ONE PIECE~重力の魔人~   作:ネコガミ

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本日投稿2話目です


第135話

アルバーナでの一件を終えた私とナミはココヤシ村に戻った

 

アルバーナ王宮の大浴場で何やらあったようだが気にしない事にする

 

ココヤシ村に戻った私達はナミの怪我の回復を待つ

 

ボン・クレーとの激闘はナミにとって良い経験になったが、そのダメージを

軽視する訳にはいかない

 

そして、ナミの怪我が回復した頃、ガレーラカンパニーに依頼していた船が完成した

 

私とナミは東の海でしばらくの間、慣熟航行をすることにしたのだった

 

 

 

 

「シュウ、帆を畳んで」

 

ナミの指示でシュウが船の帆を畳んでいく

 

どうやらここで船を止めるようだ

 

「帆を畳みましたが…何かあったのですか、ナミ?」

「それほど大きくないけど、嵐が来そうなの」

 

「なるほど…ですが、電動機を使って海域を離脱する事も出来ますよ?」

「グランドラインに入る前に、この船がどのくらい嵐に耐えられるか試しておこうと思って」

「わかりました。ナミの考えに従いましょう」

 

シュウも航海術を持っているのだが、彼はその能力故に船に乗った経験は少ない

 

その為、小船ではあるが航海経験豊富なナミの考えを優先する事が多いのだ

 

「では、錨も下ろしてきます」

「うん、お願いね」

 

およそ2時間後、ナミの予測通りに嵐がやってくる

 

嵐が過ぎるまでの間、2人は船の中でゆっくりとするのだった

 

 

 

 

船の慣熟航行を終えたわたしとシュウは、グランドラインを船で進んでいく

 

シュウの能力で日帰りする事もあれば、無人島等で一夜を明かす事もあるわ

 

無人島等で一夜を明かす時は…その…ね?…うん

 

そんな感じでシュウとの船旅をわたしは楽しんでいる

 

電動機を使えば他の船を圧倒する船足を発揮するこの船のおかげで、わたしの夢である

世界中の海図を描くことは順調に進んでいる

 

シュウの能力のおかげで遭難した時には直ぐに帰れるから、ログポースが指し示す

航路以外にも何度も挑戦している

 

その成果として、今までの海図よりも詳細な物を描けていると自負しているわ

 

シュウとの船旅は毎日が新しい発見に満ちていて、とても楽しい

 

アーロンに支配されていた時は想像もしなかった日々を送っているわ

 

時折、海賊が襲ってくる事もあるけど、シュウと一緒に撃退している

 

もっとも、大抵はシュウに一蹴されちゃうけどね

 

流石、わたしの恋人だわ

 

そんな海賊からシュウが適当に相手を見繕って、わたしが戦う事もある

 

ボン・クレーとの戦いでわたしも成長したと思っていたけど、海は広いと感じさせられるわ

 

シュウの能力で直ぐに帰れる事もあって時折、船旅による疲労を忘れてしまう事がある

 

そんな時はシュウが直ぐに気づいてくれる

 

いつも見てくれていると思うと顔がにやけるのが止まらない

 

…こほん

 

シュウとグランドラインに出てから1ヵ月程経った頃、船旅は順調だけれど疲労を抜くために

7日程陸の上でゆっくりと休む事になった

 

その7日で色んな所を巡った

 

《冥王》、《赤髪》の所はもちろんの事、アルバーナにいるビビを訪ねたりもしている

 

そして、今日は《白ひげ》の所に顔を出した後、シュウの能力で転移をせずに

わたし達の船で少し旅をする事にした

 

その結果、思わぬ男と出会う事になってしまったの…

 

 

 

 

「ゼハハハハ!てめぇがシラカワか?」

 

海賊船がわたし達の船に横付けしてきたので、いつもの様に迎撃をしようと思ったのだけど

乗り込んできた相手はいつもの奴等とは違っていた

 

《黒ひげ》

 

シュウの友人であるエースが追っていた相手…

 

「えぇ、その通りですよ、《黒ひげ》」

「そうか、あちこち探したぜ」

 

黒ひげがシュウを探してた?

 

…なんで?

 

「ほう?何故私を探していたのですか?」

「ゼハハハハ!知りてぇか?なら教えてやるぜ!」

 

黒ひげがシュウを指差しながら話し出す

 

「てめぇが俺様の野望の邪魔をしたからよ!」

 

シュウが黒ひげの野望を邪魔した?

 

「白ひげの所で一騒動起こして逃げたのは、悪魔の実を手にする為だけじゃねぇ!

 仲良しごっこをしてやがる甘ちゃんを誘き出す事も兼ねていたのさ!」

 

シュウと一緒にアラバスタ王国に行くことになったキッカケね

 

「その甘ちゃんがいつまでたっても俺様の所に来やがらねぇ!ちょいと調べてみれば、

 てめぇがエースの野郎を連れ戻したって話じゃねぇか!」

 

黒ひげがニッと歯を見せて笑う

 

「だから、俺様直々にその落とし前をつけにきたのさ、ゼハハハハ!」

 

黒ひげの言葉を受けてシュウが何かを考えている

 

「エースの出生…それを利用しようとしたのですね?」

「ゼハハハハ!その通りよ!エースを手土産にすれば七武海の座もすぐだ!」

 

黒ひげの笑いが甲板に響き渡る

 

「だが、エースは白ひげの所だ。そこで、俺様は代案を考えた!」

 

黒ひげは両手を拡げる仕草をしながら言葉を続ける

 

「てめぇは海軍元帥のお気に入りらしいな?それに、赤髪の子でもある」

 

黒ひげは拡げた両手で拳を作る

 

「エースの代わりの手土産にちょうどいいだろう?ゼハハハハ!」

 

シュウはスッと目を細める

 

「事情はわかりました。なので、それ以上の言葉は不要ですよ」

 

「そして貴方が私の自由を奪うというのならば、私が貴方の野望を潰して差し上げましょう」

「ゼハハハハ!上等だ!」

 

シュウが剣を構え、黒ひげが拳を構える

 

そして2人同時に踏み込むと、シュウと黒ひげの戦いが始まったのだった




次の投稿は11:00の予定です

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