もし革命軍にMAがいたら(仮題)   作:偽ハシュマル

2 / 9
 ネタが続いたヨ。これもうMAっぽいなにかだヨ


交渉(ヲタク相手からアグニカポイントを得る)

 オッス、オラMA!なぜだか分からないが異世界の殺戮兵器になってしまった元一般人だゾ。あの後唖然としていた石動君とマッキー相手に粘り強く交渉を続けた結果、俺の言葉に惹かれたのかマッキーがどこかの収容所に連れて行ってくれたぞ。しかも二人きりで話がしたいとのことだ。

 

 「それで君を作った者たちに関するデータは残ってはいないのか?」

 

 『申し訳ないが私の製造に関するデータは意図的に削除されたのか残っていない、恐らくは…』

 

 「強大すぎる力を悪用されるのを防ぐためか、少し残念ではあるが合理的だな。」

 

 そう、ここまでマッキーが俺に興味を持ってくれたのは俺が自身を紹介する際に、自分のことを厄災戦時に作られた対MA用MAという風に紹介したためだ。さすがにベッドで寝てたらアニメの世界の殺戮兵器になってましたなんて馬鹿正直に話したらAIが完全にいかれた機械としか思われず、交渉なんて夢のまた夢だからな。とはいえこの自己紹介を聞いたときのマッキーの目は普通じゃなかった。あれはそう…前世で目当ての同人やグッズに群がるヲタクの目に似ていた。このあたりがどうやら大人になれない子供というところか。まぁ俺的には話が早く進んでありがたいけどね。

 

 「しかし君のような存在が実戦に投入されたという記録は無い。このあたりはどうなのかね?」

 

 『私は見てのとおり自我をもった存在だ。恐らくとしか言いようの無いことだが、私を作った者たちは私そのものに恐怖したのだろう、いつか他のMAと同じように自分達を殺しにくるのでは、とな。』

 

 「なるほどな。」

 

 ここで問題なのだが、実際には言うまでもなく俺のような理性あるMAが作られ投入されたという事実はない。無いのだがこの自己紹介は自分でも結構ありだと思う。人が恐怖を覚える存在を目の当たりにしたとき、そいつと同等もしくは同質の力を得たいというのは普通にあり得ることだ。それならば目には目を、MAにはMAを、という考えがあってもおかしくは無い。実際にMAと同じくエイハブリアクターとナノラミネートアーマーをもったガンダムが実践に投入されたという記録と事実はあるのだ。

 

 『もっとも私は自己の保存が脅かされない限りは特に人を殺そうとは思わん。そもそも私はアグニカ・カイエルと呼ばれる人間たちと協力してMAを駆逐し世を正すために作られた存在だ。他のMAと一緒にされてはかなわん。』

 

 「何!?アグニカ・カイエルだと!!その話を詳しく聞かせてくれないか!」

 

 ここで重要なのがヲタッキーの知識欲を刺激しアグニカポイントを引き出すことだ。この手の人種は自分の興味のある話題ならば目を輝かせ喜んで食いついてくる。とはいえ自分はというか現実世界では重度のガンダムファンでも厄災戦のことは詳しく分からない。ここはそれらしい話をして乗り切るまでだ。

 

 『詳しくとは言われても私は先の話のとおり恐れられ封印された存在だ。アグニカ・カイエルに関しては熱意ある優秀なパイロットということくらいしか分からん。』

 

 「そうか…それは残念だ、ではセブンスターズも?」

 

 『当然知らん』

 

 「そうか…」

 

 だからそんなに残念そうにするなって。普通に知っているし!君の腹黒行動からヴィダールの正体、肉おじや17歳声に日曜日のたわけ、果てには君の義父の性癖まで知っている。けど言えない、言っちゃいけない。

 

 「では、君はなぜ封印されるだけで済んだのだ?普通は壊されるはずだろう。ましてやMAに恐怖したものたちならばそうするのが自然だ。」

 

 このヲタクは結構痛いところをついてきやがる。だが、俺に抜かりは無いこの質問に対する答えはすでに考えてあるのだ。

 

 『保険だったのだろう。もしアグニカたちがMAを倒しきれなかったときに対する最後の手段としての。最も私を作った者たちはみな殺されたか自殺したのか全員死んだらしい。私と同じような存在も他にいたのかもしれないが普通に考えればみな解体されているだろうな…』

 

 「で、君は所在がばれずに残った一機というわけか。」

 

 この世界の悪いことは全部暗殺者のせいにしてしまえばいいのだ。都合の悪いことは大体これで解決する。強大な力を持つ存在を生み出せるものを暗殺なんてこの世界だったら別に違和感も何も無かろう。やはり鉄血2大兵器のヒットマンは偉大だったんだな(鉄血並み感)

 

 『言うならば私は旧時代の遺物といったところだ。ところで私の存在は公にはなっていないのだろうな?』

 

 「ああ、安心していい、君のことを知るのは我々だけだ。アリアンロッドの連中には一切耳に入っていない。」

 

 それを聞いて安心した。何せアリアンロッドの上層部は皆、俺にとって危険人物ばかりだからだ。日曜日のたわけならば俺の存在を知ったら間違いなく性懲りも無く突撃かましてきそうだし。肉おじことラスタル・エリオンならば少しは話ができそうだがあの人、大のためならば小を切り捨てる人だから旧時代の危険兵器と同質の俺なんか余裕でスクラップにしようとするだろう。まぁたわけはともかく肉おじに関しては立場が逆なら自分もそうするからあまりムカつきはしないが。

 

 「もっともこの先どうなるかは分からないがね。」

 

 『どういうことだ?』

 

 あれれー安心したらなんだか急に雲行きは怪しくなってきたぞ。もっともこれは自分の経歴(偽)上当然といえば当然なので切れたりはしないが、このアグニカヲタは続けて不穏なことを言い出した。

 

「ときに君はこの情勢についてどう思うかね?」

 

 何だ藪から棒に、これだからヲタクは困る、話が急に飛んでわけが分からん。とりあえず話し合わせとこ。だがそれは間違いだった。

 

 『聞く限りいいとはいえないのかも知れんな。特に凝り固まった思想の所為か力があるものがそれをうまく発揮できず評価されにくいと思う。』

 

 「その通り、そしてそれは君にも当てはまるのではないかね?強大な力と理性を持ちながらもそれはこの世界においてはただただ蔑まれ迫害されるものだ。生まれが生まれなために…話は変わるが君は先ほど、『自己の保存が脅かされない限りは特に人を殺そうとは思わん』確かそういったね?」

 

 『言ったがそれが何か?』

 

 「言い換えればそれは自己の保存が脅かされれば人も殺せる、ということだな。」

 

 『…』

 

 この質問に対する答えははっきり言ってしまえばイエスだ。一般人だった少し前ならばともかく、今の俺は某骨になった至高の逸般人と同じく人に対してというか人の命に関してなんら価値を感じないのだ。恐らくこの体の影響ではあると思うがとにかく今の俺は邪魔者をプルーマでひき肉にすることも、ビームで塵一つ残さず消滅させることも普通にできそうなのだ。正直MAの本能に負けてないだけありがたいと思う。

 

 『できるはずだ。だがあなたはそんなこと関係無く、私のことを話すつもりは無いのだろう?』

 

 「もちろんだ、君の事を誰かに話したりはしない。そんなもったいないことするはず無いではないか。だが、君の存在は私の手の内にあるということを忘れてはならないよ。」

 

 こ、このアグニカ馬鹿!俺を脅そうってのか!?前言撤回、こいつ殺してぇ、今すぐ尻尾で真っ二つにしてやりてぇ!だが出来ん、こいつは准将なのだ、偉いのだ。クソ、もうすぐ無職のヲタクに成り下がるくせに、今はまだ偉いのが腹立つ!

 

 『あなたは何が言いたい、もしや革命でもしようというのか?あなたはバエルを継ぎし者か?もしそうならば自身の存在意義に従い盟約どおり共に歩もう。』

 

 何が言いたいかって言われずとも分かるわ!どうせ俺の革命に参加しろとかそんなとこだろ。しかもその革命、中身はアグニカごっこじゃねぇか!そんなことに俺を巻き込もうってか!?だがこいつの言っていることも一理ある。ぶっちゃけこいつの理想の先の世界は俺にとっては住みやすい世界なのだ。何せ世界が群雄割拠になる確立が高く、俺が戦後もちょくちょく動ける可能性が高い。今の俺は食欲も睡眠よくも性欲も無い。あるのはMSとの戦いに対する欲求だけだ。それが叶うのはアリアンロッドサイドではなくこいつの側だ。…俺、大分体に引っ張られてるな。

 

 「そうだ私…いや俺は近い内にバエルを継ぐ。だから俺とともに来い!お前の力は俺の元で生かされる。」

 

 やばいマッキーの一人称が私から俺にかわってやがる。ちょっとアグニカポイント上げすぎたかな。まぁよかろうやってやろうじゃないか。

 

 『私はあなたとの契約を契約を交わすことに決めよう。名はそうだな…グザファンとでも呼んでもらおうか。』

 

 「アグニカが連れて行けなかった世界にお前を招待してやろう、グザファン。」

 

 グザファン、天国を炎で焼こうと企てた堕天使。咄嗟に考えた上かなり厨二臭いが、原作の最終回を考えるのならば俺がこれからとる行動はまさに世界を炎で焼くに匹敵するのでちょうどいい名前だろう。しっかしこのアグニカキチノリノリである。きっとアグニカでも出来なかったことやろうとしている俺かなりポイント高くね!とでも思ってるんだろうなぁ。

 

 

 その後俺はマクギリスの元で実験をした。人はむやみに襲わないことはすでに知っているのでパス。エイハブリアクターに対する反応は率直に言うならば食指が動きそうな感覚。そして肝心のガンダムフレーム…こいつはマクギリスいわく苦労したらしい。何せマッキーが調達できうるガンダムフレームは皆鉄華団の所属だ。当然拒否反応を恐れるオルガ以下団員ならばこんな実験には付き合ってくれはしないがそこはマッキーが頑張って持ってきてくれて、(すでにリミッターを外した経験のあるバルバトスと三日月が来た)中の人物にどんな影響があるかを見てくれた。…個人的にはこの実験が一番怖かった、本編中のような阿頼耶識の不具合がおきようものならば内紛になりかねない。とはいえその心配は杞憂だった、どうやら俺の精神がMAに引っ張られているのと同様に体の方も精神に影響を受けたのかでかいエイハブリアクター持ちの兵器としてカウントされたらしい。

 嘘から出た真というものは本当にあるんだなぁ、というか適当な嘘がばれなくてよかったー。というかミカ怖すぎ…ぼろぼろのバルバトスの癖にオーラやばいもん(涙目)赤目にならなくて良かったー。そもそも出会って早々に「こいつ壊していいの?」とかあの目は人殺しの目ですわー。

 

 「実験はすべて良好な結果に終わって何よりだ。」

 

 『ああ、全くだ(何とかボロを出さずにすんだ…)。これで鉄華団のガンダムフレーム機とも連携が取れる。しかし代償は大きかったのではないか?』

 

 「実験に協力する代わりにバルバトス以外の修理費も全てこちらもちという件か。構わんよ、そのくらい後のことを考えれば安いものだ。というか前のMAの件の経費で落としたから。」

 

 『…いい心がけだ。』

 

 「ほめ言葉として受け取っておこう。」

 

 何はともあれ上手くいってよかった。ってあれ?俺の存在MAとしてカウントされ無かったら俺の[いざとなったら火星のMA発掘して大乱闘]作戦が使えないんじゃ…

 




 主人公の扱いはどうしようかと悩みましたがあまりやりすぎてもチート過ぎるのでせいぜい連携が取れるようになるぐらいになりました。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。