ONE PIECE~重力の魔人~   作:ネコガミ

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本日投稿3話目です


第141話

海軍本部を後にしたシュウとナミはシャンクスの元を訪れた

 

そして、シュウがシャンクスに何かを話すとシャンクスが快諾

 

それからはシュウが話をした者達が運命の日に向けて準備に入る

 

仲間と酒を酌み交わす者

 

1人何かを考える者と様々だ

 

あくる日、海軍が公式にエースの処刑の日を世界に発表する

 

だが、エースの処刑理由は明記されてはいなかった

 

この事で世間では色々な憶測が飛び交う

 

エースの処刑の報で動き出す者がいれば、静観を決める者もいる

 

世界の耳目がエースの処刑に集まった頃、ついにエースの処刑の日が訪れたのだった

 

 

 

 

海軍本部『マリンフォード』では類を見ない程の厳重な警戒態勢が敷かれていた

 

今日処刑を執行される者はポートガス・D・エース

 

その男は生きる伝説である『白ひげ』の身内である

 

あの白ひげが、その一味が仲間の処刑を見逃す筈が無い

 

これは、本日海軍本部に集まった全ての海兵の共通認識である

 

「は~、壮観だなぁこりゃ」

 

ピリピリとした海軍本部の空気の中で、1人の年若い海兵がそう声を上げる

 

アラバスタ王国の一件で少佐へと出世したライトだ

 

「ここにいたか、ライト」

 

そんなライトの元をガープが訪れる

 

「ガープ中将、噂って本当なのか?」

「噂じゃと?」

 

「エースは釣り餌で本命は白ひげっていう奴」

「本当じゃぞ」

 

ガープの返答にライトは腕を組んで考える

 

「でもよ、この作戦って白ひげの一味と全面戦争になるよな?大丈夫なのか?」

「そうならん様に色々と根回しをしてあるわい」

 

ライトは「へ~」と感心の声を上げる

 

「もっとも、絵図を書いたのはシュウの奴じゃがな」

「マジかよ!?何やってんだあいつ!?」

 

ライトの驚き様にガープが大声で笑う

 

「さて、そろそろ戻るわい」

「おう!またな、ガープ中将!」

 

ガープは踵を返し、背を向けたままでライトに話す

 

「ライト、生き残るんじゃぞ」

「…おう!」

 

ライトはガープを見送るとため息を吐く

 

「ほんとに、シュウの奴は何やってんだよ…」

 

そう言いながらライトは頭をガシガシと掻く

 

「たしか、原作ではエースの処刑が主目的だったよな?」

 

ライトが首をひねりながらそう言葉にする

 

「それが、なんでか白ひげを狙う事になっているし…」

 

そう言いながらライトはまた、ため息を吐く

 

「頂上決戦…いったいどうなっちまうんだ?」

 

ライトの呟きは海風に溶けるように消えていく

 

ライトの周囲がにわかにざわつき始める

 

エースが広場に連れ出されて来たからだ

 

それに続く様に、海軍最高戦力である三大将も姿を見せる

 

すると、まるでそれが呼び水になった様に海の中から海賊船が姿を現したのだった

 

 

 

 

「エース!迎えに来たぞ!」

 

海軍本部に白ひげの声が響き渡る

 

歴戦の海兵達の視線が突き刺さる中でも、白ひげは威風堂々と立っている

 

白ひげ一味と海兵達の睨み合いが続く

 

「ニューゲート!」

 

今度はセンゴク元帥の声が海軍本部に響き渡る

 

「昨今増えつつある海賊に対する警告として貴様を討伐する!」

「エースは俺を誘う為の餌か、センゴク!」

「そうだ!」

 

センゴク元帥と白ひげの会話が海軍本部だけでなく、電伝虫を通して世界に伝えられる

 

「俺はこうしてテメェらの前にやって来た!エースを開放しろ!」

「老いたなニューゲート!海賊のお前がそう言うのか!」

 

センゴク元帥の言葉を受けて白ひげが笑う

 

「グララララ!そうだったな!俺達は海賊だ!」

 

白ひげはそこまで言うとニヤリと笑う

 

「海賊は海賊らしく!エースを奪わせてもらうぜ!」

「「「オォ―――!!!」」」

 

白ひげの言葉に一味の者達が鬨の声を上げる

 

「総員!戦闘態勢!」

 

センゴク元帥の命令が海軍本部に響き渡ると、海兵達が素早く反応する

 

そして、三大将の内の1人であるクザン大将が気だるげに海へと近づく

 

クザン大将が海に手を翳すと海軍本部の周囲の海が氷っていき巨大な足場が完成する

 

その足場に海軍、海賊双方の海に生きる男達が下りていく

 

海軍本部に空気が歪んで見える程の戦意が満ちていった

 

「戦闘開始!」

「行くぞぉ!」

 

センゴク元帥と白ひげの号令が同時に海軍本部に響き渡る

 

こうして後に歴史に残ることになる、海軍と海賊の戦争が始まったのだった




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