明久サイド
雄二たちと一緒に僕の家に行くことになったけど、正直逃げ出したい。ならどこかの公園で「トイレに行きたい」と言ってトイレに行ってそこでカブトに変身して社員寮に逃げるか・・・
「明久。逃げようと思うなよ。」
「……逃げたらお前の女装写真をばらまく」
なんてひどい脅迫だ!!
「でもいったい何があるんでしょう?」
「確かに明久はムッツリーニと違って隠し事はめったにせんからな。楽しみじゃ。」
「……隠し事は何もない」
ムッツリーニ。それはうそでしょ。でも秀吉が・・・
「女物の下着には?」
「……(ドバドバ)あるわけない。」
「鼻血を出しながら言っても説得力ないからね」
本当に嘘が下手だ
「お前が言うな」
雄二が横からそんな突込みを入れられた
「でもなんでしょうね。明久君がそこまで隠すものって?」
「何かしらね?いやらしい本なんて今更隠すとも思えないし」
後ろから姫路さんと美波がそんな会話をしていたら雄二が
「女でもできたか?」
そんな爆弾発言をした。
「ありうる。最近の明久の弁当は手作りじゃし、今日なんかYシャツにアイロンをかけておるからな。」
秀吉はそう言っているけど秀吉。僕のお弁当が最近手作りなのは仕送り以外のお金があるからだよ。
そう、僕がZECTに入ってからそのお給料で生活が助かっているのだ!!ありがとうZECT!!
でもそんなことを知らない美波は
「あ、アキ!!どういうこと!?説明しなさい!!」
鬼も逃げ出すほどの顔で僕の胸ぐらをつかんでそう叫んだ。く、苦しい・・・
でも姫路さんが
「美波ちゃん。大丈夫ですよ。明久君が隠れておつきあいなんてそんなことをするはずがありません。私は明久君を信じています。」
姫路さんは落ち着いた様子で美波をなだめてくれた。ありがとう姫路さん。
「ね、明久君。私たちに隠れてそんな人がいたりなんてしませんよね・・・?」
こわい・・・。姫路さんの目に光がないし、目も笑っていない。
そしてそんなこんなで僕のマンションにたどり着いた
「さあ、鍵を開けろ明久」
雄二はそう言っているが最後の抵抗はさせてもらう
「いやだ」
そうしたら雄二が・・・
「明久。俺は数日前翔子から浮気の容疑をかけられ下半身短パンとなった。」
ああ、そういえばそんなことあったよね。でもなんでそんなことを?
「だから、お前も味わってみるか?それとも・・・」
雄二はそう言ってムッツリーニを見た。まさかドレイクの力で扉を破壊する気か・・・?
「いやだよそれは!!」
「……涙目で上目づかいだとありがたい」
「なんでポーズの指定を!?売るの!?抱き枕!?リバーシブルで裏面は秀吉!?」
「明久、なんでそこでわしを巻き込むのじゃ!?」
「土屋君。できればYシャツのボタン上二つは開けてもらえると・・・。」
「値段はできたら安くして」
「姫路さん。最近おかしいよ!美波も何を言っているの!?わかったよ。開けるよ!!」
『ボタンを?』
「鍵を!!」
僕はおびえながら鍵を開けた。
「本当に彼女がいるのかしら?」
「少々緊張するの・・・」
「明久君に限ってそんなことありません」
みんなが固唾をのんで見守っている中、僕は玄関のドアを開けた。そして目に入ったものは・・・
ブラジャーという女性下着だった・・・
「いきなりフォローできないものがーーーーーーーー!!」
僕はクロックアップ並みの速さで下着を取り別室に入れた。でも・・・
「これ以上ない物的証拠ね・・・」
「じゃな・・・」
「……殺したいほど妬ましい・・・」
時すでに手遅れ。思い思いの感想を言っていた。このままでは手遅れになる可能性になるか、ムッツリーニが嫉妬でドレイクに変身しある意味厄介な状況になる可能性があるので(実際、ムッツリーニがドレイクのグリップを握っているのが見えた)
「はあ・・・。もう正直に言うよ。実は姉さんが帰ってきているんだ・・・」
僕が本当のことを言うと
「そ、そうよね。アキに彼女なんて・・・」
「ホッととしたぞい」
「……早とちりだった」
みんな安心して胸をなでおろした(ムッツリーニもドレイクのグリップを離した)
「お姉さんがいたんですね。安心しました」
姫路さんが納得してもらえたようでよかったよかった。
「待て、明久」
前言撤回、雄二が感ずきやがった。
「お前に姉がいるのは分かった。でもなんで家に帰るのを嫌がった?」
「そういえば確かに」
「おかしいのう」
「……(こくこく)」
「確かにそうですね」
みんなが雄二の言葉を聞き疑問を抱いてしまった
「明久。もう全部ゲロって楽になれ。なっ?」
雄二が僕の肩をたたいたので腹をくくった
「実は僕の姉さんは、天下の往来をバスローブで歩くほど常識というものがぶっ飛んでいるんだ。おまけに家にいても減点とかされるしだから・・・」
「あ、アキが非常識っていうなんて」
「むう、恐ろしいが気になるのう」
「……(こくこく)」
「なんかすごく会いたいです」
みんなが興味津々になっている。しかし意外なところから助け舟が来た。
「あー・・・・・・、なんだ。お前ら、そういう下世話な興味は良ないぞ。誰にだって、隠したい姉とか母親とか、そんなもんがいるモンなんだから」
雄二フォローするなんてどういう風の吹き回しだ?
とそんな話が続いていたら・・・
ガチャ
玄関のドアが開く音がした。まさか・・・
「あら・・・?姉さんが買い物に行っている間に帰ってきていたのですね、アキくん」
「うわわわわっ!か、帰ってきた!皆、早く避難を!!」
僕はみんなに避難勧告をしたが
「明久君のお姉さんですか・・・?ど、ドキドキします・・・」
「う、ウチ、きちんと挨拶できるかな・・・・・・?」
「ダメだ!会う気満々だ!」
頼むからまともな格好でいますように!!僕は祈りながら、緊張した。そして運命の扉が開かれた
「あら。お客様ですか。ようこそいらっしゃいました。狭い家です が、ゆっくりしていって下さいね」
そうして扉から現れた姉さんの恰好は、七分丈のパンツに半そでのカッターシャツ、その上に薄手のベストの格好だった。
『お、お邪魔してます・・・』
普通の格好に普通の挨拶に、拍子抜けといったような表情で雄二達が挨拶をしたが僕的にはよかった
「失礼しました。自己紹介がまだでしたね。私は吉井玲といいます。皆さん、こんな出来の悪い弟と仲良くしてくれて、どうもありがとうございます」
姉さんはそう自己紹介をして雄二たちも続くように
「ああ、どうも。俺は坂本雄二。明久のクラスメイトです」
「……土屋康太です」
「はじめまして。雄二君に康太君」
姉さんは笑顔で返す姿に、僕は心の底から感動した。そんな僕に雄二が小声で話しかけてきた。
「 (おい明久。普通の姉貴じゃないか。これでおかしいと言うなら、 お前はどれだけ贅沢者なんだ。俺なんか、俺なんか・・・・・・っ !)」
「(あはは・・・・・・。ふ、普通でしょ? だから、もう気が済んだら帰ったほうがいいと思うよ?)」
そんな僕と雄二の会話をよそに、挨拶が秀吉の番まで回ってきた
「ワシは木下秀吉じゃ。初対面の者にはよく間違われるのじゃが、ワシは女ではなく・・・」
「ええ。男の子ですよね? 秀吉くん、ようこそいらっしゃいました」
「・・・っっ!!」
その言葉を聞いて、秀吉が驚いたように姉さんの顔を見上げた。
「わ、ワシを一目で男だとわかってくれたのは、あなただけじゃ・・・ ・・・!」
秀吉は感動していたけど、秀吉は女の子だよ。そうしたら
「もちろんわかりますよ。だって・・・」
姉さんは微笑を浮かべて答えた。
「だって、うちのバカでブサイクで甲斐性無しの弟に、女の子の友達なんてできるわけがありませんから」
ひどい・・・。僕は突っ込みを入れようとしたら今度は姉さんは姫路さんと美波のほうを向き・・・
「ですから、こちらの二人も男の子ですよね?」
そんな意味のわからない事を言った。
「ちょ、ちょっと姉さん!?出会い頭になんて失礼な事を言うのさ!三人ともきちんと女の子だからね!?」
「明久!ワシは男で合っとるぞ!?」
僕はあわててフォローを入れる。その横で秀吉が何か言っているが無視した
「・・・女の子、ですか・・・?まさかアキくんは、家に女の子を連れてくるようになっていたのですか・・・?」
「ね、姉さん。これには深い事情があって・・・」
「不純異性交遊の現行犯として減点を150ほど追加します」
「150!?多すぎるよ!まだ何もしてないのに!」
「・・・『まだ』?・・・200に変更します」
「うわああああああ!!」
僕は今の言葉で絶望して打ちひしがれていたが・・・
「・・・すまん、明久。さっきの言葉は訂正させてもらう」
同情してくれたのか雄二が僕の肩をポンと叩いた。
「ありがとう雄二」
「ごめんなさい。話が逸れてしまいましたね。貴女方お二人のお名前を伺ってもよろしいでしょうか?」
「あ、はい。申し遅れてすいません。私は姫路瑞希といいます。明久君のクラスメイトです」
「ウチは島田美波です。アキとは友達です」
そんなこんなで自己紹介が終わった
諸事情によりここで区切ります。では次回をお楽しみに。感想もお待ちしています