明久サイド
『おーい!誰かそこの釘をとってくれー!』
『暗幕足りないぞ!体育館からひっぺがしてこい!』
『ねぇ、ここの装飾って涸れ井戸だけでいいのー?』
肝試しをやるといった翌日みんなが肝試しのために一生懸命努力していた
「これはまた、凄い騒ぎじゃな」
その様子を見ていた秀吉が驚きの声を上げる
「うん。雄二が鉄人の補習をサボる為に本気で手を回していたからね」
あんな灼熱地獄は僕も嫌だし。
「……それにしても、まさかAクラスまで協力してくれるとは思わなかった」
そう。ムッツリーニも言っている通りなんとこの行事にはなんとAクラスも参加しているのだ
といっても肝試しの会場に使う教室はA~Dクラスなのだ。折角やるのなら、広さがあって涼しさを演出できる教室を、という理由で提案しただけだったのに、本当に教室を使わせてくれるとは正直予想外だった。
「Aクラスとてワシらと同じ歳の高校生じゃ。勉強ばかりでは息が詰まるじゃろうからな。期末試験も終わったばかりじゃし、渡りに船といったところじゃろ」
「そりゃそっか。遊びより勉強が好きな高校生なんてそうそういないよね」
Aクラスもやっぱり学生だね
「わ、私はできれば、肝試しよりはお勉強の方が・・・」
そうしたら姫路さんが怖がった声で言ってきた。やはり姫路さんはお化けが苦手なのかな?と思っていたら美波が
「だ、大丈夫よ瑞希。どうせ周りは全部作り物なんだし、お化けはウチらの召喚獣なんだから、怖いことなんて一つもないわ」
フォローを入れているようにしゃべっているけど当の本人自身も怖がっているためあまり効果がない
「それはそうですけど、それでもやっぱり苦手です・・・」
「あれ? 美波ってこういうの苦手だっけ?」
「そ、そんなことないわよ!こんなもの、怖くも何ともないから目を瞑っていても平気なんだから!」
瞑っているのは怖がっている証拠だよ?僕はそう思うが行ったら最後。理不尽な暴力が来る
「大丈夫だよ姫路さん、美波。なんなら二人は参加しないで休んでよ。」
「そ、そういうわけにはいきません!!」
「ここで休んだら逃げたと思われるじゃない!!」
2人とも変なところで強情だな
「ところで明久君・・・」
「何、姫路さん?」
「坂本君から聞いたのですが今回の肝試しペアに行くことになるのです。だからペアになってください!!」
姫路さんから発せられた一言。でもペアってホント?そう思いながら雄二にアイコンタクトをした
「(雄二、ペアってホント?)」
「(ああ、翔子がペアにしないと即結婚って言われたから)」
なるほど。
余談だが霧島さんがZECTに入隊して数日後寮の部屋は雄二と一緒になったけどその時実家が表札屋さんのメンバーがいたのでその人が雄二たちの部屋に『坂本 雄二・翔子』という表札を作り雄二たちの部屋に立てかけたらしい(そのあと雄二によって破棄させられたけど)
「で、明久君。いいですか?」
「別にいいよ」
断る義務見ないしね
「あ、ありがとうございます!!」
ぎゅっ
そういって姫路さんは僕に抱き付いたけどその時
『吉井・・・!あの野郎・・・!』
『コロスコロスコロスコロスコロス・・・』
『吉井・・・。絶望を教えてやろうか・・・』
この行為は僕の命に直結するのでやめてほしい。
「……明久」
「うわっ!」
突然横からムッツリーニに呼び止められて僕は驚いた
「どうしたのムッツリーニ?」
「……向こうのロッカーを動かして欲しい」
そういってムッツリーニがAクラスの教室の隅に置いてある大きいロッカーを指差した。さすがAクラス、ロッカーまで立派だ。確かにあれを人の力で動かすのは難しいだろう。
「わかったよ。それじゃ、召喚許可を」
「……もう頼んである」
そういってムッツリーニが後ろを見ると世界史の田中先生の姿が見えた。
「オッケー。んじゃ、試獣召喚っ」
そして僕の召喚獣であるデュラハンが現れ。ロッカーを持つと僕の首がコロンと落ちた
「やはり不便だ。これ」
あとで何とかしよと思ったその時!!
「痛ぁっ!」
突然、僕の頭に激痛が走った。慌てて僕の召喚獣の首を見ると
「豚野郎!!強化合宿ではよくも!!」
清水さんが強化合宿の逆恨みなのか僕の召喚獣の頭を踏んでいた。
「この恨み!!こいつを使って晴らさせていただきます」
そういって僕の召喚獣の頭を踏みまくり、僕の頭には激痛の嵐が降りかかる!!
「とどめです!!」
そういって清水さんが僕の召喚獣の頭をサッカーボールのように蹴ろうとしたその時
ごんっ
「がはっ!!」
突然何かが当たる音がしてその直後清水さんが倒れる。何があったのと見たらカブトゼクターがちらりと見えたので僕はわかった。カブトゼクターが清水さんの後頭部めがけて突進したのだと
「(ありがとうカブトゼクター)」
僕はカブトゼクターに感謝していると
「吉井。安心するのはまだ早いぞ」
「えっ?」
そういわれて声のしたほうを見るとそこにはFFF団が召喚獣を召喚し僕の首を囲んでいた
「突然清水が倒れたのは気になるが、俺たちも参加させてもらうぜ」
「だから死ね!このゲス野郎がぁぁぁぁ!!」
「さあ、ショータイムだ!!」
そういって僕の頭をボールとしたサッカーが始まった
「パス行くぞー。おらぁっ!」
「あがぁっ」
「ナイスパース。くたばれクソ野郎が・・・!どりゃぁっ!」
「ふぎゃぁっ」
「オッケー!シュートぉっ!」
「うぐぁっ」
ゾンビたちがパスしたりシュートするたびに僕の頭の激痛は止まらない。しかも人数が多いのでカブトゼクターを使って助けるのも困難だ。このやろう・・・。生き残ったらライダーキックをお前ら全員にプレゼントしてやるからな。僕がいたみながらFFF団への報復を考えていたら
「待つんだ。それ以上吉井君を苛めるのなら、僕が相手になろう」
突然Aクラス次席である久保くんが現れた。
「ありがとう久保君!助かるよ!」
「気にしないでいいよ吉井君。君の事は僕が護るよ---いつまでも」
ぞくっ!?何だ今の悪寒は!?
「Aクラスがどうした!俺達の邪魔をするなら誰だろうと皆殺しだ!」
「僕は負けない・・・!そう。僕が今まで勉強を頑張ってきたのは、きっとこういう時に吉井君を護るためなんだ。サモン!」
そういって久保君が召喚獣を召喚する。その装備はわらやボロ布などを着ており、みすぼらしい格好だ。これ何の妖怪?
「ムッツリーニ。あれは何の物の怪か分かるかの?」
「……迷ひ神」
僕の頭の状態を気にせず秀吉とムッツリーニが会話する
「……人を迷わせる妖怪。一説では、道に迷って果てた人の魂が道連れを探しているとか」
ムッツリーニはそう言ったのと同時に妖怪戦争が始まろうとしていた
「かかれーっ!!」
「来るなら来いっ!僕は絶対に負けない!」
ゾンビVS迷ひ神。その戦いは熾烈さを極めた。大量のゾンビの群れに迷ひ神が襲い掛かり、向こ うも対抗して腐った身体で引っ掻きや噛みつきを繰り出してくる。飛び散る腐肉に、宙を舞う生首。弾け飛ぶ四肢。
『きゃーーーーーーーーーーーーーーーーーー』
リアルになっている分気持ち悪くほとんどの女子生徒が悲鳴を上げた
『こ、こっちに来ないで!試獣召喚!』
『大丈夫かミホ!?畜生、俺の彼女をよくもビビらせてくれたな・・・!試獣召喚っ!』
『彼女だと・・・?今コイツ彼女って言ったぞ!裏切り者だ!』
『殺せぇぇっ!!』
あっという間に妖怪大戦争。先生も召喚フィールドを消すか鉄人を呼ぶか迷っていたその時
『お前らうるせぇんだよ!!』
突然教室のドアが開き誰かがなだれ込んできた。
疲れましたのでここで区切ります。続きは次回。そして次回、あの人が初登場します(ヒント:喪服・レクイエム)
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