ONE PIECE~重力の魔人~   作:ネコガミ

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本日投稿1話目になります


第114話

「本当に暑いわねぇ…このローブを脱ぎたいわ」

 

ナミと共にアラバスタ王国へとやってきた私は今、ナミと共に砂漠を歩いている

 

「ローブを脱いだら文字通りに肌を焼かれてしまいますよ」

「はあ…最初は見渡す限りの砂原に感動したけど、そろそろ食傷気味ね」

 

砂漠を飛んで越える事も出来たがナミが経験を積む為にこうして砂漠を歩いているのだ

 

「では、そろそろ飛びますか?」

「…そうね、エースって人を探さないといけないし」

 

そう言って近づいてきたナミを抱き上げて能力を使って空に浮かび飛び始める

 

「シュウ、どのぐらいでつくのかしら?」

「そうですね…次の町までは30分ぐらいでしょうか」

 

ナミと会話をしながら飛び続けていく

 

そして、休憩の為に町に辿り着くと目的の人物であるエースを見つけるのだが

エースと一緒に思わぬ人物達とも再会するのだった

 

 

 

 

「見つけたぞ!麦わら!」

「ゲッ!ケムリン!」

 

アラバスタ王国にあるとある食堂に立ち寄ったスモーカー大佐はローグタウンで

逃がしてしまい、その行方を追っていたルフィを見つけた

 

「待ちやがれ!」

「ししし!」

 

スモーカー大佐が食事中のルフィに仕掛けたのでルフィが逃げ出す

 

思わぬ形でルフィの罪状に食い逃げが追加される事になった

 

「逃がすか!」

 

スモーカー大佐が両手を煙に変えて飛ばしルフィの体を捕らえる

 

「またこれか!」

 

ルフィは自身に纏わりつく煙を殴るが一向に拘束が解ける気配が無い

 

「ルフィ!」

「ルフィさん!」

 

そこにゾロやアラバスタ王国までの航海の途中で仲間になったアラバスタ王国の

王女であるビビが駆け付けてくる

 

だが、ルフィの仲間が駆け付けてくると共にスモーカー大佐の仲間も駆け付けてくる

 

「スモーカーさん!助太刀するぜ!」

「ライト!たしぎと部下を指揮して麦わらの一味を捕らえろ!」

 

麦わらの一味の冒険もここまでかと思われたその時…

 

「火拳!」

 

火の大波が横切り、スモーカー大佐の煙の拘束を解き放ったのだった

 

「悪いな、目の前で義弟の冒険の邪魔はさせねぇよ」

 

火の大波を放った男はオレンジ色のテンガロンハットを指でピンッと弾いて笑う

 

「エース!」

 

ルフィが男の名前を呼ぶとその場にいた海兵達からざわめきが起こる

 

「《火拳のエース》…白ひげ一味の者がここで何をしている?」

「ちょっと人探しをな」

 

スモーカー大佐の疑問の声にエースは不敵に笑って答える

 

「ちっ!」

 

スモーカー大佐は舌打ちをしながら煙にした両手を二度ルフィへと伸ばす

 

だが、エースの火によって遮られる

 

「俺の火とあんたの煙じゃ勝負はつかねぇよ…覇気も使えないみたいだしな」

 

エースの言葉にスモーカー大佐は銜えていた葉巻を強く噛み締める

 

自分よりも10以上も年若いライトとの手合わせで負けた原因が覇気だからだ

 

《モクモクの実》を食べて自然系能力者になって以来の初めての敗北が

スモーカー大佐の脳裏に鮮明に浮かび上がる

 

「…スモーカーさん、あいつは俺がやる!」

 

ライトが前に進み出るとスモーカー大佐は拳を握り締めて震える

 

部下にこの場でもっとも手強い相手を任せなければいけない自身の不甲斐なさに…

 

だが、己は部下を率いている軍人である

 

率いている部下達を1人でも多く無事に連れて帰る為には年若いライトに頼る必要がある

 

スモーカー大佐は葛藤を抑え込む為に深く紫煙を吸い込む

 

そして、紫煙を吐き出すとライトに指示を出す

 

「…任せた」

「おう!」

 

己の両拳を打ち合わせて気合い十分にライトがスモーカー大佐の言葉に応える

 

場の空気が詰まり沸騰しようかというその時、場に似つかわしく無い冷静な声色が降り注ぐ

 

「おやおや、随分と剣呑な雰囲気になっていますね」

 

辺りに響く声に反応して顔を上げると、オレンジ色の髪の美少女を抱き上げている

紫色の髪の男が空に浮いていた

 

「海兵、海賊の双方共に成すべき事があるとは思いますが、私も目的があってこの場に

 参りましたのでお邪魔させていただきますよ」

 

その言葉と共に男はゆっくりと空から降りてくる

 

《天才》、《魔人》と呼び称される男、シラカワ・シュウ

 

その男は姿を見せただけでこの場を支配してしまったのだった




本日は5話投稿します

次の投稿は9:00の予定です

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