ONE PIECE~重力の魔人~   作:ネコガミ

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本日投稿1話目です


第134話

アルバーナ王宮で宴を終えた翌日、一行は戦いの疲れを落とす為にアルバーナ王宮の

大浴場にて湯を浴びていた

 

「あ~…やっぱりお風呂っていいわ~…」

「そうね、本当に久しぶりね、姉さん」

 

アルバーナ王宮の大浴場には麦わら一味の仲間になったニコ姉妹も入っている

 

《オハラの悪魔姉妹》という事を知ってもコブラ国王が王国を救った恩人として

受け入れてくれたからだ

 

「ロビン、どれぐらいお風呂に入ってなかったかしら?」

「クロコダイルの下についてからだから…4年だと思うわ、姉さん」

 

世界政府の刺客から追われる2人がゆっくりと風呂に入るのは危険な行為だ

 

その為、2人はシャワーで済ませてしまう事が日常となっている

 

だが、転生者のルビーの影響でロビンも風呂好きになっているのだ

 

「姉さん、《アレ》は私達が求めていたものと違ったわね」

「…そうね」

 

《アレ》とはポーネグリフの事である

 

ニコ姉妹は今回の騒動を収めた報酬としてポーネグリフの見分をコブラ国王に所望していた

 

それをコブラ国王が外部への秘匿を条件に許可したので、ニコ姉妹は承諾して

ポーネグリフを大浴場に入る前に見分していた

 

その結果は彼女達が求めていたポーネグリフでは無かったのだ

 

もっとも、ルビーはその事を事前に知っていたのだが…

 

「まぁ、そう簡単に見つけても面白くないし、今回は勉強になったと思っておきましょう」

「うん、姉さん」

 

ルビーの言葉にロビンが素直に頷く

 

すると、プルンッと揺れた物がルビーの視界に入った

 

「くっ!」

「姉さん?」

 

ここは大浴場

 

そこで入浴しているので相応の格好をしているのである

 

持たぬ者であるルビーが、ロビンの凶悪な物質に心を揺らされる

 

(なんで姉妹なのにこうも違うのよ!)

 

そんな事を何度繰り返し思った事かとルビーが歯噛みをするが、現実は変わらない

 

「本当に大きなお風呂ね、羨ましいわ」

「ふふ、自慢の大浴場ですよ、ナミさん」

「いいんでしょうか?私までお湯をいただいてしまって…」

 

湯煙の向こうから新たに3人の美少女、ナミとビビとたしぎが現れる

 

その3人が歩く度にロビン程ではないが見事な物が揺れる

 

「くっ!」

「姉さん?」

 

世界は不公平だとルビーは真理を垣間見てしまう

 

「あら、2人は先に入っていたのね」

「…えぇ、先にいただいていたわ」

 

ルビーは3人の物質を見ないように目を逸らすが、今度は妹の物が視界に入る

 

最早、ルビーは項垂れるしかなかった

 

「あいたた…ちょっと傷に沁みるわね」

「大丈夫ですか、ナミさん」

「シュウが傷痕は残らないって言ってたから大丈夫よ」

「私の傷も痕は残らないみたいですね」

 

項垂れていたルビーがシュウの名に顔を上げる

 

「貴女…ナミだったわよね?シラカワ博士とはどういう関係かしら?」

 

ナミがルビーの言葉に顔を向ける

 

「シュウはわたしの恋人よ」

 

ナミが笑顔で胸を張ってそう言いきる

 

その際に揺れる物をルビーは努めて無視する

 

「恋人?…どこで知り合ったの?」

「わたしの故郷で一緒に育ったのよ」

 

ナミの返答にルビーは手で口を抑えて考え始める

 

(やっぱり《シュウ・シラカワ》は転生者?)

 

ルビーはそう考えるが下手に詮索を入れて敵と認識されては堪ったものではない

 

そう考えてルビーはこれ以上の詮索を止めにした

 

「そう、素敵な人を恋人にしたわね」

 

ルビーの言葉にナミが笑顔を返す

 

そのナミの笑顔にルビーはイラッとしたものを感じるが表情には出さないように努める

 

(くっ!リア充め!)

 

彼氏いない歴=年齢の乙女(28歳)の嫉妬である

 

「そうだ、サウナもあるんですがどうですか?」

「いいわね♪たしぎも行きましょう」

「はい」

 

3人の美少女が湯船から出てバスタオルを身体に纏う

 

「姉さん、私達も行きましょう」

「…そうね」

 

ロビンの言葉にルビーが頷く

 

久しぶりのお風呂なのだから心から楽しもうと、ルビーは心を新たにして

湯船から出てバスタオルを身体に纏いながら歩く

 

5人の美女、美少女がサウナに向かう途中、一行は視線を感じて歩みを止めた

 

「はぁ…何してるのよ、あんた達は」

 

ナミの言葉に上の方に目を向けると、男衆が覗いていたのだ

 

(あぁ…そう言えばこんなイベントもあったわね)

 

ルビーはそんな事を考えながら覗きのメンバーを確認していく

 

ルフィ、ウソップ、サンジ、チョッパー、コブラ国王、そしてライト…

 

(いないのは、シラカワ博士とゾロね)

 

ルビーがそう考えていると、たしぎが声を上げた

 

「ライトくん!何をしてるんですか!?」

「いや、これは同じ男としての付き合いで…」

 

ライトはバスタオル1枚のたしぎを直視しないように目を逸らしている

 

この男、肝心な所でヘタレである

 

(この後、たしかナミがバスタオルを御開帳するのよね?)

 

ルビーは記憶を掘り起こすように思案を続ける

 

その為、よからぬ顔をしながらビビに耳打ちをしているナミに気付かない

 

ナミとビビがこっそりとニコ姉妹の背後に回り込む

 

「せ~の!」

 

大浴場にナミの掛け声が響く

 

「幸せ!」

「ダブルパンチ!」

 

ナミとビビがニコ姉妹のバスタオルを剥ぎ取る

 

その瞬間、男達が本能で目を向けてしまう

 

一瞬の間の後、ルビーは己の現状を知る

 

そして…

 

「キャアアアアア!」

 

大浴場に乙女(28歳)の悲鳴が響き渡ったのだった




本日は5話投稿します

次の投稿は9:00の予定です

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