「モドレ『シアーハートアタック』……」
わたしの目の前にいる男は戦車のスタンドをもう一つのスタンドの左手に回収した。
この戦車のスタンドは奴のスタンドの一部に過ぎないというわけか…。
「どうだ?『矢』に真に選ばれた気分は」
「コノヤノヒミツヲシッテイルノカ?」
『矢』に刺されては死ぬというのはスタンド使いの才能がない時と同じだ。
既にスタンド使いになっているものに『矢』を刺すと精神力が高いものには更なる『才能』が目覚めるとこのDIOは思っていた。
それが今、実証された。
しかし不味いな………このDIOは負ける気などさらさらないが、『矢』に2度選ばれた者の能力が、ちっぽけなはずがない。
「…………」
「マア、イイ。マスターノヘイオンヲミダスDIOトヤラニハシンデモラウ」
そういうと奴はこちらを見ながら、手を握りしめようとした。
何か、ヤバイ………!
だが────
「『世界!』時は止まった……三分前……」
どんな能力だろうと時を止めて、本体を攻撃されたらおしまいよ!
この『世界』には勝てんのだ。
「この時の止まった空間で動けるのはこのDIOのみだ。……死ねい!」
わたしは『世界』で、奴本体の腹を突き刺した。
そうすると、あっけなく奴は腹を貫かれた。
「ふん。やはりこのDIOには遠く及ばなかったか。そして時は動き出す」
時が動き出すと奴は血をまき散らしながら吹き飛んだ。
やはりわたしの『世界』は基本的には最強のスタンドだ。
いかに『矢』選ばれたものだろうと人間だ。時を止め、腹を貫けば死ぬ。
吸血鬼であるこのDIOは例外だがな。
「ムダナノダ。スデニキミノノウリョクハワカッテイル」
その声と共に耳に響くように爆発音が聞こえ、血塗れで倒れていたはずの奴はいつの間にかわたしの背後にいた。
「いつの間に……!」
「ワタシノノウリョクノマエニハ、トキヲトメルトウリョクナドムダナノだよ」
何か違和感を感じる。
まさか………喋っているのは本体の意思ではなく、スタンド自体が自立して喋っているのか。
だとしたら、本体は────
「シヌガイイ。マスターノヘイオンノタメニ」
くッ!考えてる暇などない。
恐らくスピードはこちらの方が上だ。
わたしは『世界』で目の前のスタンドに向かって、ラッシュを放った。
すると奴は奴は仰け反るように避けた。
「チッ!ナンテスピードダ……」
「逃がさんぞ!このまま時を止め、一気に追い討ちをかけてやる。『世界!』時よ止まれいッ!」
わたしの予想ではこいつは自立型のスタンド。
能力は解らんがさっきの攻撃をくらって、蘇ることが出来たのはスタンドと本体が繋がってなかったからだ。
自立型のスタンドがなんらかの能力で本体を蘇らせる。
考えたことがない訳では無いが、まさか実際に存在するとは思わなかった。
しかし、これはただスタンドを攻撃すれば良いだけのこと………
「たしかに厄介だが、決して無敵ではない。この能力はわたしの求める『真実』には関係のないものだ」
わたしは敵のスタンドに向かって、『世界』のラッシュを放った。
なかなか硬いスタンドだが『世界』のラッシュの前には無意味なのだ。
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ!」
『世界』のラッシュを時を止めている3分間フルでくらったスタンドは身体中文字通りぐちゃぐちゃになっていていた。
「ふん、時は動き出す……」
そうすると敵スタンドはうめき声一つあげずに消滅した。
やはり、わたしの予想は間違っていなかったようだ。
「このDIOに勝つことこそ叶わなかったが、久しぶりに少し焦らさせる戦いだったぞ……。さて、本体も始末して完全勝利といくとしよう」
そう言いながらわたしは本体に向き直った。
「ほう、意識を取り戻していたか」
「初めてだよ。ここまで追い詰められたのは………」
あのスタンドの本体は意識を取り戻していた。
だが、関係ない。
奴のスタンドは『矢』によって、出現したものだ。
スタンドの消滅により、スタンドの両手にあった『矢』は既にわたしのものだ。
再び同じスタンドを出すことは出来んはずだ。
「たが、わたしは諦めない………。必ず平穏な人生を送ってみせるッ!」
「それはもう叶わない願いだ。」
「……私の名は『吉良吉影』 年齢33歳。
自宅は杜王町北東部の別荘地帯にあり結婚はしていない。仕事は『カメユーチェーン店』の会社員で 毎日遅くとも夜8時までには帰宅する。
タバコは吸わない。酒はたしなむ程度。夜11時には床につき、必ず8時間は睡眠をとるようにしている。寝る前にあたたかいミルクを飲み、20分ほどのストレッチで体をほぐしてから床につくと、ほとんど朝まで熟睡さ。赤ん坊のように疲労やストレスを残さずに朝目を覚ませるんだ。健康診断でも異常なしと言われたよ」
「貴様、何を言っているんだ?」
「わたしが心の平穏を願ってい生きている人間だということを説明しているのだよ。君は『キラークイーン 』の新しい能力を勘違いしているのだ」
「何?」
どういうことだ。
あれで終わりではないのか……。
だが、たしかに『矢』は今わたしの手元にある。
いや、違う。『矢』は才能を引き出す道具でしかなかった。
能力を発現させるきっかけを与えるにすぎないのだ。
まずい、こんなミスをこのDIOが犯すなんて……
能力を使われる前に本体はを始末してくれるッ!
だが、わたしが時を止めようとした瞬間わたしの体が内部から爆発した。
「うぐおおおおああああ!?ば、馬鹿な…いったい何処から!?」
「わたしの新しい能力は真に平穏な生活を送るための能力なのだ。君の『世界』とかいったかね?君のスタンドのように世界を支配するための能力ではない」
「支配したり服従したりしない。それでいて趣味もあり、欲をかかいたりしない。そんな激しい喜びも深い喜びもない平穏な人生。それこそわたしの目標なのだよ……………」
この吉良吉影とやらの原動力は『平穏な人生』………。
まずい、恐らくこの本体は積極的には戦いたくないがために普段はそんなに強くないタイプだ。
『平穏な人生』には不要なことだからだ。
だが、自分の『平穏』のためならどんなことでもするという『覚悟』がこいつにはある。
しかも、こいつは恐らく元から強かったはずだ。
わたしが昔闘ったジョースターの一族に匹敵する『覚悟』と『才能』。
それに加え『平穏』への『執念』も持っている。
厄介どころの話ではない。
だが────
「このDIOも負けるわけにはいかんのだッ!」
「『キラークイーン』奴を始末しろ」
「遅いッ!『世界!』時よ止まれい!」
どんなに強力なスタンドだろうが、この止まった時の中を動けるのはこのDIOのみだ。
まず、私を攻撃した方法を探すのだ。
わたしは上空を見上げて絶句した。
さすがにこのDIOも驚かずにはいられなかった。
さっき消滅したのと同じスタンド………
『キラークイーン』が10体も上空にいたのだ。
シアーハートアタックact2
【破壊力―A / スピード―B / 射程距離―A /
持続力―A / 精密動作性―C / 成長性―A】
キラークイーンの左手から発射された戦車のようなスタンドであり、半自動操縦型のスタンド。
元々は完全に自動操縦型であり、大きい熱源から攻撃して爆発させるスタンドだった。
しかし、DIOがジョースター家に勝利したことにより、運命が変わりある人物同士のスタンドは共鳴するようになり、その影響で進化した。
このスタンドは進化したことにより、一度本体が見た相手はロックオンして追跡出来るようになった。
それに加え、本体は意識があるのならばどのくらいシアーハートアタックがダメージを受けているのか、どこら辺にいるのかがわかる。
弱点はロックオンしている間はロックオンしている人物以外には攻撃しないことである。
そのため2人以上を追撃する時はロックオンではなく、通常の熱源探知で、追わせなければならない。
ちなみにロックオンでなくても、シアーハートアタックの大体の状態把握は出来る。
説明が分かりにくかったらすいません。