ONE PIECE~重力の魔人~   作:ネコガミ
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中々話が進みません…冗長ですがそのような作風だと思い
仕方ないねという許容の心を持ってご一読下されば幸いです


プロローグ2

「ほっほっほ。どうやら落ち着いたようだの」

 

年甲斐もなく大泣きをしてしまい、かなり老人を待たせてしまった

だが老人は機嫌が悪いどころか良いように見える

泣き腫らした目から少しでも視線を外せたらと煙草を銜える

…今更取り繕っても遅いとは思うが恥ずかしいものは恥ずかしいのだ

 

「ええ、正直なところ、ここに来てから一番落ち着いたと思います」

「うむ、腫れてはおるが先ほどまでよりも良き眼になったからの」

 

腫れていることには触れてほしくなかったのだが、この不良老人はそこを遠慮なくいじってくる…

ええい!ニヤニヤしながらこっちを見るな!

いいから早く煙草に火を!さっきまでは直ぐにつけてくれていただろうが!

 

「…煙草に火をいただけませんか?」

「ほっほっほ!ほーーーっほっほっほ!照れんでもよいではないか!」

 

老人が大笑いをしながらも煙草に火をくれる…髭を引っ張ってやろうか…

 

「ほっほっほ!そう睨むでないわ。ゆるりと煙草を飲み落ち着くがよい…

 ほーーーっほっほっほ!」

 

どうやら今の俺は老人の笑いのツボにはまってしまったらしい

どことは言わないが磨き上げてやろうかと思いながらも煙を吸い込む…

顔が熱いせいか煙草がいつもと違う味に感じる

 

「ふ~…そろそろ笑うのをやめていただけませんか?」

「ほっほっほ!…いや、すまぬ、中々に愉快だったものでな」

 

上機嫌に髭を撫でながら老人が受け答えしてくる

 

「…そんなに、私が泣いたのが愉快だったのですか?」

「ほっほっほ、拗ねるでない。むしろ抑制されておった者が己を律し続け、

 あそこまで持たせたのは非常に珍しかったのでな…良き者に当たったと思うたら

 笑いを堪えきれなんだ。他の者は存外、苦労しておるようだしの」

 

褒められているようだが、まだ気恥ずかしくて素直に受け取れない…

でも、老人が気になることを言ったな…他の者?俺以外にもいるのか?

 

「他の者と言われましたが、私以外にも死んだものがいるのですか?」

「うむ、いるぞ。試しを受けると決めた者もいれば、還った者もいる。

 あとは、答えを残すのはお主のみよ…受けると決めた者を待たせてはいるのだが、

 焦らずともよい。ゆるりと考えよ」

 

他の人達はもう決めたのか…待たせているみたいだが老人がゆるりと考えていいと言ったんだ

遠慮なく考えよう。すまないな名も知らぬ他の人達…文句はこの老人に言ってくれ

 

しかし、還った人もいるのか…正直なんで還ったのかわからないな。俺自身の答えは、

この白い場所で老人から試しの話しを聞いたときからほぼ決まっているのだが…

どういった理由で還ったのか聞いてみるか

 

「還った人達がいるようですが、どういった理由だったのか教えていただけますか?」

「ふむ、還った者達に儂は会っておらぬのでな、担当した者からの又聞きになるが良いか?」

「お願いします」

 

老人が煙管から一息煙を吐き出してから話しだした

 

「還った者の多くは元の世界において抑制を受けなかった、もしくは

 抑制から解放された者達での。そういった者達は元の世界にて、それなりの地位や名声を

 得たことで世界から評価されておる。そのため、お主と違い元の世界に還っても

 転生の際に優遇されるのだ」

「どういった形での優遇ですか?」

「記憶、経験、人格等の継承や自浄作用を受けぬといったところだの」

 

なるほど、それならば還るのも理解できる。

所謂、前世でも勝ち組で、次世でもその可能性が高いということだ。妬ましい

 

「他に還った者達は元の世界の文明の利器が無い世界、もしくは

 無いかも知れぬ世界では生きて行けぬとのことだ」

「文明の利器ですか?」

「うむ、確かパソコンやら携帯電話とか言っておったかの?」

 

あ~…もの凄く納得した。確かにそれらが無い生活とか考えたこともなかった。

でも、また抑制されることに比べれば…還った者達はそうは思わなかったようだ

 

「ありがとうございます。納得できました」

「うむ、聞きたいことは以上かの?」

 

後は特になかった気がするが…

 

「申し訳ありませんが、また少し考えさせていただけますか?」

「うむ、良いぞ」

 

老人がまた、煙管から煙を吹かしはじめる。俺もまた短くなった煙草を火種に使う。

少し考えを整理しよう。老人に醜態を晒してから何か忘れているかもしれないからな

 

まずは老人に何を聞いたのかを思い出そう

 

一つ目は…生き返れるのか聞いたんだったな。答えは否。

少なくとも死ぬ前の状態には戻れない。まぁ、また抑制されたくないから俺は還らないけどな

ん?試しを受けて転生する異なる世界では自浄作用や抑制はどうなるんだ?

…後で老人に聞いてみよう

 

二つ目、三つ目は試しと転生先の世界について聞いたはずだが…教えてくれなかったな

そうなると転生に博打要素が出てくるが…これも転生先での自浄作用次第だな

 

四つ目が自身の死の理由で、五つ目は死の理由で老人が言った自浄作用についてだ

これはもう、うん、俺が大泣きした理由だからね。深く思い返したくはないんだが…

ええと、なんだっけ?一つの世界がどうこう…そうだ!並行世界だ!

異なる世界と並行世界の違いがよくわからなくて聞こうとしてたんだ!

大泣きしてすっかり忘れてたよ…思い出してよかった…

 

さて、そうなると老人に聞くべきことは転生先での自浄作用、抑制についてと、

異なる世界と並行世界の違いについてだな

 

考えはまとまった。後はゆっくりと一本吸ってから改めて聞いてみよう

 

静かな白い場所で煙草を吸い込む際のチリチリとした音が耳に響く

ふ~っと吐き出した紫煙の行き先を目で追いながらゆっくりとしたのだった

 

 

 

 

「考えはまとまったかの?」

「はい、それでなのですが…またお聞きしたいことがあるのですがよろしいでしょうか?」

「ふむ、慎重だの。もしくは好奇心旺盛なのか…さて、何を聞きたい?」

 

「そうですね…まずは、異なる世界と並行世界の違いを教えていただけますか?」

「並行世界は同じ本の中の別の頁ということは答えたはずだの?

 異なる世界とは別の頁ではなく別の本ということになる」

「また、別の本…異なる世界になることで世界に定められた規則も違ってくる。

 例えば神秘や幻想が認められる…といった具合にの」

 

「神秘や幻想とは何でしょうか?」

「神秘とは特異な力のことだの。例えば魔法や超能力といったものだの。

 幻想とは特異な存在のことだの。これは竜や精霊といった者達のことだの」

 

「なるほど…それと試しの先の異なる世界について答えられないと言われましたが、

 自浄作用や抑制を受けるかだけでも教えていただくことはできませんか?」

「ふむ、そのぐらいならばよかろう。答えはどちらも無い。安心せい」

 

老人の答えに思わず拳を握りしめる。これで俺の腹も完全に決まった

 

「教えていただき、ありがとうございます」

「うむ、質問は以上かの?」

「あ、最後に一つだけよろしいでしょうか?」

「ふむ、何かの」

 

本当に今更だが、散々世話になったのだからこれだけは聞いておかないと…

 

「貴方が何者なのか教えていただけますか?」

「ほっほっほ!ずいぶんと遅き問いよの?」

「申し訳ありません」

「なに、構わぬ。儂は世界の外に在る者、お主達、人々の定義では神と呼ばれる存在だの」

「お名前は…」

「それは教えぬほうがよかろう。儂の名を教え、試しを受けるとなれば、

 それは儂の使徒となり、儂という存在に縛られることとなる…

 それはお主の望まぬことであろう?」

 

本当にこの老人には頭が下がる…いくら感謝してもし足りない

 

「お心遣い、感謝します」

「ほっほっほ!畏まらずともよいて。では、そろそろ試しを受けるか…答えてもらうかの」

 

答えは決まっている。煙草を揉み消し、姿勢を正してはっきりと答えた

 

「試しを受けさせてください」

 

頭を下げて請う俺の耳に、老人の…神様の笑い声が響いた

嬉しそうに、楽しそうに笑う声だった




簡易脳内プロットでは

老「転生してかない?」
主「オナシャス!」

これだけだったのですがなぜか2話分使うことに…どうしてこうなった







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