幼女戦記面白すぎやん・・・
書いてまうやん・・・
コミックで言う3巻の終盤。
アニメで言う4話くらいから始まります。
ターニャ・デグレチャフ。
弱冠11歳。その容姿はいまだ幼さを強く残し、金砂のような御髪と精巧につくられた人形が如き面貌から「妖精のようだ」とさえ形容できる美しき少女である。
花冠を手に野原を駆け回っていることが相応しい見た目の少女であるが、その実態は銃を携え鉄火を潜り抜ける軍人である。そして大陸列強、軍事国家たる『帝国』における若き・・・・・・否、
初めて正式に戦場へ足を踏み入れたであろう北方における部隊研修。そこで彼女は協商連合軍の大規模越境作戦に遭遇してしまう。これは後に『ノルデン動乱』と呼ばれる。この時なんと9歳。
このノルデン動乱における彼女の戦果は凄まじく、味方砲兵隊を救うため敵包囲下にて自爆による撃滅を慣行、そこからの奇跡的な生還により、結果として単騎にて敵魔導中隊を撃退。多大なる貢献によって生きている者に授与されることが稀とされる勲章、『銀翼突撃章』を手にする。
また、この際に魔導師として名誉とされる二つ名を贈られている。その名は『白銀』、『白銀』のターニャ・デグレチャフである。
その後も彼女は輝かしい戦果を積み立てていく。
奇跡の産物、とまで言われるエレニウム九五式。
彼女は総監部付き技術検証員としてこれの製造に多大なる貢献をもたらした。
彼女以外には起動すらままならない代物ではあるが、その革命的な機構の開発における彼女の貢献は何ら陰るものではない。
その後、二〇五強襲魔導中隊第三小隊長として、かの対フランソワ共和国のライン戦略へ身を投じていく。
当時を知る軍人に地獄と形容されるライン戦線。
そこで彼女はエレニウム九五式を用い、撃墜スコア60以上を記録。エース・オブ・ザ・エースの称号に至った。
そのあまりの精強さに彼女を恐れた敵国からは『ラインの悪魔』と呼ばれるようになる。
この時期から彼女が敬虔な神の信徒であったと知られるようになる。
部隊の危機、友軍への救助の際など、必ず神の御名を唱え祈りを胸に戦場へ向かったと言われている。
そして今年、彼女は帝国のシャルロブルク軍大学校へと推薦される。
将校として、帝国の中枢を担うに足る人材とみなされたということだ。
ここにおいても彼女は優秀、そして帝国軍人の規範足らん存在として名を知られてゆく。
英雄として一点の曇りもない邁進。輝かしい軌跡。栄光を約束されたかのような人生。
彼女は戦場にて煌めく、星のような英傑であると誰もが疑っていない。
・・・・・・・・・そう、誰もが疑っていない。
よもや彼女が
そして―――――
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「どうかね、大尉? 参謀本部の名物は?」
「はっ! ・・・・・・常在戦場を思い出させる見事なものと感服せざるを得ません。」
ここは帝都ベルン参謀本部陸軍晩餐室。
帝国軍参謀本部戦務参謀次長ゼートゥーア准将との会食中である。
彼は帝国軍参謀本部のトップに近い・・・・・・ターニャ・デグレチャフ流に言うならば安全な後方勤務における責任者の立場と言える。
彼女は軍大学において彼と見識を結ぶ機会を偶然にも設け、
今は、軍大学を卒業し配属先が決定される時期。
彼女は今回の会食がそれについてであると当たりを付けていた。
「貴官の武功を考慮し、人事局では選択を強制しない。」
「ありがとうございます。より取り見取りで迷ってしまいますね。」
人事局の人間から手渡された資料。そこには様々な勤務候補先が書かれており、本当にここから選べるのならばこれ以上を望むものはないというほどだった。
何せ彼女は軍大学を十二騎士として卒業しているのだ。
軍大学十二騎士とは、軍大学100人中12位以内の成績で卒業した者に与えられる称号であり、一代限りとは言え準貴族として『フォン』を名乗ることが許される。
しかし、彼女は既にこれがただのポーズである事を理解している。
配属の決定権を持つ参謀本部の人間と会食しているのに、人事局の意向などいかほどの効力を持つであろうか。
彼女の配属先は結局のところ今目の前にいる彼、ゼートゥーア准将の胸先三寸であるのだ。
「―――では、実務的な話に移ろう。」
「はっ。」
人事局の人間が退出した後。
ゼートゥーア准将が本題を切り出す。
「参謀本部はすぐにでも貴官に大隊を任すつもりでいる。」
「はっ。光栄であります。」
「よろしい。新編の魔導大隊だ、貴官には明日にでも編成官としての辞令が下るだろう。任務執行に当たって現在より貴官を大尉へと昇進させる。」
「はっ。承りました。」
次々と下る(彼女にとっては)予想外の辞令。
かつての対談の際に語った「即応魔導大隊」それに自らがトップとして任命されてしまったのだ。
内心は吹き荒れる嵐が如く。不満不平に満ち満ちている。
しかし、それを表に出すことはない。
職務に忠実である事を美徳とする彼女にとって、命令とあらばそれに従うほかない。
「大尉に大隊を預けるのは難しい。大隊編成の功を持って無理やり貴官を少佐にねじ込む。実質的な大隊長だ。全力で職務に取り組んでもらいたい。」
「はっ。・・・編成に関しては全権が預けられたものと考えてよろしいでしょうか。」
「その通りだ。ただし、西方・北方戦線からの引き抜きは許可できない。」
この時点で彼女が考えていることは『少しでも後方にいる時間を長引かせてやろう』だ。
設定基準を高めにした編成で、とにかく時間を稼ぐ腹積もりでもある。
「即応の件から指揮系統は参謀本部直轄。喜びたまえ、基本的には貴官の上に上官はいない。」
「・・・・・・まさに、我が世の春ですな。」
無論、彼女の心に春が訪れているはずもない。
むしろ冬、吹雪の有り様で間違いないだろう。
ゼートゥーア准将は彼女の言葉を、額面通りの意味に受け取っている。
なぜなら、戦争を知る者にとって最も楽しいのは大隊長。
自らの手で、ある程度戦争を『動かす』ことができる立場だ。戦意旺盛なデグレチャフ大尉ならば大層喜んでいるだろうと思っている。
ある意味、相手の事を思いやった結果こうなるのだからどうしようもないと言うしかないだろう。
誰も全く悪意など持っていない。
だからこそデグレチャフ大尉は思う。
「(どうしてこうなった!!!!!!)」
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「―――さて、大尉。私はこれから
「はっ?」
誰も悪意を持っていない。これに間違いはない。
しかし、彼女は、彼女だけは知っているべきだった。
確かに、悪意を持って彼女の周りにいる
だが――――
「参謀本部・・・・・・いや、私個人が大尉の部隊に推薦したいと思っている人物がいる。壊滅してしまった部隊の生き残り、というやつでね。所属していた
彼女は
「命を無視された兵隊《ゲシュペンスト・イェーガー》」
遂に書いてしまった。
衝動的に書いたので更新は不定期です。
Q.もいっこの方あくしろよ
A.スイマセン何でもするんで許してくだしあ!!