「私の名前は吉良吉影。君の名前を教えてくれないか?」
「わ、わたしの名前は美咲といいます」
吉良吉影が女性に問いかけると女性は質問に答えた。
「そうか、美咲さんって言うのか…クックッとても可愛らしい名前だね。それに 君自身もとても可愛いよ…。喋らない君はもっと可愛いだろうね」
彼の背後に女性には見えないナニカが現れる。
そのナニカは女性の手を掴もうと女子へ近づこうとするが…
「『エンペラー!』」
吉良吉影に向かって、決して一般人には見えない銃弾が炸裂する。
吉良吉影はそれを背後にいるナニカ……『キラークイーン』で弾こうとするが、銃弾はまるで生きているかのように弾こうとした『キラークイーン』の腕を避け、避けようとした吉良の肩に命中した。
「うぐっ……」
「逃げな嬢ちゃん、このままじゃあ殺されるぜ」
女性は何が起こったのか分からずに呆然としていがホル・ホースの言葉に我を取り戻した。
「え、…あ……何が…」
「いいから、とっと逃げな!死にてえなら別だがよ!」
「は、はい!」
女性は怯えながら、逃げ去っていった。
「……さっきの女性は君の銃弾が見えていないようだった。それに銃声がしたというのに騒ぎが起きていない」
吉良吉影は肩を抑え、ホル・ホースを睨みながら言った。
「これはわたしの『キラークイーン』の特徴と一致している。同じ能力を持つ奴を見るのは初めてだが………関係ない。始末させてもらう」
「侮ってもらっちゃあ困るぜ!これでもスタンドバトルは慣れているほうなんでな〜」
ホル・ホースが吉影を警戒していると、吉影は左手から戦車のようなスタンドを繰り出した。
「『シアーハートアタックact2』逃げた女性を始末して来るんだ」
「リョウカイシマシタ。ロックオンタイショウヲセッテイシマス」
出てきた戦車のようなスタンドは壁の上を走り、逃げた女性を追い始めた。
「させっかよ〜!」
ホル・ホースは『エンペラー』の弾丸を打ち出そうとするが、『キラークイーン』に阻まれてしまう。
「君の相手はこっちだ」
「おいおい、こんなのスタンドが二つあるようなもんじゃねえか」
そう言いながら、ホル・ホースは吉良に向かって、銃弾を放ったが、今度は銃弾が動くよりも速いスピードで捕まれてしまった。
「スタンド……というのかこれは」
ホル・ホースは掴まれた銃弾を取り戻そうと、一時的にスタンドを消そうとしたが何故か銃弾だけは消えなかった。
「何をしやがった?」
「これは君に返すよ」
吉良はそう言いながら、ホル・ホースに向かってコインをトスするように銃弾を飛ばした。
ホル・ホースは反射的にかそれとも、スタンドバトルでの経験のためか後ろへ下がった。
銃弾が地面に落ちると
カチッ
という音と共に銃弾が内部から爆発し、それと共にホル・ホースの両手の中指を中心とした両手が内部から爆発した。
「やはり、スタンドがダメージを受けると本体もダメージを受けるのか……。君の場合は両手の指の部分がスタンドにおける銃弾ってわけだ」
ホル・ホースの両手はダメージが少ないが、中心となった両手の中指はとても使えそうになかった。
「てめえの能力は『触れたもの爆弾にする能力』か」
「ああ、正解だよ。知られた所でどうにかなるものでもないがね」
ホル・ホースは吉良を睨みつけながら、心の中で舌打ちした。
吉良吉影の『キラークイーン』はDIOや承太郎のスタンドほどパワーもスピードもないが、強力なスピードとパワーを持っている。
それに加えキラークイーンは『触れたもの爆弾に変える』という破壊力もあり、凡庸性に優れたとても厄介な能力だ。
だが、それでも勝つ可能性がないわけではないとホル・ホースは思っている。
ホル・ホースは1発ずつ銃弾を発射することが多い。
それはホル・ホースが同時に銃弾を操作出来ないからだ。
銃弾の複数操作はホル・ホースも練習はしていた。
それでも成功率は芳しくない。
だから普段は確実に攻撃するために弾丸を操作する時は1発しか操作しなかった。
今、使っても成功する確率はかなり低い。
中指が使い物にならないので、尚更だ。
だが、吉良吉影と倒すためにはホル・ホースは掛けに出ることにした。
「喰らえ、てめえの心臓に風穴を空けてやるぜ!」
ホル・ホースは銃弾を6発一気に発射した。
『しばっ!』
その攻撃に対し、吉良吉影は冷静に『キラークイーン』のラッシュで対応しようした。
ホル・ホースは六つあるうち三つの弾丸を操作し、ラッシュを避けようとするが、操作した弾丸のうち1つはラッシュに巻き込まれた。
「しまった!」
だが、逆に二つの弾丸ラッシュを避け、1つは吉良の左腕にもう一つは心臓にヒットした。
「グハアァ!」
銃弾を喰らった吉良はうめき声をあげながらどさりという音とともに倒れた。
「はあ、はあ……ざまあ…見やがれ……」
ホル・ホースはかなり精神力を使い疲れきっていた。
本来は出来ないはずの弾丸の複数操作を三つも同時にやったのだ。
仕方の無いことだった。
「もう一つの……スタンドを、追わねえと…」
さっき、吉良に襲われた女性を追っているスタンドは恐らく、自動追尾型のスタンド。
吉良吉影本体が死んでも、動くタイプのスタンドの可能性がある。
ホル・ホースが女性を探しに行こうとすると…
ドスッ!
突然ホル・ホースの胸を包丁が突き刺した。
「カハッ!……な、なんだ……だれ…だ…」
「吉影はわしが守る……。吉影はたった1人の息子だからのう」
吉良吉影の父親、吉良吉廣に刺されたホル・ホースは吉良吉影のようにどさりと倒れてしまった。