている。
「俺って何でヒーローになりたいんだっけ……俺にヒーローになる資格も無ければ、戦う資格なんて━━━━
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『第2回戦最後の試合だ!!勝つのは一体どっちだ⁉︎』
プレゼント・マイクの声が会場に響き渡る。その声に応えるように観客達もヒートアップしていく。
『それじゃあいくぜ!これまでほぼ完封で勝利!実力は文句なし!!だけど口調古臭くね?ヒーロー科 常闇踏陰!VS!!』
『相手は倒すべし慈悲はない。ヒーロー科 天倉孫治郎!!』
「もう突っ込まんぞ。」
天倉はプレゼント・マイクへのツッコミはこれ以上無駄だと悟ったのかツッコミの気力を既に無くしていた。
天倉は深呼吸をし、改めてこれから戦うべき相手を見据える。常闇と天倉の2人はお互いに対峙する。そして試合のゴングが鳴る
『 S T A R T !! 』
天倉はこの戦いで一体何を掴むのか分からない。それでも尚
━━彼は再び戦う
いい加減更新ペースを早めないといけない気がする•••••。
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