わたしは人と人との出会いには『引力』があるということを信じている。
例えば、わたしの引き取られた先がジョースター家でなければ、わたしは吸血鬼などにはならなかっただろう。
もっと違う人生を送っていたはずだ。
逆にジョナサンもわたしと出会なければ、人間的にああも成長はしなかっだろう。
スタンド使いが引かれ合うように、引かれ合う人間はいる。
波紋戦士達とジョナサンのように、わたしとプッチのようにな。
日本に杜王町という町があるらしい。
どうやら、エンヤ婆はそこにいる吉良という幽霊に『弓と矢』を渡していたらしい。
その2人で、どんなやり取りがおこなわれたのかはわからん。
だが、もしかしたらその2人が出会ったのは『引力』が関係あるのではないか。
わたしは興味本位で、日本の杜王町を調べさせることにして。
「ここが、杜王町か……。」
杜王町はありふれたごく普通の町の一つだ。
しかし、調べてみたところこの町は奇妙なことに、全国平均の5倍以上の行方不明者が報告されているらしい。
スタンド使いが絡んでいる可能性が高い。
だが、スタンド使いと戦いになっても負けることはないだろう。
わたしの時を止められる時間は3分を超えた。
正確には3分12秒の間、時を止めていられる。
油断さえしなければ、誰にも負けることはないだろう。
「DIO様、ここが予約していた杜王グランドホテルですぜ」
「そうか、ご苦労だったなホル・ホース」
わたしは杜王町へ、部下であるホル・ホースと来ている。
わたしには太陽という弱点が、あるため日中は動けない。
そのため昼間にこの町を調べさせる部下を「2人」用意した。
コンビを組む相手は、ホル・ホース自信に決めさせた。
そのほうが、ホル・ホースの才能は発揮されるだろう。
わたしはホテルに入り、受付を済ませて自分の部屋に入室した。
「では、行ってきますぜ。DIO様」
「ああ、期待しているぞ」
ホル・ホースが出ていくと、わたしは持ち物からノートを取り出した。
『天国』へ行くための方法を記録しているノートだ。
わたしが望む『天国』に行くために必要なものは、すでに明確になっている。
既にプッチと協力して、準備もしている。
わたしは10年前、望むべき『天国』を勘違いしていた。
未来を支配する時の『加速』こそが、『天国』だと思っていた。
しかし、5年ほど前それが、間違いであることを知った。
ある山に大富豪達が住んでいる村がある。
その村の住人は全員日本のどこかにいた、ただの青年だった。
その村で「25さい」で別荘を買ったものは、全員大富豪になっているのだ。
その山は杜王町の北西80数キロのところにある。
わたしはその山へ、1人で向かってみた。
行き方は簡単だ。
その村に住んでいる大富豪に、肉の芽を植え付け連れて行って貰えばいい。
その村はマナー違反する者は、村から追い返されるらしい。
だが、このDIOはマナーを守る気などさらさらなかった。
試されるのは気に食わん。
逆にこのDIOが試してやろう。
あの別荘地帯にいる者を全て、このDIOの下僕にする。
そう思っていたのだ。
わたしは軽い気持ちで、あの山に向かった。
このDIOの力が及ばない存在が居るとは思わずに。