ONE PIECE~重力の魔人~   作:ネコガミ

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本日投稿1話目です


第149話

「ゼハハハハ!」

 

海軍本部に黒ひげの笑い声が響き渡る

 

「ティーチ、何をしに来た」

 

ガープとの決闘で全力を出しきった白ひげは、顔だけを何とか起こして黒ひげを睨む

 

「ゼハハハハ!俺様は七武海だぜ?海賊を討伐しに来たに決まってるだろう!」

 

黒ひげの言葉にその場にいる皆が顔を歪める

 

「黒ひげ!この戦争は俺が預かっている!それを邪魔するのか!?」

「赤髪!俺様は政府公認の海賊だ!その俺様がなんでテメェの言うことを

 聞かなきゃならねぇんだ!」

 

そう言って黒ひげがニヤリと笑う

 

「都合の良いことに白ひげはボロボロだしなぁ、ゼハハハハ!」

 

黒ひげと共に一味の者達が笑う

 

その笑い声に白ひげとガープの決闘を見届けた多くの者達が拳を握り締める

 

「マーシャル・D・ティーチ!白ひげの身柄は決闘の約定で我々海軍のものだ!」

「あぁ?知らねぇなそんな約定。七武海の俺様を止めたければ世界政府の会議で

 承認を取ってきな。もっとも、その時には白ひげの首は

 無くなっているだろうがな、ゼハハハハ!」

 

政府公認で海賊行為を行える七武海

 

それ故に黒ひげの行動を止める事が出来ない

 

黒ひげは海賊の首を取りに来た

 

これを海軍側が咎めれば七武海の在り方の否定になり、延いては

政府の否定につながってしまう

 

海賊側が黒ひげを止めれば、せっかく止まった戦争をまた始める事になる

 

それをしたならば白ひげとガープの決闘を汚す事になる

 

この場にいる海賊と海軍は動く事が出来ない

 

「ゼハハハハ!」

 

それを知るが故に黒ひげは笑う

 

労せずして自らの野望に近付く事が出来るからだ

 

「黒ひげよ、ニューゲートの首を諦めるつもりは無いんじゃな?」

「目の前のお宝を諦める海賊がいんのか?英雄さんよぉ、ゼハハハハ!」

 

ガープの言葉を黒ひげが笑う

 

だが、黒ひげの笑い声が突如止まる

 

ガープと白ひげが顔を見合わせた後に笑い始めたからだ

 

「なんだ?」

 

黒ひげがガープと白ひげの様子に首を傾げる

 

「ぶわっはっはっは!おかしいのぉ、ニューゲート!」

「グララララ!あぁ、こいつは傑作だぜ!」

 

笑う2人の姿に黒ひげは眉を寄せる

 

「あぁ?何を笑ってやがる?」

 

そう言う黒ひげにガープと白ひげは不敵な笑みを見せる

 

「ティーチ、おめぇは全てが計画通りに行ったと思っているんだろう?」

 

そう話す白ひげの姿を黒ひげは目を逸らさずに見据えている

 

「おめぇもやっかいな奴に喧嘩を売っちまったな」

 

白ひげの言葉に黒ひげは首を傾げる

 

「おめぇの計画、全部読まれてたぜ」

 

そう白ひげが言った時、不意に何者かの言葉が響き渡る

 

「やれやれ、随分と無粋な輩がいるようですね」

 

その言葉と共に白ひげとガープの近くにワームホールが開く

 

そして、その中からシュウが姿を現した

 

「ご存知ですか?七武海はあくまでも海賊行為を認められただけの海賊である事を」

 

そう言いながらシュウは剣を手に取る

 

「つまり、海賊として何者かに狙われる可能性があるのですよ。例えば賞金稼ぎとかですね。

 もっとも、賞金は貰えないでしょうから名を上げる為になりますが」

 

ニヤリと不敵に笑いながらシュウは剣を黒ひげに向ける

 

「そう言う訳ですので覚悟はいいですか?マーシャル・D・ティーチ」

 

その言葉と共にシュウが踏み込む

 

黒ひげは舌打ちをしながらシュウを迎え撃つのだった




本日は5話投稿します

次の投稿は9:00の予定です

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