ONE PIECE~重力の魔人~   作:ネコガミ
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本日投稿4話目です


第122話

「ちっ!手間取らせやがって…」

 

クロコダイルが右手でルフィを掴み上げている

 

掴み上げられているルフィの身体は常識では考えられない程に水分を失っていた

 

「ワ…ワニ…」

 

クロコダイルが右手に力を入れるとルフィはさらに渇いて気を失ってしまった

 

「ふん、小者はこのまま砂漠で渇いていけ」

 

クロコダイルはルフィを無造作に投げ捨てると歩き始める

 

4年の時を費やした計画を成すためにアラバスタ王国の首都アルバーナを目指すのだった

 

 

 

 

クロコダイルが去った砂漠に1人の女性が姿を見せる

 

「…やっぱり初戦は負けるのね」

 

姿を見せた者は黒髪の美女、ニコ・ルビーだった

 

「《スナスナの実》の対処法を教えてもダメだった事を考えると本当に勝てるのか疑問ね」

 

そう言いながらもニコ・ルビーはルフィの口の上で手を開く

 

「まぁ、いいわ。《シュウ・シラカワ》と敵対するよりはマシだものね」

 

ルフィの口の上にあるルビーの手から水が溢れだす

 

意識の無い筈のルフィが生存本能なのかガブガブと水を飲んでいく

 

「人間ってこんなに早く水分補給出来たかしら?」

 

ニコ・ルビーは自身の能力で造り出した水を飲んで急激に潤っていくルフィを見て首を傾げる

 

「…スポーツドリンクだからかしら?」

 

ここでニコ・ルビーの能力を簡単にだが説明しよう

 

ニコ・ルビーは超人系悪魔の実の能力者であり、その能力は経口摂取した事のある飲み物を

自在に産み出せるようになる能力なのだ

 

そして、経口摂取した飲み物とは前世をも含むのである

 

「プロテイン入りの飲み物を飲ませたらパワーアップして復活とかしたりする?」

 

コテンと首を傾げるルビーの仕草は三十路近くには見えない

 

大の字に倒れているルフィの指がピクリと動くとルビーは呆れたようにため息を吐く

 

「…知ってはいたけどこうして目の当たりにすると呆れる程のタフネスね」

 

パチリと目を開けたルフィはガバッと勢いよく起き上がる

 

「ワニは!?」

「多分だけどアルバーナに向かったわ」

 

自分の言葉に答えが返ってきた事でルフィはルビーがいる事に気付いた

 

「ルビーが助けてくれたのか?」

「そうよ」

「ししし、ありがとな!」

 

そう言ってルフィはパンパンと砂を払いながら立ち上がる

 

「ルビー、アルバーナまで案内してくれ」

「えぇ、わかったわ」

 

ルビーの案内に従ってルフィが歩き出す

 

手酷く敗れたというのに臆する様子を見せないルフィにルビーは笑顔を見せる

 

ルフィは次は勝つと手を打ち鳴らしながら思考を巡らせるのだった

 

 

 

 

「よう、シュウ!手際よくビビ王女を助けたのは流石だったぜ!」

 

アルバーナ王宮にてコブラ国王の護衛としてナミと共に待機していると

牢を脱したライトが姿を見せた

 

「そちらも無事に脱出出来たようですね」

「まぁな!と、言いてぇんだがなぁ…」

 

ライトが苦笑いをしながら牢を脱した経緯を話す

 

「なるほど、どこかで見た覚えがあると思えばニコ姉妹だったのですか」

「知ってたのか?」

「グランドラインの賞金首の手配書は一通り目を通していますからね」

 

私の言葉にライトが「へ~」と関心の声を上げる

 

「さて、それではどう動いているのか教えていただけますか、ライト?」

「おう!任せとけ!」

 

「スモーカーさんは部隊を率いて反乱軍の抑えに回ってもらった。スモーカーさんの能力は

 相手を捕らえるのに向いているからな」

 

「代わりってわけじゃねぇがたしぎにオフィサー・エージェントの

 抑えに回ってもらうことになった」

「ちょっと、たしぎは大丈夫なの?」

 

たしぎが前線に出ることをナミが心配する

 

「心配すんなよ、ナミ!たしぎはずっと俺と手合わせをしてきたからな。ローグタウンでは

 ロロノア・ゾロと互角に渡り合ったんだぜ!…負けたけど」

 

最後の一言が無ければもう少し安心出来たのですがね…

 

ですが、ローグタウンでナミとたしぎが手合わせをした時に

いい勝負となっていた事に納得がいきましたね

 

「麦わらの一味もオフィサー・エージェントの抑えだな」

 

妥当な戦力配分ですね

 

「それと、麦わらが先にクロコダイルと戦いに行っている」

 

…ルフィが?

 

「勝てるのですか?」

「いや、どっちかっていうとクロコダイルの足止めが目的だな」

 

私が知る限りではルフィはまだ覇気を使えない事を考えるとクロコダイルとの

相性は悪く勝ち目は薄いのですが…

 

「ルフィを使い捨てたの?」

「いや、その…ルフィがクロコダイルをぶっ飛ばすって言って譲らなくてよ…」

 

ナミの言葉にライトが頭を掻きながら答える

 

己の意思を曲げないのはルフィらしいですね

 

「それで、ライトの役割は何でしょうか?」

「麦わらが負けたらクロコダイルはここに来るだろう?その時にクロコダイルを

 ぶっ飛ばすのが俺の役割だな」

 

そう言ってライトはため息を吐く

 

「俺、王族相手の礼儀とか知らねぇんだけど…大丈夫か?」

 

そう言いながらライトは不安そうな表情を浮かべる

 

「コブラ国王は寛容な方ですので問題無いですよ」

「そうね、ビビの父親だけあって凄い気さくな人だったわ」

 

私とナミの言葉にライトは胸を撫で下ろす

 

そんなやり取りをしてた時に不意に強い敵意と共に風の音が耳に入ってきた

 

「…何事でしょうか?」

 

私は窓の方へと歩みを進める

 

外を見てみるとアルバーナを覆いつくさんばかりの巨大な砂嵐が近付いて来ていた

 

「うそっ!?砂嵐の兆候なんてまったく無かったわよ!?」

 

私の隣にやってきて外を見たナミがそう叫ぶ

 

「…そうなるとあの砂嵐は意図的に起こされたものになりますね」

 

私の言葉にナミとライトが表情を引き締める

 

「コブラ国王とビビの所へ行きましょう」

 

私達はコブラ国王達の元へ走る

 

突如襲って来た巨大な砂嵐はアルバーナを巡る戦いを告げる鐘となるのだった




次の投稿は15:00の予定です







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