ONE PIECE~重力の魔人~   作:ネコガミ

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本日投稿5話目です


第153話

海軍本部と白ひげ一味の戦争が終わって数日後、世界に向けてある声明が発表された

 

『皆さん、私は海軍本部元帥のセンゴクです。本日は皆さんにご報告する事がございます』

 

以下、電伝虫を通じて世界に向けて発表された声明である

 

『数日前、我々海軍は白ひげ一味との決闘に勝利し、白ひげの異名を持つ

 エドワード・ニューゲートの身柄を確保しました』

 

『その戦争の際に海軍として色々と不手際がありましたが、それは後日改めてご報告します』

 

『話を戻します。白ひげの身柄を確保した我々は、白ひげにある要求をしました。それは、

 彼に海賊を引退して海軍に協力をしてもらう事です』

 

『多くの皆さんはご存知だと思いますが、現在は大海賊時代と呼ばれています』

 

『皆さんは、今の大海賊時代と呼ばれる前の時代を覚えているでしょうか?1つの酒場の中で

 海軍と海賊が笑い合いながら酒を酌み交わしていた時代の事を』

 

『皆さんは覚えているでしょうか?かつての時代は、略奪主義の海賊よりも平和主義の海賊が

 多くおり、平和に過ごす皆さんと共に酒を酌み交わした海賊達がいたことを』

 

『私は覚えています。ですが、残念ながら多くの略奪主義の海賊達が皆さんの平和を

 脅かしているのが現状です。そして、略奪主義の海賊は今もなお増え続けています』

 

『我々海軍は正義の名の元に今日まで皆さんの平和を守る為に、多くの海賊と戦ってきました。

 ですが、真に情けない話ですが、増え続けている海賊に対処しきれていません』

 

『そこで、大海賊時代を迎える前の時代から生き残り、今も伝説の海賊として名を馳せている

 エドワード・ニューゲートに皆さんの平和を守る為に協力を依頼したのです』

 

『皆さんの中には納得のいかない方もいらっしゃるでしょう。海兵の中には白ひげ一味との

 戦いで自身が、友人が不幸な目にあった者もいるでしょう』

 

『ですが、忘れないで貰いたい!我々が憎むのは、平和を脅かす悪を働く者達である事を!』

 

『忘れないで貰いたい!我々が憎むべき相手は、社会に馴染めず、海に自由を

 求めた者達ではない!人々から富や平和を奪う悪である事を!』

 

『事の詳細は後日改めてご報告致します。今回の声明に納得出来ない、不満だと

 言う海兵諸君も多くいる事でしょう。だが、諸君等には海の平和を守る為に、

 真摯に職務に励む事を希望する』

 

『以上で本日のご報告を終わりとします。ご静聴感謝します』

 

 

 

 

海軍本部のセンゴク元帥が発表した声明は世界に様々な反応を起こした

 

仁義を大切にする平和主義の海賊達は多くの賛同を示した

 

略奪主義の海賊達は事の成り行きを息を潜めて静かに観察していた

 

そして、海軍内の過激派は強く反発した

 

この様な事は認められないと、センゴク元帥を激しく非難していった

 

その過激派の代表としてサカズキ大将が、センゴク元帥の辞任を要求していく

 

それに対する様に元帥擁護派の代表としてクザン大将が矢面に立った

 

元より反発しあっていた2人の話し合いは、やがて決闘へと発展する

 

その決闘に勝利したのは…クザン大将だった

 

海軍本部と白ひげ一味の戦争において、サカズキ大将は白ひげに敗れている

 

その時の戦傷が、今回の決闘の結果を決めたのだった

 

サカズキ大将が決闘に敗れた事で過激派が沈黙するかと思われたが、彼等は海軍を辞して

賞金稼ぎとして独自に海賊を狩る組織を作っていった

 

これらの事は新聞に大々的に載って多くの人々が知る事となる

 

そして、その新聞の片隅には1人の海賊が処刑された事が記されていた

 

『インペルダウンを破った海賊、マーシャル・D・ティーチ。彼の者の処刑が執行された』

 

だが、時代の変革に目を奪われた人々の中に、この1文に関心を示す者はいなかったのだった




これで本日の投稿は終わりです

年末となる来週の投稿はお休みさせていただきます

また来年お会いしましょう

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