ONE PIECE~重力の魔人~   作:ネコガミ
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第76話

「お?お前が引き上げてくれたのか?ありがとな!」

 

ルフィの言葉に眼鏡をかけた青年が驚いたままこちらを見ている

 

まぁ漂流していたであろう樽の中から人が出てくれば驚くのも仕方ないだろう

 

反応のない眼鏡の青年にルフィが首を傾げだした頃、眼鏡の青年が動き出した

 

「す、すいません!お二人ともこっちにきてください!」

 

そう言った眼鏡の青年が俺達を船内へと案内していく

 

「はぁ…ここなら大丈夫…」

「なぁ、いきなりどうしたんだ?」

 

ルフィが眼鏡の青年に対して素直に疑問を口にする

 

眼鏡の青年が答える前に私がルフィの疑問に答えた

 

「私達は招かれざる客ですからね。それを彼が拾ったとなれば

 彼に色々と面倒な事が起きてしまうのでしょう」

「そう!そうなんですよ!」

 

我が意を得たりとばかりに眼鏡の青年が頷く

 

「ふ~ん、まぁいいか」

「よくないですよ!何を言っているのですか!」

 

私達を隠そうとしているのに大声で話すとは…まだ驚きが冷めていないのかな?

 

「ししし、俺はモンキー・D・ルフィ!海賊王になる男だ!助けてくれてありがとな」

 

ルフィの名乗りに眼鏡の青年が口を開けて驚く

 

「か、海賊王って…本気で言ってるんですか!?」

「当たり前だろう?お前こそ何を言っているんだ?」

 

眼鏡の青年の問いかけにルフィが意味がわからないとばかりに答える

 

「海賊王の異名はあの《ゴールド・ロジャー》が誰も成し遂げた事のない

 世界一周の大偉業を成し遂げたからこそ呼ばれたものなんですよ!?」

「あぁ、だから俺も世界中を冒険して《一繋ぎの秘宝(ワンピース)》を見つけだすんだ!」

 

2人の会話はまだ続いているが私は気になる言葉があったので思考に耽る

 

《ゴールド・ロジャー》

 

海賊王の正式名は《ゴール・D・ロジャー》なのだが現在ではゴールド・ロジャーと

呼ばれる事が多くなっている

 

これは世界政府や海軍が海賊王が知る秘密や彼が成した偉業等が世界にもたらす

影響を考えて意図的にゴールド・ロジャーという誤った名称を流したからだ

 

元ロジャー海賊団の者達は船長の偉業が消えるわけではないからと

今のところは静観しているがロジャーの名を消すような事があれば戦争をする気らしい

 

閑話休題

 

思考に耽って周りが見えなくなるのは私の悪い癖だ

 

ルフィ達の方に意識を戻そう

 

どうやら自信満々に言い切るルフィの説得に眼鏡の青年が諦めて

肩を落としているところのようだ

 

「ところで、お前の名前はなんて言うんだ?」

「あ!名乗るのが遅くてすいません!僕はコビーっていいます!」

 

「そっか、よろしくなコビー」

「はい、こちらこそよろしくお願いしますルフィさん!」

 

どうやら2人は打ち解けたようだ

 

「あの…貴方の名前はなんていうのでしょうか?」

 

少し遠慮がちにコビーが私の名を聞いてきた

 

「これは失礼しました。私はシラカワ・シュウです」

「はい!シラカワ…シュウ…?…えぇ―――!?」

 

私の名を聞いたコビーが驚いて声をあげる

 

その時ルフィは船室にあった食料を遠慮なく食べていた

 

 

 

 

「ちょいと!そこのお前!こっちにきな!」

 

甲板にアルビダの大声が響き渡る

 

「なんでしょうかアルビダ様!」

「コビーはどこに行ったんだい?」

「さぁ?甲板の掃除をしているのでは…?」

 

ドン!

 

アルビダが金棒を甲板に叩きつけて威嚇する

 

「いないから聞いてんじゃないか!」

「はっ!」

「さっさと探してきな!」

 

アルビダ一味の一人がコビーを探しに走る

 

「コビーの奴…このあたしの言いつけを守らないなんて…たたじゃおかないよ!」

 

アルビダが再び金棒を甲板に叩きつける

 

その様子を見ていたアルビダ一味の者達はコビーの冥福を祈るのだった

 

 

 

 

「コビー、何を驚いてるんだ?」

「何をって、あのシラカワ博士ですよ!ルフィさんこそなんで平然としてるんですか!」

 

ルフィが果物をかじりながら首を捻る

 

「あぁ!勝手に食べないでください!」

「いいじゃねぇか、早く食わないと果物は腐っちまうだろう?」

「それはアルビダの物なんですよ!ルフィさん殺されちゃいます!」

 

コビーの言葉にルフィは笑って応える

 

「ししし!大丈夫さ、俺は強いからな!」

 

そう言い切るルフィにコビーは言葉が出てこないのか口をパクパクさせている

 

俺は強いか…

 

一見しただけだからはっきりとは言えないがそれほどではないと思う

 

少なくともエースどころかライトにも及ばないだろう

 

いや、ライトならば相性の問題で能力者としては優位だから勝負の形にはなるかもな

 

そう言えばライトが天敵がどうのと言っていたがルフィの事を知っていたのか?

 

ルフィが海賊王になるという夢を果たすならばいずれはローグタウンに行くだろう

 

そこでライトと対峙したら十中八九ライトの勝ちだ

 

そしてルフィの冒険はローグタウンで終わることになる

 

…何を考えているんだ私は…ルフィの仲間になったわけではないのに…

 

ここ2日程一睡もしていないから少し思考が変になってしまったかもしれない

 

たった2日の徹夜で情けないとは思うが落ち着くために紅茶を飲もうか

 

あらかじめ淹れておいた紅茶をワームホールから取りだし一口飲む

 

そんな私の耳には何かを諦めるようなコビーのため息が聞こえた




次の投稿は15:00の予定です







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