────この吉良吉影に運は味方してくれているはずなんだ!
────これがキラークイーン第3の爆弾バイツァ・ダスト!
────あいまいなのは「男じゃあない」
わたしの中になにかが入り込んでいる………
不思議と違和感はないが、底知れない恐怖感がある。
今のわたしは誰なんだ。この新しいキラークイーンはなんなんだ。
段々わたしが少しずつ変わっていくのを感じる。
根本的なものが変わっていっているんじゃあないんだ。
どちらかというと経験とかが違う、もう1人のわたしが入り込んでくる感じなんだ。
空条承太郎、東方仗助、虹村億泰、広瀬康一、東方定助、猫草………なんだ?こいつらは……
これは……わたしの記憶?
違う世界のわたし………
触れたものを爆弾に変えられる能力、爆発性のあるシャボンを生成する能力、時を1時間だけ戻しわたしの正体を知ったものだけを爆発させる爆弾、空気を操る能力を利用した爆弾。
わたしがわたしではなくっていくんじゃあない。
わたしが変わっていくんだ。
新しい吉良吉影になるのだ。
だが、それは重要なことじゃあない。
わたしがわたしであるのならば、心の『平穏』は保たれる。
わたしの望みは『平穏な人生』……
それが保たれるのならば…………
◆◆◆◆◆◆◆◆◆
スタンドは1人1体。
そのルールはいくら『矢』に選ばれようと変わらないはずだ……。
人には魂の容量というものがあるからだ。
スタンドは1人1体というルールは魂が1人一つだからだ。
それは当たり前のことであり、覆ることはない。
だが、上にいるあの大量のスタンドはなんだ。
軍隊型でない限り、あの量のスタンドは有り得ない。
魂の容量の問題は『真実』に辿り着く上で、乗り越えるべきことである。
これはこのDIOが乗り越えなければいけないことなのだ。
あの強力なスタンドを前にした時普通、絶望するだろう。
だが、このDIOは違う。
わたしは成長した吉良吉影を倒したうえで、さらに奴のスタンドの謎を解き明かし、わたしは前へ進む。
まず、奴はわたしをいきなり内部から破壊した。
爆発を起こす能力………いや、爆発によって破壊を引き起こすのが、本質だと考えていいだろう。
奴の目指すものは『平穏な人生』。
そんな人物が何故破壊を引き起こす能力を得たのだ?
それはわたしと同じ生まれ持った悪という可能性。
生まれつき人を殺さずにはいられないという性
それならば、奴は目撃者を出さず、証拠を残さないスタンド能力による爆発という能力の発現に説明がつく。
奴の強さは『平穏な人生』を送るという目標と生まれ持った『殺人癖』という矛盾から生まれたのではないか。
そこに奴の弱点があるはずなのだ。
何かを破壊した上で、わたしを爆発させているのならば。
奴に時間を与えてはならない。
時を止めていられる時間は後2分程……。
2体、いや3体はこの2分で確実に始末する。
「『世界!』スタンドのパワーを全開だッ!」
世界(ザ・ワールド)
【破壊力―A / スピード―A / 持続力―A / 射程―C / 精密動作性―A /成長性―B】
時を止める能力があり、DIOの「時間の束縛から自由になりたい」という願望から生まれたスタンド。
発現した当初は一瞬しか止められなかったが、この小説では既に3分12秒止めていられる。
さらに能力発動中は自身と周囲の物理法則の有無も任意になる。
近距離パワー型で、高いパワーとスピードを有している。
射程距離10メートルと近距離パワー型の中ではかなり長い。