(未完)異世界転生すると美少女になれるって本当ですか!?   作:DENROK

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 これは夢なのか、現実なのか……。魔力の残滓渦巻く玉座の間にて、過熱した忠誠心は、遂に危険な領域へと突入する。


第3話:美しさは咎なのか…沈黙が答えになるとでも言うのか…

 

 

 

 神の国ナザリックを統治する神々、そのうちの最後に残った2柱の神が争う。それはナザリックに住むもの全てにとって最悪の悪夢だった。

 ゆえにデミウルゴスは不敬を承知で口を開く、「おやめください」と。

 

 ☆ ☆ ☆

 

 2柱の神から先ほどのような燃え上がる闘争心はもう失われていた。端的に言って賢者タイムである。

 お互いの胸にあるのは、めんどくせーことになったという思いだ。目の前で喚くNPC達は大変うるさい。なんか映画の中で、この世の終わりを前にパニックになっているモブみたいな慌て方をしている。

 これを収めるために導き出される結論は……

 

 「あたし()じゃないわ。悪いのはギルド長よ」

 「ファッ!?何を言うんだ貴様!?」

 「なんか気持ち悪いこと言い出した奴が全ての原因よ。素直にあたしを外に出していれば万事上手くいってたわ」

 

 インランは全ての責任をモモンガに押しつけることにした。実際めんどくさい。今すぐアウラを私室に連れ込みたいだけなのだから、それ以外は今は重要じゃない。

 

 「貴様を外に出せばこの世界は精液に沈むだろうが!!」

 「なにそれこわい」

 

 ☆ ☆ ☆

 

 禍々しい死の気配を全身から立ち上らせて、純白の容貌を豪奢なローブで包み込んだナザリックの支配者は、内心で冷や汗をかいていた。いくらゲーム内アバターが自身の存在を上書きしているとは言っても、かつて人間だった残滓が悲鳴をあげている。ぶっちゃけ傅かれるのが辛い。数十人のギルメンを纏めあげた経験はあっても、このように神のように崇められた経験は皆無だった。

 もう1人の神が負担を軽減してくれるのかと言えば、なんかアウラの尻を揉みしだいてばかりで極めて非協力的。

 

 「おい精液を司る神。少しは手伝え」

 「……《星に願いを(ウィッシュアポンアスター)》でちんこを生やして、エロ最悪に放り込まれて触手に筆降ろしして欲しいのね?」

 「すみません勘弁してください」

 

 反射的にその場で土下座を敢行する死の支配者。いまこの瞬間ヒエラルキーが決定した。

 支配者の至高の土下座を見て守護者達は《時間停止(タイムストップ)》の魔法を受けたように固まる。

 

 「ふふっ、残ったギルメンで序列を決める争いをしていたのよ。見ての通りあたしが勝ったのだけれど、話し合いの結果ギルド長がトップで決定したわ。今後めんどくさいことは全部ギルド長に聞いてね」

 

 モモンガの土下座を見て固まる守護者達に、インランは抱きしめているアウラの臀部を撫でまわしながら語って聞かせる。もうずっとアウラの臀部をマッサージしているので、服越しにアウラのパンティーの模様までインランは手触りで覚えてしまった。大人下着だコレ茶釜ヤバイ。

 守護者達は息を呑んでインランの言葉に聞き入る。アウラは別の意味で息を呑んでいた。

 

 「どうよギルド長。丸く収まったわよ?」

 「おい、めんどくさいこと全部俺に押しつけただけじゃないか」

 「いーじゃない。社会経験豊富な『サトルちゃん』に任せるわ」

 「エロ漫画家の『ラヴレンチー・ベリヤ』には社会経験はないのか?」

 「そんな鬼畜エコロジストみたいなペンネームじゃないんだけど!?それはともかく、エロ漫画家に組織運営を任せていいのかしら?ハーレムが加速するわよ?」

 「そうだった……こいつが統治する国とか滅ぶ未来しか見えない……」

 

 モモンガはインランにナザリックを任せる危険性に気づいてしまった。どうあがいても自分が手綱を握るしかないのだ。

 

 ☆ ☆ ☆

 

 今、玉座の間には、階段を上ったところにある玉座の近くに立つ2人の支配者と、階段の下で跪く守護者達がいた。

 守護者達からはクソ真面目な雰囲気が漂っている。若干下着がヤバイことになっているシャルティアとアウラも(・・・・)頬は赤いが真面目な顔を浮かべていた。

 

 「丁度いい、お前達聞くのだ。現在ナザリックは未曾有の危機に陥っている可能性がある。とにかく今は情報が欲しい。……デミウルゴス!」

 「ははぁ!」

 「お前はナザリックの軍団の総指揮官であり、参謀でもあったな?」

 「その通りでございます」

 「お前の指揮の下、ナザリック周辺の探索は可能か?」

 「可能でございます。是非このデミウルゴスにお任せください」

 「ではお前にナザリック周辺の探索を任せる。どの程度の人員でどこまで調べるのか、その判断もお前に委ねよう。……お前が最善だと思うことをせよ」

 「ははぁ!必ずやこの大任を果たしてみせます!!」

 

 デミウルゴスはやたらと気合いが入っているようで跪く動作もキレッキレ。

 

 (……全部ぶん投げたわね)

 (うるさいですね。そんなことを言われる筋合いはないですよ……)

 

 跪く守護者達の前で2人はひそひそと《伝言(メッセージ)》で囁きあう。

 

 「ではお前達は持ち場に戻るのだ。デミウルゴスの探索次第だが、何か分かればまた集まって貰うかもしれん」

 「「「ははぁ!」」」

 

 ☆ ☆ ☆ 

 

 守護者達は各々の持ち場に戻っていき、今の玉座の間にはモモンガとインラン、あとは数体のNPC達がいた。

 

 「じゃあ、あたしはアウラとしっぽり愉しんでくるんで、あとは任せたわ」

 「まぁ待て、せめてアウラが大きくなるまでは控えろ」

 「……なんでこの話題になると口調変わるの?」

 「コレに関しては敬語は不要だろう。どこに敬う要素があるんだ?」

 

 髑髏の眼窩の中で燃える炎をギラギラと光らせてモモンガがインランを見つめてくる。多分睨みつけているんだろう。

 

 「アウラが大きくなるまでって、ダークエルフだから大きくなるまで数十年かかるんじゃないかしら?それまで我慢できる自信が全くないんだけど」

 「アルベド!」

 「ははぁ!」

 「ギルド長権限で命じる。エロ神の筆降ろしをしてやれ」

 「かしこまりました!サキュバスとして最大限絞りとらせて頂きます!」

 「ファッ!?断固拒否「《心臓掌握(グラスプ・ハート)》!!」ギエピッ!?」

 

 麻痺で地面にインランが倒れる。

 

 「連れて行け。好きなだけしっぽり愉しんでこい」

 「くふー!お任せくださいインラン様!数日は腰が立たなくさせて頂きますわ!!」

 「え!?ちょっ!?イヤァ!!アッー!!!」

 

 全身の世界級(ワールド)アイテムによる耐性向上の恩恵で麻痺の時間は短くなっているはずだが、それよりもアルベドが速かった。どういう理屈なのか完全拘束耐性をすり抜けてインランを拘束して抱きかかえると、もの凄い速度で玉座の間から飛び出していく。

 

 「危機は去った……」

 

 

 

 

 

 

 ★ ★ ★ ★ ★

 

 

 

 

 

 

 ナザリック地下大墳墓、執務室。

 

 「ふむ、外は草原……だと?どういうことだ?」

 

 デミウルゴスが上げてきた報告書を読みながら、思わず疑問がモモンガの口をついて出た。

 それに対して、黒壇の執務机の前に跪きながらデミウルゴスが、己が指揮して調べ上げた情報を補足しながら説明していく。

 

 「ナザリックの外は沼地ではなく一面草原が広がる平野でした。空も曇天ではなく、昼間は青い空、夜は星空瞬く夜空が広がっております。恐らく異世界にナザリックが転移したことは間違いないかと」

 「そうか……それで発見した村についてだが」

 「ナザリックから数キロの地点に小規模な人間達の村を発見しました。さらにその村から数キロ毎に点々と焼け落ちて廃墟と化した村の残骸を発見しました。調べたところどの村も焼け落ちて間もなく、何者かに襲撃された跡も確認しました。そして、現在進行形で燃えている村も発見し、村に火を放つ騎士の格好をした者達とソレに襲われている村人たちも発見しました」

 「ふむ、これは戦争か?お前はどう思う?デミウルゴス」

 「畑も焼いていますし、その可能性が高いと思われます。ただ騎士が何者かなのも含めて不明な情報が多く、宜しければこの世界の情報を得るためにも接触して捕縛する許可を頂けないでしょうか?」

 「許可しよう。お前がそう言うということは可能なのだろうからな。それで騎士のレベルはいくつだ?」

 「せいぜい10レベルに届くかどうかというところです」

 「は?……は?え?よわっ。弱すぎないかソレは、さすがに何かしらの欺瞞効果によるものだろう」

 「いいえ、念入りに探知しましたが、各種欺瞞効果は騎士達から一切検出されませんでした。人間どもが矮小な存在であることは理解していましたが、まさかこれほどとは……このデミウルゴスも逆に想定外でした」

 「う、うむ。では騎士の捕縛も好きにするがいい。全てお前に任せる」

 「ははぁ!必ずやご期待に応えてみせます!!」

 

 

 

 

 

 

 ★ ★ ★ ★ ★

 

 

 

 

 

 

 モモンガの髑髏の眼窩にバイブが突き刺さっていた。ヴヴヴヴヴと音を立てて震え、振動がモモンガの顎を振るわす。

 

 「うふふふふっ、あたしに(・・・・)ズッポリ嵌まっていたバイブの味はどうかしら?お目々でちゃんと感じてる?」

 「あばばばばばばっ!ちょっ、頭に響くコレヤバイ凄く煩い!」

 

 モモンガがわたわたと暴れながら眼窩のバイブに手を伸ばすが、インランがモモンガの両手を掴んで邪魔する。前衛型ビルドのインランに後衛型ビルドのモモンガが力で叶うはずもなかった。

 

 「あたしはねぇ、その神器級(ゴッズ)のバイブで処女を奪われたのよ!?暇を持て余してネタで作ったジョークグッズが初めての相手とか、どう責任とるつもりなのよ!?」

 「男に奪われるよりはマシじゃないですか?」

 「あー……なんかこの体になってから本格的に男もイケそうなのよね」

 「ファッ!?ちょっ!近づかないでください!キャーッ!犯されるー!」

 

 異常に整った容姿の少女の顔を傾げ、とても綺麗なよく通る声でインランが言葉を零した。

 衝撃のカミングアウトを受け、目からバイブを生やした死の支配者は這々の体でソファーから転がり落ち、インランから距離を取る。

 

 「あたし元々バイセクシャルっぽかったんだけど、この体になってから男女どちらも食べられる気がするわ。オフ会でもたっちゃん達とアレコレしてたんだけどねぇ」

 「信じていた仲間がホモだった件」

 

 モモンガは呆然としている、本気で思考停止しているのか目に刺さったバイブを抜くことも出来ないようだ。

 

 「ホモじゃなくてバイよ」

 「マジか、じゃあ『ナザリック穴兄弟』はネタじゃなくてガチだったのか……」

 「あー、そうね。皆セクシーよね」

 

 静かな部屋に、モモンガの眼窩に刺さったバイブのヴヴヴヴヴという振動音だけが木霊していた。

 ここはナザリック執務室だ。人払いを済ませギルメン2人しかこの場にはいない。

 大人の階段を上ったインランとモモンガが愉しく談笑する予定だったのだが、それはモモンガの予定であり、インランにそんなつもりはなかった。

 

 「まぁいいわ、あたしに(・・・・)犯されるか、アルベドに犯されるか、エロ最悪で触手達に犯されるか。選びなさい」

 「ファッ!?アルベド以外地獄じゃないですか!?ていうかインランさんは俺の尻を狙ってたんですか!?」

 「……そんなことないわよ?」

 「今の間がこわい!!!じゃーアルベド!アルベドがいい!!」

 

 モモンガは床に尻餅をついたまま叫ぶ。

 

 「……そう、アルベド!聞こえたわね!」

 「くふぅうぅ!!はぁい!!勿論ですわ!!」

 

 ドカンと扉が開かれ、レベル100の淫魔が執務室にズカズカと入ってきた。その目は見開かれ金色の瞳がギラギラと輝いている。

 モモンガはその目に捕食者の色を見た。ヤバイ喰われる。

 

 「なんか嫌だ!このアルベド怖いです!」

 「モモンガ様ぁあああ!!じゅるるるぅぅう!!!」

 「うぉ!?HA☆NA☆SE!!」

 

 床に尻餅をついているモモンガにアルベドが飛びかかりあっという間に組み伏せた。

 

 「じゃーいくわよー。 I WISH(あたしは願う)!!」

 

 インランの周囲を球形の魔法陣がぐるぐると取り囲む。魔方陣の中で幾何学模様や文字がぐりぐりと動き魔法陣がビカビカと光る。

 

 「ぐっ、アルベドよ放すのだ!!」

 「絶対に放しませんわ!!インラン様に続きモモンガ様まで味わえるとはサキュバス名利に尽きます!!お二人ともずっとお慕い申し上げておりましたわぁ!!」

 「嫌だ!こんな告白されても全然嬉しくないぃ!!」

 

 魔方陣が消え去り超位魔法《星に願いを(ウィッシュアポンアスター)》が発動した。

 

 「モモンガに色々(・・)食べられる肉体を与えたまえ!!」

 「うぉぉおおぉおぉお!!!放せええええええぇええ!!!!!」

 「モモンガ様ぁああああ!!」

 「あはははは!!せいぜい骨までしゃぶり尽くされなさい!!」

 

 インランはリングオブアインズウールゴウンの力で、モモンガとアルベドをモモンガの寝室まで運ぶ。

 その後、誰もいなくなった執務室の中でバイブだけが寂しく震えていた。

 

 

 

 

 

 

 ★ ★ ★ ★ ★ 

 

 

 

 

 

 

 玉座の間を抜け、奥にある扉をノックする。ほどなくして内部から扉が開かれメイドが顔を覗かせた。すぐに扉が大きく開かれる。

 扉をくぐると、部屋の奥に置かれた黒壇の執務机の前に置かれた椅子ではなく、部屋の中央に置かれたソファーに深く腰掛けるインランが目に入る。

 インランはソファーに腰掛け頭をすぐ後ろで屈んでいるソリュシャンの谷間に埋めていた。パフパフ。頭部は谷間にほぼ沈み、艶のある黒髪を束ねたツインテールが2房谷間からはみ出ている。

 インランが座るソファーの前に置かれたテーブルの手前でデミウルゴスは跪く。

 

 「さて、デミウルゴス?人間達が見つかったのよね?」

 「その通りでございます」

 「で?面白そうなのかしら?」

 「勿論でございます」

 

 ソファーの後ろに張り付くように屈んだソリュシャンの爆乳の谷間から、インランの玉を転がしたようなよく通る美声が響いた。

 その声に返答して、ニッコリとデミウルゴスが微笑む。

 

 「そう……オススメとかあるかしら?」

 「インラン様のお眼鏡に適うのかは私にも自信がありませんが、この世界の人間種はユグドラシルの美醜感覚に照らせば容姿が美しいモノが多いようです。強いて言えばエルフ達が住むという国などどうでしょうか?」

 「ほほう……あたしは少し休暇を貰うわ。あとは宜しくね」

 「ははぁ!エルフ達が住む国の場所はコチラです」

 「あら、用意が良いわね。さすがはデミウルゴスだわ」

 「ありがとうございます!!」

 

 スッとデミウルゴスが手鏡を差しだしてくるのでインランが受け取る。手鏡の中を覗くと耳の長い美女や美少女達が映っていた。

 この手鏡は遠隔視の手鏡(ハンドミラーオブリモートビューイング)というマジックアイテムであり、遠隔視の鏡(ミラーオブリモートビューイング)を手鏡にしたものである。

 インランの転移スキルは見たことがある場所なら転移可能なので、これでいつでもこのエルフ達がいる場所に転移出来るようになった。

 

 「ああ、ギルド長は今死ぬほど疲れてるから少し休ませてあげてね?」

 「了解しました。至高の御方のお世継ぎが生まれることを願っております」

 「……あたしとギルド長の子供とか見たくない?」

 「なんと!?」

 

 ブカブカのパーカーのほとんど開かれたファスナーから覗くへそのあたりを可憐な手でインランは撫でる。

 その動作と発言を受けて、宝石の目を見開き口を開いてデミウルゴスはリアクション芸人ばりに驚きを全身で表現した。

 

 「子供も産んでみたいのよねぇ。どんな感じなのか凄くワクワクするわ」

 「素晴らしいお考えです!!」

 「でも女性は兎も角、男性の相手はまだちょっと抵抗があるのよね……だからまだまだ先の話かしらね」

 「かしこまりました。お世継ぎをこの目で見れることを楽しみにしております!!」

 

 




 ドクズのエルフ王とドエロの神霊が合わさり最強に見える
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