ONE PIECE~重力の魔人~   作:ネコガミ

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本日投稿1話目です


第139話

「シュウ!」

 

目を覚ますとナミに強く抱きつかれた

 

「おはようございます、ナミ」

 

私はナミの頭を優しく撫でる

 

「ナミ、私はどれぐらい寝ていましたか?」

 

私の言葉を受けてナミが顔を上げる

 

「シュウは3日寝ていたわ」

「3日ですか…」

 

それだけ寝てもまだダメージは抜けきっていない

 

「もう少しこうしていたいのですが、レイ養祖父さん達に顔を見せに行きましょう」

「…うん」

 

私の言葉に返事をしてナミが離れる

 

だが、ナミは離れ際に私にキスをしてきた

 

それだけで3日寝ていた身体に力が入るのだから、男は単純だと思ってしまう

 

私が立ち上がるとナミは私の身体を支える様に腕を組んでくる

 

私はこのかけがえのない恋人と共にゆっくりと歩き出したのだった

 

 

 

 

「おぉ!目を覚ましたか、シュウ!」

 

酒場に出ると、レイ養祖父さんと一緒に父さんもいた

 

「ご心配をお掛けしました」

「全くだ、あの世でアカリにどやされると思ったぞ」

 

父さんの言葉にレイ養祖父さんが笑う

 

「さて、寝起きで申し訳ないがシュウからも話を聞かせてもらおうかな」

 

そう言ってレイ養祖父さんが私を席に招いてくる

 

ナミと共に席につくと、私は黒ひげとの戦いの事を話し始めた

 

「というわけで、今回私が黒ひげと渡り合えたのは、黒ひげがまだ自身の能力に

 慣れていなかったのが要因ですね」

 

私の話を聞いたレイ養祖父さんと父さんは、腕を組んで何かを考えている

 

「シュウ、黒ひげについてだが…どうする?」

 

腕を組んで考えていた父さんがそう聞いてきた

 

「正直な所、今の私では荷が重いですね」

 

そう言う私にナミが心配そうな目を向けてくる

 

「黒ひげが私だけを狙ってくるのでしたら逃げれば済むのですが…そうでない事を

 考えると放置しておく訳にはいかないと思います」

 

私の言葉に父さんが頷く

 

「お願い出来ますか、父さん」

「あぁ、任せておけ」

 

黒ひげは私だけでなくエースも狙う可能性がある事を考えれば、私のワガママで

奴を放置しておく訳にはいかない…

 

「ねぇ…シュウはそれでいいの?」

「もちろん、私自身このままで終わるつもりはありませんよ、ナミ」

 

ナミにそう答えてから私はレイ養祖父さんに顔を向ける

 

「レイ養祖父さん、私を鍛え直してください」

 

私の言葉を受けてレイ養祖父さんがニヤリと笑う

 

「加減はしないよ、シュウ。もうナミくんを心配させない様にとことん鍛え直すからね」

「はい、お願いします」

 

レイ養祖父さんの言葉に私は頭を下げる

 

「ナミ、そう言う訳ですが、貴女はどうしますか?」

「…わたしも一緒に鍛えてもらうわ」

 

ナミの言葉に私は驚く

 

「あの時みたいに守られるだけじゃなくて、わたしはシュウの隣に立ちたいの。

 だから、シュウが止めても鍛えてもらうからね」

 

ナミの言葉に父さんとレイ養祖父さんが笑う

 

「ハッハッハッ!シュウ、ナミを大事にしろよ!」

「…はい」

 

私は父さんの言葉にそう答える

 

「さぁシラカワちゃん、スープを飲みなさい。空きっ腹じゃ力が出ないわよ」

 

そう言ってシャッキーさんが私の前にスープを置く

 

私はいただきますの言葉を言って飲み始める

 

そんな私をナミはニコニコと笑って見続けている

 

そして、年長者達はそんな私達を暖かい目で見守り続けるのだった

 

 

 

 

あれから父さんは直ぐに動いて黒ひげのアジトに向かったのだが、どのアジトも

もぬけの殻だったようだ

 

父さんはその事を白ひげに告げてから黒ひげの捜索に戻っている

 

私とナミはレイ養祖父さんに鍛えてもらっている

 

そのおかげでしっかりと成長出来ていると実感出来ている毎日だ

 

時折はココヤシ村に転移してベルメールさん達に顔を見せている

 

まぁ、顔を見せる度に孫の顔を催促してくるのだが…

 

そんな感じで私とナミがレイ養祖父さんに鍛えてもらってから早3ヶ月

 

修行をしていた私達の所にとんでもない情報が入ってきた

 

エースが黒ひげに捕らえられたと…




本日は5話投稿します

次の投稿は9:00の予定です

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