個性以前に個性的な奴等ばかりなんですけど   作:ゴランド

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今回の連続投稿はこれで最後になります。
こんなクソな小説を読んでくれている読者の皆様の為にも引き続き投稿を頑張っていきたいと思います。




第41話 Cが吹き荒れる街/ヒーローとして

とある廃工場。

そこに複数の人影が立っていた。彼等は風都三羽烏と名乗る赤羽、青羽、黄羽の3人組だ。

 

 

「さて……次はどこを狙うか?」

 

「とにかく俺は暴れてぇんだ。何処でもいい」

 

「それじゃあさ!『アマゾン』って奴を狙わない?」

 

「あぁ、仮面ライダーを名乗っていた奴か?……優秀な"個性"持ちは気に入らねぇ……ヒーロー気取りの偽善者は特にな」

 

 

そう言うと彼等は懐からガイアメモリを取り出し不敵な笑みを浮かべる。

 

 

「そうか、なら本物のヒーローはどうだ?」

 

 

だが、彼等の元に左翔太郎、フィリップ、古明地さとりの3人が姿を現わす。

赤羽は彼等の登場に舌打ちをする。

 

 

「お前等……ッ!」

 

「何故………何故そんなに"個性"を敵視するんですか?……どうして……」

 

「ンなもんお前の得意な"個性"で心の中読めば良いじゃねぇかよ!わかんだろ俺が、俺達がどう思っているのかよ!」

 

「……それは君達自身が"無個性"だからそうだろう?」

 

「フィリップさん……」

 

 

━━無個性

 

人口のうち約8割が何らかの特異体質である"個性"を持つ超人社会となった今では珍しい無個性。

 

そう呼ばれた3人は青筋を立て感情を露わにする。

 

 

「テメェ等に……テメェ等に何が分かるんだよ!」

 

Castle(キャッスル)

 

「最初から"個性"を持ってる奴と持ってない奴とでその生き様が決まっちまうんだよ」

 

Stag(スタッグ)

 

「お前達にそれが分かるか!」

 

Owl(オウル)

 

 

3人はガイアメモリを腕に挿入しドーパントへ姿を変える。

 

 

『だが!俺達は変わった!このガイアメモリのお陰でな!』

 

『コレくれたカシラの為にも』

 

『お前達を倒してやる!』

 

「上等だ!……いくぜフィリップ」

 

「あぁ、天倉孫治郎のお陰で彼等の弱点を見つける事が出来た。ファングジョーカーでいこう」

 

『━━━━━━ッ!!』

 

 

するとフィリップの手元に白い恐竜のような形をしたナニカがやって来る。

それはフィリップの慣れた手つきにより変形して行き、あっという間にメモリ型へと変わった。

 

 

「悪いが、さとり。身体を頼む」

 

Joker(ジョーカー)

 

Fang(ファング)

 

「えっ⁉︎さっきのと違う⁉︎」

 

 

「「変身ッ!!」」

 

 

Fang Joker(ファング ジョーカー)!!』

 

 

フィリップの身体が白と黒の姿へと変わっていく。

だがその姿は先程さとりが見たWとは形状が少し異なっていた。

身体の所々がギザギザとした鋭利なフォルムとなっており、まるで"個性"を使っている時の天倉を連想させる雰囲気を纏っていた。

 

そして━━

 

 

ゴッ

 

 

「あ」

 

『あ』

 

 

翔太郎が変身した時のフィリップのようにバタリと倒れ込む。

しかも後方に倒れ頭を強く打ち付けたのか鈍い音が工場内に響き渡る。

 

 

『お、おいいいいいい!!!』

 

「すっ、すみません!!と言うか倒れるのこっちなんですか⁉︎」

 

『あーーっ、たくッ!おいフィリップ。久々のファングジョーカーだ。落ち着いて行けよ?』

 

「勿論そのつもりだ」

 

『馬鹿にしやがって……俺達相手に随分と余裕なもんだ……!』

 

 

ドーパント達と仮面ライダーは対峙する。

そしてさとりは翔太郎の身体を引きずり工場の物陰へ避難する。

 

それを確認した仮面ライダーは右手を銃のように見立て一言放つ。

 

 

『「さぁ、お前等の罪を数えろ」』

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

 

風都警察署

 

通称【風都署】と呼ばれるそこでは風都で発生しているガイアメモリに関する事件はいわば一般の事件のように一般に公表できるような事件ではない。

捜査は一応行われるが警察組織内では特殊な部類の事件として扱われておりガイアメモリに絡んだ事件の被害者の扱いが悪く風都での評判はあまり良くないと言われている。

 

更に、風都の人口の約3割が"個性"を持っている為なのかヒーローの数も圧倒的に少ない。

その為"個性"関係の事件は他所と比べヒーローと警察の連携を上手く取らなければならない事になっている。

 

 

………なのだが

 

 

「なんか元気が無い?」

 

「……確かに。殆どの職員の目が死んでいるって言うか……精気が無い感じですね」

 

 

風都署内では職員達が元気が無いような、まるで疲れ果てたような動きだ。

どこの課も職員達もノロノロ動き、虚ろな目で仕事をしている。

 

 

「えっと、すみません。照井刑事は………って聞いてないし……」

 

 

天倉は何度も何度も色々な職員に話を聞こうとするが、無視をされる。

天倉が項垂れていると、見覚えのある赤い服装の刑事がやって来る。

 

 

「あ、照井さん!」

 

「所長に……君か」

 

 

照井は相変わらずの仏頂面でこちらの存在に気付き近づいて来る。天倉は照井について来るように2人の刑事の姿にも気付く。

 

 

「ん?お前か探偵所の新人って言うのは……」

 

「あ、もしかして翔太郎さんの言っていた超常犯罪捜査課の……刃野刑事?」

 

 

天倉は照井の部下である2人の刑事の内、先輩風な顔をしたこの人物は【刃野 幹夫(じんの みきお)】と言う翔太郎とは昔馴染みの刑事らしい。

 

 

「そして………」

 

「………………」

 

「真倉刑事………翔太郎さんが三下刑事って言ってた………」

 

「あの探偵ィィィィィッ!!!変な事吹き込みやがって!!!」

 

「別に、事実でしょ?」

 

 

天倉の言葉に真倉刑事はこの場に居ない翔太郎に憤怒するが、そんな刑事を亜樹子は一言で一蹴する。

 

 

「そうですか?結構可愛い響きで良いと思いますよぉ?」

 

 

すると、ほのぼのとしたスーツ姿の女性がやって来る。天倉は一瞬誰だが分からなかったが口調と無駄に鋭い嗅覚で誰だか理解した。

 

 

「あれ?もしかして見値子さんですか?」

 

「うわぁ、服装変わるだけで雰囲気違う〜」

 

「あっ、そうですか?可愛い響きですか〜〜ははは、照れちゃうなぁ」

 

「(あ、なんか真倉刑事の事分かってきたかも)」

 

 

天倉は見値子の登場に驚きつつも真倉刑事の言動に少々呆れる。

そうしながら天倉と亜樹子はこれまでの事を説明する。

 

 

「そうか。あとは火焔猫に何か詳しく聞ければ良いんだがな」

 

「ふぅん……あ、それじゃあ空ちゃんに何か聞くのはどう?」

 

 

照井の言葉に亜樹子は手を挙げながら提案する。

 

 

「うーん、そうしたいのは山々なんですけどね。今、空は何処かに行っているらしくて……」

 

「えぇ……空ちゃんになら何か詳しく聞けたんだどなぁ」

 

「まぁ、仕方ねぇさ彼女もまだ子供なんだ。中学生最後の1年くらい好きにやらせてやるといいさ」

 

「残念だな………あ、そう言えば」

 

 

天倉は何かを思いついたように見値子に向き直る。

 

 

「見値子さん……空さんは自宅じゃ無くて学校にいましたよ?」

 

「あ!そう言えばそうよ!どうして嘘なんて教えたのよ!」

 

「うわ、グイグイ来るなこの所長さん」

 

 

天倉の言葉に便乗し、亜樹子は見値子に文句を言う。急な事だったのか見値子は困った表情を露わにする。

 

 

「……え?どう言う事ですか?空は調子が悪いから家で休んで居たはずですけど……?」

 

「でも、調子が良くなったから途中から授業に参加したって……」

 

「うーん?おかしいですねぇ。一応私の千里眼で自宅に居た事は確認したんですけど……」

 

 

見値子は額を抑えながらウンウンと唸る。天倉は不思議に思いながら彼女に疑問を投げる。

 

 

「調子が悪いって……もしかして怪我の事ですか?」

 

「怪我……?」

 

「ほら、翼の怪我ですよ。なんか片方だけグルグルと包帯巻いていましたよ?その所為じゃないですか?」

 

「………え?翼?何の事ですか?少なくとも空は朝には怪我なんて負っていませんでしたよ?」

 

「「あれ?」」

 

 

天倉と亜樹子の声が重なる。そのまま天倉と亜樹子はヒソヒソとお互いに小さな声で話し合う。

 

 

「ねぇ、なんかこの人怪しく無い?嘘とかついてんじゃ無いの?」

 

「い、いや少なくとも見値子さんはヒーローだからそんな事しないと思いますし……そうなって来ると空さんがその朝と学校の間にある時間帯で怪我をしたんだと…………………あれ?」

 

 

天倉はふと声を漏らす。

そしてその場で体育座りをするように手で足を抱え込んで親指の爪を噛み始めブツブツと何かを呟き始めた。

 

 

「待てよ?おかしく無いか?あの怪我はちょっとやそっとじゃ簡単にできる怪我じゃ無い。アレは切創だ。しかも包帯の大きさから推測するにかなり大きい傷…ブツブツブツブツブツ………」

 

「おい、どうした天倉」

 

「あの位置…あの傷の大きさ………クソッ考えがまとまらない……」

 

「ちょ、ちょっと?天倉くん?」

 

 

天倉の頭の中に最悪な考えが浮かび上がって来る。

そして何度も何度も考え、遂には……。

 

 

「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッ!!!考えるのはやめたッ!!もう直感で動くッ!!」

 

「ひゃあッ⁉︎どうしたの‼︎」

 

 

そう叫びながら天倉は立ち上がる。その拍子に亜樹子は驚きの表情を顔に出すが、天倉はそれを尻目に見値子に声を掛ける。

 

 

「見値子さん!空さんが今いる場所って分かりますか⁉︎」

 

「え?ちょっと待ってください………あ、あれ?」

 

 

すると見値子はふと声を漏らす。その表情には焦りが見える。

 

 

「見えないッ⁉︎空の姿が風都の何処にも見つからない⁉︎」

 

「どう言う事だ?寧々音根さんの千里眼は建物を透視できる筈だ」

 

「で、でも見つからない……天倉くん。空が一体どうしたの?」

 

「まだ確証は無いです……だけど彼女は重要参考人に違いありません。多分ですけど彼女は………」

 

 

 

 

 

Arms(アームズ)

 

 

 

 

 

「……ん?照井さん。ガイアメモリの音声が漏れてますよ?」

 

「何の事だ?俺はあんな音声のガイアメモリを所持していない」

 

「え?じゃあ一体誰が………」

 

 

 

 

 

Jewel(ジュエル)

 

Hopper(ホッパー)

 

Energy(エナジー)

 

Violence(バイオレンス)

 

『『『『『Masquerade(マスカレイド)』』』』』

 

 

 

「いやコレは……ッ!!」

 

 

照井がそう言うと、全員は周りを見る。

そこにはガイアメモリを持つ()()()()()()が天倉達を囲んでいたのだ。

 

 

「な、なんのつもりだお前等⁉︎」

 

 

刃野刑事がそう叫ぶが職員達は聞く耳を持たず、それぞれガイアメモリを身体の腕や足、首といった箇所に挿入する。

 

すると職員達はみるみる内に宝石、バッタといった怪物、ドーパントへと姿を変えていく。

そしてそのまま照井達や他の職員達、警察署に来ていた一般市民に襲いかかる。

 

 

「うぉっ⁉︎どうしてっ⁉︎警察署にィっ⁉︎ドーパントがァッ⁉︎」

 

「くっ……おそらく、古明地さとりを最初に襲ったビーストメモリの使用者と同じだ。別のドーパントの力によって操られている!」

 

 

ドーパントの攻撃を躱しながら天倉と照井は反撃に移る。

今までのドーパントとの戦いを経験して来た照井はその身のこなしで的確に攻撃を加えつつも妻の亜樹子を守っている。

 

 

「照井さん!このロープお借りします!」

 

 

天倉はその場に偶然あったロープを掴むと複数のドーパントの身体に巻き付けると遠心力を利用した投げやお互いをぶつけるといった戦い方を見せる。

 

 

(あの時に習った相澤先生の技術がここで通用するとは……!)

 

 

その技術は正に抹消ヒーロー【イレイザーヘッド】のものであり1対多数ので本領を発揮する戦法だ。

 

一方、照井の部下である刑事2人はドーパント達から逃げ回っていた。

 

 

「お、おい!真倉!見値子さんにいい所見せるチャンスだぞ!」

 

「よ、よぉし!俺の風斗芯拳《ふうとしんけん》の力見せt」

 

━━ズンッ!

(ドーパントによる無言の腹パン)

 

 

真倉、いい所どころか成す術無く倒れる。

 

 

「真倉ッ⁉︎クソォ……こうなったら俺の必殺カンフーを見せる時が来たようだな!うぉぉぉおおお!」

 

 

刃野刑事はそのままドーパントに殴りかかる。

 

 

━━カンッ

 

 

だが無意味だ。

 

 

「ッたぁ⁉︎硬ッ⁉︎」

 

 

刃野刑事のパンチはドーパントに命中したが、ダメージを与えるどころか刃野刑事自身がダメージを負ってしまう。

それもそのはず刃野刑事が殴ったドーパントは鉄壁の防御力を誇るジュエル・ドーパント。普通の人間の攻撃では傷一つも付かない。

 

 

「………」

 

 

━━バンッ

 

 

「ぐおっ⁉︎」

 

「刃野さん⁉︎(真倉さんよりはマシだけど弱ッ⁉︎)」

 

 

刃野刑事はそのままジュエル・ドーパントの腕の薙ぎ払いにより吹っ飛ばされ地に伏してしまう。

(大体、いつもの事)

 

すると、ジュエル・ドーパントは近くに居た見値子に標的を変え襲いかかる。

 

 

「しまった!見値子さn━━」

 

「ハッ!!!」

 

 

━━ガッ!

 

「⁉︎」

 

「嘿《ハイ》!呀《ヤ》!哈《ハ》ッ‼︎」

 

 

天倉が呼びかけたと同時に見値子はジュエル・ドーパントの膝裏を蹴り体勢を崩させた後、頭部に次々と蹴り、掌底といった技を決めていき

 

 

「チェストォッ!!!」

 

 

━━ズドンッ!!!

 

 

 

見値子はトドメの蹴りを頭部にぶち込み、ジュエル・ドーパントはそのまま警察署の外へと吹っ飛んで行く。

その光景を見た天倉は驚きのあまり空いた口が塞がらなかった。

 

 

「え?………見値子さん………え?」

 

「天倉!何をしている!戦え!」

 

 

Accel(アクセル)

 

 

「変ッ…身……ッ!!!」

 

 

━━ブォォォンッッ!!!

 

『Accelアクセル』

 

 

照井竜はアクセルドライバーのエンジン音を響かせながら仮面ライダーアクセルへと変身する。

そして、エンジンブレードを片手に持ちドーパントと交戦する。

 

 

「ハァッ!」

 

━━ジャキンッ!!!

 

 

アクセルはホッパー・ドーパント、アームズ・ドーパントを相手に戦いながら被害が出ないように警察署の外へと移動する。

 

 

「おっと!危なっ⁉︎」

 

 

それに対して天倉は10人以上のマスカレイド・ドーパント相手にロープを駆使しながら戦う。

それを見た照井は天倉に向かって叫ぶ。

 

 

「どうした天倉!変身しろ!」

 

「いや、あの!今更なんですけど"個性"使っていいんですか⁉︎資格とか免許とかそういうの持ってないのに!」

 

「俺に質問するな!」

 

「えええぇぇぇぇぇっ⁉︎この状況でもそれ言います⁉︎」

 

 

天倉がショックを受けていると、見値子が天倉を呼び掛けてくる。

 

 

「天倉くん!私がヒーロー『マキ』の名において職場体験における暴徒鎮圧という名目で"個性"の使用許可を認めます!今はとにかくドーパントを倒す事を優先してください!」

 

「ッ!!分かりました!」

 

 

 

見値子の言葉に天倉は頷くとその場でルーティーン《変身動作》を行う。

 

右手を前に出し、左足に重心を置く。

そしてそのまま重心を右足に移動させ、左手を右側へ振りかぶり正面に視線を向け、拳を握りしめる。

 

━━ギリギリギリッ……

 

そして右手を左下へ振り下ろした後、間髪入れず左手を右側へ移動させ、右拳を右腰に置く。

そのまま左手を弧を描くように2時の方向へとグルリと腕を回し

 

 

「変…………ッ」

 

 

身体をスライドさせながら両手を右側に構える。

 

 

「身……………ッ!!!」

 

 

『Ω━━evolution』

 

 

天倉の姿は緑色の炎に包まれ緑色の戦士へと変化を遂げると共にマスカレイド・ドーパントを踏み台にする。

 

 

「俺の必殺技……part6………!」

 

 

天倉はそのままバイオレンス・ドーパント目掛けて腕の『アームカッター』を振り下ろす。

 

 

「でぇぁぁぁぁあああああああッ!!!」

 

 

━━ジャギィンッ!!!

 

 

「グァァァアアア!!」

 

 

━━ドゴォォォォオオンッ!!!

 

 

『アームカッター』はバイオレンス・ドーパントを捉え、そのまま身体を引き裂き爆散させる。

すると爆煙が晴れるとそこにはメモリが破壊され、元の人間の姿へ戻った職員の姿があった。

そしてメモリブレイクを確認した天倉は一言呟く。

 

 

「改名して…………ダイナミック・チョップ」

 

「後で言うんだ……技名」

 

 

天倉の一言に隠れていた亜樹子は少々呆れながらもツッコミを入れる。

その隣でエナジー・ドーパントの相手をしている見値子は腕挫手固によって肘を極め、優位に立っている。

 

 

「やるな……俺も振り切るぜ」

 

Engine MAXIMUM DRIVE(エンジン マキシマム ドライブ)‼︎』

 

「ハァーーーーーーッ!!!」

 

 

━━ジャギギギギィンッ!!!

 

 

「絶望がお前等のゴールだ」

 

 

━━ドドォォォオオオオン!

 

 

エンジンメモリを大型の剣『エンジンブレード』にセットし、トリガーを引く。そしてアクセルはその場で回転し、ホッパー・ドーパント、アームズ・ドーパントに回転斬りをお見舞いする。

 

そして、2体のドーパントはアクセルの必殺技を受け爆散。爆煙が晴れた後は元の姿に戻りメモリも無事に破壊されていた。

 

「残るはエナジーとマスカレイドのみだ!」

 

「よっしゃ!」

 

 

照井の言葉に応えるように天倉は見値子にやられていたエナジー・ドーパントを持ち上げ、そのまま力任せに振り回す。

 

 

━━グルン…グルン……グルグルグルグル……

 

 

「俺の必殺技……part3」

 

 

そう呟きながらも天倉はドーパントに更なる回転を加え、まるで独楽のように振り回していく。

 

 

「ライダァーー……きりもみシューーートッ!!」

 

 

━━ブォンッ!!!

 

 

「まだまだァッ!!」

 

 

天倉はドーパントを上空へ投げ飛ばした後、その場で跳躍しエナジー・ドーパントをガッシリと掴む。

そのまま更なる回転を加えつつ降下し始める。

 

 

「ライダァーーーきりもみクラッシャーーッ!!」

 

 

そのまま天倉はドーパントと共に落下して行き地面と激突!

 

 

━━ズドォォォオオンッ!!

 

 

そのままドーパントは爆発四散!

天倉は無事に着地する事によって難を逃れる。

 

 

「後はあの覆面スーツの奴等か……なら」

 

 

天倉はその場で再びルーティーンを始める為に頭の中に言葉を浮かび上がらせる。

 

 

(ストレス…ストレスストレスストレスストレスストレスストレスストレスストレスストレスストレスストレスストレスッ!!……あ、なんか違う。えっと……なんか精神的にキツイやつ〜〜精神的にキツイやつ〜〜〜)

 

 

天倉は心の奥底からそれっぽい言葉を拾い集める。

 

 

━━除籍処分

 

━━うっせぇぞ!モブが!

 

━━いゃぁぁああっ!妖怪飯食わせろだぁぁぁ!

 

━━すっごーい!君は人肉が好きなフレンズなんだね

 

 

「ゴフッ━━━(吐血)……あ、なんか行けそうな気がする!」

 

 

天倉は何か大事なものと引き換えにして、更なる変身動作を行う。

両手をグルグルと回転させつつそれを声に出して叫ぶ。

 

 

「だーーーーいッ変ッ…身ッ!!!」

 

 

『Standing by━━━Xceed』

 

 

「お゛あ、あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ッ!!!」

 

 

メキメキと天倉の身体が変貌を遂げて行く。

『アームカッター』や『フットカッター』が肥大化して行き、筋肉量も増加する。

更に額から2本の触覚が生え、口元もヒビ割れ牙が剥き出しになり首元から赤い触手か生え、天倉はエクシードフォームへと変貌を遂げる事に成功したのだ。

 

 

「ハァ……ハァ……変身完了………ッ!(身体がツライ……精神的にも色々と…)」

 

 

天倉はそのまま「ジャアッ‼︎」と言う掛け声と共に両手を地面に突き刺す。

そしてバチバチと身体から電気が発生する。

 

 

「上鳴くん技を借りるぞ……必殺……」

 

「よせっ!天倉!マスカレイド・ドーパントのメモリには自爆装置が━━」

 

 

 

無差別放電ッ!200万ボルトォッ!!!」

 

 

 

━━BZZZZZZZZZZZZZZZ!!!

 

 

━━ドガガガガガガガァンッ!!!

 

 

 

仮面ライダーアクセル、照井の声は虚しく電撃と爆音によって掻き消されてしまう。

そして、爆煙が晴れる頃には

 

 

━━パキリ

 

 

マスカレイド・ドーパントに()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

「……何?」

 

 

その光景に照井は仮面の下で眉をひそめる。

それもその筈、マスカレイド・ドーパントはメモリに自爆機能が付いており倒されるとメモリブレイクされず爆発して死亡してしまうのだ。

 

その筈なのにメモリ使用者は五体満足。気絶しているだけであり外傷などは見当たらない。

 

 

(……このメモリ、やはり通常のものとは違う。出所を詳しく調べる必要があるな)

 

 

「アババババババbbbbbbbbbbbbbbbbbbb」

 

『reset━━』

 

 

「天倉くん大丈夫ですか?」

 

「の、脳ががががが痺れれれれれれれれれ」

 

 

そう考えている照井の横で天倉は通常状態の姿で痙攣しながら地に伏しており、見値子が介抱を行なっていた。

 

 

「そそそそそんなこととととよりもももはははやくくくくしょ翔太郎ささんんんの所に行かないとととととtttt」

 

「天倉くん、無理はいけませんよ?」

 

「でも……ふぅ、痺れが取れて来た。行かないと……行って確かめないと……」

 

「だけど………」

 

 

ボロボロになっても尚、立とうとするその姿に見値子は困惑してしまう。

それは正しくヒーローとしての精神。自己犠牲を躊躇せず誰かを救おうとする姿勢。

 

彼女はヒーローであろうとする天倉の行動を止めるか止めまいか迷ってしまう。

 

 

「なら、急いだ方が良いな」

 

「照井さん……だけど彼はまだ学生……」

 

「確かにそうだろうな。だが、今は一刻を争う事態だ。警察署の職員達を操る力を持つであろうドーパントがいる場合、市民達にも被害が及ぶ。早期解決の為には彼の力も必要だ……天倉、手伝ってくれるか?」

 

「勿論ですよ、急ぎましょう」

 

「……分かりました。ですが天倉くん……決して無理はしないように」

 

「……了解です!」

 

 

見値子の言葉に天倉は頷く。

天倉は彼女の言葉には期待以外にも心配、懸念、恐れと言ったものを感じ取ることができる。

 

 

「よし、天倉乗れ!」

 

「はい!………ハイ?」

 

 

照井がそう言うとドライバーを取り外すと、その場で跳躍し空中で後方回転を行う。

すると背中のパーツ、脚のタイヤが変形し始める。

着地を終えた頃には仮面ライダーアクセルはバイク形態(フォーム)へと姿を変えていた。

 

 

 

 

( ゚д゚)

 

 

 

「……乗れ!」

 

 

 

 

( ゚д゚)

 

 

 

 

天倉はあまりの光景に思考が停止していた。

目の前には人間バイクが自分の搭乗を急かすと言う異常な光景。

しかもヒーローである見値子は見て見ぬフリと言う無責任さ。

 

天倉は考えに考えを重ねた結果

 

 

 

 

「……すみません、バイクの免許持って無いんですけど大丈夫なんですか?」

 

 

「俺に…質問するなぁぁぁッ!!!」

 

 

━━考えるのを止めた。

 

 

 

この後、無茶苦茶振り切る事にした。

 




悲報、見値子さんがバーロー系ヒロインだった件。


寧々音根 見値子(ねねねね みねね)
年齢 22歳
ヒーロー名『マキ』

"個性"【千里眼】
自分のすぐ目の前から半径20km先まで見渡す事ができる。

茂加味快青の義理の娘。
性格は基本的におっとりしており周囲の人物をホッコリさせる人格の持ち主。

"個性"がサポート系の為、総合格闘技で戦闘を補っている。

相澤先生の台詞に一芸だけじゃヒーローは務まらないと言うものがあり、彼女もそれに該当するヒーローとなっている。



刃野 幹夫(じんの みきお)

風都警察署の刑事であり、部下の真倉俊刑事と共にドーパント関連の事件を担当している。
【超常犯罪捜査課】で照井の部下として働いている。

翔太郎とは昔馴染みであり、不良の翔太郎を更生させるべくよく追いかけ回していたらしい。

小説内では良い所も無くすぐ気絶してしまったが、実はVシネマ仮面ライダーアクセルにおいてドーパントに生み出された尖兵十人近くを相手取り最終的に勝つと言う、意外な実力を持っている。

………けど、気絶するのはいつも通りだったりする。



真倉 俊(まくら しゅん)

刃野幹夫の部下であり、照井竜の部下。
翔太郎からは「三下刑事」「なまくらさん」「マッキー」などと呼ばれており、初めて会った人にまで雑魚と言われてしまう始末。
個人的にコメディキャラは好きなので見値子と絡ませてみました。



〜〜天倉s必殺技の紹介〜〜


俺の必殺技part6
《ダイナミックチョップ》

跳躍からの敵に向かってチョップを繰り出す技。
バード・ドーパント戦に出した手羽先切り(仮)を改名した。

ちなみに必殺技名は後に出す。

これを生身の人間にやったら確実に放送事故レベル。
人に向けて出来ないので今回はドーパントに喰らってもらった。



俺の必殺技part3
《ライダーきりもみシュート》

敵の身体を掴み、一気に振り回し独楽のように回転させながら投げ飛ばす技。
高速回転によって真空状態が作り出されているらしい。
本来は共に飛ぶ必要があるが、今回はそのまま別の必殺技に繋げる為、地上で行った。

きりもみシュートは上空へ投げ飛ばす技なので、追撃を行う必殺技が複数存在する。


《ライダーきりもみクラッシャー》

きりもみシュートから繋げる必殺技の1つ。
きりもみシュートで敵を上空に投げ飛ばした後、自身も跳躍し上空で敵を掴み、更なる錐揉み回転を加えそのまま敵を地面にぶつける必殺技。


元ネタは仮面ライダーフォーゼのロケットステイツから『ライダーきりもみクラッシャー』




久々の『エクシードフォーム』への変身。
いや、変身というよりは変貌。

敵を一掃する為に上鳴の技を模倣。
威力に関しては天倉の方が上。しかし持続時間は短く、反動が大きいと言う総合的に見れば上鳴の方が優秀。

ぶっちゃけ、もっとエクシードフォームで暴れさせたい気持ちもありましたが、通常フォームのアマゾンオメガがあまりに役に立っていない感があったのでエクシードフォームの出番が少なくなってしまいました(笑)


次回も頑張って執筆したいと思います。


アドバイス、感想等がありましたら下さると助かります。
評価の方もよろしくお願いします。
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